平成25年度「認定森林施業プランナー」として全国で174名を認定
[14/03/31]
提供元:PRTIMES
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高い能力を有する森林管理の担い手として、各地の森林・林業の再生に向け活動
全国森林組合連合会などを構成メンバーとする森林施業プランナー協会(理事長:佐藤重芳、東京都千代田区)は、高い能力を有する森林管理の担い手として、北海道から九州まで35道府県174名を平成25年度の「認定森林施業プランナー」として認定しました。
森林は、土砂災害の防止や二酸化炭素の吸収、木材生産など多面的な機能を有します。一方で、国内の多くの森林は、林業の採算性の悪化により間伐等の必要な手入れが十分に実施されず、土砂災害等の被害が近年多く発生しています。森林の持つ多面的機能を最大限に発揮するためには、持続可能な森林経営を行い、健全な森林を育てていく必要があります。
日本の森林所有構造を見ると、10ha未満の所有面積の林家*が全体の9割(平成22年)を占めるなど、ひとり当たりの保有面積が小さく、効率的に森林を管理するためには、複数の森林所有者を取りまとめ、施業内容を提案し、一体的に施業を実施する「提案型集約化施業」が不可欠です。この中心となる技術者が森林施業プランナーです。
森林施業プランナーの育成は、各都道府県の行政機関等が中心となって全国各地で行われていますが、森林施業プランナー協会では森林施業プランナーの能力を客観的に評価するために平成24年度より認定制度を導入しました。平成24年度の認定者393名と合わせると567名が「認定森林施業プランナー」として各地で活動します。
*1ha以上の森林所有者
認定森林施業プランナーの情報はホームページで公開(http://shinrin-planner.com/)しています。今年からホームページをリニューアルし、地域別に認定森林施業プランナーを検索できるようにしました。
■認定森林施業プランナーの役割
森林の持つ多面的機能を最大限に発揮するためには、持続可能な森林経営を行い、健全な森林を育てていく必要があります。そのためには、現在の小規模で高コストな施業方法を見直し、高性能林業機械の活用等による生産性の向上と効率的な路網整備が不可欠です。路網を整備するためには、小規模な林地を面的にとりまとめる必要があり、複数の森林所有者へ路網整備を含めた施業の「提案」を行い、林地を「集約化」することが必要です。これが「提案型集約化施業」であり、この中心となるのが「認定森林施業プランナー」です。
なお、森林整備が進めば、間伐2巡目以降も整備した道が使えることや、立木が生長し単木材積が増えていることから、生産効率や収益性はさらに向上します。結果として、森林所有者へ間伐で得られた収益を継続的に還元する事ができるとともに、森林の多面的機能をより引き出すことが可能になります。
認定森林施業プランナーの業務内容
1. 図面上で施業する候補地を検討する。
2. 施業候補地に該当する森林所有者に、座談会等で施業の内容を説明する。
3. 施業候補地に入り、所有境界の確認や森林を調査する。
4. 森林の現状、間伐本数等の施業方法、事業費、木材価格、補助金等一連の施業内容と収支についてわかりやすく記載した森林施業提案書(プラン書)を作成し、森林所有者に提案する。
5. 森林所有者の同意が得られれば、現場技術者に施業を指示し、現場作業を管理する。
6. 施業完了後、森林所有者に施業結果を報告し、精算する。利益が発生した場合は森林所有者に還元する。
※ 建設業界で例えるならば、設計と営業と現場監督を一つにまとめたような業務となります。
事業量試算例:
森林所有者の協同組合である森林組合の平均所管森林面積13,000haのうち7,000haを、継続的に林業を行える森林と仮定します。健全な森林を育成するためには、10年に1回程度間伐作業を行う必要がありますので、年間に実施する間伐面積は700haになります。1ha当たりの事業単価は50〜120万円ですので、森林組合の年間総事業費は3.5〜8.4億円となり、これが継続的な事業量と試算できます。
また、木材は輸送コストがかかるため、地域内で消費することがもっとも効率的です。現在、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)が始まったことで、各地で木質バイオマスを活用した発電所等の設置も進んでいます。
