欧州考古学情報基盤ARIADNE plusと全国遺跡データ連携開始
[22/03/01]
提供元:PRTIMES
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日本の遺跡情報を世界と共有
2022年2月22日、日本全国の発掘情報を収集および整理している奈良文化財研究所がヨーロッパを中心にした27か国で推進しているARIADNE plus(考古学情報基盤)に遺跡情報13万件のデータ連携を開始しました。世界の考古学情報の共通基盤に参画することで、日本の遺跡情報へのアクセスが容易になり、日本の遺跡情報を世界と共有することが可能になります。
1、ARIADNE plus参画の概要
(1)参画の概要
ARIADNEは、多国間での考古学情報を統合し、相互連携によって多くの人が情報にアクセスしやすくするシステムの構築、コミュニティの組成に取り組んでいるEUの事業です。第二期計画であるARIADNE Plusでは、ヨーロッパ23ヵ国41機関に加え、日本・アメリカ・アルゼンチン・イスラエルの4ヵ国から参画しています。遺跡や考古学データの相互検索、デジタルデータの管理手法等について課題・解決策を議論し、解決に向けて実践しています。
【参考】参画機関:https://ariadne-infrastructure.eu/partners/
【参考】2019年3月28日記者発表「欧州考古学情報基盤ARIADNEPlusへの奈良文化財研究所の参画について」(http://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6949)
(2) ARIADNEとは
ARIADNEは、2013年から2017年に実施されたプロジェクトです。入手しにくい文化財報告書、画像、地図、データベース、その他の種類の考古学的情報について、国境を超えてオンラインでアクセス可能な考古学リポジトリの構築を実現しました。現在、200万のデータセットがカタログ化されています。
ARIADNE plus は、ARIADNE の後継プロジェクトです。2019年1月から2022年12月がプロジェクト期間です。EUによるHorizon 2020のプロジェクトであり、Horizon 2020は、研究及び革新的開発を促進するための欧州研究・イノベーション枠組み計画 Framework Programmeです。
2、参画とデータ連携の経緯
・2017年から参画に関する協議を開始
・2019年2月、イタリアフィレンツェで開催された第一回会議で日本の参画が正式承認された
・2022年2月22日、日本の遺跡データを連携開始
[画像1: https://prtimes.jp/i/96756/3/resize/d96756-3-ae871373d06ed5566e3a-3.jpg ]
3、具体的な取り組みと期待される効果
(1)データ連携
ARIADNE Portalに日本の遺跡データを連携しました。遺跡・文化財は「時間」「空間」「モノ」で検索することが可能です。遺跡情報を相互検索の枠組みに登録することで、「時間」「空間」「モノ」を検索キーとして、世界の遺跡・文化財を検索できるようになります。ヨーロッパから日本の遺跡を統合検索することが可能となりました。日本には膨大な調査蓄積がありますが、情報アクセスにハードルがあるため、海外からは利活用しにくい状況です。ARIADNE plusへの参画により簡単に情報検索できるようになり、情報アクセスの利便性が向上します。無償で使用できるため、市民も簡単にアクセスできます。研究者にとっては学術研究で利活用できます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/96756/3/resize/d96756-3-01e14e0960a19e456237-0.jpg ]
ARIADNE Portal
https://portal.ariadne-infrastructure.eu/
データ件数:138654件
データの種類:日本の遺跡データ(遺跡抄録)
データの対象:日本全国のデータ。発行機関約1500機関のデータ。
データの内容:遺跡名、位置情報、時代、出土遺物・遺構、報告機関、報告書書誌へのURL(全国遺跡報告総覧へのリンクURL)
データの英語翻訳
遺跡名:遺跡名読み+site等に変換等のルールにより自動変換
文化財用語:対訳があるものは英語化。ないものは日本語の状態
時代:英語化
(2)日英対訳
言語の壁を解決するために、日英対訳などシソーラスが必要となります。奈良文化財研究所では文化財関係用語シソーラスを構築しており※1、シソーラスを活用することで対応可能です。今回の連携では、GettyAAT※2も活用しています。
[画像3: https://prtimes.jp/i/96756/3/resize/d96756-3-a6ef72790283aead2dd0-1.jpg ]
[画像4: https://prtimes.jp/i/96756/3/resize/d96756-3-61f6413fcea833fbc2c5-2.jpg ]
[画像5: https://prtimes.jp/i/96756/3/resize/d96756-3-e018256c138b80026bdb-4.jpg ]
[画像6: https://prtimes.jp/i/96756/3/resize/d96756-3-40acfd5f9fdab4ae500d-6.jpg ]
[画像7: https://prtimes.jp/i/96756/3/resize/d96756-3-6a3dcd9fb6a285897b25-5.jpg ]
※1 英語自動検索機能公開のお知らせ
https://www.nabunken.go.jp/nabunkenblog/2016/08/post-87.html
※2 GettyAAT (Getty Art&ArchitectureThesaurus)
米国のゲッティ研究所(Getty Research Institute)が運営する文化に関する用語のシソーラス
■概要
名称:独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所
