浮体式洋上風車開発のアルバトロス・テクノロジー、Jパワー/東電HD/中部電力/川崎汽船との共同研究契約を締結
[23/05/30]
提供元:PRTIMES
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浮体式洋上風車(垂直軸型)の開発に取り組む株式会社アルバトロス・テクノロジー(本社:東京都中央区、代表:秋元博路、以下、当社)は、電源開発株式会社、東京電力ホールディングス株式会社、中部電力株式会社、川崎汽船株式会社と「次世代(浮遊軸型)風車の海上小型実証研究のための共同研究契約を締結したことをお知らせします。
( 幹事企業による共同プレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000117282.html )
[画像1: https://prtimes.jp/i/106573/3/resize/d106573-3-9d606713d2e873971060-0.jpg ]
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=UcJ7F-Y-dDw ]
YouTube movie: https://youtu.be/UcJ7F-Y-dDw
開発の背景と目的
日本国政府が目標として掲げる2050年カーボンニュートラルの実現には、洋上風力発電の主力電源化が不可欠です。洋上風力で先行する欧州の開発中心地である北海は、日本海に匹敵する面積を持ちながら瀬戸内海よりも浅いため、沖合100kmでも海底に基礎を設置する着床式風車が可能です。一方、日本の周辺は、陸から数kmで着床式基礎の設置が困難な水深となるため、係留した浮体の上に風車を載せる「浮体式風車」でないと、沖合の強風を利用できません。
しかし、重心が高い従来型(水平軸型)の浮体式風車は、超大型台風の中で安全を確保するために巨大で高コストの浮体を必要とします。また、150mの高さに達するタワーの上に風車本体を搭載するため、保守費用、設置作業船と港内インフラ整備も高額になり、更なる大型化も容易ではありません。
そこで当社では、低コスト化が期待できる次世代の風車として、浮体式の垂直軸型風車に分類される浮遊軸型風車(Floating Axis Wind Turbine: 以下、FAWT、ファウト)を開発しています。FAWTは低コスト化に特に必要とされる発電量の増加、システム設備費と保守・運転維持費の低減により、浮体式のゲームチェンジャーとなります。
また、コア技術や機器を海外に依存する従来型風車に対し、FAWTは技術だけでなくブレードや発電機などの主要部品を国内調達します。これにより、国内への経済波及効果とグリーン投資の国内環流を見込みます。さらに、ほぼ100%のリユース・リサイクル設計により、ライフサイクルにおける炭素排出量を大幅削減します。
このコンセプトに賛同した各社との共同研究では、それぞれが保有する知見を活かして開発を加速させます。FAWTは「次世代のための」技術であり、少しでも早い社会実装、洋上風力発電の主電源化、ひいてはカーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。
5社の連携
本実証研究では、低コスト化及び国産化率向上が期待できる次世代の風車として、浮遊軸型風車の小型実験機(20kW級)を5社共同で製作します。浮遊軸型風車は、Jパワー、大阪大学大学院工学研究科、当社が共同で初期検討を進め、今回新たな枠組みで次のステップとなる本実証研究にのりだすものです。本実証研究では、浮遊軸型風車の小型実験機を国内実海域に設置し、解析・設計手法の妥当性を確認のうえ、更なる大型機(MW級)の海上実証プロジェクトに繋げます。
(参画企業のねらい)
[表: https://prtimes.jp/data/corp/106573/table/3_1_40388945c0bce30c79d4cb36baf60c2a.jpg ]
(協力機関)
大阪大学大学院工学研究科には引き続き動揺解析技術を、革新複合材料研究開発センターICC(金沢工業大学)にはカーボン複合材の成形技術をご指導頂きます。小型実験機の製作に関しては、風車部は福井ファイバーテック株式会社(愛知県)、浮体部は株式会社みらい造船(宮城県)と連携して参ります。
[画像2: https://prtimes.jp/i/106573/3/resize/15751cde65252f087fbb2baa8008a0d8.gif ]
浮遊軸型風車(Floating Axis Wind Turbine:FAWT)の特徴
【低コスト化】
傾斜しても発電性能が低下しにくい特性から、最大出力時に20度傾く事を許容するため、浮体を小型化でき、設備費用を大幅に低減します。
風車部分は、カーボン複合材(CFRP)の連続引抜き成形(※1)により低コストで製造します。
発電機などの主要機器が、海面近くに設置される垂直軸型風車の特性を生かして、保守・運転維持費も大幅に低減します。
【国産化率向上】
風車ブレードは、同一断面形状で長さ方向に分割製造が可能なため、大規模な製造工場が不要です。また、自動化した連続製造プロセス、輸送容易な分割ブレードは、国内製造に適しています。
風車部分に使用するカーボン複合材の原材料である炭素繊維のシェアは、日系企業が8割ほどを占めています。
※1 金型を通して樹脂と繊維を引き抜きながら固化させ、一定断面の部材を連続出力する成形方法
会社概要
会社名: 株式会社アルバトロス・テクノロジー
代表取締役: 秋元博路
所在地: 東京都中央区日本橋人形町2-12-5
