ベッコフオートメーション、駿河精機、コアコンセプト・テクノロジーは、工作機械のCNCにリアルタイムモニタリング、自作制御処理、AIを組み込み、IoTと知能化を実現する小型マシニングセンタを開発
[18/10/31]
提供元:PRTIMES
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~東京ビックサイト開催「JIMTOF2018 日本国際工作機械見本市」で参考出展~
ベッコフオートメーション株式会社(神奈川県横浜市、代表取締役社長:川野俊充、以下ベッコフオートメーション)、駿河精機株式会社(静岡県清水市、代表取締役社長:池口徳也、以下駿河精機)、株式会社コアコンセプト・テクノロジー(東京都渋谷区、代表取締役社長CEO:金子武史、以下CCT)は、工作機械のCNCにリアルタイムモニタリング、自作制御処理、AIを組み込むことで、IoTと知能化を実現する小型マシニングセンタ「SCB-1(エスシービーワン)」を開発し、近未来の工作機械を具現化しました。
[画像: https://prtimes.jp/i/27362/3/resize/d27362-3-372667-0.png ]
工作機械を制御する従来のCNCでは、その制御情報をリアルタイムに取得したり、制御処理に手を加えたりといったことは、実現が不可能であることがほとんどでした。今回開発した小型マシニングセンタでは、オープンなCNCであるベッコフオートメーションの「TwinCAT CNC(ツインキャット シーエヌシー)」を採用することで、自作制御処理やAIを用いたモジュールのCNCへの組み込みや、CNCの制御情報・センサ信号情報などのリアルタイムモニタリングを実現しました。
本案件は機械制御の研究で知られる慶応義塾大学の柿沼康弘准教授からのアドバイスを受けており、柿沼准教授が提唱しているサーボ制御情報から機械加工の切削力を演算により推定する「センサレス切削力計測」を、自作演算処理として実装してCNCへ組み込んでいます。この推定切削力を始めとする制御情報やセンサ信号情報は、毎分2万回転で高速に回転する切削工具が7.5度回転する毎にタイムスタンプ付きでリアルタイムにモニタリングをすることが可能です。機械本体に取り付けた振動センサの信号情報はScikit-learnというオープンソースのAIライブラリで予め学習させており、今回の展示では切削工具の加工ワークへの異常接触をAIモジュールが判定して機械が停止するデモンストレーションを実施します。機械装置への制御フィードバックは最速で62.5マイクロ秒で実現可能です。
3社の開発責任者と柿沼准教授は下記のように述べています。
駿河精機 ステージ事業部 深沢事業部長: 「当社は精密金属加工を強みとしており,様々な機種の工作機械を国内外の工場に導入して運用しています。サイバーフィジカルシステムの一部としてそうした設備をIoT化して繋ぐだけに限らず、最新の制御技術やAIを活用して本当に自分たちが必要としている設備をユーザの立場から構築できたことは、来るべきオープン化の時代を先取りするとても有意義な取り組みでした。今後も最終製品の付加価値を高めるための手段として、今回の経験を活かしていく予定です。」
コアコンセプト・テクノロジー 田口取締役CTO: 「最新のデジタル技術を活用することで製造業の生産性向上に貢献したいと常日頃考えています。当社はソフトウェア企業として解析やシミュレーション、機械学習などの実績を重ねてきましたが、こうした要素技術を機械の付加価値に転換するためにはオープンな制御プラットフォームと汎用性の高い開発環境が必須です。今回の取り組みでは柿沼准教授のアルゴリズムをCNCのリアルタイム機能拡張として実装し、機械学習による推論モデルの実装、透過型ディスプレイやタブレットなどへのHMIの実装を行いました。Visual Studioで全て完結するTwinCAT CNCの開発環境の開発生産性は非常に高く、今後も当社の強みを活かす手段として活用していきたいと考えています。」
