EX-Fusion 1億円の資金調達 レーザー核融合商用炉の実用化に向けて研究・開発を始動
[22/01/26]
提供元:PRTIMES
提供元:PRTIMES
株式会社EX-Fusion(本社:大阪府大阪市、代表取締役:松尾 一輝、以下「当社」)は、この度、ANRI株式会社(本社:東京渋谷区、代表取締役:佐俣アンリ、以下「ANRI」)が運用する「ANRI-GREEN1号投資事業有限責任組合」を引受先とする第三者割当増資により、1億円の資金調達を実施したことを発表致します。
◆当社の概要
当社は、レーザー核融合商用炉の実用化を目指す国内唯一の民間企業です。レーザー核融合研究開発を遂行してきた大阪大学レーザー科学研究所、及び光産業創成大学院大学の研究者により設立されました。核融合エネルギーは、発電時に二酸化炭素の排出がなく供給可能なクリーンエネルギー源として、近年ますます注目を集めています。特にレーザー核融合は、負荷変動に対応することができるため、既存のエネルギー源を代替えし、2050年のカーボンニュートラル実現に大きく貢献できる可能性を秘めた技術です。
当社は、日本を拠点とするレーザー核融合エネルギーのスタートアップとしての地位を確立することで、民間資本を集め、高い開発リスクを受け入れながら、実用化に必要な技術開発を加速していきます。さらに、レーザー核融合商用炉実現を目指す過程で得られる最先端の光制御技術・知見等を活用し、エネルギー分野にとどまらず、様々な産業分野の技術開発に貢献していきます。
◆資金調達の目的
今回の資金調達の目的は、将来のレーザー核融合商業炉の基盤技術の一つであるターゲット連続供給装置とレーザー照準装置の開発です。ハイパワーパルスレーザーを用いたレーザープラズマ実験の高繰り返し化を実現します。
[画像1: https://prtimes.jp/i/86624/3/resize/d86624-3-9089bdbcdbd605206996-0.jpg ]
◆代表からのコメント
《EX-Fusion CEO 松尾 一輝》
一度は日本でレーザー核融合研究を行うことをあきらめ渡米しましたが、縁あって日本に帰国し、民間企業という形で日本を拠点にレーザー核融合研究開発を加速していく決意をしました。研究を始めたときからレーザー核融合の研究開発は面白いと思ってきましたが、今後もっと面白くなりそうだと確信しています。当社では、常に我々と一緒に次世代のエネルギーを担う仲間を募集しております。我こそはと思う方はぜひご連絡ください。
◆投資家からのコメント
《ANRI ジェネラル・パートナー 鮫島 昌弘 氏》
日本からも長期的な目線で新電力となりうる核融合ベンチャーを創出せねばという想いから、様々な研究室を訪問し、研究者の方々にベンチャー設立を促してきました。こうしてゼロからEx-Fusion社の立ち上げを支援でき、感無量です。世界では核融合技術の実現に向けて、核融合ベンチャーへの投資が加速しており、資金調達金額の観点では大きく後塵を拝している状況です。しかし、それに悲観することなく独自の技術を磨き上げ、世界でも勝負できることを証明したいと考えています。さらに、このレーザー技術を金属材料の加工や半導体製造に生かす等、様々な分野への応用を期待しています。
◆レーザー核融合について
レーザー核融合は高出力レーザーを用いて重水素と三重水素の混合物を高密度に圧縮すると共に、高温度に加熱することで、核融合反応を起こし、エネルギーを得る手法です。日本を始め、米国、仏国、英国、中国、ロシアを中心に研究が行われています。米国では、2021年8月、ローレンス・リバモア国立研究所の国立点火施設 (NIF)の実験において、レーザー投入エネルギーの7割を超える核融合出力1.35メガジュールが達成されました [1]。これは、レーザー方式で核融合燃料を点火燃焼させることが可能であることを実証したものです。
一方、商用炉の実現には、(i) 核融合反応発生効率の向上、すなわちレーザー投入エネルギーを超える核融合出力の達成、及び、(ii) 核融合反応を10Hz程度の繰り返しで定常的に発生させ、核融合エネルギーを回収して電気・水素などの社会が利用可能なエネルギーに変換することが必要です。国内では、(i) 核融合反応発生効率の向上について、高効率化が期待される高速点火方式とよばれる外部からレーザーで高密度核融合燃料を追加熱する方式に注力しており、大阪大学レーザー科学研究所に整備された激光XII号・LFEXレーザーを用いて実験が遂行されています。当社代表の松尾が第一著者としてまとめた最近の成果[2]は、米国のエネルギー高等研究計画局(ARPA-E)が出版した世界の核融合研究サマリーでも参照されています[3]。 さらに、(ii) 高繰り返しレーザーによる核融合発生については、当社役員の森が光産業創成大学院大学の中核メンバーとして、浜松ホトニクス社が開発した半導体励起ハイパワーレーザーを用いてトヨタ自動車等の連携機関と共同研究を遂行してきました[4]。
