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大学発の先進「触覚センシング技術」の社会実装を実現するFingerVision シードラウンドにて1億円の資金調達を実施

〜経営・開発体制を強化し、事業化を加速する〜




2022年3月23日

大学発の「視触覚」技術の実用化を通じて、ロボットや機械の適用範囲を広げ、様々な社会課題を解決することを目指す株式会社FingerVision(代表取締役:濃野友紀、以下FingerVision)は、会社設立直後のシードラウンドとして、株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ(KII2号投資事業有限責任組合)を引受先とする第三者割当増資により総額1億円の資金調達を実施致しました。本資金調達によって経営・開発体制を強化し、触覚センシングデバイスやロボットハンド、業界向けソリューションを実用化して参ります。

[画像1: https://prtimes.jp/i/95912/1/resize/d95912-1-462ddbfa9d8afe7cea39-4.jpg ]



◆事業ビジョン
ロボット化、AI 化の流れは様々な分野で今後さらに加速すると予想されるものの、「触覚」の?如が実世界におけるロボットや機械の適用範囲を限定しています。当社の触覚技術でロボットの行動生成能力を向上させることで、人手をかけて対応せざるを得なかったタスク(特に過酷・劣悪な労働環境、危険な作業等)をロボットが担うことができるようになります。
ロボットの活用範囲が広がることは社会システムにおける人の役割・ロボットの役割を再定義することに繋がります。よりよい社会のありかたを実現するための具体的な解決策の1つとして、革新的かつ実用性の高い触覚技術・ロボット技術を提示し続けます。

◆技術概要
「画像(カメラ)をベースに触覚を再現する」というコンセプトをコア技術としています。ロボットハンド等の指先に搭載することで、触覚(力や滑りの分布等)を知覚できるようになり、あたかも人が「手のひら」の感覚を使って物体を扱うような制御をロボットで実現できます。
当社取締役 である山口明彦が、Carnegie Mellon University(カーネギメロン大学) で人工知能技術(強化学習、機械学習、推論など)をロボットによる物体操作に応用する研究を推進していく中で研究した技術コンセプトがベースになっており、高機能(高分解能・マルチモダリティ)でありながら、経済性に優れる実用性の高さが特徴です。「触覚」センサとは言いつつも、把持対象物を見る(視覚)モダリティも備えた、まったく新しいコンセプトの「視触覚センサ」であり、ロボットと組み合わせたプロセス自動化だけでなく、無限の応用可能性を持ちます。
過去には、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の大学発新産業創出プログラム(START)の採択を受け、実用化に向けた研究開発を進めて参りました。


◆本第三者割当増資における引受先コメント

[画像2: https://prtimes.jp/i/95912/1/resize/d95912-1-7aee949fdebdfcc9be01-0.jpg ]


株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ 野村直児氏
大学における研究成果の社会実装という、経営陣の根底にある思いと、その実現力に心を打たれ、この度リード投資をさせて頂きました。FingerVisionの視触覚センサは、ロボットの可能性を広げるだけでなく、いずれは私達の生活も変革し得るので、とてもワクワクしております。この技術を用いて、先ずは食品加工業界の自動化・省人化という、今迄誰も為し得てなかった挑戦に、ぜひ一緒に取り組んで参ります。


◆代表取締役 濃野友紀からのコメント
当社が持つ技術が、実用性や競争優位性という意味で優れていることは疑いがないのですが、それだけでは社会に変革を起こすことはできません。当社製品・サービスをご利用頂くお客様はもちろんのこと、ロボットメーカやデバイスメーカ、システムインテグレータ、さらには社会課題を抱えている行政等の皆様と共通のビジョンを持ち、Win-Winの関係の中で、大きな変革を仕掛けていくことが重要であり、それを常に心掛けています。今回の資金調達では、そのようなビジョンを投資家の皆様と共有させて頂き、ご支援頂けたことに心より感謝申し上げます。
当社技術を産業分野への応用、という視点からみると「汎用性」という言葉がキーワードになります。「ものづくり」の世界では、需要の変化や個別ニーズへの対応など、多品種・変種生産が求められる一方で、投資効率を上げるために「設計や生産設備の共通化」を目指す、という一見相反するベクトルを両立させなければなりません。これに対する解決の方向性が「汎用性」です。汎用的な役割を期待できるロボットが、「視触覚」により汎用的なタスク担うことができるようになれば、ものづくりの世界が大きく変わる、と考えています。汎用化には大きなチャレンジを伴いますが、ビジョンの実現に向けて全力を尽くす所存です。

