「あおもり縄文展〜JOMONを世界へ、三内丸山からの発進〜」を九州国立博物館において開催
[08/11/20]
提供元:PRTIMES
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世界遺産暫定リスト入り記念
青森県、青森県教育委員会及び九州国立博物館では、平成20年11月22日(土)から平成20年12月21日(日)までの間(休館日:月曜日。ただし、月曜日が祝日、振替休日の場合は翌日)、九州国立博物館において、「あおもり縄文展〜JOMONを世界へ、三内丸山からの発進〜」を開催します。
青森県には、我が国最大級の縄文集落跡である特別史跡:三内丸山(さんないまるやま)遺跡をはじめ、史跡:小牧野(こまきの)遺跡、是川(これかわ)遺跡、長七(ちょうしち)谷地(やち)貝塚、亀ヶ岡(かめがおか)遺跡、田小屋野(たごやの)貝塚、二ッ森(ふたつもり)貝塚など縄文時代の各時期にわたる学術的に重要な遺跡が数多くあります。4階文化交流展示室で行なわれるトピック展示「あおもり縄文展」では、重要文化財で板状土偶としては日本最大級の「大型板状土偶」(青森市・三内丸山遺跡出土)や県重宝の「狩猟文土器」(八戸市・韮(にら)窪(くぼ)遺跡出土)など、貴重な出土品約500点を展示します。
また、青森県では、北海道、岩手県及び秋田県と連携し、域内に所在する縄文遺跡を「北海道・北東北の縄文遺跡群」として世界文化遺産登録を目指しており、去る9月26日には世界遺産の国内候補遺産リストである暫定一覧表への記載が決定されました。それらの取組みについてもパネル等で紹介します。
本展覧会では、全国的に知られており教科書などにも登場する縄文時代の代表的な出土品が多数展示されます。こうした資料を一度に見ることのできるまたとない機会ですので、ぜひ多くの方にご覧いただければと考えます。
【「あおもり縄文展」で紹介する主な遺跡】
三内丸山遺跡(青森市)、小牧野遺跡(青森市)、十腰内(とこしない)遺跡(弘前市)、韮窪遺跡(八戸市)、観音林(かんのんばやし)遺跡(五所川原市)、二枚橋(にまいばし)(2)遺跡(むつ市)、亀ヶ岡遺跡(つがる市)、大平山元(おおだいやまもと)I遺跡(外ヶ浜町)、二ッ森貝塚(七戸町)、大石平(おおいしたい)遺跡(六ヶ所村)、青鹿長根(あおしながね)遺跡(南部町)、寺下(てらした)遺跡(階上町)
記
1 名称 あおもり縄文展〜JOMONを世界へ、三内丸山からの発進〜
2 会期 平成20年11月22日(土)〜12月21日(日)
3 主催 青森県、青森県教育委員会、九州国立博物館
4 共催 「青森県の縄文遺跡群」世界遺産をめざす会
5 後援(予定) 文化庁、北海道教育委員会、岩手県教育委員会、秋田県教育委員会、福岡県教育委員会、東奥日報社、デーリー東北新聞社、陸奥新報社、西日本新聞社、共同通信社、NHK福岡放送局、北の縄文文化回廊づくり推進協議会
6 会場 九州国立博物館 4階 文化交流展示室ほか
〒818-0118 福岡県太宰府市石坂4-7-2
【NTTハローダイヤル】050−5542−8600(午前8時〜午後10時)
[最寄駅]西鉄「太宰府」駅下車、徒歩10分
※ 詳しくは九州国立博物館ホームページをご確認ください。
http://www.kyuhaku.jp/index.html
7 開催時間 9:30〜17:00(入館は16:30まで)
※ 入館は閉館の30分前まで
8 休館日 毎週月曜日(祝日、振替休日が休館日に当たる場合は開館、翌日休館。)
9 観覧料 トピック展示「あおもり縄文展」は文化交流展の観覧料が必要
10 実施内容
(1)トピック展示「あおもり縄文展〜JOMONを世界へ、三内丸山からの発進〜」
青森県内の縄文遺跡から出土した優品(重要文化財、県重宝を含む)を展示し、本県の縄文遺跡の価値と魅力について紹介する。合わせて北海道、岩手県、秋田県、青森県の4道県共同で行っている「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産登録に向けた取組についても紹介する。
展示品…出土遺物:80遺跡500点程度、パネル:30枚程度
※ 開催初日には、関係者によるオープニングセレモニーを行う。