当社は、国内で培われてきたレーザー核融合に関する知見を集約し、レーザー核融合商用炉を実現するために設立されました。現在、光産業創成大学院大学が所有する10Hz連続ターゲット供給レーザー照射技術[5]を弊社へ技術移管中です。本技術をコア技術として、連携機関にご支援いただきながら、研究開発を始動します。
[1] ローレンスリバモア国立研究所のサイト内プレスリリース記事 (2021)
(https://www.llnl.gov/news/national-ignition-facility-experiment-puts-researchers-threshold-fusion-ignition )
[2] K. Matsuo et al. Phys. Rev. Lett. 124, 35001 (2020)
[3] Samuel E. Wurzel, Scott C. Hsu arXiv:2105.10954v4 (2022)
[4] 森芳孝他、 ”2030年代以降を見据えたレーザー核融合研究開発の中長期展望” プラズマ・核融合学会誌 vol. 97, 352-363 (2021)
[5] Y. Mori et al., “Ten-Hz beads pellet injection and laser engagement” Nucl. Fusion. NF-104796.R1 (2021)
[画像2: https://prtimes.jp/i/86624/3/resize/d86624-3-f8649ba5f21cfeb6d723-1.png ]
お問い合わせは、当社サイト内のお問い合わせフォームよりお願いいたします。
------------------------
《会社概要》
会社名:株式会社 EX-Fusion (エクスフュージョン)
設立:2021年7月
代表:松尾 一輝
所在地:〒541-0057 大阪府大阪市中央区北久宝寺町3丁目6−1 本町南ガーデンシティ 7階
URL: https://ex-fusion-inc.com/
------------------------
◆当社の概要
当社は、レーザー核融合商用炉の実用化を目指す国内唯一の民間企業です。レーザー核融合研究開発を遂行してきた大阪大学レーザー科学研究所、及び光産業創成大学院大学の研究者により設立されました。核融合エネルギーは、発電時に二酸化炭素の排出がなく供給可能なクリーンエネルギー源として、近年ますます注目を集めています。特にレーザー核融合は、負荷変動に対応することができるため、既存のエネルギー源を代替えし、2050年のカーボンニュートラル実現に大きく貢献できる可能性を秘めた技術です。
当社は、日本を拠点とするレーザー核融合エネルギーのスタートアップとしての地位を確立することで、民間資本を集め、高い開発リスクを受け入れながら、実用化に必要な技術開発を加速していきます。さらに、レーザー核融合商用炉実現を目指す過程で得られる最先端の光制御技術・知見等を活用し、エネルギー分野にとどまらず、様々な産業分野の技術開発に貢献していきます。
◆資金調達の目的
今回の資金調達の目的は、将来のレーザー核融合商業炉の基盤技術の一つであるターゲット連続供給装置とレーザー照準装置の開発です。ハイパワーパルスレーザーを用いたレーザープラズマ実験の高繰り返し化を実現します。
[画像1: https://prtimes.jp/i/86624/3/resize/d86624-3-9089bdbcdbd605206996-0.jpg ]
◆代表からのコメント
《EX-Fusion CEO 松尾 一輝》
一度は日本でレーザー核融合研究を行うことをあきらめ渡米しましたが、縁あって日本に帰国し、民間企業という形で日本を拠点にレーザー核融合研究開発を加速していく決意をしました。研究を始めたときからレーザー核融合の研究開発は面白いと思ってきましたが、今後もっと面白くなりそうだと確信しています。当社では、常に我々と一緒に次世代のエネルギーを担う仲間を募集しております。我こそはと思う方はぜひご連絡ください。
◆投資家からのコメント
