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ビジネス ソフトウェア アライアンス(BSA)、企業の組織内違法コピーに関する実態調査および著作権侵害に関する意識調査を発表




〜違法コピーを黙認する企業に対し
8割以上のビジネスパーソンの信頼感が低下し、その9割以上が
状況の改善に対し具体的な行動意向を有する実態が浮き彫りに〜

ビジネス ソフトウェア アライアンス(BSA)、
企業の組織内違法コピーに関する実態調査ならびに著作権侵害に関する意識調査を発表

ビジネス ソフトウェア アライアンス(本部:米国ワシントンDC、会長:ロバート・ハリマン、以下、BSA)は、首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の一都三県)に在住する一般企業のビジネスパーソン1,000人を対象に、企業の組織内違法コピーに関する実態調査ならびに著作権侵害に関する意識調査を実施しました。

デジタル化・ネットワーク化といった急速な技術革新の進展の中で,大量かつ高品質の著作物のコピーが容易に作成され,流通することにより,権利侵害の件数や規模が増大しつつあることを背景に、2007年7月には著作権保護が強化されました。これに伴い、著作権侵害行為に対する(著作権法の)処罰規定は、「個人が10年以下の懲役、または1,000万円以下の罰金(併科可)、また、個人が法人の業務に関して行った侵害の場合は、当該法人にも3億円以下の罰金(両罰規定)」に厳罰化(いずれも旧法の2倍に加重)されました。

今回の調査では、上記の法改正も踏まえ、日常的にビジネス関連のソフトウェアを使用しているビジネスパーソンの著作権侵害行為に対する処罰規定の認知や、勤務先におけるソフトウェアの違法コピーの実態、さらに、違法状態に対する改善の意思の有無や具体的な改善の方策などについてアンケートを行いました。

組織内違法コピー関するアンケートにおいては、「勤務先で違法コピーが黙認されている実態があった場合」を仮定し、ビジネスパーソンの勤務先に対する「信頼感」を問う質問に対し、全体の約85%が「低下する」(「大きく低下する(49.6%)」、「やや低下する(35.7%)」)と回答し、さらに、「(仮に)勤務先で違法コピーが黙認されている状況に直面した場合」の状況改善の意向については、全体の83.6%が「改善したい」と回答しました。

違法コピーの状況改善に向けた具体的なアクションについては、「IT担当者、法務担当者、上司や経営層と協議する等、社内での解決を図る(54%)」が全体の半数を上回る結果となり、不正を放置せず、立ち上がろうとする意向が高いことが窺える結果となりました。
さらに、「社内の情報提供窓口に告知する(26.6%)」、「社外(メーカー、業界団体、警察、マスコミ等)を巻き込んだ解決を図る(10.9%)」(双方とも、いわゆる「内部告発」)の回答も全体の37.5.%にのぼる結果となりました。
しかし、全体の7.3%は「何もしない」と回答しており、その理由としては、「厄介な問題に関わりたくないから(59%)」が最も多く、次いで、「面倒だから(41%)」、「状況の改善が期待できないから(37.7%)」、「会社や上司に目を付けられたくないから(39.4%)」など、改善の意思に矛盾して消極的な理由も挙げられました。

一方、著作権法改正に関する認知について、いずれも懲役刑の最長量刑が同等(10年以下)である違法行為の中から「最も重いと思う犯罪」を問う設問に対しては、「恐喝(32.3%)」が最も高い回答率となり、次いで「業務上横領(23.6%)」、「詐欺(20.9%)」、「窃盗(18.0%)」が続く結果となりました。
その中において、罰金刑を含めれば最も重い刑事罰を科すことも可能である「著作権侵害」の回答率はわずか5.2%にとどまり、他の刑法犯行為と比較して相対的に軽い犯罪として認識されている実態も明らかになりました。

