主要日本企業200社以上のビジネス・トラベルに関する調査報告
[12/07/11]
提供元:PRTIMES
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海外出張の需要が高まる中、日本企業の出張管理の課題、
もっと効果的にできる出張経費の削減策とは
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ビジネス・トラベル・マネージメント(BTM)事業のマーケット・リーダーである株式会社 日本旅行・アメリカン エキスプレス(東京都墨田区、代表取締役社長:竹村章美)は、日本企業(日本国内に拠点を置く外資系企業を含む)の出張動向に関する調査「ジャパン・ビジネス・トラベル・バロメーター」の結果を、本日都内で開催したジャパン・ビジネス・トラベル・フォーラムにて発表しました。調査結果では、アジア太平洋地域を中心に日本企業の海外出張は今年増加する傾向にあるものの、出張の運用管理は限定的かつ複雑であり、そのため日本では出張管理の最適化が難しくなっていることが分かりました。
本調査の結果を受け、日本旅行・アメリカン エキスプレスの代表取締役社長、竹村章美は次のように述べています。「日本は米国、中国に続き世界で3 番目に大きな出張市場 であり、出張は日本の旅行取扱高全体の3分の1 を占める大きな規模 であるにもかかわらず、今まで出張管理業務の実態はほとんど知られていませんでした。調査結果から、日本企業には大幅な経費節減の余地があることが分かりました。今後はこの調査を通じて日本国内の企業はその現状と有益な情報を知り、出張の費用対効果を最大化する方法を検討することができると考えています」。
アジア太平洋地域への出張が増え、出張費用は増加傾向に
本調査によると、日本では本年度の出張費用はわずかに増加しています。調査では回答者の3割(29%)は本年度(2011-2012)の出張予算を「増やす」としており、これは同年比の3ポイント上昇となっています。一方「減らす」と回答した企業は12%にとどまり、これは昨年の調査結果と比べ6ポイント減少となっています。平均して出張予算は4.4%増加しています。
海外出張の需要は増加傾向です。回答者のおよそ半数(48%)はアジア太平洋地域への出張を増やし、3割はアジア太平洋地域外への出張を増やすと回答しています。
「著しい国内市場の成長が見込めない中、日本企業は海外での市場開拓を急いでいます。また事業継続計画の一環として、国内の仕入先に代わる安定したビジネス・パートナーを海外で探しています。円高傾向も、海外での新規ビジネスの開拓などを後押しているようです」と竹村は語っています。
調査によると、この傾向はここしばらく続く模様です。回答者のおよそ3割(27%)が次年度の出張費用は増加すると予想し、42% はアジア太平洋地域への出張費用が増加、25%がアジア太平洋地域以外への出張費用が増加すると予測しています。
出張規程の範囲は限定的
本調査から、多くの日本企業では出張管理業務の範囲がいまだ限定的であることがわかりました。回答者の76% 以上が自社の規程順守率は90%以上であるとしていますが、これは非常に限られた範囲での出張規程を対象としています。日本企業において出張規程の対象となっている項目のトップ3は、日当(92%)、出張承認プロセス(91%)、航空券の手配(81%)です。ホテルの手配が規程に含まれると回答した企業は69% にとどまり、MICE3を網羅しているとした企業は31%となっています。さらに予約方法に至っては非常に限られた範囲で、オフライン予約では35% 、オンライン予約では18%しか規程がありませんでした。
興味深いのは、日本企業は旅行前ではなく旅行後の規程順守を重要視するということです。多く(83%)は出張経費清算の確認など経理面で管理を行っている一方で、それを下回る65%の回答者が出張前承認管理を行なっているとしています。規程順守および経費支出の効率性を継続的に分析している企業は23% にとどまっています。このことから企業はいまだ予算面の管理に終始し、出張前のプロセスを管理・監視する動きは少ないことが分かりました。
3 MICE = Meeting, Incentive, Convention, Exhibition & Eventの略。企業等のミーティング、企業報奨・研修旅行、国際会議、国際展示会、国際見本市など。