所在地:奈良県奈良市
URL:https://www.nabunken.go.jp/
2022年2月22日、日本全国の発掘情報を収集および整理している奈良文化財研究所がヨーロッパを中心にした27か国で推進しているARIADNE plus(考古学情報基盤)に遺跡情報13万件のデータ連携を開始しました。世界の考古学情報の共通基盤に参画することで、日本の遺跡情報へのアクセスが容易になり、日本の遺跡情報を世界と共有することが可能になります。
1、ARIADNE plus参画の概要
(1)参画の概要
ARIADNEは、多国間での考古学情報を統合し、相互連携によって多くの人が情報にアクセスしやすくするシステムの構築、コミュニティの組成に取り組んでいるEUの事業です。第二期計画であるARIADNE Plusでは、ヨーロッパ23ヵ国41機関に加え、日本・アメリカ・アルゼンチン・イスラエルの4ヵ国から参画しています。遺跡や考古学データの相互検索、デジタルデータの管理手法等について課題・解決策を議論し、解決に向けて実践しています。
【参考】参画機関:https://ariadne-infrastructure.eu/partners/
【参考】2019年3月28日記者発表「欧州考古学情報基盤ARIADNEPlusへの奈良文化財研究所の参画について」(http://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6949)
(2) ARIADNEとは
ARIADNEは、2013年から2017年に実施されたプロジェクトです。入手しにくい文化財報告書、画像、地図、データベース、その他の種類の考古学的情報について、国境を超えてオンラインでアクセス可能な考古学リポジトリの構築を実現しました。現在、200万のデータセットがカタログ化されています。
ARIADNE plus は、ARIADNE の後継プロジェクトです。2019年1月から2022年12月がプロジェクト期間です。EUによるHorizon 2020のプロジェクトであり、Horizon 2020は、研究及び革新的開発を促進するための欧州研究・イノベーション枠組み計画 Framework Programmeです。
2、参画とデータ連携の経緯
・2017年から参画に関する協議を開始
・2019年2月、イタリアフィレンツェで開催された第一回会議で日本の参画が正式承認された
・2022年2月22日、日本の遺跡データを連携開始
[画像1: https://prtimes.jp/i/96756/3/resize/d96756-3-ae871373d06ed5566e3a-3.jpg ]
3、具体的な取り組みと期待される効果
(1)データ連携
ARIADNE Portalに日本の遺跡データを連携しました。遺跡・文化財は「時間」「空間」「モノ」で検索することが可能です。遺跡情報を相互検索の枠組みに登録することで、「時間」「空間」「モノ」を検索キーとして、世界の遺跡・文化財を検索できるようになります。ヨーロッパから日本の遺跡を統合検索することが可能となりました。日本には膨大な調査蓄積がありますが、情報アクセスにハードルがあるため、海外からは利活用しにくい状況です。ARIADNE plusへの参画により簡単に情報検索できるようになり、情報アクセスの利便性が向上します。無償で使用できるため、市民も簡単にアクセスできます。研究者にとっては学術研究で利活用できます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/96756/3/resize/d96756-3-01e14e0960a19e456237-0.jpg ]
ARIADNE Portal
https://portal.ariadne-infrastructure.eu/
データ件数:138654件
データの種類:日本の遺跡データ(遺跡抄録)
データの対象:日本全国のデータ。発行機関約1500機関のデータ。
データの内容:遺跡名、位置情報、時代、出土遺物・遺構、報告機関、報告書書誌へのURL(全国遺跡報告総覧へのリンクURL)
データの英語翻訳
遺跡名:遺跡名読み+site等に変換等のルールにより自動変換
文化財用語:対訳があるものは英語化。ないものは日本語の状態
時代:英語化
(2)日英対訳
言語の壁を解決するために、日英対訳などシソーラスが必要となります。奈良文化財研究所では文化財関係用語シソーラスを構築しており※1、シソーラスを活用することで対応可能です。今回の連携では、GettyAAT※2も活用しています。
[画像3: https://prtimes.jp/i/96756/3/resize/d96756-3-a6ef72790283aead2dd0-1.jpg ]
[画像4: https://prtimes.jp/i/96756/3/resize/d96756-3-61f6413fcea833fbc2c5-2.jpg ]
[画像5: https://prtimes.jp/i/96756/3/resize/d96756-3-e018256c138b80026bdb-4.jpg ]
[画像6: https://prtimes.jp/i/96756/3/resize/d96756-3-40acfd5f9fdab4ae500d-6.jpg ]
[画像7: https://prtimes.jp/i/96756/3/resize/d96756-3-6a3dcd9fb6a285897b25-5.jpg ]
※1 英語自動検索機能公開のお知らせ
https://www.nabunken.go.jp/nabunkenblog/2016/08/post-87.html
※2 GettyAAT (Getty Art&ArchitectureThesaurus)
米国のゲッティ研究所(Getty Research Institute)が運営する文化に関する用語のシソーラス
■概要
名称:独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所
所在地:奈良県奈良市
URL:https://www.nabunken.go.jp/