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賃貸住宅でのDIY、やってOK? NG? が1分で分かる判定ツールを開発

〜賃貸だからと諦めない、自由な暮らしの実現〜

一般社団法人HEAD研究会(※)は2019年5月20日、独自にまとめた「賃貸DIYガイドラインver1.1」を公式サイト(www.head-sos.jp)で一般公開しました。本ガイドラインは、諸外国と異なり入居者が内装にまったく手を加えられない日本の賃貸住宅での慣習を覆し、好みの空間を自らの手でつくり愛しみながら暮らせる賃貸住宅とそこで豊かな生活文化が育まれることを願い、有志が取りまとめたものです。

※HEAD研究会とは建築に関わる多様な専門家と次代を担う若者が結集し、新たな文化の創造や生活の質の向上を目的として、豊かな空間や環境の形成を研究、提案する団体です。




[画像1: https://prtimes.jp/i/47250/2/resize/d47250-2-993869-26.jpg ]


<本件のPOINT >

POINT 01…日本では、賃貸住宅の入居者自身による改修は家主に許可を得ないで手を加えることが禁止されている場合が大半。

POINT 02…ホームセンターなどで工具や材料をそろえ、自分で家屋を修繕したり、家具をつくったりするDIY(Do-It-Yourself)がバブル経済崩壊後から徐々にブームに。賃貸入居者の50%以上がやってみたいとアンケートに回答。

POINT 03…国土交通省が賃貸住宅でのDIY普及を後押しするも、建築の知識が無い管理会社や物件オーナーが尻込み。一方で、同じく知識のない住まい手による"こっそりDIY"が増加し、事故などにつながりかねない改修も。

POINT 04…そこで、HEAD研究会の有志が集い、賃貸住宅でのDIYに関わる建築法規を簡単に調べられる画期的なフローチャートを制作した。


<ガイドラインの構成について>

1.この賃貸DIYガイドラインの前提
「躯体部分はいじらない」「電気や水道の工事は専門業者に依頼する」など、本ガイドラインを活用するための前提を記載しています。


2.賃貸DIYニーズの現況
リクルート住まいカンパニーが2018年5月に実施した「賃貸契約者に見る部屋探しの実態調査」から、DIYをやったことがある人が増加し続け19.2%に達しているなどの、賃貸住宅の住まい手のニーズが分かるデータを紹介しています。


3.DIYを考えるにあたって安全を確認するフローチャート
建物の規模や構造などで異なる内装制限について、建築の専門知識がなくても調べられるように、分かりやすい
フローチャート形式で記載しています。本ガイドラインの肝であり、本邦初公開のツールです。
[画像2: https://prtimes.jp/i/47250/2/resize/d47250-2-349084-25.jpg ]



[画像3: https://prtimes.jp/i/47250/2/resize/d47250-2-203216-17.jpg ]

[画像4: https://prtimes.jp/i/47250/2/resize/d47250-2-746755-18.jpg ]

4.内装制限とは
内装制限の基礎知識や関連用語などを分かりやすく解説しています。

5.本ガイドラインを踏まえたDIYの実例
本ガイドラインを活用した場合、安全に配慮しながらできるDIYについて写真入りで解説しています。

6.賃貸DIYのオーナー向け提案書例
「実践したいが、物件オーナーへの説明が難しい」という管理会社の声から、提案書の例を作成しました。一方、物件オーナーが管理会社に対して説明する際にも活用できます。


7.参考資料
■国土交通省公表書式を参考にした特約・合意書・申請書・承諾書
■DIY施工手順の例
現在使用中の賃貸借契約書に追加する特約や、合意書、申請書などの書式の例を記載しました。また、DIYがどんな工程を経て行われるのか分かる施工手順の例を写真とともに解説しています。巻末には国土交通省の公表している書式例も掲載しています。


[画像5: https://prtimes.jp/i/47250/2/resize/d47250-2-380492-27.jpg ]