ア 日 時:11月22日(土)〜12月21日(日) 9:30〜17:00
イ 場 所:九州国立博物館4階 文化交流展示室
ウ 入場料:文化交流展の観覧料が必要
※ 文化交流展観覧料/一般420円、高校生・大学生130円、中学生以下及び70歳以上は無料
エ 主な展示資料
(ア) 大型板状土偶 青森市:三内丸山遺跡(縄文時代中期) 青森県蔵 重要文化財
三内丸山遺跡は、我が国最大級の縄文集落跡として広く知られ、平成12年に国の特別史跡(縄文遺跡としては全国で3件のみ)に、出土品1,958点が平成15年に国の重要文化財に指定されました。
大型板状土偶は、人体を十字型に表現したもので、板状土偶としては日本最大級のものです。特に顔は写実的で、目が大きく、彫りの深い縄文人の特徴をよく表しています。表面にはウルシが塗られた痕跡があります。乳房がありますので、女性と考えられ、子孫の繁栄や自然の恵みへの感謝のまつりや祈りに使われたものと推測されます。本遺跡からは日本最多の1,600点を超える土偶が出土しています。
(イ) 袋状編物(縄文ポシェット) 青森市:三内丸山遺跡 青森県蔵 重要文化財
テープ状にした草を縦・横に直交させ、2本おきに潜らせたり、上を通して作った高さ約16cmの小さな袋です。現在の竹かご細工などにも見られる技法で、現代とのつながりを感じさせる遺物です。小さな道具や採集した木の実など、小物を入れて持ち運んだものと考えられます。中には半分に割れたクルミが入っていました。
(ウ) ヒスイ製大珠 青森市:三内丸山遺跡 青森県蔵
新潟県から運ばれた交易品です。直径約5cm、重さ約100gの、緑色で透明感のある非常に綺麗な製品です。ヒスイは非常に硬く、成形したり、穴を開けるのも大変時間のかかる作業だったと考えられます。首飾りとして使われたものと考えられますが、重いことから、常時身につけたものではなく、まつりなどの特別な場面で使われたものと考えられます。
(エ) クマ形土製品 弘前市:尾上山(おのえやま)遺跡(縄文時代晩期) 青森県蔵
尾上山遺跡からはほぼ完全な形のクマ形土製品が出土しました。ずんぐりした顔や胴体は、クマの特徴を良く表しています。当時の人々にとって、クマは自然界の中で畏怖の対象だったのでしょう。狩りの際の安全を祈った儀式などに使われたものと考えられます。
(オ) 注口土器 青森市:玉清水(たましみず)遺跡(縄文時代晩期) 青森県蔵
玉清水遺跡から出土した注口土器は、赤い顔料が特徴的な美しい土器です。高さ約20cmと、注口土器としては大型のもので、特別な場面で使用されるのにふさわしいものといえます。顔料は3段に塗り分けられ、注口部周辺では縄文が施された部分にのみ顔料が丁寧に塗られています。当時の人々の繊細な仕事ぶりが伺える土器です。
(カ) 壺形土器 南部町:青鹿(あおし)長根(ながね)遺跡(縄文時代晩期) 青森県蔵
青鹿長根遺跡から出土した壺形土器は、形状・文様ともに手作業で作り上げたものとは思えないほど精巧に作られています。高さは約21cmと小型ですが、それだけに細やかな造形が際立ちます。表面は丁寧に磨き上げられ、光沢を放つほどです。整然と配置された文様は、縄文人の技術が凝縮されたものといえるでしょう。
(キ) 狩猟文土器 八戸市:韮窪遺跡(縄文時代後期) 青森県蔵 県重宝
韮窪遺跡から出土した狩猟文土器は、土器側面に弓矢と、矢の先にはクマやイノシシのような狙った獲物が、反対の面には落とし穴と見られる表現があることから、この名称が付けられました。狩猟の場面と、仕掛け罠の場面の間には、樹木と見られる表現もあります。このような土器は、全国的にも非常に珍しく希少なもので、狩りの成功や安全などの狩猟儀礼に使われた、特別な土器だったと考えられます。この土器は平成2年に県重宝に指定されました。
(ク) 人体線刻石冠 青森市・近野遺跡(縄文時代後期) 青森県蔵
三角柱状をした祭祀に関連した遺物で、線刻で3体の人物が描かれています。2体は横たわった状態で、1体は2体の頭のところに倒立した状態で描かれています。縄文時代の人物を表現したものは非常に少なく、貴重な資料です。
(2)世界遺産暫定一覧表記載決定記念フォーラム
ア 日 時:12月20日(土)13:30〜16:00、21日(日)10:00〜16:00
