NON-GM(非遺伝子組み換え)トウモロコシ、中長期の使用継続を確認
[10/08/23]
提供元:PRTIMES
提供元:PRTIMES
生活クラブ連合理事会は、中長期(5〜10年)にNON-GM飼料を確保していくため、NON-GMトウモロコシの使用を継続していくことを確認した。
生活クラブが1997年1月、「遺伝子組み換え作物、食品は基本的にこれを扱わない」と表明してから14年。この間、定期的にアメリカにおけるNON-GM調査を実施し、2005年には畜産飼料原料の本格調査を始め、09年にはJA全農の協力で種子メーカー、アメリカのトウモロコシ生産農家、JA全農の3社によるNON-GM穀物の生産と流通プログラムの取り組みが開始された。
一方、アメリカにおけるGM作付け比率の高まりもあって、NON-GM種子を生産する種子メーカーから、「NON-GMトウモロコシの種子を継続利用するのか」などの問い合わせがJA全農を通じてあった。これを受けて生活クラブ連合理事会は6月、中長期(5〜10年)にNON-GM飼料(トウモロコシ)を確保していくために畜産物の利用結集を継続していく―などを確認した。
種子の安定供給には消費者の声が重要
09年にアメリカの種子メーカー「パイオニア社」とトウモロコシ生産農家、それにJA全農によってスタートしたプログラムは「バウチャープラス」と呼ばれている。JA全農が資本参加しているアメリカの穀物集荷業者・CGB社がNON-GM種子の研究と種子生産をパイオニア社に委託。パイオニア社はNON-GM種子を開発するとともに契約農家にそれを供給し、農家はその作付けと生産を行い、CGB社がそれを買取るという仕組みになっている。集荷業者と種子メーカー、それに契約農家の協同でNON-GMトウモロコシの安定供給を図ることを目的にしている。
09年9月から10月にかけて、生活クラブ連合会の福岡専務や提携生産者、組合員らが「米国NON-GM飼料視察」を行い、パイオニア社にも視察で訪れている。
同社は世界でNON-GMトウモロコシが減少しているなかで唯一、大手種子メーカーとしてNON-GM種子をつくり続けている。CGB社が積極的にアプローチしていることにもよるが、視察の際、同社の担当者は「このプログラムの優位性を支える食品会社の需要や消費者の活動が需要増の鍵であり、NON-GMトウモロコシが欲しいという日本の消費者の声が重要だと考えている、と話していました」(視察に参加した生活クラブ連合会開発部畜産課の守屋課長)。この視察ではまた、GMトウモロコシに対抗できる新品種開発やバウチャープラスプログラムの必要性についても確認した。
10月にはアメリカの種子メーカーなどと協議
そのパイオニア社から先般、NON-GMトウモロコシの種子の確保と開発を継続させるために、日本における需要の打診がJA全農を通じてあり、6月にはJA全農から生活クラブに「NON-GMトウモロコシプログラムの長期継続について」とする提案があった。
この提案は、NON-GMトウモロコシプログラムで(1)安定供給、(2)純度維持(GM混入率低減)、(3)プレミアム及び物流コストの増加抑制を長期的に継続させる―を目的にしている。JA全農はプログラムのポイントとその意義を提案のなかにこう記している。
「鍵となるのは需要の結集とNON-GM種子の供給と生産基盤の確保である。一定の数量保障を種子会社・生産者に提示することで少なくとも今後5年間のNON-GMOプログラムの維持を行う。この取組みは、さらに将来にわたってNON-GMトウモロコシプログラムの維持が可能となるかの試金石となろう」
このプログラムの目的は、(1)NON-GM種子の継続確保、(2)産地生産の継続確保、(3)IPハンドリング物流の継続確保、(4)NON-GMO需要の結集―の4点。具体的な実施内容はそれぞれにいくつかあり、(1)では、提携種子メーカーとのNON-GM種子契約(第一ステップとして今後5年継続)による長期安定供給と、GM種子に負けない生産性を有し、農家が選択するNON-GM種子の維持開発の2点が、また、(4)では、日本における飼料用需要の結集と日本における食品工業向け需要の取り込み、さらに、韓国等のアジア諸国のNON-GMO需要の供給の3点が挙げられている。
JA全農の提案を受けた生活クラブは6月の連合理事会でこの案件を討議し、NON-GMO飼料(トウモロコシ)を継続することと、中長期(5〜10年)にNON-GMトウモロコシを確保するため、畜産物の利用結集を継続していくことを確認し、その旨JA全農に回答することを決めた。