[画像3: https://prtimes.jp/i/95912/1/resize/d95912-1-18dd54e667b5a1bd2c9c-2.jpg ]


濃野友紀(のうのゆうき):略歴
ボストン・コンサルティング・グループ(BCG) にて産業財セクター、テクノロジー/デジタルセクターを中心に多数のプロジェクト(トランスフォーメーション、グローバル戦略、M&A、組織設計・構築等)に従事(2015年〜2021年)したのちに、創業。過去にはNTTデータでエンジニアとしてシステム等の開発を経験。
父親が大学教授であったこともあり、幼少期から「先進技術」に対する思い入れは強い。
名古屋大学工学研究科修士卒。元公認会計士。


◆取締役 山口明彦からのコメント
FingerVisionセンサは、ロボットAIやAIベースドロボットマニピュレーションの研究を進める中で、食品など、これまでにロボットが扱うことが難しかった対象物を操作する研究の過程で、Christopher Atkeson教授とともに生み出したものです。その背景には、気軽・手軽に使える触覚センサの不足や、産業分野で活用されている触覚センサ事例の不足がありました。これまでに、基礎的なアルゴリズムなどを研究をしつつも、実用性を強く意識しながら研究を進めており、研究成果を社会実装したいという強い想いがあります。会社を設立し、JSTや民間の財団様、投資家の皆様からのご支援を受け、会社関係者の皆様と、社会実装を進める一歩を踏み出せたことを、非常に喜ばしく思っております。
ロボットマニピュレーションは「ロボティクスにおける最後の砦」と表現されることがあるほど、チャレンジングな分野です。人間にとっては当たり前にできる物体操作も、ロボットでの実装は非常に難易度の高いタスクです(モラベックのパラドックス)。このため「視触覚センサを市場投入すればエンジニアがそれを使ってロボットによる自動化が進む」というほど簡単なものではありません。当社では、視触覚搭載ロボットによる食品産業のプロセス自動化など、自身の手によって社会の課題を解決するソリューションを生み出していく所存です。


[画像4: https://prtimes.jp/i/95912/1/resize/d95912-1-6a01278d7c76b18376cf-3.jpg ]


山口明彦(やまぐちあきひこ):略歴
京都大学工学部卒、奈良先端科学技術大学院大学で博士号(工学)を取得。奈良先端大、Carnegie Mellon University、東北大学などで教員・研究者として勤務。FingerVisionセンサやその産業応用の研究開発を進めたのちに創業。日本ロボット学会 研究奨励賞やMike Stilman Award (IEEE Humanoids) などを受賞。日本ロボット学会、計測自動制御学会、IEEE Robotics and Automation Society所属。計測自動制御学会・マニピュレーション部会の幹事を務めるなど、広くアカデミアの発展にも貢献。


◆経営体制・開発体制強化と採用計画のお知らせ
当社は、触覚センシングやロボットハンド、マニュピレーション(物体操作)領域におけるトップ・オブ・トップのメンバーで構成されています。
2022年3月からは、山浦博志をCOO兼CDO (最高開発責任者)に迎え、製品・サービスの実用化を加速させます。山浦は義手や触覚デバイスを開発・販売するexiii株式会社を創業し、CTO、CEOを歴任した経験を持ちます。
当社では、現在、一流のエンジニアやリサーチャーの採用活動に引き続き注力しております。
詳細はお気軽にお問合せ下さい。
・E-mail: contact@fingervision.jp

◆会社概要
・社名:株式会社FingerVision
・代表取締役:濃野友紀
・所在地:東京都杉並区上高井戸2-4-29-312
・資本金等:104百万円 (資本準備金含む)
・設立:2021年10月
・URL:https://www.fingervision.jp/
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