透明性のない複雑な分散型出張管理
日本企業は非常に複雑な出張管理を行なっており、この傾向は特に多額の出張予算を扱う企業に顕著にみられます。年間の出張予算が5000万米ドルを超える企業の回答者の半数は、利用する旅行会社は2社以上であるとしています。さらに日本の企業は予約に関して複数の代理店に依頼するばかりでなく、サプライヤーに直接予約を入れています。これはレンタカー(64%)、MICE(59%)、ホテル(40%)に関してその傾向が強くなっています。
複数の旅行会社や予約ルートを持つということは、企業全体の出張プログラムを管理する際に、複数の経費データを基に分析をしなければいけません。これを裏付けるように、調査対象となった日本企業の78% が、出張費用の経費報告を受けていると回答しましたが、航空費関連のデータを受け取っていると回答したのは48%、ホテル関連のデータを受け取っていると回答したのは32%で、費用全体を網羅する出張経費データは受けていない可能性が示唆されます。
さらに出張プログラムは日本企業では集中的に管理されていないことが多く、出張責任者(トラベル・マネジャー)が居ると回答した企業は35% にとどまりました。この調査から日本企業では、部門ごとに出張経費を管理したり、人事部、財務部、総務部など複数の部門にまたがり管理されている事がうかがえます。
これらの要因がある限り、企業が会社全体の出張費用の全貌を理解し、戦略的な合理化を通した出張費用の削減を実現するのは容易ではありません。
出張プログラムを最適化するには、適切な旅行会社とのパートナーシップが欠かせません。興味深い事に、旅行会社との契約をもっている企業のうち67%が、航空会社から企業向けの法人契約運賃を得ていると回答したのに対し、旅行会社と契約がない企業では26% にとどまりました。ホテルに関しても同様で、旅行会社とのパートナーシップがある企業の60%がホテルとの法人契約価格を持っていると回答した一方で、旅行会社との契約がない企業ではそのように回答したのはわずか32%にとどまりました。
竹村は最後に次のように述べています。「調査結果からも、日本企業において、出張予算の大幅節減がまだ見込めることは明らかです。現在の経済状況を考えると、日本企業にとって出張はこれまで以上に重要性を増していきます。私たちはビジネス・トラベル・マネージメントの専門知識を活かして、多くの日本企業の出張管理をお手伝いができると信じています」。
ジャパン・ビジネス・トラベル・バロメーター について
2012年の国内企業の出張動向を調査したレポートです。調査は株式会社電通が、調査分析は Groupe Concomitance 社がそれぞれ実施しました。本調査は日本の主要業界の企業において出張を管理する立場の管理職 222 名を対象に行いました。3 月から 4 月にかけて電話や郵送調査により実施されています。
「ジャパン・ビジネス・トラベル・フォーラム」について
株式会社 日本旅行・アメリカン エキスプレスが主催する旅行業界のイベントで、国内で初めて開催される出張に特化した旅行業界のコンファレンスです。出張市場に関する最新動向の紹介や出張管理担当者や旅行業界関係者の交流を目的に開催されます。
株式会社 日本旅行・アメリカン エキスプレスについて(http://www.amex-nta.com/jpn/)
2001年4月に、アメリカン・エキスプレスと日本旅行の合弁会社として設立。企業の出張事務管理業務全般を一括代行するビジネス・トラベル・マネージメント事業を専門に行っています。業種や業態によって異なる企業の出張管理に関するニーズを的確に把握し、幅広いコンサルティングとマネージメントサービスをお届けしています。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・トラベルについて
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・トラベルは、出張に関する業務の最適化をサポートし、コスト削減、優れたカスタマー・サービス、経費管理を企業に提供するアメリカン・エキスプレスの組織です。140余ヶ国以上に広がるトラベル・サービス拠点を通じ世界最大級の旅行代理店ネットワークを展開し、個人事業主から中小企業、多国籍企業まで、業界随一の予約技術、専門知識を活かした出張管理コンサルティング、オンラインおよびオフラインでの顧客サービスを提供しています。2011年、世界中で293億ドルの旅行取扱高を獲得しています。
