QSimulate、USD100万ドルの資金調達を実施。世界初の共有結合阻害剤デザインシステム「QuValent(TM)」を発表、日本拠点開設へ
[23/08/30]
提供元:PRTIMES
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量子化学シミュレーションの民主化を通じて製薬・素材企業のR&Dの加速を目指すQuantum Simulation Technologies, Inc. (本社:米国ボストン、CEO 塩崎亨、以下「QSimulate」)は、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長 植田浩輔)、京都大学イノベーションキャピタル株式会社(本社:京都市左京区、 代表取締役:楠美公)を引受先とする、コンバーティブルノートによるUSD100万ドルの調達をいたしました。本調達と合わせて、世界初の共有結合阻害剤デザインシステム「QuValent(TM)」をリリースし、 日本拠点を開設して、日本国内展開の拡大を目指します。
製薬・化学企業におけるR&DのDXとシミュレーションの課題
社会的な課題として、DXによる様々なプロセスの効率化が広く認識されていますが、製薬・素材・化学企業におけるR&DにおけるDXはまだ広く浸透していません。これはR&Dが熟練科学者による経験則と複雑な作業からなることに起因しています。昨今のAI、とりわけ生成AIの台頭により、経験則をデータ駆動型のモデルで置き換えることができるようになってきましたが、これが社会に大きくインパクトを与えるためには、シミュレーションによってAIの予測を正確に評価し、またAIのモデルとなるデータを生成することが鍵となります。QSimulateは、このプロセスで重要となる量子化学シミュレーションに独自の技術を有し、R&DのDXを推進することで日本・世界の製薬・素材企業のR&Dに貢献することをミッションとしています。
従来の量子化学に基づく精度の高いシミュレーションは膨大な計算リソース・時間を必要とするため、企業R&Dに対するインパクトは極めて限定的でした。R&Dで使われている手法も1970年代に設計されたレガシーソフトウェアの活用がメインとなっており、かつ、その活用においては熟練した研究専門職しか扱えない状態で、長い間非効率なまま放置されているという課題があります。QSimulateのソリューションは、いままで熟練研究者が手間をかけて行っていた量子化学にともなう複雑な作業を自動化し、コスト・工程数の削減を、高速化・高精度化と同時に実現しています。
次世代のシミュレーションを提案
QSimulateは、量子化学計算の研究をもとに、レガシーソフトウェアを使い続けている量子化学計算の技術革新を通して、新しい形のシミュレーションR&Dを提案すべく、2018年にボストンで創業しました。製薬・素材・化学企業のR&D部門向けに、先進的な量子化学シミュレーションを誰でも簡単に行うことを可能とするプラットフォーム「QSP」を提供し、R&DのDX推進を目指しています。シミュレーションの専門家でなくても手軽に活用ができ、はるかに対応領域が拡大された高速な量子化学計算システムで、主体的に計算R&Dが可能になります。
昨年3月に、素材・化学向けの「QSPマテリアルズ」をSaaSで提供開始し、日本でもすでにJSRやレゾナックなどで導入が広がっています。また製薬向けには、「QSPライフ・QUELO」を今年1月より提供開始し、さらにこの度、世界初の共有結合阻害剤デザインシステム「QuValent(TM)」を発表しました。「QuValent(TM)」はこれまでのシミュレーションのアプローチでは取り扱えなかった、医薬品分子とタンパク質の間の複雑な化学反応を、自動的に解析するソリューションです。医薬品分子の有効性を正確に予測する「QSPライフ・QUELO(TM)」と組み合わせることで、よりよい分子をコンピュータ上で設計することができるようになりました。
日本オフィス開設へ。新素材・新薬候補を導出する総合的プラットフォームを目指す。
この度の調達を経て、年度内に日本オフィス開設を目指し、R&Dに力を入れている製薬、化学・素材企業が多い日本での導入拡大を目指します。長年アップデートがされてこなかったシミュレーションの効率性・正確性を向上させていくとともに、R&DのDX推進をサポートするソリューションの提供拡大を第一ステップとして実現していきます。
更に今後は、量子化学計算、分子動力学シミュレーションにおける構造や組成から物性を予測する純解析ができるという強みに、AI探索を加えることで、求められる機能や特性を満たす分子を予測する逆解析の実現に向けた機械学習との連携強化も目指してまいります。最終的に、当社ソリューションによって、一気通貫で新素材・新薬開発を加速する総合的プラットフォームを目指してまいります。
投資家のコメント
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社 マネージャー 川島奈子
この度はQSimulateの「シミュレーションの民主化」という新しい切り口のR&DのDX支援サービスである点を高く評価し、出資に至りました。量子化学シミュレーションは、その利用のハードルの高さから、長年R&Dの中でも限られた人数の専門家が利用するのみとなっており、大きなアップデートもなく放置されてきました。この状況を打破すべく、研究の世界から飛び出して米国でご起業された塩崎CEO、そして同じく専門性の高い素晴らしいチームの皆さんのご支援ができることをうれしく思います。QSimulateのサービスを通じて、シミュレーション領域という最後のピースがR&D人材全体に解放されることで、R&DのDXが強く促進されると確信しております。期待しております。
京都大学イノベーションキャピタル株式会社 事業企画部長(広報担当)河野修己
QSimulateは、同社ソフトウェアの愛用者でもある京都大学理学研究科化学専攻の倉重佑輝准教授(理論化学講座)と共に、倉重准教授がこれまでの研究で生み出してきた量子化学計算アルゴリズムの導入や、求められる性質・機能から新分子を設計するアルゴリズムの共同研究開発を行っています。QSimulateの目指す新素材・新薬開発を加速する総合的プラットフォームが、京都大学との研究成果を活用したグローバルでの産業と技術革新の基盤となることを期待しています。