なお、今年10月には、中長期のNON-GM種子供給についてアメリカの種子メーカー(パイオニア社)とJA全農(CGB社)と協議するために、生活クラブと畜産の提携生産者、組合員らがアメリカ視察を実施する。
生活クラブが1997年1月、「遺伝子組み換え作物、食品は基本的にこれを扱わない」と表明してから14年。この間、定期的にアメリカにおけるNON-GM調査を実施し、2005年には畜産飼料原料の本格調査を始め、09年にはJA全農の協力で種子メーカー、アメリカのトウモロコシ生産農家、JA全農の3社によるNON-GM穀物の生産と流通プログラムの取り組みが開始された。
一方、アメリカにおけるGM作付け比率の高まりもあって、NON-GM種子を生産する種子メーカーから、「NON-GMトウモロコシの種子を継続利用するのか」などの問い合わせがJA全農を通じてあった。これを受けて生活クラブ連合理事会は6月、中長期(5〜10年)にNON-GM飼料(トウモロコシ)を確保していくために畜産物の利用結集を継続していく―などを確認した。
種子の安定供給には消費者の声が重要
09年にアメリカの種子メーカー「パイオニア社」とトウモロコシ生産農家、それにJA全農によってスタートしたプログラムは「バウチャープラス」と呼ばれている。JA全農が資本参加しているアメリカの穀物集荷業者・CGB社がNON-GM種子の研究と種子生産をパイオニア社に委託。パイオニア社はNON-GM種子を開発するとともに契約農家にそれを供給し、農家はその作付けと生産を行い、CGB社がそれを買取るという仕組みになっている。集荷業者と種子メーカー、それに契約農家の協同でNON-GMトウモロコシの安定供給を図ることを目的にしている。
09年9月から10月にかけて、生活クラブ連合会の福岡専務や提携生産者、組合員らが「米国NON-GM飼料視察」を行い、パイオニア社にも視察で訪れている。
同社は世界でNON-GMトウモロコシが減少しているなかで唯一、大手種子メーカーとしてNON-GM種子をつくり続けている。CGB社が積極的にアプローチしていることにもよるが、視察の際、同社の担当者は「このプログラムの優位性を支える食品会社の需要や消費者の活動が需要増の鍵であり、NON-GMトウモロコシが欲しいという日本の消費者の声が重要だと考えている、と話していました」(視察に参加した生活クラブ連合会開発部畜産課の守屋課長)。この視察ではまた、GMトウモロコシに対抗できる新品種開発やバウチャープラスプログラムの必要性についても確認した。
10月にはアメリカの種子メーカーなどと協議
そのパイオニア社から先般、NON-GMトウモロコシの種子の確保と開発を継続させるために、日本における需要の打診がJA全農を通じてあり、6月にはJA全農から生活クラブに「NON-GMトウモロコシプログラムの長期継続について」とする提案があった。
この提案は、NON-GMトウモロコシプログラムで(1)安定供給、(2)純度維持(GM混入率低減)、(3)プレミアム及び物流コストの増加抑制を長期的に継続させる―を目的にしている。JA全農はプログラムのポイントとその意義を提案のなかにこう記している。
「鍵となるのは需要の結集とNON-GM種子の供給と生産基盤の確保である。一定の数量保障を種子会社・生産者に提示することで少なくとも今後5年間のNON-GMOプログラムの維持を行う。この取組みは、さらに将来にわたってNON-GMトウモロコシプログラムの維持が可能となるかの試金石となろう」
このプログラムの目的は、(1)NON-GM種子の継続確保、(2)産地生産の継続確保、(3)IPハンドリング物流の継続確保、(4)NON-GMO需要の結集―の4点。具体的な実施内容はそれぞれにいくつかあり、(1)では、提携種子メーカーとのNON-GM種子契約(第一ステップとして今後5年継続)による長期安定供給と、GM種子に負けない生産性を有し、農家が選択するNON-GM種子の維持開発の2点が、また、(4)では、日本における飼料用需要の結集と日本における食品工業向け需要の取り込み、さらに、韓国等のアジア諸国のNON-GMO需要の供給の3点が挙げられている。
JA全農の提案を受けた生活クラブは6月の連合理事会でこの案件を討議し、NON-GMO飼料(トウモロコシ)を継続することと、中長期(5〜10年)にNON-GMトウモロコシを確保するため、畜産物の利用結集を継続していくことを確認し、その旨JA全農に回答することを決めた。
なお、今年10月には、中長期のNON-GM種子供給についてアメリカの種子メーカー(パイオニア社)とJA全農(CGB社)と協議するために、生活クラブと畜産の提携生産者、組合員らがアメリカ視察を実施する。