海外出張の需要が高まる中、日本企業の出張管理の課題、
もっと効果的にできる出張経費の削減策とは
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ビジネス・トラベル・マネージメント(BTM)事業のマーケット・リーダーである株式会社 日本旅行・アメリカン エキスプレス(東京都墨田区、代表取締役社長:竹村章美)は、日本企業(日本国内に拠点を置く外資系企業を含む)の出張動向に関する調査「ジャパン・ビジネス・トラベル・バロメーター」の結果を、本日都内で開催したジャパン・ビジネス・トラベル・フォーラムにて発表しました。調査結果では、アジア太平洋地域を中心に日本企業の海外出張は今年増加する傾向にあるものの、出張の運用管理は限定的かつ複雑であり、そのため日本では出張管理の最適化が難しくなっていることが分かりました。
本調査の結果を受け、日本旅行・アメリカン エキスプレスの代表取締役社長、竹村章美は次のように述べています。「日本は米国、中国に続き世界で3 番目に大きな出張市場 であり、出張は日本の旅行取扱高全体の3分の1 を占める大きな規模 であるにもかかわらず、今まで出張管理業務の実態はほとんど知られていませんでした。調査結果から、日本企業には大幅な経費節減の余地があることが分かりました。今後はこの調査を通じて日本国内の企業はその現状と有益な情報を知り、出張の費用対効果を最大化する方法を検討することができると考えています」。
アジア太平洋地域への出張が増え、出張費用は増加傾向に
本調査によると、日本では本年度の出張費用はわずかに増加しています。調査では回答者の3割(29%)は本年度(2011-2012)の出張予算を「増やす」としており、これは同年比の3ポイント上昇となっています。一方「減らす」と回答した企業は12%にとどまり、これは昨年の調査結果と比べ6ポイント減少となっています。平均して出張予算は4.4%増加しています。
海外出張の需要は増加傾向です。回答者のおよそ半数(48%)はアジア太平洋地域への出張を増やし、3割はアジア太平洋地域外への出張を増やすと回答しています。
「著しい国内市場の成長が見込めない中、日本企業は海外での市場開拓を急いでいます。また事業継続計画の一環として、国内の仕入先に代わる安定したビジネス・パートナーを海外で探しています。円高傾向も、海外での新規ビジネスの開拓などを後押しているようです」と竹村は語っています。
調査によると、この傾向はここしばらく続く模様です。回答者のおよそ3割(27%)が次年度の出張費用は増加すると予想し、42% はアジア太平洋地域への出張費用が増加、25%がアジア太平洋地域以外への出張費用が増加すると予測しています。
出張規程の範囲は限定的
本調査から、多くの日本企業では出張管理業務の範囲がいまだ限定的であることがわかりました。回答者の76% 以上が自社の規程順守率は90%以上であるとしていますが、これは非常に限られた範囲での出張規程を対象としています。日本企業において出張規程の対象となっている項目のトップ3は、日当(92%)、出張承認プロセス(91%)、航空券の手配(81%)です。ホテルの手配が規程に含まれると回答した企業は69% にとどまり、MICE3を網羅しているとした企業は31%となっています。さらに予約方法に至っては非常に限られた範囲で、オフライン予約では35% 、オンライン予約では18%しか規程がありませんでした。
興味深いのは、日本企業は旅行前ではなく旅行後の規程順守を重要視するということです。多く(83%)は出張経費清算の確認など経理面で管理を行っている一方で、それを下回る65%の回答者が出張前承認管理を行なっているとしています。規程順守および経費支出の効率性を継続的に分析している企業は23% にとどまっています。このことから企業はいまだ予算面の管理に終始し、出張前のプロセスを管理・監視する動きは少ないことが分かりました。
3 MICE = Meeting, Incentive, Convention, Exhibition & Eventの略。企業等のミーティング、企業報奨・研修旅行、国際会議、国際展示会、国際見本市など。
透明性のない複雑な分散型出張管理
