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東京が「観光」「食文化」などソフト・パワー要素16項目中10項目で最高位

ウェーバー・シャンドウィック、アジア太平洋地域主要8都市の調査発表

世界81か国でPRコンサルティングを提供するグローバルPRエージェンシーであるウェーバー・シャンドウィックは、アジア太平洋地域の主要8都市を対象とし、ソフト・パワーに関する初の調査を行いました。その結果、東京は、今回調査した16項目のソフト・パワーの要素のうち10項目において、調査対象8都市中の最高位を獲得しました。この調査は、軍事力以外の都市の評価・評判に影響を与える要素をソフト・パワーと定義して、主要要素16項目を調査したものです。




[東京発] 2014年12月11日- 世界81か国でPRコンサルティングを提供するグローバルPRエージェンシーであるウェーバー・シャンドウィックは、アジア太平洋地域の主要8都市を対象とし、ソフト・パワーに関する初の調査を行いました。その結果、東京は、今回調査した16項目のソフト・パワーの要素のうち10項目において、調査対象8都市中の最高位を獲得しました。この調査は、軍事力以外の都市の評価・評判に影響を与える要素をソフト・パワーと定義して、16項目を調査したものです。ソフト・パワー要素として調査した16項目は以下の通りです。「観光」、「食文化」、「ジェンダーに関する寛容性」、「小売店と周辺地域」、「政治的意思決定」、「美術・文学」、「ニュース・メディア」、「現代建築とデザイン」、「見習いたい都市」、「スポーツ/レジャー施設」、「金融機能」、「学術研究・高等教育」、「サステナビリティーと環境」、「音楽」、「ソーシャルメディアとデジタルテクノロジー」、「生活水準」また、調査対象の8都市は、バンコク、香港、クアラルンプール、ソウル、上海、シンガポール、シドニー、東京です。

調査概要
内 容    :アジア太平洋地域ソフト・パワー要素16項目に関するアンケート調査
          <東京500人、バンコク515人、香港536人、クアラルンプール531人、ソウル520人、
           上海522人、シンガポール513人、シドニー510人、>
回答者(地域別) :18歳以上の成人男女4,147人
調査方法   :インターネット調査
調査実施時期 :2014年7月〜8月
調査機関   :KRCリサーチ社

調査結果のハイライト


東京はソフト・パワー要素16項目中10項目で最高位(第1位)を獲得しました。
「観光」、「食文化」、「小売店と周辺地域」、「政治的意思決定」、「美術・文学」、「ニュース・メディア」、「見習いたい都市」、「学術研究・高等教育」、「ソーシャルメディアとデジタルテクノロジー」、「生活水準」
シンガポールは「サステナビリティーと環境」、「生活水準」において第1位の評価を得ました。
香港は「金融機能」で第1位の評価を得ました。
シドニーは「スポーツ/レジャー施設」、「現代建築とデザイン」、「ジェンダーに関する寛容性」で第1位の評価を得ました。ソフト・パワー全体の評価について、住民は自分の居住都市を非居住者よりも平均18ポイント高く評価していました。特にシドニーは最も差が大きく(+26%)、最も差が少ない都市はソウルでした(+5%)。


調査の背景と目的―アジア市場への注目


高い経済成長を続けるアジア太平洋地域の影響力はグローバル市場で注目されています。アジア諸国の訪日ビザ(査証)の発給要件の緩和などの影響もあり、2014年の訪日客数は10月までで1100万人を突破し、国内消費市場での存在感が高まっています。2020年に東京で開催予定のオリンピック・パラリンピックにより、東京は再び世界の関心を集めています。
ウェーバー・シャンドウィックは、アジア太平洋地域の都市が持つソフト・パワーの理解を促進し、行政・ビジネスへの活用促進と、国際都市としての地位向上への貢献を目的とし、KRCリサーチ社とともにアジア太平洋地域主要8都市の一般消費者4,147人を対象にオンライン調査を行いました。また各都市でメディア、デザイン、ファッション、建築、小売、スポーツ、貿易など幅広い分野の専門家20名に、ソフト・パワーについてのインタビューを行いました。


ウェーバー・シャンドウィックのアジア太平洋地域チーフ・ストラテジー・オフィサーであるイアン・ラムズビーは「アジアの国々が急激に都市化し、クリエイティブな人材の確保、都市への投資、観光収入をめぐる競争が激しさを増したことで、都市ブランドの評価・評判の向上は行政や都市の優先課題となっています。成功の鍵は、ユニークなソフト・パワー要素の相互のつながりを構築し、発展させ、明確に発信する能力です」と述べています。

都市の評価・評判を差別化する認識に関するインサイト

また本調査では、アジアの都市の評価・評判の推進力について、各界の有識者らによって次の5つの見解が明らかになりました。

アイデンティティ (Identity)
国のブランドが、都市を特長付けるソフト・パワー要素に対する認識を醸成する能力を超えることがあります。訪問地としての魅力向上に注力する都市にとって、課題であると同様にチャンスでもあります。また有能な人材の獲得競争の中で、国としてのソフト・パワーを活用すると同時に、都市独自のブランド・アイデンティティを形成し双方でバランスをとることは、都市の総合的価値と提供する物事に対する深い理解を醸成する上で欠かせない最初のステップです。