◇本ガイドラインを企画した背景
賃貸住宅の退去時におけるリフォーム費用の負担について、入居者と物件オーナーとのトラブルが急増したため、国土交通省は1998年3月に「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を公表しました。トラブルが未然に防止できるようになった一方で、汚したり傷つけたりするだけでなく、住戸を快適に整えるための棚やフックを付けるような作業も行いにくくなりました。そのような中、賃貸住宅でも入居者が自ら手を加え好みの内装に変える「DIY可能な賃貸住宅」という概念が生まれたのです。


[画像6: https://prtimes.jp/i/47250/2/resize/d47250-2-410512-20.jpg ]

◇DIY可能な賃貸住宅が増えなかった理由

空き家問題が徐々に顕在化し、その対策として、国土交通省では2016年4月に「DIY型賃貸借に関する契約書式例」と、活用にあたってのガイドブック「DIY型賃貸借のすすめ」を、翌2018年3月に「家主向けDIY型賃貸借の手引き」を作成しています。しかし、それを運用する不動産管理会社や物件オーナーからは「入居者のニーズが見込めるなら興味はあるが、建築の知識が無いため、どこまでのDIYを承諾していいか分からず導入に不安がある」という声が多く上がり、DIY可能な賃貸住宅の普及は伸び悩みました。


[画像7: https://prtimes.jp/i/47250/2/resize/d47250-2-951522-22.jpg ]

◇危険な「こっそりDIY」の増加

一方、2012年ごろからテレビ番組などの影響で、自分好みの住空間をつくるDIYのニーズが高まりました。賃貸住宅でも原状回復(※)できる範囲でDIYする人が増加。SNSでは「♯賃貸でも諦めない!」というハッシュタグつきで、関連情報が拡散しました。しかし、ガスコンロのまわりに木製すのこなど可燃性の素材を取り付けるような危険なDIYも散見され、安全対策の面から問題視され始めました。
(※)原状回復=賃貸住宅を退去する際、入居時の状態に部屋を戻すこと。


[画像8: https://prtimes.jp/i/47250/2/resize/d47250-2-414154-28.jpg ]

◇賃貸DIYガイドラインの果たす役割

住宅の内装材に関しては、建築基準法や消防法に「内装制限(※)」という規定がありますが、建築士などの専門家でも戸惑う場面があるほど難解です。これを誰にでも分かるように整理し直すことが賃貸住宅でのDIYの普及に繋がります。この度公開した賃貸DIYガイドラインではフローチャート形式を採用し、対象住戸にどのようなDIYが可能かを簡単に調べられるようにしました。DIY可能な賃貸住宅に取り組みたい管理会社や物件オーナーだけでなく、住戸に手を入れてみたい全ての人に役立つと考えています。
(※)内装制限=建物内部で火災が発生した際に内装が激しく燃えて火災が広がったり、有害なガスを発生したりして、内部にいる人間の避難を妨げる状況がないよう決められる

TEAM MEMBER 〈 制作チームメンバー 〉
HEAD研究会不動産マネジメントタスクフォース
委員長              :橋本樹宜 (協永ソフトエンジニアリング株式会社)
賃貸DIYガイドライン分科会リーダー :伊部尚子 (株式会社ハウスメイトパートナーズ )
                 :相澤 毅 (株式会社plan-A)
顧問               :塩見紀昭 (株式会社明和住販流通センター)

HEAD研究会リノベーションタスクフォース
副委員長             :佐久間悠 (株式会社建築再構企画)
                 :新堀 学 (株式会社新堀アトリエ一級建築士事務所)
                 :宮部浩幸 (近畿大学、株式会社SPEAC・東京R不動産)
                 :池本洋一 (株式会社リクルート住まいカンパニー)
                 :尾谷恒治 (早稲田リーガルコモンズ法律事務所)

DOCUMENT 〈 資料 〉
賃貸DIYガイドラインver.1.1
http://www.head-sos.jp/file/diy_guideline_v1.1.pdf
※ 上記サイトよりダウンロードください。
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