宮崎県川南町に5.75MWの木質バイオマス発電事業が稼働開始 -「宮崎森林発電所」の竣工式及び落成式を実施-
[15/03/30]
提供元:PRTIMES
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2015年3月28日(土)、くにうみアセットマネジメント株式会社(所在地:東京都千代田区 代表取締役社長兼最高経営責任者:山崎養世)と株式会社宮崎森林発電所(所在地:宮崎県児湯郡川南町)は、共同して事業を計画し、建設・工事を推進してきた木質バイオマス発電事業である「宮崎森林発電所」の竣工式と落成式を実施しました。売電開始は、2015年4月1日からを予定しています。
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竣工式及び落成式には、地元関係者、建設工事関係者の方々を中心に約200名が参加し、宮崎森林発電所の竣工を祝いました。挨拶の中で、くにうみアセットマネジメント株式会社代表取締役社長兼最高経営責任者兼宮崎森林発電所会長の山崎養世は、「木質バイオマス分野は地域への貢献度がきわめて大きい事業です。素晴らしい木の資源を持つ宮崎は、日本を代表する林業と木質バイオマスの可能性を持っています。本事業はバイオマスのパイオニアの経営者と協働し、川南町、宮崎県、国からの支援を全面的に受けて行います。間伐材を使い電気を作ることで、地元に雇用を生み、森林の適切な保全も確保でき、20年安定した形の収入をもたらすことができます。昨年立ち上げた弊社の九州支社も4月から本格的に稼動です。これから、町長や地域の皆様、県、国とも一体となった地域作りを進めていきたいと思います」と語りました。
本発電所は、発電出力 5.75MWの木質バイオマス発電所で、2014年5月に着工し、2015年3月31日に竣工します。年間発電電力量は、約4,550万kWhになる見込みで、これは一般家庭の年間消費電力量約10,000世帯分に相当します。
本発電所の燃料は、未利用間伐材、林地残材を中心に年間約72,000トンの木材を使用する予定で、集めた木材は貯木場で一定期間乾燥後、自社でチップ化します。これまで、山林で主伐、間伐が行われても、それを運搬する物流機能(人員、機器、物流網)がないことが森林組合・林業者の間で大きな問題となっていました。本発電所では、宮崎県内の木質バイオマス発電所で唯一、自社で木材を山林まで引き取りに行く事業モデルを採用しており、県、町、森林組合、林業者から高い期待が寄せられています。また、当発電所への木材供給支援を設立主旨とする、県内の有力森林組合によって構成された「宮崎県北部地域川南バイオマス発電林業振興協議会」も発足されています。間伐等による林地残材が燃料に使用されることは、森林の適切な保全や燃料収集人員の雇用を生み、地域活性化にもつながります。
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本発電所の出資構造は、再生可能エネルギーを活用した理想の地域作りに貢献する企業としてくにうみアセットマネジメント株式会社がメインスポンサーとなり、2.4億円を出資しており、有限会社山下商事ほか地元企業等が1.5億円を出資しています。また、環境省が主導する地域低炭素化出資事業を行う補助事業者である一般社団法人グリーンファイナンス推進機構は3億円を出資(優先株)しています。この他、JA三井リース株式会社から14.1億円の融資、宮崎県から無利子融通(補助金)10.5億円、川南町から補助金3.5億円の交付を受けています。
建設は、住友重機械工業株式会社や地元建設会社が中心に行い、稼働後は宮崎森林発電所が中心となって発電設備の運転・維持管理・保守を行います。また、発電電力は特定規模電気事業者(PPS)へ売電されます。
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■落成式でのご挨拶
一般社団法人グリーンファイナンス推進機構 常務理事 豊福嘉弘 様
当機構は環境省の「地域低炭素化出資事業」の基金設置法人として地域における低炭素化プロジェクトを推進する事業者を出資と言う形で支援している団体です。宮崎森林発電所は宮崎県内の木材を木質バイオマス発電の主要な燃料として利用する、いわゆる化石燃料を使わない環境に配慮された発電事業です。燃料調達に関しては山林関係者と協議等を行い、事業者自らが発電に必要な燃料木材を伐採現場まで取りに行く、など様々な意味で新しい形態の発電事業であるとともに雇用機会創出、地域の活性化等に貢献しています。また、宮崎県川南町で事業を営まれる山下商事様と東京のくにうみアセットマネジメント様が自らの得意分野や機能を相互に補完しながら、宮崎森林発電所を立ち上げたことは当機構の中でも評価が高く、大きな期待を寄せています。この事業が地域全体の更なる飛躍と低炭素社会の実現につながることをお祈り申し上げます。
宮崎県川南町 町長 日高昭彦 様
現代の日本が築き上げられた過程を考える際、エネルギー産業なくしては語れません。一方、東日本大震災以降、先行き不透明な日本のエネルギー環境や景気については問題が山積していることがより鮮明になりました。再生可能エネルギー、木質バイオマス発電は、山村を力強く蘇らせ、地域活性化を促す非常に重要な産業であり、宮崎森林発電所には町全体で大きな期待を寄せております。同じ児湯郡のとなり町、都農町でも木質バイオマス発電所が稼働しました。発電所が集中することで、地域の活性化がより推進され、日本をリードするエネルギーの町になることを目指します。各分野のみなさまにご指導を賜りたいと思います。
西臼杵森林組合 代表理事組合長 佐藤雅洋 様
宮崎森林発電所は農業、林業、発電、現場を熟知した事業者です。宮崎森林発電所の一番の売りは、伐採現場まで木材を取りに行くことであり、その点が林家の皆様の心を捉え、大いに期待されているところです。発電所が自ら山林に木材を取りに行く事業モデルは主伐、間伐をしても、木材を運搬する機能が十分でなく、山林に置かれたままであった『木材』を『木財』にしていただける画期的なことです。地域の林業活性化、森林保全、経済効果が見込まれるこの宮崎森林発電所固有の事業モデルの発展に大きな期待をしています。
【株式会社宮崎森林発電所 概要】
(1) 会社名:株式会社宮崎森林発電所
(2) 所在地:宮崎県児湯郡川南町大字川南4591-5
(3) 事業:木質バイオマス発電事業
(4) 会社設立年月日:2013 年 2 月 14 日
(5) 株主(出資比率):
くにうみアセットマネジメント株式会社(61.5%)
有限会社山下商事ほか地元企業等(38.5%)
※このほかグリーンファイナンス推進機構が出資(優先株)
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(宮崎森林発電所 全景写真)
【くにうみアセットマネジメント株式会社 概要】
(1) 会社名:くにうみアセットマネジメント株式会社
(2) 所在地:東京都千代田区丸の内3丁目4番2号 新日石ビル3階
(3) 代表者:代表取締役社長兼最高経営責任者 山崎 養世
(4) 事業:再生可能エネルギー発電および理想の地域作り
(5) 会社設立年月日:2012年2月16日
(6) 資本金:2億5千万円 (2015年3月現在)
(7) 関連グループ:一般社団法人太陽経済の会 、株式会社成長戦略総合研究所
(8) その他のプロジェクト:
瀬戸内メガソーラー プロジェクト(岡山県瀬戸内市)
錦海塩田跡地に日本最大級の発電出力約230MWの太陽光発電所を建設中。
総事業費約1,100億円。2014年10月着工、2019年商業運転開始予定。