メンター・グラフィックスのEnterprise Verification Platform、QuestaとVeloceを統合し1000倍の検証生産性を実現
[14/04/11]
提供元:PRTIMES
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メンター・グラフィックス・コーポレーション(本社: 米国オレゴン州、以下メンター・グラフィックス)は、高性能検証ソリューションであるQuesta(R)、エミュレーションリソースをグローバルに管理するVeloce(R) OS3、強力なデバッグ環境のVisualizer(TM)を、高性能データセンターリソースとして統合し、世界中からのアクセスを可能にしたMentor(R) Enterprise Verification Platform(EVP)を発表しました。
Mentor EVPは、世界中の検証プロジェクトチームに対応するグローバルなリソース管理を特長としています。ユーザ個々の生産性だけでなく、プロジェクト全体のROI(投資利益率)を最大化し、検証のパフォーマンスと生産性を400倍から最大10,000倍まで引き上げます。
「メンター・グラフィックスの検証に対するビジョンは、初期のコンセプト設計、実シリコン検証、製品化の各段階で用いられる検証エンジンの主要な機能をくまなく凝縮した単一検証環境を提供することです。Mentor EVPによって、ハードウェアアクセラレーションを妨げる要因を取り払うことができます。メンター・グラフィックスは、エミュレーションと同等の速度を維持したまま、シミュレーションベース検証の機能性と可観測性を実現するという、エンタープライズレベル検証の新時代を切り拓きました。」メンター・グラフィックス、Design Verification Technology Division、Vice President and General Manager、John Lenyoは、上記のように述べています。
エミュレーションをグローバルな高性能データセンターリソースへと昇華させる、Veloce OS3と検証IP
エミュレーションへの投資を無駄にすることなく、真のエンタープライズ検証リソースとして活用するためには、開発室で各プロジェクトが占有しているエミュレータをデータセンターがホストするグローバルなリソースへと転換させなくてはなりません。その実現は、ケーブル、スピードブリッジ、物理デバイスをつないだ複雑なインサーキットエミュレーション(ICE)をなくし、仮想デバイスに置き換えることから始まります。Veloce OS3 VirtuaLABのペリフェラルであれば、即時にコンフィギュレーションを変更し、複数のプロジェクトや優先度の突然の変更に対応させることができます。これは、Veloce OS3 VirtuaLABが、専用のターゲットハードウェアではなく、データセンターの標準コンピュータをホストとしていることにより可能になりました。
Veloce OS3 Enterprise Serverは、世界各地のエミュレーションリソースを単体の大容量エンティティである商用キューマネージャーとして統合したもので、リソースを効率的に管理します。各ジョブを処理する最も効率的なエリアを見極めつつ、優先度の低いジョブを一時的に停止させて優先度の高いジョブに即座に切り替えることも可能です。
Veloce OS3にはまた、PSL/SystemVerilogアサーション、機能カバレッジ、ローパワー設計のためのUPFなど、エミュレータの高度な検証機能も含まれています。これにより、クリティカルなSoCサブシステムでアプリケーションソフトウェアを実行している場合であっても、高度なカバレッジクロージャのフローと実シリコン前の性能解析を実現できます。また、標準UVM/RTLをベースとしたメンター・グラフィックスの検証IPは、テストベンチを最大限再利用できるように、シミュレーションモードとアクセラレーションモードの両方に対応しています。シミュレーションからエミュレーションへのスムーズな移行に役立つこれらの機能を活用することで、シミュレーションの機能を損なうことなく、シミュレーション比1000倍のパフォーマンスを達成します。
Visualizerデバッガとソフトウェアデバッグスイート
SoC(System-on-Chip)設計チームが検証時間のほとんどをデバッグに費やしていることを考えると、ブロックからシステムまでのデバッグ生産性向上は急務といえます。新製品であるVisualizerデバッガは、シミュレーションにもエミュレーションにも緊密に統合された共通デバッグソリューションです。今日の最大規模SoCに対応できるキャパシティとパフォーマンスと同時に、高効率のRTLのデバッグ、ゲートレベルやテストベンチのデバッグ環境を提供します。エラーの根本原因を迅速に特定して自動的にトレースできる機能、プロトコルレベルとトランザクションレベルのデバッグ機能、ネイティブのUVMとSystemVerilogクラスベースの完全デバッグ機能、ローパワーUPFのデバッグ機能などがその一例です。シミュレーションの場合でもエミュレーションの場合でも、すべての機能がインタラクティブモードとポストシミュレーションモードの両方をサポートしています。