慶應義塾大学 柿沼准教授: 「切削加工技術の先進的な研究を行うためには工作機械を自作したり、市販の機械の機能拡張を行う必要があります。今回の取り組みで私たちの『切削力予測モデル』の実証ができた事は内容だけでなく、たった三ヶ月間の短期間で開発を伴う実装・検証が完了したことにも大変満足しています。センサーからの入力をSimulink(R)等でモデル化・同定したアルゴリズムで処理し、アクチュエータの位置決め指令を払い出すまでを、62.5マイクロ秒のサイクルタイム(16kHz)のクローズドループでリアルタイム処理できるEtherCATとTwinCATの性能は他の研究でも活かせるものと期待しています。」
ベッコフオートメーション 川野社長: 「オープンイノベーションは仕組みから付加価値を生み出すための有効な手段として製造業を含むあらゆる分野で注目されています。産学のノウハウを組み合わせて生産財に組み込むことで享受できる付加価値は特定の設備環境に依存すべきではなく、ユーザに開かれたものとなる事で初めて利用者が増え、市場に浸透していくものと考えています。工作機械に限らず、産業用ロボットなどの素形材加工関連のあらゆる生産財で『本当に欲しい機械』をユーザに届けることができるよう、産官学でのコラボレーションを今後も継続して参ります。」
工作機械の価値は、最適な機械加工と自動化の実現により高い生産性で高品質な部品を生み出すところにあります。これまではブラックボックス化されているCNCにより、切削工具とワークが接触して機械加工を行うその瞬間の情報がわからない中で、言わば目が見えない中で最適な加工を模索している状況でした。CNCのオープン化はこれからの必然の流れです。「工作機械の中で起きていることを誰もが正確に知ることが出来て、誰もが処理を変更することが出来る」といった工作機械の未来の姿のひとつであるSCB-1を、JIMTOF2018でぜひご覧ください。
■ 展示概要
・ 名称 :JIMTOF 2018 第29回日本国際工作機械見本市
・ 期間 :2018年11月1日(木)〜11月6日(火) 9:00〜17:00
・ 会場 :東京ビッグサイト(東京国際展示場)
・ 小間番号 :東5ホール E5035
■ ワークショップ(講演)のご案内
講演タイトル: 工作機械のIoTと知能化を実現するソフトウェアCNC
講演概要 : 小型マシニングセンタ「SCB-1」は、オープンなCNCであるTwinCAT CNCを採用することで工作機械のリアルタイムモニタリングや、自作制御処理・AIの組み込みを実現しました。その紹介を通してIoTと知能化により大きく変化する工作機械の未来について講演します。
・ 日時 : 11月2日(金) 15:00~16:00 (受付14:45)
・ 会場 : 東京ビックサイト 会議室棟6階 608会議室
・ 費用 : 無料
・ 参加方法: インターネットからのお申込み https://jimtofbeckhoff.peatix.com/
またはメール(info@beckhoff.co.jp)にてお問い合わせください。
■ 会社概要
(1) ベッコフオートメーション株式会社
代表者 : 代表取締役社長 川野俊充
所在地 : 〒231-0062 神奈川県横浜市中区桜木町1-1-8日石横浜ビル18F
URL : http://www.beckhoff.co.jp
事業内容: 自動計測制御装置の輸入販売・システム開発・ソリューション提供
(2) 駿河精機株式会社
代表者 : 代表取締役社長 池口徳也
所在地 : 〒424-8566 静岡県静岡市清水区七ツ新屋505
URL : https://jpn.surugaseiki.com
事業内容: 精密位置決めステージ/光センサーユニット/アライメントシステムの開発・生産・販売
(3) 株式会社コアコンセプト・テクノロジー
代表者 : 代表取締役社長CEO 金子 武史
所在地 : 〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-33-8 サウスゲート新宿ビル3階
URL : https://www.cct-inc.co.jp