設立: 2012年に合同会社として設立、2022年7月に株式会社化
事業内容:海洋再生可能エネルギーの利用に関する技術開発
コーポレートサイト: https://www.albatross-technology.com/
お問い合わせメールアドレス: contact@albatross-technology.com
( 幹事企業による共同プレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000117282.html )
[画像1: https://prtimes.jp/i/106573/3/resize/d106573-3-9d606713d2e873971060-0.jpg ]
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=UcJ7F-Y-dDw ]
YouTube movie: https://youtu.be/UcJ7F-Y-dDw
開発の背景と目的
日本国政府が目標として掲げる2050年カーボンニュートラルの実現には、洋上風力発電の主力電源化が不可欠です。洋上風力で先行する欧州の開発中心地である北海は、日本海に匹敵する面積を持ちながら瀬戸内海よりも浅いため、沖合100kmでも海底に基礎を設置する着床式風車が可能です。一方、日本の周辺は、陸から数kmで着床式基礎の設置が困難な水深となるため、係留した浮体の上に風車を載せる「浮体式風車」でないと、沖合の強風を利用できません。
しかし、重心が高い従来型(水平軸型)の浮体式風車は、超大型台風の中で安全を確保するために巨大で高コストの浮体を必要とします。また、150mの高さに達するタワーの上に風車本体を搭載するため、保守費用、設置作業船と港内インフラ整備も高額になり、更なる大型化も容易ではありません。
そこで当社では、低コスト化が期待できる次世代の風車として、浮体式の垂直軸型風車に分類される浮遊軸型風車(Floating Axis Wind Turbine: 以下、FAWT、ファウト)を開発しています。FAWTは低コスト化に特に必要とされる発電量の増加、システム設備費と保守・運転維持費の低減により、浮体式のゲームチェンジャーとなります。
また、コア技術や機器を海外に依存する従来型風車に対し、FAWTは技術だけでなくブレードや発電機などの主要部品を国内調達します。これにより、国内への経済波及効果とグリーン投資の国内環流を見込みます。さらに、ほぼ100%のリユース・リサイクル設計により、ライフサイクルにおける炭素排出量を大幅削減します。
このコンセプトに賛同した各社との共同研究では、それぞれが保有する知見を活かして開発を加速させます。FAWTは「次世代のための」技術であり、少しでも早い社会実装、洋上風力発電の主電源化、ひいてはカーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。
5社の連携
本実証研究では、低コスト化及び国産化率向上が期待できる次世代の風車として、浮遊軸型風車の小型実験機(20kW級)を5社共同で製作します。浮遊軸型風車は、Jパワー、大阪大学大学院工学研究科、当社が共同で初期検討を進め、今回新たな枠組みで次のステップとなる本実証研究にのりだすものです。本実証研究では、浮遊軸型風車の小型実験機を国内実海域に設置し、解析・設計手法の妥当性を確認のうえ、更なる大型機(MW級)の海上実証プロジェクトに繋げます。
(参画企業のねらい)
[表: https://prtimes.jp/data/corp/106573/table/3_1_40388945c0bce30c79d4cb36baf60c2a.jpg ]
(協力機関)
大阪大学大学院工学研究科には引き続き動揺解析技術を、革新複合材料研究開発センターICC(金沢工業大学)にはカーボン複合材の成形技術をご指導頂きます。小型実験機の製作に関しては、風車部は福井ファイバーテック株式会社(愛知県)、浮体部は株式会社みらい造船(宮城県)と連携して参ります。
[画像2: https://prtimes.jp/i/106573/3/resize/15751cde65252f087fbb2baa8008a0d8.gif ]
浮遊軸型風車(Floating Axis Wind Turbine:FAWT)の特徴
【低コスト化】
傾斜しても発電性能が低下しにくい特性から、最大出力時に20度傾く事を許容するため、浮体を小型化でき、設備費用を大幅に低減します。
風車部分は、カーボン複合材(CFRP)の連続引抜き成形(※1)により低コストで製造します。
発電機などの主要機器が、海面近くに設置される垂直軸型風車の特性を生かして、保守・運転維持費も大幅に低減します。
【国産化率向上】
風車ブレードは、同一断面形状で長さ方向に分割製造が可能なため、大規模な製造工場が不要です。また、自動化した連続製造プロセス、輸送容易な分割ブレードは、国内製造に適しています。
風車部分に使用するカーボン複合材の原材料である炭素繊維のシェアは、日系企業が8割ほどを占めています。
※1 金型を通して樹脂と繊維を引き抜きながら固化させ、一定断面の部材を連続出力する成形方法
会社概要
会社名: 株式会社アルバトロス・テクノロジー
代表取締役: 秋元博路
所在地: 東京都中央区日本橋人形町2-12-5
設立: 2012年に合同会社として設立、2022年7月に株式会社化
事業内容:海洋再生可能エネルギーの利用に関する技術開発
コーポレートサイト: https://www.albatross-technology.com/
お問い合わせメールアドレス: contact@albatross-technology.com