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話題の2.5世帯住宅に「アリ派」の妻86.1% 姑・小姑問題は過去の話?!




景気の先行き不安 + 消費増税が追い風!?
〜 妻が感じるメリット1位「夫の親からの新築購入資金援助」46.1% 〜
〜 7割以上が「景気の先行き不安や消費増税が関係」と回答〜

 「二世帯住宅」とはどういう形態の住宅か、イメージできる人は多いだろうが、「2.5世帯住宅」というものをご存じだろうか?
「二世帯住宅」が、一つの住宅に子世帯と、親世帯が一緒に住み、それぞれ独立した生活が可能なタイプの住宅であるのに 対して、「2.5世帯住宅」とは、子世帯と、親世帯に加え、(子世帯の)独身の兄弟もしくは姉妹が一緒に暮らすための住宅のことを指している。「二世帯住宅」と同様に、子世帯、親世帯、独身の兄弟や姉妹、それぞれの居住空間は独立しているため、プライバシーは守られる設計であり、また、独身の兄弟姉妹が結婚などで独立した場合は、空いたスペースを親世帯の個室にしたり、子ども部屋にするなどの転用も可能だという。

 また、景気問題、晩婚化、少子高齢化問題なども考慮すると、3者にメリットがあると捉えることができそうだ。
 しかし、この「2.5世帯住宅」に対して、実際に住むことになる当事者達はどのように受け止めているのだろうか。「2.5世帯住宅」の典型的なパターンとして考えられる夫の親、そして夫の独身の姉と一緒に同居する場合を考えると、特に自分の子供を除いて、同居する夫の家族達と唯一、血縁関係にない「妻」には、嫁姑問題にプラスして夫の兄弟姉妹との関係もあり、一般的に考えても「2.5世帯住宅」のハードルは非常に高いであろう。
そこでマーケティング・リサーチの株式会社アイシェア(東京都中央区、代表取締役社長:井桁祐樹)では、「2.5世帯住宅」に住む際につらい立場であろう「妻」にフォーカスし、その本音を調べるためにネット上で調査を実施。20歳〜45歳、既婚で小学生以下の子を持つ妻(※)431名のアンケート結果を公開した。

※アンケート調査回答条件
「2.5世帯住宅」を購入する可能性が無い対象者を省くため、アンケート調査回答の条件を、「住宅購入意向があり」、「夫の父親か母親いずれかが健在」、「夫に独身の姉がいる」、「夫の親との同居(生活空間を分けたものを含む)を検討してもいい」に該当することとしている。


◆「2.5世帯住宅」は「アリ」派の妻=86.1%

まず、最初に話題の「2.5世帯住宅」について、「2.5世帯住宅」で、夫の親と夫の独身の姉と同居することについて、どう思うかを聞いたところ、「条件によっては、検討してもいいと思う」のいわゆるアリ派は86.1%(※「検討してみてもいいと思う=42.5%」と「条件によっては少し検討してみてもいいと思う=47.3%」の合計)となり、ナシ派「条件によらず検討したくない=13.9%」を大きく上回る結果となった。この結果は予想以上に許容姿勢が高い結果と言えそうだ。

◆「アリ」派の75.7%が「アリ」の理由として「景気の先行き不安や消費増税が関係している」と回答

また、「2.5世帯住宅」で夫の親と夫の姉と一緒に暮らすことを、検討してみてもいいと思う理由として、景気の先行き不安や消費増税が関係しているかどうかを聞いたところ、75.7%の人が関係していると回答している。(※「関係している=31.8%」と「少し関係している=43.9%」の合計)

さらに、夫の親や夫の姉からの資金協力がある前提で、近いうちに消費増税があることを踏まえると、「2.5世帯住宅」の購入を検討したい気持ちに変化はあるかを、二者択一で聞いたところ、「消費増税をふまえると、検討したい気持ちが上がる=73.9%」が「検討したい気持ちが下がる=26.1%」を大幅に上回る結果となった。妻が「2.5世帯住宅」で夫の親、夫の姉と同居することへの許容姿勢が高い背景として、家計に直結する景気や増税問題が大きく影響している傾向が浮き彫りとなった。

この設問に対する回答を、世帯年収600万円以下と601万円以上とで比較してみたところ、世帯年収600万円以下では「消費増税をふまえると、検討したい気持ちが上がる=64.6%」だったのに対して、年収601万円以上では86.2%と大幅に上昇した。高年収世帯ほど、消費増税が新築住宅購入のきっかけになりやすい様子がうかがえた。

◆妻が感じる「2.5世帯住宅」のメリット1位は「夫の親からの新築購入資金援助」。

また、「育児協力」は求めるが、「家事分離」したい妻の思惑も。
アリ派に対して「2.5世帯住宅」の購入について、メリットと感じるとことを複数回答で聞いたところ、1位は「新築購入の費用を夫の親に協力してもらえるかも知れない=46.1%」、2位は「憧れの新築住宅が手に入る=43.7%」だったが、3位は「夫の親に育児(送り迎えや留守番、教育)などの協力をしてもらえる=41.5%」、4位に「みんなで住むことによって、光熱費やガス代、食事、インターネット通信費などを節約できる=41.0%」と、経済的負担の軽減と、子育てに対する支援が上位を占めた。また3位に「夫の親に育児(送り迎えや留守番、教育)などの協力をしてもらえる=41.5%」が入る一方で、「夫の親に家事の協力をしてもらえる」は、わずかに22.1%と20ポイント近い差が見られたことから、育児には協力してもらいたい一方で、家事は親と分離したいという妻の考え方が見て取れる。