事業内容: コンサルティング/解析ソリューション/システム開発/システムエンジニアリング
(注) ニュースリリースに記載されている内容は報道発表日時点の情報です。その後、予告なしに変更する可能性があります。あらかじめご了承ください。
ベッコフオートメーション株式会社(神奈川県横浜市、代表取締役社長:川野俊充、以下ベッコフオートメーション)、駿河精機株式会社(静岡県清水市、代表取締役社長:池口徳也、以下駿河精機)、株式会社コアコンセプト・テクノロジー(東京都渋谷区、代表取締役社長CEO:金子武史、以下CCT)は、工作機械のCNCにリアルタイムモニタリング、自作制御処理、AIを組み込むことで、IoTと知能化を実現する小型マシニングセンタ「SCB-1(エスシービーワン)」を開発し、近未来の工作機械を具現化しました。
[画像: https://prtimes.jp/i/27362/3/resize/d27362-3-372667-0.png ]
工作機械を制御する従来のCNCでは、その制御情報をリアルタイムに取得したり、制御処理に手を加えたりといったことは、実現が不可能であることがほとんどでした。今回開発した小型マシニングセンタでは、オープンなCNCであるベッコフオートメーションの「TwinCAT CNC(ツインキャット シーエヌシー)」を採用することで、自作制御処理やAIを用いたモジュールのCNCへの組み込みや、CNCの制御情報・センサ信号情報などのリアルタイムモニタリングを実現しました。
本案件は機械制御の研究で知られる慶応義塾大学の柿沼康弘准教授からのアドバイスを受けており、柿沼准教授が提唱しているサーボ制御情報から機械加工の切削力を演算により推定する「センサレス切削力計測」を、自作演算処理として実装してCNCへ組み込んでいます。この推定切削力を始めとする制御情報やセンサ信号情報は、毎分2万回転で高速に回転する切削工具が7.5度回転する毎にタイムスタンプ付きでリアルタイムにモニタリングをすることが可能です。機械本体に取り付けた振動センサの信号情報はScikit-learnというオープンソースのAIライブラリで予め学習させており、今回の展示では切削工具の加工ワークへの異常接触をAIモジュールが判定して機械が停止するデモンストレーションを実施します。機械装置への制御フィードバックは最速で62.5マイクロ秒で実現可能です。
3社の開発責任者と柿沼准教授は下記のように述べています。
駿河精機 ステージ事業部 深沢事業部長: 「当社は精密金属加工を強みとしており,様々な機種の工作機械を国内外の工場に導入して運用しています。サイバーフィジカルシステムの一部としてそうした設備をIoT化して繋ぐだけに限らず、最新の制御技術やAIを活用して本当に自分たちが必要としている設備をユーザの立場から構築できたことは、来るべきオープン化の時代を先取りするとても有意義な取り組みでした。今後も最終製品の付加価値を高めるための手段として、今回の経験を活かしていく予定です。」
コアコンセプト・テクノロジー 田口取締役CTO: 「最新のデジタル技術を活用することで製造業の生産性向上に貢献したいと常日頃考えています。当社はソフトウェア企業として解析やシミュレーション、機械学習などの実績を重ねてきましたが、こうした要素技術を機械の付加価値に転換するためにはオープンな制御プラットフォームと汎用性の高い開発環境が必須です。今回の取り組みでは柿沼准教授のアルゴリズムをCNCのリアルタイム機能拡張として実装し、機械学習による推論モデルの実装、透過型ディスプレイやタブレットなどへのHMIの実装を行いました。Visual Studioで全て完結するTwinCAT CNCの開発環境の開発生産性は非常に高く、今後も当社の強みを活かす手段として活用していきたいと考えています。」