《ANRI ジェネラル・パートナー 鮫島 昌弘 氏》
日本からも長期的な目線で新電力となりうる核融合ベンチャーを創出せねばという想いから、様々な研究室を訪問し、研究者の方々にベンチャー設立を促してきました。こうしてゼロからEx-Fusion社の立ち上げを支援でき、感無量です。世界では核融合技術の実現に向けて、核融合ベンチャーへの投資が加速しており、資金調達金額の観点では大きく後塵を拝している状況です。しかし、それに悲観することなく独自の技術を磨き上げ、世界でも勝負できることを証明したいと考えています。さらに、このレーザー技術を金属材料の加工や半導体製造に生かす等、様々な分野への応用を期待しています。
◆レーザー核融合について
レーザー核融合は高出力レーザーを用いて重水素と三重水素の混合物を高密度に圧縮すると共に、高温度に加熱することで、核融合反応を起こし、エネルギーを得る手法です。日本を始め、米国、仏国、英国、中国、ロシアを中心に研究が行われています。米国では、2021年8月、ローレンス・リバモア国立研究所の国立点火施設 (NIF)の実験において、レーザー投入エネルギーの7割を超える核融合出力1.35メガジュールが達成されました [1]。これは、レーザー方式で核融合燃料を点火燃焼させることが可能であることを実証したものです。
一方、商用炉の実現には、(i) 核融合反応発生効率の向上、すなわちレーザー投入エネルギーを超える核融合出力の達成、及び、(ii) 核融合反応を10Hz程度の繰り返しで定常的に発生させ、核融合エネルギーを回収して電気・水素などの社会が利用可能なエネルギーに変換することが必要です。国内では、(i) 核融合反応発生効率の向上について、高効率化が期待される高速点火方式とよばれる外部からレーザーで高密度核融合燃料を追加熱する方式に注力しており、大阪大学レーザー科学研究所に整備された激光XII号・LFEXレーザーを用いて実験が遂行されています。当社代表の松尾が第一著者としてまとめた最近の成果[2]は、米国のエネルギー高等研究計画局(ARPA-E)が出版した世界の核融合研究サマリーでも参照されています[3]。 さらに、(ii) 高繰り返しレーザーによる核融合発生については、当社役員の森が光産業創成大学院大学の中核メンバーとして、浜松ホトニクス社が開発した半導体励起ハイパワーレーザーを用いてトヨタ自動車等の連携機関と共同研究を遂行してきました[4]。
当社は、国内で培われてきたレーザー核融合に関する知見を集約し、レーザー核融合商用炉を実現するために設立されました。現在、光産業創成大学院大学が所有する10Hz連続ターゲット供給レーザー照射技術[5]を弊社へ技術移管中です。本技術をコア技術として、連携機関にご支援いただきながら、研究開発を始動します。
[1] ローレンスリバモア国立研究所のサイト内プレスリリース記事 (2021)
(https://www.llnl.gov/news/national-ignition-facility-experiment-puts-researchers-threshold-fusion-ignition )
[2] K. Matsuo et al. Phys. Rev. Lett. 124, 35001 (2020)
[3] Samuel E. Wurzel, Scott C. Hsu arXiv:2105.10954v4 (2022)
[4] 森芳孝他、 ”2030年代以降を見据えたレーザー核融合研究開発の中長期展望” プラズマ・核融合学会誌 vol. 97, 352-363 (2021)
[5] Y. Mori et al., “Ten-Hz beads pellet injection and laser engagement” Nucl. Fusion. NF-104796.R1 (2021)
[画像2: https://prtimes.jp/i/86624/3/resize/d86624-3-f8649ba5f21cfeb6d723-1.png ]
お問い合わせは、当社サイト内のお問い合わせフォームよりお願いいたします。
------------------------
《会社概要》
会社名:株式会社 EX-Fusion (エクスフュージョン)
設立:2021年7月
代表:松尾 一輝
所在地:〒541-0057 大阪府大阪市中央区北久宝寺町3丁目6−1 本町南ガーデンシティ 7階
URL: https://ex-fusion-inc.com/
------------------------