イ 場 所:九州国立博物館1階 ミュージアムホール
ウ 参加料:無料
エ 定 員:300名(両日とも先着順)
オ 内 容
(ア) 12月20日(土)
a あいさつ 青森県教育委員会教育長 田村充治
b 基調講演 13:40〜14:30
・「世界文化遺産を目指す縄文遺跡群の価値」
奈良文化財研究所名誉研究員 岡村道雄
c 縄文鼎談 14:40〜16:00
・「尽きない縄文の魅力」
俳優 苅谷俊介
文化庁記念物課調査官 水ノ江和同
奈良文化財研究所名誉研究員 岡村道雄
(イ) 12月21日(日)
a 報告「史跡・是川石器時代遺跡」 10:00〜10:30
八戸市教育委員会事務局文化財課 大野亨
b 報告「史跡・小牧野遺跡」 10:30〜11:00
青森市教育委員会事務局文化財課 児玉大成
c 報告「特別史跡・三内丸山遺跡」 11:10〜12:00
青森県教育庁文化財保護課三内丸山遺跡保存活用推進室長 岡田康博
d ビデオ上映 12:00〜13:00
・「木と土の王国−青森県三内丸山遺跡 ’94」(約60min)
e フォーラム「激突!! 北の縄文vs南の縄文」 13:00〜16:00
文化庁記念物課調査官 水ノ江和同
九州国立博物館展示課 宮地聡一郎
青森県教育庁文化財保護課三内丸山遺跡保存活用推進室長 岡田康博
青森県教育庁文化財保護課三内丸山遺跡保存活用推進室 小笠原雅行
奈良文化財研究所名誉研究員 岡村道雄
(3)遺跡パネル展
去る9月26日に世界遺産の国内候補遺産リストである世界遺産暫定一覧表への記載が決定した「北海道・北東北の縄文遺跡群」について、パネルで紹介するとともに、来場者サービスとして縄文服を用意した記念撮影のためのコーナーを設ける。
ア 日 時:12月6日(土)〜14日(日)9:30〜17:00
イ 場 所:九州国立博物館3階 特別展示室前エントランス
ウ 入場料:無料
(4)青森県の観光・物産
青森県の観光や物産等について、映像、パネル及びパンフレット等で紹介する。さらに、物産については、エントランスホールでの販売も実施する。
ア 日 時:12月9日(火)〜21日(日)9:30〜17:00
イ 場 所:九州国立博物館1階 エントランスホール
ウ 入場料:無料
青森県、青森県教育委員会及び九州国立博物館では、平成20年11月22日(土)から平成20年12月21日(日)までの間(休館日:月曜日。ただし、月曜日が祝日、振替休日の場合は翌日)、九州国立博物館において、「あおもり縄文展〜JOMONを世界へ、三内丸山からの発進〜」を開催します。
青森県には、我が国最大級の縄文集落跡である特別史跡:三内丸山(さんないまるやま)遺跡をはじめ、史跡:小牧野(こまきの)遺跡、是川(これかわ)遺跡、長七(ちょうしち)谷地(やち)貝塚、亀ヶ岡(かめがおか)遺跡、田小屋野(たごやの)貝塚、二ッ森(ふたつもり)貝塚など縄文時代の各時期にわたる学術的に重要な遺跡が数多くあります。4階文化交流展示室で行なわれるトピック展示「あおもり縄文展」では、重要文化財で板状土偶としては日本最大級の「大型板状土偶」(青森市・三内丸山遺跡出土)や県重宝の「狩猟文土器」(八戸市・韮(にら)窪(くぼ)遺跡出土)など、貴重な出土品約500点を展示します。
また、青森県では、北海道、岩手県及び秋田県と連携し、域内に所在する縄文遺跡を「北海道・北東北の縄文遺跡群」として世界文化遺産登録を目指しており、去る9月26日には世界遺産の国内候補遺産リストである暫定一覧表への記載が決定されました。それらの取組みについてもパネル等で紹介します。
本展覧会では、全国的に知られており教科書などにも登場する縄文時代の代表的な出土品が多数展示されます。こうした資料を一度に見ることのできるまたとない機会ですので、ぜひ多くの方にご覧いただければと考えます。
【「あおもり縄文展」で紹介する主な遺跡】
三内丸山遺跡(青森市)、小牧野遺跡(青森市)、十腰内(とこしない)遺跡(弘前市)、韮窪遺跡(八戸市)、観音林(かんのんばやし)遺跡(五所川原市)、二枚橋(にまいばし)(2)遺跡(むつ市)、亀ヶ岡遺跡(つがる市)、大平山元(おおだいやまもと)I遺跡(外ヶ浜町)、二ッ森貝塚(七戸町)、大石平(おおいしたい)遺跡(六ヶ所村)、青鹿長根(あおしながね)遺跡(南部町)、寺下(てらした)遺跡(階上町)