周辺地域(Neighbourhoods)
都市の周辺地域は、そのユニークかつ多様なソフト・パワー要素を住民と非居住者に示す文化の集積(クラスター)です。特徴が明確な街は、人々の関心分野に適した独特なソフト・パワー要素を経験し関与する機会を提供します。そして地域の関心と関連性を人々の生活にまで高める都市は、評価・評判を高めます。

住民のアドボカシー (Citizen Advocacy)
今回調査した8都市の住民は、今回設定した各ソフト・パワー要素に対し一貫して、自分の都市について非居住者よりも18%高く評価しています。
都市に対する住民のプライド(自尊心)の高まりをよく理解し引き出すことは、都市のソフト・パワーと密接な関連持っています。都市が成長し人々の生活が豊かになると、旅行をして異なる地域の人々とつながりを持つことが容易になります。したがって住民が大使として他の地域で自分の住む都市を推奨することを促すことは、都市のブランディングにとって大きな可能性を秘めています。

クリエイティブ・クラス (The Creative Classes)
クリエイティブな人々は、音楽やテクノロジーから持続可能性や設計に至るすべてで、イノベーションを支えるアイデア主導の経済を創造し、都市のイノベーションの強力な力になります。行政担当者は、都市に必要なクリエイティブな人材を惹き付ける多様な環境を醸成する方法について、戦略的に考える必要があります。
ウェーバー・シャンドウィックのアジア太平洋地域会長であるティム・サットンは、「クリエイティブで革新的な人材は、常に都市の文化と経済の発展に基盤的な役割を果たしてきました。常時インターネットに接続し、競争の激しい今日の世界でこのような人材を惹き付けるには、ブランドとしての高い評価・評判が必要です。行政担当者は、この新しい調査で明らかになった強力なアイデアと洞察を利用することで、都市のソフト・パワー要素に磨きをかけて収益化し、優秀な人材を獲得する競争に有利な評価・評判を築くことができます」 と述べています。

ピープル・パワー(People power)
魅力的な体験を提供できなければ、都市インフラへの巨大投資の効果が損なわれる可能性があります。空港であれ、スポーツ施設であれ、それぞれの場所での体験の評価は判断する人々にかかっています。人に基づくサービス文化に投資する都市は人々の体験を強化し「温かく、快適な」都市としての評価・評判を確実に高めることができます。

* * *
KRCリサーチ社のチーフ・リサーチ・ストラテジストであるジェニファー・ソーシンは「アジア太平洋地域の都市の間には、膨大な流動性があります。別の都市を少なくとも1度は訪れたことがある、または別の都市に住んだことがあるという回答者の割合が高くなっています。つまり、都市のブランドと影響力は、かつてないほど非居住者の個人的な体験を通じて形成されるようになっています」 と述べています。

「魅力ある都市のソフト・パワーとは―アジア太平洋地域の都市の評価・評判( 原題:Engaging Cities: The Growing Relevance of Soft Power to City Reputations in Asia Pacific)」レポートには、各都市の16項目のソフト・パワー要素のパフォーマンス分析と評価、その理由に関する回答者からのコメントが記載されています。このレポートでは、「都市の自尊心(City self-esteem)」も取り上げています。
調査対象となった8都市のインフォグラフィックスは、こちらよりご覧いただけます。www.webershandwick.asia/engaging-cities(フルバージョン・英語版)
www.webershandwick.jp/(日本語・抜粋版)


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<ウェーバー・シャンドウィックについて>
ウェーバー・シャンドウィックは、世界81カ国でパブリック・リレーションズ・コンサルティング・サービスを提供するリーディングカンパニーです。主要サービス分野は、コンシューマー・マーケティング、ヘルスケア、テクノロジー、パブリック・アフェアーズ、フィナンシャル・サービス、コーポレート/クライシス・マネジメントなど広範囲にわたります。革新的なアプローチやクリエイティブなキャンペーン活動において数々の受賞経験を持ち、またソーシャルメディア、デジタル・マーケティングに関しても実績があります。詳細はhttp://www.webershandwick.com http://www.webershandwick.asiahttp://webershandwick.jp をご参照下さい。

<KRC リサーチ社について>総合サービスを提供する市場調査会社で、リーチ、エンゲージメント、説得力を兼ね備えた効果的なコニュニケーションに必要な調査を専門に手掛けています。インターパブリックグループ(IPG)の一事業部門として、グローバル・ネットワークを活用した質の高いサービスを実施。設立以来30年にわたり、企業、政府機関、NPOおよびそれらと提携するコミュニケーション会社にサービスを提供。政治キャンペーン、消費者マーケティング、ジャーナリズム、学界の各分野出身の市場調査のエキスパートであるスタッフが、豊富な専門知識を活用し、臨機応変に実践的でクリエイティブなサービスを迅速に実施、洗練された調査ツールと実社会のコミュニケーションを融合したサービスを提供します。詳しくはウェブサイトをご覧ください。www.krcresearch.com
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