SoC設計では、OSのブート機能の検証が終わるまでサインオフされません。OSのソフトウェアをデバッグするとなると、大きなシンクタイムが発生し、エミュレータはアイドル状態となります。Veloce OS3であれば、シンクタイム部分をCodelink(R)にオフライン転送します。Codelinkは、1人のユーザが占有してしまうJTAGプローブに比べ、10倍ものエンジニアをサポートし、ソフトウェア実行を最大100Mhzで再現するツールです。Veloce OS3を使用すると、ソフトウェアをオフラインでデバッグしている間にもエミュレータは最高速度で次々とジョブを処理していきます。結果として、デバッグ生産性を最大化すると同時に、設計サイクルの非常に早い段階でのOS立ち上げが可能になります。
カバレッジ統合と解析による結果品質と最終生産性の向上、およびカバレッジロジックのエミュレーション要件の最適化
SoCプロジェクトでは、複数のソースに展開された検証データの知的な融合と全体的な解析により、プロジェクトの真の進捗を測定しなくてはなりません。Veloce OS3と最新版のQuestaにより、エミュレーション、フォーマル、シミュレーション、ミックスシグナル、ローパワーといったすべてのソースのアサーション、カバレッジ、ランタイムデータを高性能データベースに取り込むことができます。検証チームは、共通データベースとQuesta Verification Managementツール/テストプランを通じて、カバレッジの高速表示、非効率なテストの特定、データマージ回数の削減、リグレッションのスループット改善、デバッグ時間短縮を達成し、最終的な検証結果の品質と生産性の向上につなげることができます。
また、Unified Coverage Interoperability Standard(UCIS)対応のMentor EVP Unified Coverage Database (UCDB)を使用して、他の検証エンジンが既に達成したカバレッジを把握し、エミュレータに入力するカバレッジロジックを高度に最適化できるので、エミュレーションを活用した「よりスマートな」カバレッジクロージャのフローを作り上げ、コンパイル時間と貴重なエミュレーションリソースを節約できます。
メンター・グラフィックスについて
メンター・グラフィックス・コーポレーションは、世界中で成功を収めている電子機器メーカー、半導体企業、電子システム構築ベンダのニーズに応える製品をはじめとし、コンサルティング・サービス、受賞歴を誇るサポート・サービスを提供する、電子ハードウェアおよびソフトウェア設計開発ソリューションのグローバル・リーダーです。1981年に設立されたメンター・グラフィックスは、過去12ヶ月間の売上高としておよそ11.5億米ドルを計上しており、本社はアメリカ合衆国オレゴン州ウィルソンヴィルに所在しています。メンター・グラフィックスについての詳しい情報は、www.mentorg.co.jpをご覧ください。
Mentor GraphicsはMentor Graphics Corporationの登録商標です。その他記載されている製品名および会社名は各社の商標または登録商標です。
Mentor EVPは、世界中の検証プロジェクトチームに対応するグローバルなリソース管理を特長としています。ユーザ個々の生産性だけでなく、プロジェクト全体のROI(投資利益率)を最大化し、検証のパフォーマンスと生産性を400倍から最大10,000倍まで引き上げます。
「メンター・グラフィックスの検証に対するビジョンは、初期のコンセプト設計、実シリコン検証、製品化の各段階で用いられる検証エンジンの主要な機能をくまなく凝縮した単一検証環境を提供することです。Mentor EVPによって、ハードウェアアクセラレーションを妨げる要因を取り払うことができます。メンター・グラフィックスは、エミュレーションと同等の速度を維持したまま、シミュレーションベース検証の機能性と可観測性を実現するという、エンタープライズレベル検証の新時代を切り拓きました。」メンター・グラフィックス、Design Verification Technology Division、Vice President and General Manager、John Lenyoは、上記のように述べています。
エミュレーションをグローバルな高性能データセンターリソースへと昇華させる、Veloce OS3と検証IP
エミュレーションへの投資を無駄にすることなく、真のエンタープライズ検証リソースとして活用するためには、開発室で各プロジェクトが占有しているエミュレータをデータセンターがホストするグローバルなリソースへと転換させなくてはなりません。その実現は、ケーブル、スピードブリッジ、物理デバイスをつないだ複雑なインサーキットエミュレーション(ICE)をなくし、仮想デバイスに置き換えることから始まります。Veloce OS3 VirtuaLABのペリフェラルであれば、即時にコンフィギュレーションを変更し、複数のプロジェクトや優先度の突然の変更に対応させることができます。これは、Veloce OS3 VirtuaLABが、専用のターゲットハードウェアではなく、データセンターの標準コンピュータをホストとしていることにより可能になりました。
