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センター過去問、国語の平均演習年数は11年分! 難関大学合格者のとった対策とは?




 「大学入試シリーズ」(通称“赤本”)でおなじみの図書出版・教学社(京都市左京区)は、難関大学入学者を対象に、センター試験の過去問演習に関する調査を実施しました。大学入試センター試験は、志願者数が57万人を超える大学入試最大の試験です。独特の問題形式をもつため、過去問が特に重要とされますが、難関大合格者は実際には何年分解いていたのでしょうか。

【調査概要】
調査内容:大学入試センター試験について(過去問演習年数、学習のポイント)
調査方法:アンケート調査
回収期間:2013年2月27日〜4月15日
調査対象:117名(国公立大学49名、私立大学68名)
北海道大学、東北大学、筑波大学、千葉大学、お茶の水女子大学、東京大学、東京外国語大学、東京工業大学、一橋大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、大阪市立大学、神戸大学、奈良女子大学、広島大学、青山学院大学、学習院大学、慶應義塾大学、国際基督教大学、上智大学、中央大学、東京理科大、法政大学、明治大学、立教大学、早稲田大学、関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学、2013年4月入学者

【調査結果1】
質問項目:「受験生のときに、センター試験の過去問を何年分解きましたか?(科目別)」

英語(筆記)…平均8.8年(国公立大9.3年、私立大8.4年)
英語(リスニング)…平均4.7年(国公立大5.5年、私立大4.2年)
数学I・A…平均7.6年(国公立大8.7年、私立大5.8年)
数学II・B…平均8.0年(国公立大8.7年、私立大6.4年)
国語…平均10.9年(国公立大12.4年、私立大9.7年)

※センター試験の実施開始は1990年度。2013年度の入学者が解くことができた過去問は、1990〜2012年の23年分(英語(リスニング)は2006年度から実施され、7年分)。


【分 析】

□平均過去問演習量が一番多いのは国語

 国語の平均過去問演習量は、10.9年でした。なぜ国語は他科目よりも多く演習されているのでしょうか。ヒントとなるのは、同時に集めた学習のポイントです。その中には「国語は現・古・漢の時間配分をつかむことが大切」という意見が多く見られました。センター試験の国語は、現代文(評論、小説)・古文・漢文という4つの大問に分かれています。これらは人によって得意・不得意や解き方が全く異なるため、過去問を使って解く順や時間配分など自分なりの戦略を立てる必要があるのです。

□私立大学志望者もセンター対策はしっかりと

 センター試験がほぼ必ず必要となる国公立大学に対し、私立大学の入試では必須ではありません。ところが、私立大学入学者も、国語は10年ちかく、英語は8年以上の演習をおこなっているという結果がでました。その背景には、センター試験を入試に利用する私立大学の増加があります。センター試験利用方式の入試を実施した私立大学は、1990年度では16大学でしたが、2013年度には520大学にまで増えています(大学入試センター発表)。これは、私立大学の約9割にあたります。受験生からみれば、個別入試とあわせてセンター利用入試に出願することで合格のチャンスが増えるため、私立大学志望者にとってもセンター試験の重要度は高いのです。

□リスニング対策も過去問が大事

 英語(リスニング)の演習量は4.7年と一見少なく見えますが、実施開始が2006年と遅く、過去問は7年分しかありません。決して演習する必要性が低いわけではなく、むしろ過去問に対する割合で見るとリスニングが一番高い数字になります。ではリスニング対策のポイントは何でしょうか? 【調査結果2】へつづきます。


【調査結果2】(リスニングに関する回答を抜粋)
質問項目:「センター試験の攻略ポイントを、科目ごとに教えてください(自由記述)」

□対策が難しいリスニング。学習のコツは、「普段から英語を聴いて、耳を慣らすこと」

 英語(リスニング)の学習ポイントを回答した人のうち、6割以上が「普段から英語を聴くこと」「耳を慣らすこと」を重視していたという結果がでました。「一度解いた問題でもいいので、とにかく聴く時間を増やす」という意見も多く見られ、問題の形式に慣れること以上に、聴く経験を積むことが重視されていることがわかります。

《 回答の一部 》
■センターのリスニングは、慣れないと読まれる英文のスピードが速く感じるので、過去問演習に多く取り組み、耳を本番までに慣らしておくといいだろう。(北海道大・経済学部 合格)
■リスニングはつかみどころがなく、対策しづらい科目です。登下校時などに毎日英文のCDを聴いて耳を慣らすこと、これが一番の対策です。少し速いスピードの英文を聴く練習もするとより効果的です。(東北大・経済学部 合格)
■なるべく毎日何らかのかたちで英語を聴くようにしましょう。そうすることで耳が英語を聴くことに慣れて、しっかりと聴き取れるようになります。継続して英語を聴くことが大事です。また、僕はセンターのリスニング問題を解くときには、英文が流れる前の時間に質問文と選択肢を訳していました。そうすることで英語を聴き取ることだけに集中することができ、スムーズに解くことができました。(筑波大・人間学群 合格)
■本番で緊張すると聴き取れなくなるので、過去問や模擬試験を利用してリスニングにしっかり慣れるようにしましょう。予想問題なども利用して、できるだけ多くの問題を解くといいです。(慶應義塾大・文学部 合格)
■夏頃から、毎日少しずつ英語を聴くようにしました。それまではチンプンカンプンだったことも何度も繰り返すことによって意味がとれるようになりました!(早稲田大・スポーツ科学部 合格)
■とにかく毎日英語を聴くことが大事です。一日でも聞かない日があるとその分点数にあらわれてきます。(同志社大・文学部 合格)


センター試験リスニングの音声が、PC・スマホでも聴ける!

 受験生の「できるだけ多くの年数を」というニーズに応えるため、センター赤本シリーズの英語には、5年分のリスニングの過去問をCDに収録。さらに、「普段から英語を聴けるように」を叶えるため、2013年4月から大学入試センター試験・英語(リスニング)で実際に使われた過去5年分の音源をウェブサイトにて公開しました。スマートフォンでも聴くことができるので、通学時などのちょっとした空き時間にも英語を聴く練習をすることができます。過去問でしっかりリスニング対策をして、志望校合格を掴み取りましょう!

注)試験の問題冊子に掲載されていた質問文と選択肢は、『2014年版 センター問研過去問研究 英語』に収録しています。本書は、PC・スマートフォンをお持ちでない方もリスニングの練習ができるCD付。


【商品概要】
『センター問研過去問研究』シリーズ
教学社編集部 編
発売:2013年4月
定価:各924円(税込)
体裁:A5判/2色刷/問題編別冊
全14点

【シリーズ紹介】

1.英語 2.数学I・A/II・B 3.国語 4.日本史B 5.世界史B 6.地理B 7.現代社会 8.倫理/倫理、政治・経済 9.政治・経済/倫理、政治・経済 10.物理I 11.化学I 12.生物I 13.地学I 14.理科総合A/B


【会社概要】
法人名:株式会社 世界思想社教学社
創 業:1948年(昭和23年)
代表者:代表取締役社長 高島照子
所在地:〒606-0031 京都市左京区岩倉南桑原町56
事業内容:大学受験参考書・問題集を中心とする教育図書の出版および学術専門書・教養書の出版

【本件に関するお問い合わせ】
電話:075-721-6506(営業部)
e-mail:eigyo@akahon.net
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