目では捉えられない高周波領域での電波可視化を実現!岐阜大学との共同研究成果である電界センシング装置の光ファイバプローブ開発に成功!シンクランド、新技術を活用した測定ビジネスに着手
[20/10/13]
提供元:PRTIMES
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光学設計・実装技術と高速電気信号処理技術をコア技術とし、「中空マイクロニードル」を手掛けるシンクランド株式会社(神奈川県横浜市、代表取締役:宮地邦男、以下当社)は、岐阜大学工学部久武信太郎准教授およびアークレイ株式会社と共同で、実環境で動作している波源から放射される電界の振幅と位相の空間分布を可視化する計測技術の開発に成功。当社にて今回の開発製品を採用した測定ビジネスを開始いたします。
本研究成果は、JST研究成果展開事業先端計測分析技術・機器開発プログラム開発課題「非同期計測による高周波電界の空間分布可視化技術の開発」によって得られました。
本研究成果は、日本時間2020年10月5日(月)にScientific Reports誌のオンライン版で発表されました。
【計測技術の特徴】
●ベクトルネットワークアナライザ(VNA)による測定のように測定対象となる波源に信号を入力したり、測定対象から位相計測のための基準信号を引き出す必要がないため、測定対象と測定環境を選ばずに近傍界の振幅と位相の空間分布の可視化が可能。
●計測システムは高周波電子回路部品を用いておらず、高い信頼性が実証されてきた光通信部品と低周波電子回路部品から構成されるため、非常に安価。
●電界を検出するプローブは光ファイバケーブルや電気光学結晶3)などの誘電体部品で構成されており、従来技術のような金属アンテナや金属ケーブルを用いていないため、電界分布を乱さず非侵襲で計測可能。
●電気光学結晶により検出された信号は光波としてフレキシブルな光ファイバー中を伝送されるため、測定点へのアクセスが容易。
●光ファイバは伝送路として低損失でありまた光アンプにより光波は容易に増幅可能なため、長尺な光ファイバを利用することで遠隔からの計測が可能。
●光技術に基づき高周波信号をロックイン検出が容易に可能な低周波信号に周波数変換しており、マイクロ波からテラヘルツ波までの広い周波数範囲に適用可能。
【新技術を採用した測定ビジネス】
今回は5Gの周波数に近く車載レーダに利用されている24GHzでの原理検証を行いました。すでに77 GHz帯(車載ミリ波レーダ応用)、300 GHz帯(Beyond5G/6G応用))においても基本原理の実証が完了しており、測定精度と確度の向上に取り組んでいます。
今後は当社にて本技術を採用した受託計測ビジネスを展開してまいります。
【受託計測ビジネスの適応例】
本受託計測ビジネスでは適応範囲は広範に渡りますが、例えば以下のようなお客様の依頼に応えていきます。
●ミリ波・テラヘルツ帯における新規素材や電磁波制御材及びレドームの、反射・吸収・透過・散乱などの電波特性への影響や効果性を検証するための測定評価。
●車載ミリ波レーダ設置場所における周辺金属及び樹脂パーツによるマルチパスの評価や、マルチパス空間における電波吸収体の実際の効果を検証。
●高周波用アンテナにおいて、集積化されたオンチップデバイスなど、参照端子の取出しが困難なデバイスの計測。
●電磁界解析シミュレーションの正しさ確認、及び解析精度向上のための突合せとして、解析モデルと同環境の電磁界計測。
このような計測評価をご要望の方は、是非当社にお問い合わせください。
【開発経緯】
近年、5Gや自動運転のための車載ミリ波レーダなど、高周波電磁波の産業応用が進展してきています。より高い周波数の電磁波を利用すると、通信応用の場合は高速・大容量化が、レーダ応用の場合は高空間分解能化が期待されるため、今後は100 GHzを超えるさらなる高周波数帯の活用が見込まれます。高周波になればなるほど、電磁波のビーム形状(電界の空間分布形状)がアプリケーションのパフォーマンスに大きな影響を与えるため、電界の空間分布形状を制御する技術とともに、実際の空間分布形状を計測する技術、「可視化技術」が次世代高周波産業の開拓の要となります。
VNAなどを用いる既存の計測手法は、位相分布を計測するために測定対象に信号を入力する、あるいは参照信号を固定点において検出する必要があるため、入力端子を持たない車載レーダやアンテナモジュールから放射される電磁波の電界分布を、ありのままにそれらが置かれた実環境で可視化することが困難でした。
この度開発した技術は、従来技術の課題を解決する構成で被測定信号の振幅と位相の空間分布の可視化を可能にするものです。電気光学プローブによりプローブ位置での電界の振幅値と位相の空間微分値を計測し、プローブを測定したい空間全域にわたって掃引することで、振幅と位相の空間分布が可視化されます。測定対象と計測装置は独立しており、計測のために測定対象を改造する必要がないため、測定したい対象が置かれた実環境においてあるがままの電磁波の振る舞いが可視化されます。
[画像1: https://prtimes.jp/i/39059/4/resize/d39059-4-776397-0.jpg ]
https://www.photonic-edge.com/
[画像2: https://prtimes.jp/i/39059/4/resize/d39059-4-385029-1.jpg ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/39059/4/resize/d39059-4-807823-2.jpg ]
受託計測事業のスキーム
【会社概要】
■シンクランド株式会社
代表者: 代表取締役&CEO宮地邦男
所在地: 神奈川県横浜市鶴見区小野町75-1
リーディングベンチャープラザ1号館502号室
設立: 2014年2月
事業内容: 光学・電気技術を用いた医療機器および検査測定機器等の製造および販売
資本金: 260,750千円
URL: https://think-lands.co.jp/
[画像4: https://prtimes.jp/i/39059/4/resize/d39059-4-946789-3.jpg ]