日本企業は非常に複雑な出張管理を行なっており、この傾向は特に多額の出張予算を扱う企業に顕著にみられます。年間の出張予算が5000万米ドルを超える企業の回答者の半数は、利用する旅行会社は2社以上であるとしています。さらに日本の企業は予約に関して複数の代理店に依頼するばかりでなく、サプライヤーに直接予約を入れています。これはレンタカー(64%)、MICE(59%)、ホテル(40%)に関してその傾向が強くなっています。
複数の旅行会社や予約ルートを持つということは、企業全体の出張プログラムを管理する際に、複数の経費データを基に分析をしなければいけません。これを裏付けるように、調査対象となった日本企業の78% が、出張費用の経費報告を受けていると回答しましたが、航空費関連のデータを受け取っていると回答したのは48%、ホテル関連のデータを受け取っていると回答したのは32%で、費用全体を網羅する出張経費データは受けていない可能性が示唆されます。
さらに出張プログラムは日本企業では集中的に管理されていないことが多く、出張責任者(トラベル・マネジャー)が居ると回答した企業は35% にとどまりました。この調査から日本企業では、部門ごとに出張経費を管理したり、人事部、財務部、総務部など複数の部門にまたがり管理されている事がうかがえます。
これらの要因がある限り、企業が会社全体の出張費用の全貌を理解し、戦略的な合理化を通した出張費用の削減を実現するのは容易ではありません。
出張プログラムを最適化するには、適切な旅行会社とのパートナーシップが欠かせません。興味深い事に、旅行会社との契約をもっている企業のうち67%が、航空会社から企業向けの法人契約運賃を得ていると回答したのに対し、旅行会社と契約がない企業では26% にとどまりました。ホテルに関しても同様で、旅行会社とのパートナーシップがある企業の60%がホテルとの法人契約価格を持っていると回答した一方で、旅行会社との契約がない企業ではそのように回答したのはわずか32%にとどまりました。
竹村は最後に次のように述べています。「調査結果からも、日本企業において、出張予算の大幅節減がまだ見込めることは明らかです。現在の経済状況を考えると、日本企業にとって出張はこれまで以上に重要性を増していきます。私たちはビジネス・トラベル・マネージメントの専門知識を活かして、多くの日本企業の出張管理をお手伝いができると信じています」。
ジャパン・ビジネス・トラベル・バロメーター について
2012年の国内企業の出張動向を調査したレポートです。調査は株式会社電通が、調査分析は Groupe Concomitance 社がそれぞれ実施しました。本調査は日本の主要業界の企業において出張を管理する立場の管理職 222 名を対象に行いました。3 月から 4 月にかけて電話や郵送調査により実施されています。
「ジャパン・ビジネス・トラベル・フォーラム」について
株式会社 日本旅行・アメリカン エキスプレスが主催する旅行業界のイベントで、国内で初めて開催される出張に特化した旅行業界のコンファレンスです。出張市場に関する最新動向の紹介や出張管理担当者や旅行業界関係者の交流を目的に開催されます。
株式会社 日本旅行・アメリカン エキスプレスについて(http://www.amex-nta.com/jpn/)
2001年4月に、アメリカン・エキスプレスと日本旅行の合弁会社として設立。企業の出張事務管理業務全般を一括代行するビジネス・トラベル・マネージメント事業を専門に行っています。業種や業態によって異なる企業の出張管理に関するニーズを的確に把握し、幅広いコンサルティングとマネージメントサービスをお届けしています。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・トラベルについて
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・トラベルは、出張に関する業務の最適化をサポートし、コスト削減、優れたカスタマー・サービス、経費管理を企業に提供するアメリカン・エキスプレスの組織です。140余ヶ国以上に広がるトラベル・サービス拠点を通じ世界最大級の旅行代理店ネットワークを展開し、個人事業主から中小企業、多国籍企業まで、業界随一の予約技術、専門知識を活かした出張管理コンサルティング、オンラインおよびオフラインでの顧客サービスを提供しています。2011年、世界中で293億ドルの旅行取扱高を獲得しています。