Veloce OS3 Enterprise Serverは、世界各地のエミュレーションリソースを単体の大容量エンティティである商用キューマネージャーとして統合したもので、リソースを効率的に管理します。各ジョブを処理する最も効率的なエリアを見極めつつ、優先度の低いジョブを一時的に停止させて優先度の高いジョブに即座に切り替えることも可能です。
Veloce OS3にはまた、PSL/SystemVerilogアサーション、機能カバレッジ、ローパワー設計のためのUPFなど、エミュレータの高度な検証機能も含まれています。これにより、クリティカルなSoCサブシステムでアプリケーションソフトウェアを実行している場合であっても、高度なカバレッジクロージャのフローと実シリコン前の性能解析を実現できます。また、標準UVM/RTLをベースとしたメンター・グラフィックスの検証IPは、テストベンチを最大限再利用できるように、シミュレーションモードとアクセラレーションモードの両方に対応しています。シミュレーションからエミュレーションへのスムーズな移行に役立つこれらの機能を活用することで、シミュレーションの機能を損なうことなく、シミュレーション比1000倍のパフォーマンスを達成します。
Visualizerデバッガとソフトウェアデバッグスイート
SoC(System-on-Chip)設計チームが検証時間のほとんどをデバッグに費やしていることを考えると、ブロックからシステムまでのデバッグ生産性向上は急務といえます。新製品であるVisualizerデバッガは、シミュレーションにもエミュレーションにも緊密に統合された共通デバッグソリューションです。今日の最大規模SoCに対応できるキャパシティとパフォーマンスと同時に、高効率のRTLのデバッグ、ゲートレベルやテストベンチのデバッグ環境を提供します。エラーの根本原因を迅速に特定して自動的にトレースできる機能、プロトコルレベルとトランザクションレベルのデバッグ機能、ネイティブのUVMとSystemVerilogクラスベースの完全デバッグ機能、ローパワーUPFのデバッグ機能などがその一例です。シミュレーションの場合でもエミュレーションの場合でも、すべての機能がインタラクティブモードとポストシミュレーションモードの両方をサポートしています。
SoC設計では、OSのブート機能の検証が終わるまでサインオフされません。OSのソフトウェアをデバッグするとなると、大きなシンクタイムが発生し、エミュレータはアイドル状態となります。Veloce OS3であれば、シンクタイム部分をCodelink(R)にオフライン転送します。Codelinkは、1人のユーザが占有してしまうJTAGプローブに比べ、10倍ものエンジニアをサポートし、ソフトウェア実行を最大100Mhzで再現するツールです。Veloce OS3を使用すると、ソフトウェアをオフラインでデバッグしている間にもエミュレータは最高速度で次々とジョブを処理していきます。結果として、デバッグ生産性を最大化すると同時に、設計サイクルの非常に早い段階でのOS立ち上げが可能になります。
カバレッジ統合と解析による結果品質と最終生産性の向上、およびカバレッジロジックのエミュレーション要件の最適化
SoCプロジェクトでは、複数のソースに展開された検証データの知的な融合と全体的な解析により、プロジェクトの真の進捗を測定しなくてはなりません。Veloce OS3と最新版のQuestaにより、エミュレーション、フォーマル、シミュレーション、ミックスシグナル、ローパワーといったすべてのソースのアサーション、カバレッジ、ランタイムデータを高性能データベースに取り込むことができます。検証チームは、共通データベースとQuesta Verification Managementツール/テストプランを通じて、カバレッジの高速表示、非効率なテストの特定、データマージ回数の削減、リグレッションのスループット改善、デバッグ時間短縮を達成し、最終的な検証結果の品質と生産性の向上につなげることができます。
また、Unified Coverage Interoperability Standard(UCIS)対応のMentor EVP Unified Coverage Database (UCDB)を使用して、他の検証エンジンが既に達成したカバレッジを把握し、エミュレータに入力するカバレッジロジックを高度に最適化できるので、エミュレーションを活用した「よりスマートな」カバレッジクロージャのフローを作り上げ、コンパイル時間と貴重なエミュレーションリソースを節約できます。
メンター・グラフィックスについて
メンター・グラフィックス・コーポレーションは、世界中で成功を収めている電子機器メーカー、半導体企業、電子システム構築ベンダのニーズに応える製品をはじめとし、コンサルティング・サービス、受賞歴を誇るサポート・サービスを提供する、電子ハードウェアおよびソフトウェア設計開発ソリューションのグローバル・リーダーです。1981年に設立されたメンター・グラフィックスは、過去12ヶ月間の売上高としておよそ11.5億米ドルを計上しており、本社はアメリカ合衆国オレゴン州ウィルソンヴィルに所在しています。メンター・グラフィックスについての詳しい情報は、www.mentorg.co.jpをご覧ください。
Mentor GraphicsはMentor Graphics Corporationの登録商標です。その他記載されている製品名および会社名は各社の商標または登録商標です。