記
1 名称 あおもり縄文展〜JOMONを世界へ、三内丸山からの発進〜
2 会期 平成20年11月22日(土)〜12月21日(日)
3 主催 青森県、青森県教育委員会、九州国立博物館
4 共催 「青森県の縄文遺跡群」世界遺産をめざす会
5 後援(予定) 文化庁、北海道教育委員会、岩手県教育委員会、秋田県教育委員会、福岡県教育委員会、東奥日報社、デーリー東北新聞社、陸奥新報社、西日本新聞社、共同通信社、NHK福岡放送局、北の縄文文化回廊づくり推進協議会
6 会場 九州国立博物館 4階 文化交流展示室ほか
〒818-0118 福岡県太宰府市石坂4-7-2
【NTTハローダイヤル】050−5542−8600(午前8時〜午後10時)
[最寄駅]西鉄「太宰府」駅下車、徒歩10分
※ 詳しくは九州国立博物館ホームページをご確認ください。
http://www.kyuhaku.jp/index.html
7 開催時間 9:30〜17:00(入館は16:30まで)
※ 入館は閉館の30分前まで
8 休館日 毎週月曜日(祝日、振替休日が休館日に当たる場合は開館、翌日休館。)
9 観覧料 トピック展示「あおもり縄文展」は文化交流展の観覧料が必要
10 実施内容
(1)トピック展示「あおもり縄文展〜JOMONを世界へ、三内丸山からの発進〜」
青森県内の縄文遺跡から出土した優品(重要文化財、県重宝を含む)を展示し、本県の縄文遺跡の価値と魅力について紹介する。合わせて北海道、岩手県、秋田県、青森県の4道県共同で行っている「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産登録に向けた取組についても紹介する。
展示品…出土遺物:80遺跡500点程度、パネル:30枚程度
※ 開催初日には、関係者によるオープニングセレモニーを行う。
ア 日 時:11月22日(土)〜12月21日(日) 9:30〜17:00
イ 場 所:九州国立博物館4階 文化交流展示室
ウ 入場料:文化交流展の観覧料が必要
※ 文化交流展観覧料/一般420円、高校生・大学生130円、中学生以下及び70歳以上は無料
エ 主な展示資料
(ア) 大型板状土偶 青森市:三内丸山遺跡(縄文時代中期) 青森県蔵 重要文化財
三内丸山遺跡は、我が国最大級の縄文集落跡として広く知られ、平成12年に国の特別史跡(縄文遺跡としては全国で3件のみ)に、出土品1,958点が平成15年に国の重要文化財に指定されました。
大型板状土偶は、人体を十字型に表現したもので、板状土偶としては日本最大級のものです。特に顔は写実的で、目が大きく、彫りの深い縄文人の特徴をよく表しています。表面にはウルシが塗られた痕跡があります。乳房がありますので、女性と考えられ、子孫の繁栄や自然の恵みへの感謝のまつりや祈りに使われたものと推測されます。本遺跡からは日本最多の1,600点を超える土偶が出土しています。
(イ) 袋状編物(縄文ポシェット) 青森市:三内丸山遺跡 青森県蔵 重要文化財
テープ状にした草を縦・横に直交させ、2本おきに潜らせたり、上を通して作った高さ約16cmの小さな袋です。現在の竹かご細工などにも見られる技法で、現代とのつながりを感じさせる遺物です。小さな道具や採集した木の実など、小物を入れて持ち運んだものと考えられます。中には半分に割れたクルミが入っていました。
(ウ) ヒスイ製大珠 青森市:三内丸山遺跡 青森県蔵
新潟県から運ばれた交易品です。直径約5cm、重さ約100gの、緑色で透明感のある非常に綺麗な製品です。ヒスイは非常に硬く、成形したり、穴を開けるのも大変時間のかかる作業だったと考えられます。首飾りとして使われたものと考えられますが、重いことから、常時身につけたものではなく、まつりなどの特別な場面で使われたものと考えられます。
(エ) クマ形土製品 弘前市:尾上山(おのえやま)遺跡(縄文時代晩期) 青森県蔵
尾上山遺跡からはほぼ完全な形のクマ形土製品が出土しました。ずんぐりした顔や胴体は、クマの特徴を良く表しています。当時の人々にとって、クマは自然界の中で畏怖の対象だったのでしょう。狩りの際の安全を祈った儀式などに使われたものと考えられます。