このように、林業が活性化することは、地方における雇用の創出や地域経済の活性化にもつながります。
■資格認定
認定は以下の概要で行いました。
認定要件
1.森林施業プランナー認定試験の一次試験(筆記試験)、二次試験(面接試験)を合格した者。(基本ルート)
2.林野庁補助事業「施業集約化・供給情報集積事業」および「森林施業プランナー実践力向上対策事業」において実施される「実践体制基礎評価」の認定を受けた事業体に所属し、提案型集約化施業の取組実績を有する者。
基本ルートの試験の流れ
一次試験:筆記試験を行います。年齢、職業、業務経験など受験要件はありません。100点満点中70点以上の得点で合格となります。平成25年度の試験は平成25年9月に実施しました。
二次試験:面接試験を行います。受験要件は、一次試験合格後3年以内(合格年度を含む)でかつ、受験者が担当した提案型集約化施業の完了地が1か所以上ある者となります。平成25年度の試験は平成26年1月に実施しました。
■森林施業プランナー協会について
森林施業プランナー協会は全国森林組合連合会(代表理事会長:佐藤重芳、東京都千代田区)、全国素材生産業協同組合連合会(会長:川井喜久博、東京都文京区)、全国国有林造林生産業連絡協議会(会長:高山光男、東京都文京区)、株式会社エス.ピー.ファーム(代表取締役:近藤修一、東京都千代田区)、全国林業研究グループ連絡協議会(会長:田爪弥栄、東京都港区)を構成メンバーに、森林施業プランナーの認定に関する事業を通じて森林施業プランナーの社会的・経済的地位の向上をめざし、ひいては持続可能な森林経営の実現を目的に平成24年1月に設立された団体です。
森林施業プランナー協会は、次の事業を行います。
(1)森林施業プランナー認定・登録にかかる事業
1.森林施業プランナー認定試験
2.森林施業プランナーの登録
(2)普及・広報活動にかかる事業
(3)森林施業プランナーの能力向上・育成にかかる事業
1.認定プランナー間の相互交流
2.認定プランナーの能力向上研修
(4)その他関連する事業
地域別認定森林施業プランナーの検索など、詳細はホームページ「森林施業プランナー認定制度ポータルサイト」(http://shinrin-planner.com/)にて公開しています。
全国森林組合連合会などを構成メンバーとする森林施業プランナー協会(理事長:佐藤重芳、東京都千代田区)は、高い能力を有する森林管理の担い手として、北海道から九州まで35道府県174名を平成25年度の「認定森林施業プランナー」として認定しました。
森林は、土砂災害の防止や二酸化炭素の吸収、木材生産など多面的な機能を有します。一方で、国内の多くの森林は、林業の採算性の悪化により間伐等の必要な手入れが十分に実施されず、土砂災害等の被害が近年多く発生しています。森林の持つ多面的機能を最大限に発揮するためには、持続可能な森林経営を行い、健全な森林を育てていく必要があります。
日本の森林所有構造を見ると、10ha未満の所有面積の林家*が全体の9割(平成22年)を占めるなど、ひとり当たりの保有面積が小さく、効率的に森林を管理するためには、複数の森林所有者を取りまとめ、施業内容を提案し、一体的に施業を実施する「提案型集約化施業」が不可欠です。この中心となる技術者が森林施業プランナーです。
森林施業プランナーの育成は、各都道府県の行政機関等が中心となって全国各地で行われていますが、森林施業プランナー協会では森林施業プランナーの能力を客観的に評価するために平成24年度より認定制度を導入しました。平成24年度の認定者393名と合わせると567名が「認定森林施業プランナー」として各地で活動します。
*1ha以上の森林所有者
認定森林施業プランナーの情報はホームページで公開(http://shinrin-planner.com/)しています。今年からホームページをリニューアルし、地域別に認定森林施業プランナーを検索できるようにしました。
■認定森林施業プランナーの役割
森林の持つ多面的機能を最大限に発揮するためには、持続可能な森林経営を行い、健全な森林を育てていく必要があります。そのためには、現在の小規模で高コストな施業方法を見直し、高性能林業機械の活用等による生産性の向上と効率的な路網整備が不可欠です。路網を整備するためには、小規模な林地を面的にとりまとめる必要があり、複数の森林所有者へ路網整備を含めた施業の「提案」を行い、林地を「集約化」することが必要です。これが「提案型集約化施業」であり、この中心となるのが「認定森林施業プランナー」です。