◆夫の姉と自分とは「仲が良い」 →アリ派=87.1%。妻の年齢が若いほどその傾向が強い

「夫の姉と自分との仲」を、現状はどう感じているのだろうか。その実態を調べるために、「アリ派」にズバリ「夫の姉と自分との仲」について4段階評価で聞いてみたところ、87.1%が「仲が良い」と回答した(※「仲が良いと思う=35.3%」と「やや仲が良いと思う=51.8%」の合計)。さらに年代別に比較してみたところ、20代で46.7%、30代で33.7%、40代で25.7%と、妻の年齢が若いほど、「姉との仲が良い」と感じている傾向が強いことがわかった。

また、「夫の姉と子供との仲」についても聞いてみたところ、「仲が良い」の回答率は87.3%(※「仲が良いと思う=43.4%」と「やや仲が良いと思う=43.9%」の合計)と、こちらも高い結果となった。

◆「2.5世帯住宅」の費用負担では、“自分達が最大負担”の合計は65.5%と多数派
「2.5世帯住宅」を購入する場合の費用負担について、当事者である自分達(自分と夫/以下省略)、夫の親、夫の姉の3者でどのように負担すべきかを聞いたところ、最も多かったのは「自分達>夫の親>夫の姉=38.0%」、「自分達がすべて負担=16.4%」と「自分達>夫の姉>夫の親=11.1%」を合計した、“自分達が最大負担”の合計は、65.5%と、“夫の親が最大負担=31.0%”、“夫の姉が最大負担=2.4%”に比べて多数派となった。経済不安の中でも、新築住宅の購入に対しては、自分達が最大の負担をしようとする主体的な姿勢がうかがえた。

◆夫の親・姉との同居には「前向き」が多数派、年齢が若いほど肯定姿勢が強い。嫁姑問題は「関係ない」が7割以上

では、夫の親や夫の姉と同居することに対してはどのような考えを持っているのだろうか。項目別に4段階評価で意見を聞いてみたところ、「夫の親や夫の姉と集まって住むことはいいことだと思う」については、肯定派が80.6%(※「そう思う=23.7%」と「ややそう思う=56.9%」の合計)と、否定派(※「あまりそう思わない=16.7%」と「そう思わない=2.7%」の合計)を大きく上回った。この設問に対する「そう思う」の回答率も、年代別に比較してみたところ、20代で37.0%、30代で18.0%、40代で23.0%と、こちらも妻の年齢が若いほど、前向きな姿勢であることがわかった。

また、「夫の親や夫の姉と同居することは子供にとっていいことだと思う」の問いに対しては、肯定派が84.3%(※「そう思う=28.8%」と「ややそう思う=55.5%」の合計)で、「夫の親や夫の姉との同居生活は楽しいこともあると思う」の問いに対しても、肯定派が83.6%(※「そう思う=24.3%」と「ややそう思う=59.3%」の合計)とともに8割以上が肯定派を占めた。集まって住むことによる育児負担軽減などのメリットや、精神的な楽しさといった部分も評価されていると考えられる。「夫の親や夫の姉と同居することはかっこ悪いことではないと思う」の問いに対しても、肯定派が90.0%(※「そう思う=32.6%」と「ややそう思う=57.4%」の合計)と、夫の親、夫の姉との同居に対して前向きな姿勢であることが分かった。


なお、「世間でよくある嫁姑問題は、あまり自分には関係ないと思う」の問いに関しても、肯定派が73.6%(※「そう思う=18.3%」と「ややそう思う=55.3%」の合計)と大多数を占め、昔に比べ、周囲が思うほど重要視していないという結果が得られた。

さらに「自分は夫の親や夫の姉との時間も大切にしている」の問いを年齢別に比較したところ、ここでも30代、40代に比べて、20代が圧倒的に前向きな姿勢であることが分かった。

◆家族との絆への意識も「2.5世帯住宅」は「アリ」に影響?
最後にアリ派に対して、2011年3月の東日本大震災の前後で、家族との絆を大事にするようになったかを2者択一で聞いたところ、「震災を機に絆を大事にするようになった=91.6%」が圧倒的多数となった。背景として、家族との同居に前向きな影響を与えていることをのぞかせる結果となった。


今回の調査で話題の「2.5世帯住宅」での夫の親、夫の姉との同居に対して、前向きに考えている妻が多いこと。またその背景には、景気の先行き不安や消費増税など、家計に直結する問題も大きく影響していることが分かった。「二世帯住宅」や「2.5世帯住宅」で、夫の家族と同居する妻にとってはコミュニケーション上気を遣うことが多く、一部でそのことを懸念している様子もうかがえたが、大半の妻は前向きに受け入れていること、また若い世代ほどその傾向が強いことから、「2.5世帯住宅」は今後の新しい住宅のトレンドとなり得るかもしれない。
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