[画像5: https://prtimes.jp/i/39059/4/resize/d39059-4-924992-4.jpg ]
※プレスリリースに掲載されている内容、仕様、サービス、お問い合わせ先、その他の情報等は発表時点の情報となります。
その後予告なく変更となる場合がございますので、ご了承ください。
本研究成果は、JST研究成果展開事業先端計測分析技術・機器開発プログラム開発課題「非同期計測による高周波電界の空間分布可視化技術の開発」によって得られました。
本研究成果は、日本時間2020年10月5日(月)にScientific Reports誌のオンライン版で発表されました。
【計測技術の特徴】
●ベクトルネットワークアナライザ(VNA)による測定のように測定対象となる波源に信号を入力したり、測定対象から位相計測のための基準信号を引き出す必要がないため、測定対象と測定環境を選ばずに近傍界の振幅と位相の空間分布の可視化が可能。
●計測システムは高周波電子回路部品を用いておらず、高い信頼性が実証されてきた光通信部品と低周波電子回路部品から構成されるため、非常に安価。
●電界を検出するプローブは光ファイバケーブルや電気光学結晶3)などの誘電体部品で構成されており、従来技術のような金属アンテナや金属ケーブルを用いていないため、電界分布を乱さず非侵襲で計測可能。
●電気光学結晶により検出された信号は光波としてフレキシブルな光ファイバー中を伝送されるため、測定点へのアクセスが容易。
●光ファイバは伝送路として低損失でありまた光アンプにより光波は容易に増幅可能なため、長尺な光ファイバを利用することで遠隔からの計測が可能。
●光技術に基づき高周波信号をロックイン検出が容易に可能な低周波信号に周波数変換しており、マイクロ波からテラヘルツ波までの広い周波数範囲に適用可能。
【新技術を採用した測定ビジネス】
今回は5Gの周波数に近く車載レーダに利用されている24GHzでの原理検証を行いました。すでに77 GHz帯(車載ミリ波レーダ応用)、300 GHz帯(Beyond5G/6G応用))においても基本原理の実証が完了しており、測定精度と確度の向上に取り組んでいます。
今後は当社にて本技術を採用した受託計測ビジネスを展開してまいります。
【受託計測ビジネスの適応例】
本受託計測ビジネスでは適応範囲は広範に渡りますが、例えば以下のようなお客様の依頼に応えていきます。
●ミリ波・テラヘルツ帯における新規素材や電磁波制御材及びレドームの、反射・吸収・透過・散乱などの電波特性への影響や効果性を検証するための測定評価。
●車載ミリ波レーダ設置場所における周辺金属及び樹脂パーツによるマルチパスの評価や、マルチパス空間における電波吸収体の実際の効果を検証。
●高周波用アンテナにおいて、集積化されたオンチップデバイスなど、参照端子の取出しが困難なデバイスの計測。
●電磁界解析シミュレーションの正しさ確認、及び解析精度向上のための突合せとして、解析モデルと同環境の電磁界計測。
このような計測評価をご要望の方は、是非当社にお問い合わせください。
【開発経緯】
近年、5Gや自動運転のための車載ミリ波レーダなど、高周波電磁波の産業応用が進展してきています。より高い周波数の電磁波を利用すると、通信応用の場合は高速・大容量化が、レーダ応用の場合は高空間分解能化が期待されるため、今後は100 GHzを超えるさらなる高周波数帯の活用が見込まれます。高周波になればなるほど、電磁波のビーム形状(電界の空間分布形状)がアプリケーションのパフォーマンスに大きな影響を与えるため、電界の空間分布形状を制御する技術とともに、実際の空間分布形状を計測する技術、「可視化技術」が次世代高周波産業の開拓の要となります。
VNAなどを用いる既存の計測手法は、位相分布を計測するために測定対象に信号を入力する、あるいは参照信号を固定点において検出する必要があるため、入力端子を持たない車載レーダやアンテナモジュールから放射される電磁波の電界分布を、ありのままにそれらが置かれた実環境で可視化することが困難でした。
この度開発した技術は、従来技術の課題を解決する構成で被測定信号の振幅と位相の空間分布の可視化を可能にするものです。電気光学プローブによりプローブ位置での電界の振幅値と位相の空間微分値を計測し、プローブを測定したい空間全域にわたって掃引することで、振幅と位相の空間分布が可視化されます。測定対象と計測装置は独立しており、計測のために測定対象を改造する必要がないため、測定したい対象が置かれた実環境においてあるがままの電磁波の振る舞いが可視化されます。
[画像1: https://prtimes.jp/i/39059/4/resize/d39059-4-776397-0.jpg ]
https://www.photonic-edge.com/
[画像2: https://prtimes.jp/i/39059/4/resize/d39059-4-385029-1.jpg ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/39059/4/resize/d39059-4-807823-2.jpg ]
受託計測事業のスキーム
【会社概要】
■シンクランド株式会社
代表者: 代表取締役&CEO宮地邦男
所在地: 神奈川県横浜市鶴見区小野町75-1
リーディングベンチャープラザ1号館502号室
設立: 2014年2月
事業内容: 光学・電気技術を用いた医療機器および検査測定機器等の製造および販売
資本金: 260,750千円
URL: https://think-lands.co.jp/
[画像4: https://prtimes.jp/i/39059/4/resize/d39059-4-946789-3.jpg ]
[画像5: https://prtimes.jp/i/39059/4/resize/d39059-4-924992-4.jpg ]
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その後予告なく変更となる場合がございますので、ご了承ください。