CYBOとがん研有明病院が新しい細胞診を目指した共同研究を開始
[20/02/26]
提供元:PRTIMES
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日本で急増する子宮頸がん早期発見のため、3D高速イメージング及びAIを子宮頸がん細胞診に活用
子宮頸がんは日本の若い女性で急速に罹患率が上昇しております。治療が遅れると子宮摘出により子どもを生めなくなることもあるため、ワクチンによる予防や検診による早期発見が非常に重要です。特にワクチン接種率の低い日本では細胞診による子宮頸がん検診が重要な役割を担っているのが現状です。より精度の高い子宮頸がん検診の実現を目指して、CYBOとがん研有明病院は、3D高速イメージング技術やAIを活用した、新しい細胞診装置の開発を進めるための共同研究を開始しました。本共同研究では、CYBOが開発中の高速自動3D顕微鏡システムSHIGIについて、がん研有明病院の豊富な細胞診検体を用いた評価試験や技術改良を行います。子宮頸がんの早期発見につながる成果が得られることが強く望まれます。
近年、子宮頸がんは日本の若い女性で増加しており、少子化問題に重要な影響を与えています。図1は、1990年以降における20代〜30代の日本人女性の子宮頸がん、乳がん、およびその他のがんについて、罹患率の推移を示したアニメーションです。2000年以降、子宮頸がんの罹患率が急増している様子が示されております。子宮頸がんは発見が遅れると治療のために子宮を摘出することもあるため、妊娠可能年齢での子宮頸がんの広がりは少子化問題にもつながる社会的問題なのです。
[画像1: https://prtimes.jp/api/file.php?c_id=53839&t=animationGifImage&f=agd-53839-2-1.gif&img_id=1582684776 ]
図1 子宮頸がんの現状
なお国際比較の観点では、子宮頸がん予防では日本は後れを取っている現状です。図2は、縦軸に子宮頸がんの罹患率、横軸にGDPをとった各国間の比較プロットで、円の大きさが人口を示します。日本は経済規模と比較して子宮頚がん罹患率が高い現状が分かります。諸外国ではWHOなどが積極的に推奨している子宮頸がんワクチンが効果を発揮している一方、日本ではその普及が遅れており予防が進んでいないことが主な原因と考えられます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/53839/2/resize/d53839-2-465925-3.png ]
図2 子宮頸がん罹患率の国際比較
ワクチンによる予防が進んでいない日本では、子宮頸がん検診が特に重要となります。検診は子宮頸部細胞診にて行われておりますが、その受診率は2013年時点で32.7 %と、十分に高いとは言えない状況です。このためがん対策推進基本計画において検診受診率の向上を目指した目標値が掲げられるなど、これから子宮頸部細胞診検体数が増加することは確実な状況です。細胞診断に携る細胞検査士や細胞診専門医の大幅な負担増加が予想されますが、その結果として検査の精度が犠牲となり、見落とし例が増加する懸念は避けなければなりません。
子宮頸部細胞診を、検査精度を犠牲にせずに自動化によって負担を軽減するためには、顕微鏡ハードウェアと画像解析ソフトウェアをゼロから設計する必要がありました。ハードウェアについては、細胞診の検体はスライスされた組織切片などと異なり厚みがあるため、立体的に撮像を行う必要があります。さらに日々の検査に追われる医療機関に導入するためには高速性が求められます。また、熟練した細胞検査士はほぼ無意識的に、立体的な検査サンプルを顕微鏡で観察して、その構造を頭の中で再構築したうえで判断を行っております。そのため検査精度を追求するためには、細胞診検体の立体的な情報を処理するソフトウェアが必要となります。これらの要件に応えるべく、株式会社CYBOは高速自動 3D 細胞診システムの開発を進めて参りました(図3)。この開発は、公益財団法人 東京都中小企業振興公社の新製品・新技 術開発助成事業の支援を受けて進めているものです。
[画像3: https://prtimes.jp/i/53839/2/resize/d53839-2-355926-4.png ]
図3 高速自動3D細胞診システム概要
この度、CYBOは高速自動 3D 細胞診システムの実用化に向けて、公益財団法人 がん研究会と共同研究契約を締結しました。本共同研究では、がん研究会有明病院細胞診部 (杉山裕子部長)に当社の高速自動 3D 細胞診システムを設置し、細胞診標本 で評価試験の実施を予定しております。これにより精度向上と省力化とを両立した AI 細胞診システムとしての実用化を進めて、 子宮頸がんの早期発見に寄与することを目指します。
[画像4: https://prtimes.jp/i/53839/2/resize/d53839-2-555511-5.png ]
株式会社 CYBO について
株式会社 CYBO は「細胞を深く知り、細胞を広く活用する」ことを目指して、理化学機器・診断機器お よびソフトウェアの開発を行うベンチャー企業です。基盤技術である高速イメージング、リアルタイム AI、および高速メカ制御を駆使した技術開発を得意としており、細胞画像を AI で解析して目的細胞を分 取する革新的な画像活性セルソーター(ENMA)や、スライド上の細胞を高速 3D 撮像してリアルタイム で AI 解析する細胞スキャナ(SHIGI)などの開発を行っております。