Quantum Simulation Technologies, Inc.について
概要 量子化学シミュレーションソフトウェアの開発・サービス提供
設立 2018年4月
所在地 米国マサチューセッツ州ボストン
代表者 CEO 塩崎 亨
URL https://qsimulate.com/
製薬・化学企業におけるR&DのDXとシミュレーションの課題
社会的な課題として、DXによる様々なプロセスの効率化が広く認識されていますが、製薬・素材・化学企業におけるR&DにおけるDXはまだ広く浸透していません。これはR&Dが熟練科学者による経験則と複雑な作業からなることに起因しています。昨今のAI、とりわけ生成AIの台頭により、経験則をデータ駆動型のモデルで置き換えることができるようになってきましたが、これが社会に大きくインパクトを与えるためには、シミュレーションによってAIの予測を正確に評価し、またAIのモデルとなるデータを生成することが鍵となります。QSimulateは、このプロセスで重要となる量子化学シミュレーションに独自の技術を有し、R&DのDXを推進することで日本・世界の製薬・素材企業のR&Dに貢献することをミッションとしています。
従来の量子化学に基づく精度の高いシミュレーションは膨大な計算リソース・時間を必要とするため、企業R&Dに対するインパクトは極めて限定的でした。R&Dで使われている手法も1970年代に設計されたレガシーソフトウェアの活用がメインとなっており、かつ、その活用においては熟練した研究専門職しか扱えない状態で、長い間非効率なまま放置されているという課題があります。QSimulateのソリューションは、いままで熟練研究者が手間をかけて行っていた量子化学にともなう複雑な作業を自動化し、コスト・工程数の削減を、高速化・高精度化と同時に実現しています。
次世代のシミュレーションを提案
QSimulateは、量子化学計算の研究をもとに、レガシーソフトウェアを使い続けている量子化学計算の技術革新を通して、新しい形のシミュレーションR&Dを提案すべく、2018年にボストンで創業しました。製薬・素材・化学企業のR&D部門向けに、先進的な量子化学シミュレーションを誰でも簡単に行うことを可能とするプラットフォーム「QSP」を提供し、R&DのDX推進を目指しています。シミュレーションの専門家でなくても手軽に活用ができ、はるかに対応領域が拡大された高速な量子化学計算システムで、主体的に計算R&Dが可能になります。
昨年3月に、素材・化学向けの「QSPマテリアルズ」をSaaSで提供開始し、日本でもすでにJSRやレゾナックなどで導入が広がっています。また製薬向けには、「QSPライフ・QUELO」を今年1月より提供開始し、さらにこの度、世界初の共有結合阻害剤デザインシステム「QuValent(TM)」を発表しました。「QuValent(TM)」はこれまでのシミュレーションのアプローチでは取り扱えなかった、医薬品分子とタンパク質の間の複雑な化学反応を、自動的に解析するソリューションです。医薬品分子の有効性を正確に予測する「QSPライフ・QUELO(TM)」と組み合わせることで、よりよい分子をコンピュータ上で設計することができるようになりました。
日本オフィス開設へ。新素材・新薬候補を導出する総合的プラットフォームを目指す。
この度の調達を経て、年度内に日本オフィス開設を目指し、R&Dに力を入れている製薬、化学・素材企業が多い日本での導入拡大を目指します。長年アップデートがされてこなかったシミュレーションの効率性・正確性を向上させていくとともに、R&DのDX推進をサポートするソリューションの提供拡大を第一ステップとして実現していきます。
更に今後は、量子化学計算、分子動力学シミュレーションにおける構造や組成から物性を予測する純解析ができるという強みに、AI探索を加えることで、求められる機能や特性を満たす分子を予測する逆解析の実現に向けた機械学習との連携強化も目指してまいります。最終的に、当社ソリューションによって、一気通貫で新素材・新薬開発を加速する総合的プラットフォームを目指してまいります。
投資家のコメント
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社 マネージャー 川島奈子
この度はQSimulateの「シミュレーションの民主化」という新しい切り口のR&DのDX支援サービスである点を高く評価し、出資に至りました。量子化学シミュレーションは、その利用のハードルの高さから、長年R&Dの中でも限られた人数の専門家が利用するのみとなっており、大きなアップデートもなく放置されてきました。この状況を打破すべく、研究の世界から飛び出して米国でご起業された塩崎CEO、そして同じく専門性の高い素晴らしいチームの皆さんのご支援ができることをうれしく思います。QSimulateのサービスを通じて、シミュレーション領域という最後のピースがR&D人材全体に解放されることで、R&DのDXが強く促進されると確信しております。期待しております。
京都大学イノベーションキャピタル株式会社 事業企画部長(広報担当)河野修己
QSimulateは、同社ソフトウェアの愛用者でもある京都大学理学研究科化学専攻の倉重佑輝准教授(理論化学講座)と共に、倉重准教授がこれまでの研究で生み出してきた量子化学計算アルゴリズムの導入や、求められる性質・機能から新分子を設計するアルゴリズムの共同研究開発を行っています。QSimulateの目指す新素材・新薬開発を加速する総合的プラットフォームが、京都大学との研究成果を活用したグローバルでの産業と技術革新の基盤となることを期待しています。
Quantum Simulation Technologies, Inc.について
概要 量子化学シミュレーションソフトウェアの開発・サービス提供
設立 2018年4月
所在地 米国マサチューセッツ州ボストン
代表者 CEO 塩崎 亨
URL https://qsimulate.com/