FIF主催「イノベーションワークショップ2011総括セミナー」東アジアのビジネスチャンス開催報告
[12/01/12]
提供元:PRTIMES
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フューチャー イノベーション フォーラム
(略称=FIF、代表=牛尾治朗・ウシオ電機株式会社会長、
金丸恭文・フューチャーアーキテクト株式会社会長兼社長)は、
次世代リーダーの育成と交流を目的に2011年5月より全4回開催
しました「イノベーションワークショップ2011〜東アジアの
ビジネスチャンス〜」のまとめとして、2011年12月2日に
総括セミナーを実施いたしましたのでお知らせいたします。
なお、これまで開催しましたイノベーションワークショップの
内容につきましてはFIF公式サイ(http://fif.jp/)に
掲載しております。
◆講演概要◆(敬称略)
■ 第一部 特別講演「グローバル企業戦略とリーダーのあり方」
株式会社住生活グループ 取締役 代表執行役社長兼CEO 藤森義明氏
グローバル企業の使命は世界が直面する難題を解決できるということであり、
企業価値最大化のために必要な要素は、変革、人材、長期的展望である。
私が現在率いているLIXILでは、世界各国で人々がより良い家で暮らしを
したいという夢をかなえられる会社になることを目指している。
また、中期経営計画では売上3兆円のうち海外比率を3分の1へと高めることを
目標に経済成長力の高いエリアをターゲットにM&Aを進めようとしている。
そして、会社を成長させていくために「人材育成」と「思い切った変革」を
大事にしている。まず、グローバル人材の育成には、異なる文化や考え方の
違いを尊重するダイバーシティを重んじた仕組みの導入が不可欠であり、
初代CEOから130年間ずっと人材育成を重んじているゼネラル・エレクト
リック社での経験をベースにしながらLIXILの仕組みをデザインしている。
また、変革を起こすためには、変革の仕組みを社員に教え込まなければならない。
社員が現状に満足することなく高みをめざすには、どこへ向かうべきなのか
というビジョンを共有することが重要である。
さらに、グローバルリーダーに必要なものは「判断力」と「変革を起こす力」
である。リーダーは部下にビジョンを伝え、共感を抱かせなければならず、
ビジョンを作るためには常に世界を見て、世界のもっとも優れたところを
見つける学習者であることも必要である。そして、人材を育てるとともに
ダイバーシティを追求する、これがグローバルリーダーにとって必要だと
考えている。
■ 第二部 パネルディスカッション 「東アジアのビジネスチャンス」
コーディネータ
キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹 瀬口清之氏
パネリスト
株式会社リクルートエージェント グローバル人材サービス事業部 事業部長 貝瀬雄一氏
キュービーネット株式会社 代表取締役社長CEO 北野泰男氏
前アジア開発銀行 地域経済統合室 エコノミスト 山寺智氏
山寺:アジア開発銀行に勤めていた頃リーマンショックが起こった。
しかし、アジアの人混み、街の勢いは全くそれを感じさせることはなく、
日本に戻ると雰囲気が真っ暗で、極めて対照的だった。
その後、製造業だけでなく、最終消費財やサービス業まで、様々な
日本企業が次々とアジアに押し寄せて来た。
コンビニやラーメン等々、様々な「ジャパン」がアジア各国で受け入れ
られている。日本企業は益々その売り上げを海外、特にアジアで伸ばすことに
なるであろう。世界経済の比重は、ASEANプラス3(中国、韓国、日本)
に移ってきている。今後、日本の株価が、日本経済を示す指標ではなく、
アジア経済の動向を示す指標、アジアの勢いを現す指標になれば、と思っている。
北野:ヘアカットのビジネスには国境がないという理念に基づき、
創業5年目頃にシンガポールから海外進出を始めた。
現在ではシンガポール、香港に61店舗と着実に店舗数を増やしているが、
進出当時は現地企業とのライセンス契約の破棄や、ゆとりのない状況で
マネジメントを挑ませたことで事業の継続が困難を極めた時期も経験した。
現地では日本のやり方を押し付けるのではなく、人間関係の質を向上させ、
自分たちの事業であるという当事者意識を刷り込ませることが非常に重要である。
また、ある程度権限移譲し、時間的、金銭的な余裕を与えると最大限の
パフォーマンスを引き出せる。
貝瀬:リクルートも日本企業の海外進出にあわせて、現在ではアジアで21拠点を
展開している。リクルートでは、現地従業員に近い目線で業務を理解できるように
するため、社内公募した若手の日本人社員を現地法人採用扱いとして現地に送り
込まれる責任者の下につけるようにしており、国ごとに人事制度をすべて変えて、
外国企業との競争のなかで優秀な人材の確保に努めている。また、日本型のマネ
ジメントに適応できる「ジャパンファクター」を持った現地の人間を採用する
ことで日本型のマネジメントがうまくいくケースもある。
瀬口:アジアの将来の成長に向けて、日本が先頭に立ってリードしていくためには、
各国のいろいろな特徴や習慣を尊重し、現地化を進めることが重要だ。
また、日本としてこだわっていかなくてはいけないものは、共通の価値観として
現地の従業員と共有するとともに、暗黙知を形式知に変えていくという努力も
同時に必要である。そして、グローバル化で求められている人材とは、
「現場に足を運び、自分の頭で考える」、「リスクにチャレンジするマインドを
持っている」、「困難に直面しても自分の軸がぶれない」「成功するまで
あきらめない」という人ではないかと思う。
◆実施概要◆
・テーマ:東アジアのビジネスチャンス
・開催日時:2011年12月2日(金)15:30〜
・場所:明治記念館(東京都港区)
・参加人数:約100名
◆お問い合わせ◆
・一般からのお問い合わせ先:
フューチャー イノベーション フォーラム事務局
TEL:03-5740-5817(祝休日を除く平日10:00〜17:00)
e-mail: forum@future.co.jp
・報道機関からのお問い合わせ先:
【FIF幹事会社】フューチャーアーキテクト株式会社 広報担当 高橋
TEL:03-5740-5721
e-mail:pr1@future.co.jp