https://www.cybo.jp
子宮頸がんは日本の若い女性で急速に罹患率が上昇しております。治療が遅れると子宮摘出により子どもを生めなくなることもあるため、ワクチンによる予防や検診による早期発見が非常に重要です。特にワクチン接種率の低い日本では細胞診による子宮頸がん検診が重要な役割を担っているのが現状です。より精度の高い子宮頸がん検診の実現を目指して、CYBOとがん研有明病院は、3D高速イメージング技術やAIを活用した、新しい細胞診装置の開発を進めるための共同研究を開始しました。本共同研究では、CYBOが開発中の高速自動3D顕微鏡システムSHIGIについて、がん研有明病院の豊富な細胞診検体を用いた評価試験や技術改良を行います。子宮頸がんの早期発見につながる成果が得られることが強く望まれます。
近年、子宮頸がんは日本の若い女性で増加しており、少子化問題に重要な影響を与えています。図1は、1990年以降における20代〜30代の日本人女性の子宮頸がん、乳がん、およびその他のがんについて、罹患率の推移を示したアニメーションです。2000年以降、子宮頸がんの罹患率が急増している様子が示されております。子宮頸がんは発見が遅れると治療のために子宮を摘出することもあるため、妊娠可能年齢での子宮頸がんの広がりは少子化問題にもつながる社会的問題なのです。
[画像1: https://prtimes.jp/api/file.php?c_id=53839&t=animationGifImage&f=agd-53839-2-1.gif&img_id=1582684776 ]
図1 子宮頸がんの現状
なお国際比較の観点では、子宮頸がん予防では日本は後れを取っている現状です。図2は、縦軸に子宮頸がんの罹患率、横軸にGDPをとった各国間の比較プロットで、円の大きさが人口を示します。日本は経済規模と比較して子宮頚がん罹患率が高い現状が分かります。諸外国ではWHOなどが積極的に推奨している子宮頸がんワクチンが効果を発揮している一方、日本ではその普及が遅れており予防が進んでいないことが主な原因と考えられます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/53839/2/resize/d53839-2-465925-3.png ]
図2 子宮頸がん罹患率の国際比較
ワクチンによる予防が進んでいない日本では、子宮頸がん検診が特に重要となります。検診は子宮頸部細胞診にて行われておりますが、その受診率は2013年時点で32.7 %と、十分に高いとは言えない状況です。このためがん対策推進基本計画において検診受診率の向上を目指した目標値が掲げられるなど、これから子宮頸部細胞診検体数が増加することは確実な状況です。細胞診断に携る細胞検査士や細胞診専門医の大幅な負担増加が予想されますが、その結果として検査の精度が犠牲となり、見落とし例が増加する懸念は避けなければなりません。
子宮頸部細胞診を、検査精度を犠牲にせずに自動化によって負担を軽減するためには、顕微鏡ハードウェアと画像解析ソフトウェアをゼロから設計する必要がありました。ハードウェアについては、細胞診の検体はスライスされた組織切片などと異なり厚みがあるため、立体的に撮像を行う必要があります。さらに日々の検査に追われる医療機関に導入するためには高速性が求められます。また、熟練した細胞検査士はほぼ無意識的に、立体的な検査サンプルを顕微鏡で観察して、その構造を頭の中で再構築したうえで判断を行っております。そのため検査精度を追求するためには、細胞診検体の立体的な情報を処理するソフトウェアが必要となります。これらの要件に応えるべく、株式会社CYBOは高速自動 3D 細胞診システムの開発を進めて参りました(図3)。この開発は、公益財団法人 東京都中小企業振興公社の新製品・新技 術開発助成事業の支援を受けて進めているものです。
[画像3: https://prtimes.jp/i/53839/2/resize/d53839-2-355926-4.png ]
図3 高速自動3D細胞診システム概要
この度、CYBOは高速自動 3D 細胞診システムの実用化に向けて、公益財団法人 がん研究会と共同研究契約を締結しました。本共同研究では、がん研究会有明病院細胞診部 (杉山裕子部長)に当社の高速自動 3D 細胞診システムを設置し、細胞診標本 で評価試験の実施を予定しております。これにより精度向上と省力化とを両立した AI 細胞診システムとしての実用化を進めて、 子宮頸がんの早期発見に寄与することを目指します。
[画像4: https://prtimes.jp/i/53839/2/resize/d53839-2-555511-5.png ]
株式会社 CYBO について
株式会社 CYBO は「細胞を深く知り、細胞を広く活用する」ことを目指して、理化学機器・診断機器お よびソフトウェアの開発を行うベンチャー企業です。基盤技術である高速イメージング、リアルタイム AI、および高速メカ制御を駆使した技術開発を得意としており、細胞画像を AI で解析して目的細胞を分 取する革新的な画像活性セルソーター(ENMA)や、スライド上の細胞を高速 3D 撮像してリアルタイム で AI 解析する細胞スキャナ(SHIGI)などの開発を行っております。
https://www.cybo.jp