リガク、米国版はやぶさ「オシリス・レックス」が採取した試料を分析
[23/12/21]
提供元:PRTIMES
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〜 小惑星「ベンヌ」の砂粒を熱分析装置で測定 〜
リガク・ホールディングスのグループ会社である、X線分析装置および熱分析装置の世界的ソリューションパートナーの株式会社リガク(本社:東京都昭島市 代表取締役社長:川上 潤、以下「リガク」)は、小惑星「ベンヌ」の砂粒に対して、示差熱天秤(しさねつてんびん)―ガスクロマトグラフィー質量分析同時測定システム「TG-DTA/GC‐MS」を用いた分析を行いました。「ベンヌ」の砂粒は、アメリカ航空宇宙局(NASA)の小惑星探査機「オシリス・レックス」が採取した試料です。
本分析は日本の探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星「リュウグウ」の試料を分析した、圦本(ゆりもと) 尚義教授(北海道大学大学院理学院)、橘 省吾教授(東京大学大学院)立会いの下、リガクアプリケーションラボ熱分析グループによって行われました。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132608/3/132608-3-37f4be0ef2ad7f827dcdb385ebec43f3-1650x1275.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
▲試料観察TG-DTA/GC-MS[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132608/3/132608-3-be7e8da156f2b08f511b3498127e38d0-1540x1160.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
▲圦本尚義教授(画像左)と橘省吾教授(画像右)
今回の熱分析は、試料に含まれる水分量と炭素量を測ることを目的としています。他の分析手法では水と炭素総量の測定が可能ですが、熱分析で分けて視ることで「ベンヌ」が小さいダストのような存在から惑星に至るまでの歴史を知る、非常に有用な知見を得られると期待されています。
また、本測定はNASA分析チームの研究の1つのパートであり、リュウグウの成果との比較分析も予定されています。
一連の研究で目指す未来として、圦本教授からは「太陽系がどうやって出来上がったのかについては、まだ分からないことが多い。宇宙で起こった事象は、はるか昔のことばかりだからです。だからこそ分かるようになるまで、ひとつひとつ分析を重ねて様々なデータを取り理解を深めていき、最終的に皆さんに分かりやすく伝えたいと思っています」とコメントをいただきました。リガクは今後もアカデミアとの緊密なパートナーシップを推進し、科学技術の進歩を通して人類社会の発展に貢献することを目指してまいります。【リガクの「リュウグウ」試料分析プロジェクト参加実績について】
リガクは2019年 6月に共同研究者としてプロジェクトに参画しました。
2021年、リュウグウの試料に含まれることが想定される元素について、波長分散型蛍光X線分析装置「ZSX Primus IV」で含有率を決定しました。そして「TG-DTA/GC‐MS」を用いた測定において、最も始原的で太陽系の元素組成を反映していると考えられてきた炭素質コンドライト隕石とリュウグウ試料では、含まれている水の存在状態が異なることを明らかにしました。
これらのデータは、世界中の研究グループによって様々な解析が行われるリュウグウサンプルの基礎データとなります。
なおリガクの分析結果は、はやぶさ2ミッション初期分析チームの化学分析チーム(チームリーダー=圦本教授)による論文に示され、米国科学雑誌「Science」に掲載されました。【リガクグループについて】
リガクグループは、X線分析技術をコアに熱分析技術等も含めた最先端の分析技術で社会をけん引する技術者集団です。世界90か国以上で産業・研究用分析のグローバルソリューションパートナーとしてお客様と共に発展と成長を続け、日本国内で極めて高いシェアを誇るうえ、海外売上比率は約70%に達しています。応用分野は、半導体や電子材料、電池、環境・資源・エネルギーからライフサイエンスに至るまで日々拡大しています。9か国の拠点、約2,000名の従業員が1951年の創業以来70年以上にわたり「視るチカラで、世界を変える」イノベーションの実現に取り組んでいます。
詳しくはjapan.rigaku.com/jaをご覧ください。(2023年11月末現在)
リガク・ホールディングスのグループ会社である、X線分析装置および熱分析装置の世界的ソリューションパートナーの株式会社リガク(本社:東京都昭島市 代表取締役社長:川上 潤、以下「リガク」)は、小惑星「ベンヌ」の砂粒に対して、示差熱天秤(しさねつてんびん)―ガスクロマトグラフィー質量分析同時測定システム「TG-DTA/GC‐MS」を用いた分析を行いました。「ベンヌ」の砂粒は、アメリカ航空宇宙局(NASA)の小惑星探査機「オシリス・レックス」が採取した試料です。
本分析は日本の探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星「リュウグウ」の試料を分析した、圦本(ゆりもと) 尚義教授(北海道大学大学院理学院)、橘 省吾教授(東京大学大学院)立会いの下、リガクアプリケーションラボ熱分析グループによって行われました。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132608/3/132608-3-37f4be0ef2ad7f827dcdb385ebec43f3-1650x1275.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
▲試料観察TG-DTA/GC-MS[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132608/3/132608-3-be7e8da156f2b08f511b3498127e38d0-1540x1160.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
▲圦本尚義教授(画像左)と橘省吾教授(画像右)
今回の熱分析は、試料に含まれる水分量と炭素量を測ることを目的としています。他の分析手法では水と炭素総量の測定が可能ですが、熱分析で分けて視ることで「ベンヌ」が小さいダストのような存在から惑星に至るまでの歴史を知る、非常に有用な知見を得られると期待されています。
また、本測定はNASA分析チームの研究の1つのパートであり、リュウグウの成果との比較分析も予定されています。
一連の研究で目指す未来として、圦本教授からは「太陽系がどうやって出来上がったのかについては、まだ分からないことが多い。宇宙で起こった事象は、はるか昔のことばかりだからです。だからこそ分かるようになるまで、ひとつひとつ分析を重ねて様々なデータを取り理解を深めていき、最終的に皆さんに分かりやすく伝えたいと思っています」とコメントをいただきました。リガクは今後もアカデミアとの緊密なパートナーシップを推進し、科学技術の進歩を通して人類社会の発展に貢献することを目指してまいります。【リガクの「リュウグウ」試料分析プロジェクト参加実績について】
リガクは2019年 6月に共同研究者としてプロジェクトに参画しました。
2021年、リュウグウの試料に含まれることが想定される元素について、波長分散型蛍光X線分析装置「ZSX Primus IV」で含有率を決定しました。そして「TG-DTA/GC‐MS」を用いた測定において、最も始原的で太陽系の元素組成を反映していると考えられてきた炭素質コンドライト隕石とリュウグウ試料では、含まれている水の存在状態が異なることを明らかにしました。
これらのデータは、世界中の研究グループによって様々な解析が行われるリュウグウサンプルの基礎データとなります。
なおリガクの分析結果は、はやぶさ2ミッション初期分析チームの化学分析チーム(チームリーダー=圦本教授)による論文に示され、米国科学雑誌「Science」に掲載されました。【リガクグループについて】
リガクグループは、X線分析技術をコアに熱分析技術等も含めた最先端の分析技術で社会をけん引する技術者集団です。世界90か国以上で産業・研究用分析のグローバルソリューションパートナーとしてお客様と共に発展と成長を続け、日本国内で極めて高いシェアを誇るうえ、海外売上比率は約70%に達しています。応用分野は、半導体や電子材料、電池、環境・資源・エネルギーからライフサイエンスに至るまで日々拡大しています。9か国の拠点、約2,000名の従業員が1951年の創業以来70年以上にわたり「視るチカラで、世界を変える」イノベーションの実現に取り組んでいます。
詳しくはjapan.rigaku.com/jaをご覧ください。(2023年11月末現在)