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業務シェアによって職場幸福度を向上させる取り組みが新たな成果を発表 〜活躍協創プロジェクト・LTSプロジェクト〜

業務を通じて企業担当者と障害者が新たな価値を創出

企業が障害者と業務を共同作業する仕組みづくりに取り組む活躍協創プロジェクト(事務局:株式会社タイタンコミュニケーションズ 代表取締役 林秀紀、東京都荒川区)は、株式会社エル・ティー・エス 代表取締役社長 樺島弘明、東京都新宿区、以下LTS)と協働した新たな業務シェアの取り組みを2021年6月から開始し、業務の中で多様な人々が繋がる機会と社員の社会的経験によって幸福度を向上させる成果を生み出しています。
このプロジェクトが開始されて半年経過したことを受けて、現時点での成果を発表します。





プロジェクトの目的

活躍協創プロジェクトでは、企業が業務を効率化させたり生産性を高めたりするために用いられるアウトソーシングの機会を、単純な外注委託ではなく、有機的な人の繋がりを生み出して相互理解につながるコミュニケーションができる機会ととらえ、業務遂行とコミュニケーションとをスムーズに行える仕組みづくりを進めています。


活躍協創プロジェクトが社会的に生み出している価値は以下の4つが挙げられます。


企業内の通常業務において、今まで出会ったことのなかった組織外の「多様な人とのつながり」
新たなチャレンジによって創られる障害者の新たな「働く選択肢」
効率化と共に実現する、関わる人々の「幸福度の向上」
時間生産性だけでなく人の繋がりをも価格に反映する「新たな価格決定プロセス」


[画像1: https://prtimes.jp/i/90143/4/resize/d90143-4-2bf8ca0a65a01c20629f-3.png ]




LTS英訳プロジェクトの背景

この度開始した取り組みは「LTS英訳プロジェクト(以下、本プロジェクト)」といいます。

[画像2: https://prtimes.jp/i/90143/4/resize/d90143-4-f0c8c2e3e52ee79e84fd-1.png ]


プロジェクトで発生する業務は、LTS社内の各種文書の英訳作業を、一般企業の会社員であり重度身体障害者である茂森勇さんに翻訳依頼して納品してもらうものです。

その背景として、LTS社内での外国人社員の増加があります。
これまでは社内のコミュニケーションはすべて日本語で行っていましたが、外国人社員に向けて徐々に社内文書の英語化に取り組むようになりました。

こうした中、LTS社員である大井悠さんが活躍協創プロジェクトのことを知り、翻訳作業について活躍協創プロジェクト事務局に相談したところ、アメリカやイギリスでシステムエンジニアとして働いていた経歴を持つ茂森勇さんに依頼することになりました。茂森さんとしては、翻訳を仕事として受けるのは初めてで、平日に福祉機器を開発する企業でシステム開発などの仕事をしながら、副業としてLTS英訳プロジェクトに参加することになりました。



プロジェクトの内容

業務を進めるにあってはMicrosoft Teamsを使用し、LTS側で用意した日本語文書を茂森さんに受け渡して翻訳依頼をしたうえで、茂森さんは言葉の選択や表現の仕方などを考えながら文書を英訳し納品します。茂森さんからの質問やそれに対するLTSメンバーからの回答などは、Teams上で行います。

そして定期的なコミュニケーションの場として、TeamsやZoom、Googleドキュメントなどのクラウドツールを使ったミーティングを実施しています。
脳性麻痺の障害者である茂森勇さんは重度の言語障害があるため、口頭に加えてチャットなどの文字を使ったコミュニケーションで積極的にプロジェクトメンバー同士が業務上の意思疎通と交流をおこなっています。

本プロジェクトは、業務を通じて多様な人と繋がることを重視しているため、一般的なアウトソーシングとは違い、発注企業担当(健常者)と業務実施者(障害者)とが積極的な交流を通じてお互いのことを知りあうことで、「社員同士」でも「外注先業者」でもない「チームメンバー」としての関係性を創り出します。
お互いのことを良く知り合うことで、「障害者・健常者」という属性ではなくそれぞれの個人として繋がりあい、お互いを尊重しながらのスムーズな業務遂行に繋がります。

また、依頼業務の価格決定プロセスにおいても、世間一般的な相場価格を意識しながらも、時間生産性だけでは測れない価値を踏まえることを考慮した議論をメンバー自らが行いながら話し合っていきます。

本プロジェクトは、こうした価格決定プロセスにおいても実験的な取り組みとなっています。

[画像3: https://prtimes.jp/i/90143/4/resize/d90143-4-a258a48d38c3bfdba278-5.png ]

[画像4: https://prtimes.jp/i/90143/4/resize/d90143-4-a34a5402892845f83136-0.jpg ]




プロジェクトの成果

このたび、LTS英訳プロジェクトに関わるメンバーで約半年間の成果検証をおこないました。
メンバーからは、
「業務の進捗が想像以上に早く驚いた」
「英訳文書は社内で閲覧され始めている」
といった、スムーズに実施されたことによる業務上の評価の声が得られただけでなく、

「業務を超えた交流を通じて、対等な関係性と信頼関係ができた」
「新たな人の繋がりが生まれているのが面白い」
「業務的にも思った以上のクオリティで助かっている」
「普段の生活においてもバリアフリーの視点が持てるようになった」
「自分の可能性を理解し信じてくれていて嬉しい」

といった声が上がっており、プロジェクトによる業務効率化(アウトソーシング効果)だけでなく、各個人の社会参画への意欲や人生観の前向きな変化がみられました。

また、本プロジェクトでは、幸福度研究の第一人者である慶應義塾大学の前野隆司教授による共同研究対象となっており、プロジェクトに関わる人々の幸福度がどのように向上していくのかを検証していくことで、企業が業務を通じて社会の人々と多様なつながりが職場における幸福度向上につながることを実証実験していきます。

現在、本プロジェクト参加者の幸福度調査においてはデータ収集段階ではありますが、幸福度向上に好影響を及ぼす傾向が見られ始めています。
今後引き続きデータを収集することで、他の企業でも取り入れられるような結果につながることが期待されます。


[画像5: https://prtimes.jp/i/90143/4/resize/d90143-4-4b2314e816ea889bb739-4.png ]




プロジェクトの今後について

LTS英訳プロジェクトは、当初予定していた対象文書の約3割が英訳完了しており、現在は残りの7割を進捗させていますが、LTSの事業活動に合わせて社内文書も多様化していき、外国人社員の雇用の幅も広がることが予想されますので、文書英訳の範囲も広がることが期待されます。
今後は新たなメンバーの迎え入れも想定しながら、引き続き取り組んでいく予定です。

また、LTSでは、社員有志を中心にした持続的な未来づくりのための社会活動にも積極的で、本プロジェクトへの参加をきっかけに、社内でも積極的な情報発信が行われています。

活躍協創プロジェクトでは、ホームページやFacebookページなどを通じて本プロジェクトの情報発信を行っていき、他の企業でも参考になる事例として取り組むとともに、企業業務が障害者をはじめとする多様な人々の新たなチャレンジの機会になるよう、事例づくりに取り組んでまいります。


お問い合わせ先

【活躍協創プロジェクトについて】
ホームページ:https://katsuyaku.work

【プロジェクトに関するお問い合わせ】
事務局担当:林・猪又(株式会社タイタンコミュニケーションズ)
Email:contact@katsuyaku.work
TEL:050-6861-0046(株式会社タイタンコミュニケーションズ)
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