(オ) 注口土器 青森市:玉清水(たましみず)遺跡(縄文時代晩期) 青森県蔵
玉清水遺跡から出土した注口土器は、赤い顔料が特徴的な美しい土器です。高さ約20cmと、注口土器としては大型のもので、特別な場面で使用されるのにふさわしいものといえます。顔料は3段に塗り分けられ、注口部周辺では縄文が施された部分にのみ顔料が丁寧に塗られています。当時の人々の繊細な仕事ぶりが伺える土器です。
(カ) 壺形土器 南部町:青鹿(あおし)長根(ながね)遺跡(縄文時代晩期) 青森県蔵
青鹿長根遺跡から出土した壺形土器は、形状・文様ともに手作業で作り上げたものとは思えないほど精巧に作られています。高さは約21cmと小型ですが、それだけに細やかな造形が際立ちます。表面は丁寧に磨き上げられ、光沢を放つほどです。整然と配置された文様は、縄文人の技術が凝縮されたものといえるでしょう。
(キ) 狩猟文土器 八戸市:韮窪遺跡(縄文時代後期) 青森県蔵 県重宝
韮窪遺跡から出土した狩猟文土器は、土器側面に弓矢と、矢の先にはクマやイノシシのような狙った獲物が、反対の面には落とし穴と見られる表現があることから、この名称が付けられました。狩猟の場面と、仕掛け罠の場面の間には、樹木と見られる表現もあります。このような土器は、全国的にも非常に珍しく希少なもので、狩りの成功や安全などの狩猟儀礼に使われた、特別な土器だったと考えられます。この土器は平成2年に県重宝に指定されました。
(ク) 人体線刻石冠 青森市・近野遺跡(縄文時代後期) 青森県蔵
三角柱状をした祭祀に関連した遺物で、線刻で3体の人物が描かれています。2体は横たわった状態で、1体は2体の頭のところに倒立した状態で描かれています。縄文時代の人物を表現したものは非常に少なく、貴重な資料です。
(2)世界遺産暫定一覧表記載決定記念フォーラム
ア 日 時:12月20日(土)13:30〜16:00、21日(日)10:00〜16:00
イ 場 所:九州国立博物館1階 ミュージアムホール
ウ 参加料:無料
エ 定 員:300名(両日とも先着順)
オ 内 容
(ア) 12月20日(土)
a あいさつ 青森県教育委員会教育長 田村充治
b 基調講演 13:40〜14:30
・「世界文化遺産を目指す縄文遺跡群の価値」
奈良文化財研究所名誉研究員 岡村道雄
c 縄文鼎談 14:40〜16:00
・「尽きない縄文の魅力」
俳優 苅谷俊介
文化庁記念物課調査官 水ノ江和同
奈良文化財研究所名誉研究員 岡村道雄
(イ) 12月21日(日)
a 報告「史跡・是川石器時代遺跡」 10:00〜10:30
八戸市教育委員会事務局文化財課 大野亨
b 報告「史跡・小牧野遺跡」 10:30〜11:00
青森市教育委員会事務局文化財課 児玉大成
c 報告「特別史跡・三内丸山遺跡」 11:10〜12:00
青森県教育庁文化財保護課三内丸山遺跡保存活用推進室長 岡田康博
d ビデオ上映 12:00〜13:00
・「木と土の王国−青森県三内丸山遺跡 ’94」(約60min)
e フォーラム「激突!! 北の縄文vs南の縄文」 13:00〜16:00
文化庁記念物課調査官 水ノ江和同
九州国立博物館展示課 宮地聡一郎
青森県教育庁文化財保護課三内丸山遺跡保存活用推進室長 岡田康博
青森県教育庁文化財保護課三内丸山遺跡保存活用推進室 小笠原雅行
奈良文化財研究所名誉研究員 岡村道雄
(3)遺跡パネル展
去る9月26日に世界遺産の国内候補遺産リストである世界遺産暫定一覧表への記載が決定した「北海道・北東北の縄文遺跡群」について、パネルで紹介するとともに、来場者サービスとして縄文服を用意した記念撮影のためのコーナーを設ける。
ア 日 時:12月6日(土)〜14日(日)9:30〜17:00
イ 場 所:九州国立博物館3階 特別展示室前エントランス
ウ 入場料:無料
(4)青森県の観光・物産
青森県の観光や物産等について、映像、パネル及びパンフレット等で紹介する。さらに、物産については、エントランスホールでの販売も実施する。
ア 日 時:12月9日(火)〜21日(日)9:30〜17:00
イ 場 所:九州国立博物館1階 エントランスホール
ウ 入場料:無料