慶應義塾大学 柿沼准教授: 「切削加工技術の先進的な研究を行うためには工作機械を自作したり、市販の機械の機能拡張を行う必要があります。今回の取り組みで私たちの『切削力予測モデル』の実証ができた事は内容だけでなく、たった三ヶ月間の短期間で開発を伴う実装・検証が完了したことにも大変満足しています。センサーからの入力をSimulink(R)等でモデル化・同定したアルゴリズムで処理し、アクチュエータの位置決め指令を払い出すまでを、62.5マイクロ秒のサイクルタイム(16kHz)のクローズドループでリアルタイム処理できるEtherCATとTwinCATの性能は他の研究でも活かせるものと期待しています。」
ベッコフオートメーション 川野社長: 「オープンイノベーションは仕組みから付加価値を生み出すための有効な手段として製造業を含むあらゆる分野で注目されています。産学のノウハウを組み合わせて生産財に組み込むことで享受できる付加価値は特定の設備環境に依存すべきではなく、ユーザに開かれたものとなる事で初めて利用者が増え、市場に浸透していくものと考えています。工作機械に限らず、産業用ロボットなどの素形材加工関連のあらゆる生産財で『本当に欲しい機械』をユーザに届けることができるよう、産官学でのコラボレーションを今後も継続して参ります。」
工作機械の価値は、最適な機械加工と自動化の実現により高い生産性で高品質な部品を生み出すところにあります。これまではブラックボックス化されているCNCにより、切削工具とワークが接触して機械加工を行うその瞬間の情報がわからない中で、言わば目が見えない中で最適な加工を模索している状況でした。CNCのオープン化はこれからの必然の流れです。「工作機械の中で起きていることを誰もが正確に知ることが出来て、誰もが処理を変更することが出来る」といった工作機械の未来の姿のひとつであるSCB-1を、JIMTOF2018でぜひご覧ください。
■ 展示概要
・ 名称 :JIMTOF 2018 第29回日本国際工作機械見本市
・ 期間 :2018年11月1日(木)〜11月6日(火) 9:00〜17:00
・ 会場 :東京ビッグサイト(東京国際展示場)
・ 小間番号 :東5ホール E5035
■ ワークショップ(講演)のご案内
講演タイトル: 工作機械のIoTと知能化を実現するソフトウェアCNC
講演概要 : 小型マシニングセンタ「SCB-1」は、オープンなCNCであるTwinCAT CNCを採用することで工作機械のリアルタイムモニタリングや、自作制御処理・AIの組み込みを実現しました。その紹介を通してIoTと知能化により大きく変化する工作機械の未来について講演します。
・ 日時 : 11月2日(金) 15:00~16:00 (受付14:45)
・ 会場 : 東京ビックサイト 会議室棟6階 608会議室
・ 費用 : 無料
・ 参加方法: インターネットからのお申込み https://jimtofbeckhoff.peatix.com/
またはメール(info@beckhoff.co.jp)にてお問い合わせください。
■ 会社概要
(1) ベッコフオートメーション株式会社
代表者 : 代表取締役社長 川野俊充
所在地 : 〒231-0062 神奈川県横浜市中区桜木町1-1-8日石横浜ビル18F
URL : http://www.beckhoff.co.jp
事業内容: 自動計測制御装置の輸入販売・システム開発・ソリューション提供
(2) 駿河精機株式会社
代表者 : 代表取締役社長 池口徳也
所在地 : 〒424-8566 静岡県静岡市清水区七ツ新屋505
URL : https://jpn.surugaseiki.com
事業内容: 精密位置決めステージ/光センサーユニット/アライメントシステムの開発・生産・販売
(3) 株式会社コアコンセプト・テクノロジー
代表者 : 代表取締役社長CEO 金子 武史
所在地 : 〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-33-8 サウスゲート新宿ビル3階
URL : https://www.cct-inc.co.jp
事業内容: コンサルティング/解析ソリューション/システム開発/システムエンジニアリング
(注) ニュースリリースに記載されている内容は報道発表日時点の情報です。その後、予告なしに変更する可能性があります。あらかじめご了承ください。