なお、森林整備が進めば、間伐2巡目以降も整備した道が使えることや、立木が生長し単木材積が増えていることから、生産効率や収益性はさらに向上します。結果として、森林所有者へ間伐で得られた収益を継続的に還元する事ができるとともに、森林の多面的機能をより引き出すことが可能になります。
認定森林施業プランナーの業務内容
1. 図面上で施業する候補地を検討する。
2. 施業候補地に該当する森林所有者に、座談会等で施業の内容を説明する。
3. 施業候補地に入り、所有境界の確認や森林を調査する。
4. 森林の現状、間伐本数等の施業方法、事業費、木材価格、補助金等一連の施業内容と収支についてわかりやすく記載した森林施業提案書(プラン書)を作成し、森林所有者に提案する。
5. 森林所有者の同意が得られれば、現場技術者に施業を指示し、現場作業を管理する。
6. 施業完了後、森林所有者に施業結果を報告し、精算する。利益が発生した場合は森林所有者に還元する。
※ 建設業界で例えるならば、設計と営業と現場監督を一つにまとめたような業務となります。
事業量試算例:
森林所有者の協同組合である森林組合の平均所管森林面積13,000haのうち7,000haを、継続的に林業を行える森林と仮定します。健全な森林を育成するためには、10年に1回程度間伐作業を行う必要がありますので、年間に実施する間伐面積は700haになります。1ha当たりの事業単価は50〜120万円ですので、森林組合の年間総事業費は3.5〜8.4億円となり、これが継続的な事業量と試算できます。
また、木材は輸送コストがかかるため、地域内で消費することがもっとも効率的です。現在、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)が始まったことで、各地で木質バイオマスを活用した発電所等の設置も進んでいます。
このように、林業が活性化することは、地方における雇用の創出や地域経済の活性化にもつながります。
■資格認定
認定は以下の概要で行いました。
認定要件
1.森林施業プランナー認定試験の一次試験(筆記試験)、二次試験(面接試験)を合格した者。(基本ルート)
2.林野庁補助事業「施業集約化・供給情報集積事業」および「森林施業プランナー実践力向上対策事業」において実施される「実践体制基礎評価」の認定を受けた事業体に所属し、提案型集約化施業の取組実績を有する者。
基本ルートの試験の流れ
一次試験:筆記試験を行います。年齢、職業、業務経験など受験要件はありません。100点満点中70点以上の得点で合格となります。平成25年度の試験は平成25年9月に実施しました。
二次試験:面接試験を行います。受験要件は、一次試験合格後3年以内(合格年度を含む)でかつ、受験者が担当した提案型集約化施業の完了地が1か所以上ある者となります。平成25年度の試験は平成26年1月に実施しました。
■森林施業プランナー協会について
森林施業プランナー協会は全国森林組合連合会(代表理事会長:佐藤重芳、東京都千代田区)、全国素材生産業協同組合連合会(会長:川井喜久博、東京都文京区)、全国国有林造林生産業連絡協議会(会長:高山光男、東京都文京区)、株式会社エス.ピー.ファーム(代表取締役:近藤修一、東京都千代田区)、全国林業研究グループ連絡協議会(会長:田爪弥栄、東京都港区)を構成メンバーに、森林施業プランナーの認定に関する事業を通じて森林施業プランナーの社会的・経済的地位の向上をめざし、ひいては持続可能な森林経営の実現を目的に平成24年1月に設立された団体です。
森林施業プランナー協会は、次の事業を行います。
(1)森林施業プランナー認定・登録にかかる事業
1.森林施業プランナー認定試験
2.森林施業プランナーの登録
(2)普及・広報活動にかかる事業
(3)森林施業プランナーの能力向上・育成にかかる事業
1.認定プランナー間の相互交流
2.認定プランナーの能力向上研修
(4)その他関連する事業
地域別認定森林施業プランナーの検索など、詳細はホームページ「森林施業プランナー認定制度ポータルサイト」(http://shinrin-planner.com/)にて公開しています。