著作権侵害の問題に詳しいTMI総合法律事務所の石原修弁護士(BSA日本担当顧問)は、今回の調査結果について次のように述べています。「企業等の内部において行われる違法行為は、明るみに出ることが稀であり、顕在化していない組織内違法コピーの件数は決して少なくないと思われます。今回の調査結果では、企業の従業員の方々の83.6%が違法コピーを改善したいとし、その中の90%以上の方々が放置せずに具体的なアクションを取ると回答している事実は好ましいことです。ソフトウェアの違法コピーは犯罪行為であり、看過することは企業の社会的信頼を大きく損なうリスク要因のひとつです。昨今ではソフトウェアの適法使用を促進する『ソフトウェア資産管理(SAM)』など、組織内違法コピーの抑止に自ら取り組む企業や自治体も増えつつあります。また、企業のコンプライアンスの観点から、社内に公正に機能する通報窓口が存在することが非常に重要であり、また、組織内違法コピーは実態が適切に把握されてこそ正当な解決が担保されるものです。BSAでは、安全な情報提供窓口を設置して15年となります。そのような状況に遭遇された場合は、是非とも通報窓口や専門団体へご相談いただきたいと思います。」

※本調査結果に関する詳細は、以下よりご参照下さい。

URL:
http://www.bsa.or.jp/press/report/2010/index.html

詳細レポートPDF:
http://www.bsa.or.jp/press/report/2010/detail-report.pdf


【組織内違法コピーについて】
企業や官公庁、教育機関、医療機関など、複数のコンピュータでソフトウェアを使用する組織における違法な複製行為が「組織内違法コピー」であり、現在日本国内において最も多く行われているとみられる違法コピーです。具体的には、1台のコンピュータのみで使用することが許諾されたソフトウェアのパッケージを、複数台のコンピュータにインストールするような行為がこれに該当します。

【「違法告発.com」について】
「違法告発.com」(www.145982(イホウコクハツ).com)は、組織内違法コピーの実態と情報提供の安全性等を広く訴求することを目的にしたマイクロサイトです。過去の通報案件をヒントに組織内違法コピーの手口を読み切り漫画で紹介する「違法コピーのある風景」、BSA日本担当顧問が情報提供の安全性やポイントをお答えする「BSAへの情報提供が安心な4つの理由」、違法コピーの通報経験者へのアンケートをもとに、通報から違法コピー状態の改善までの貴重な体験談まとめた「私が決断した理由」の、3つのコンテンツから構成されています。

【BSAについて】
ビジネス ソフトウェア アライアンス(BSA)は、世界80カ所以上の国や地域でビジネスソフトウェア業界の継続的な成長と、安全で信頼できるデジタル社会の実現を目指して、政策提言・教育啓発・権利保護支援などの活動を展開している非営利団体です。BSAは急成長を遂げるビジネスソフトウェア 業界をリードする企業で構成されています。1988年の米国での設立以来、常に政府や国際市場に先駆けて、世界のビジネスソフトウェア業界とそのハードウェア・パートナーの声を代表する組織として活動を継続し、教育啓発および著作権保護、サイバーセキュリティー、貿易、電子商取引を促進する政策的イニシアティブなどを通じて技術革新の促進に努めています。BSAのメンバーには、アドビシステムズ, アジレント・テクノロジー, アルティウム, アップル, Aquafold, ARM, Arphic Technology, オートデスク, Autoform, AVEVA, ベントレー・システムズ, CNC/Mastercam, コーレル, Dassault Systemes SolidWorks Corporation, Embarcadero, Frontline PCB Solutions- An Orbotech Valor Company, マイクロソフト, Minitab, NedGraphics, Parametric Technology Corporation, Progress, Quest Software, Scalable Software, シーメンス, サイベース, シマンテック, テクラおよび The MathWorks が加盟し、活動を行っています。詳しくは、BSA日本のウェブサイトwww.bsa.or.jp、または、BSA米国本部のウェブサイトwww.bsa.org/usa/ (英語)をご覧ください。
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