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中央アフリカ共和国 食糧輸送ルートの安全確保が問題

紛争が続く中央アフリカ共和国では治安悪化のため物資の供給が滞り、支援用の食糧が枯渇寸前となっていました。

が、27日、アフリカ主導中央アフリカ国際支援ミッション(MISCA)が護衛する中、カメルーンとの国境で止まってしまっていたトラック60台が支援物資等を載せ、武装勢力の検問所を越えて600キロの道のりを首都バンギまでやってきました。うち10台は国連WFPの食糧を積んだトラックで、250トンの米とトウモロコシ粉が到着しました。

しかし、増え続ける避難民に対して命綱である食糧支援を続けるには輸送ルートの安全確保が喫緊の問題となっています。




デニス・ブラウン国連WFP西アフリカ局長は、「中央アフリカ支援ミッションおよびカメルーン・中央アフリカ政府担当者の良好な協力関係により、備蓄食糧が枯渇する前に貴重な食糧がとどきました。しかし、今回届いた食糧は中央アフリカで1ヶ月に必要となる支援用穀物の5パーセントに過ぎず、輸送に当たっては引き続き護衛が必要です。」と述べました。

カメルーンとの国境にはまだ国連WFPの支援用穀物を積んだトラック41台が止まったままです。他にも国境には数百台の車両が止まっています。首都バンギまで護衛をするという申し出はあるものの、運転手たちは国境を越えることに不安を感じています。同国への食糧供給は大きく停滞しています。

ブラウン国連WFP西アフリカ局長は、「紛争で避難を余儀なくされている人たちは食糧支援に頼っています。そんな中で食糧の供給を止めることはできません。国連WFPは国境で止まってしまっている物資が流れるようすべての勢力と協力すると同時に、最後の手段としてはカメルーンからの食糧の空輸も視野に入れています。しかし、空輸はコストが大変高くつくことになります」と話しています。

国連WFPはまず、バンギ国際空港に避難している人たちに対する食糧支援を優先的に行うとともに、北西部の街ボサンゴア付近で4万人への食糧配布を始めました。バンギへの安全な物資輸送が確立されるまで、他の地域への食糧支援は実行できません。すべての勢力に対し、人道支援関係者および物資が安全かつ自由に通行し、困っている人々に支援を届けられるよう求めています。

今年初めから今までに国連WFPはバンギや北西部の町ボサンゴアおよびボアで19万3千人に食糧を届けました。この中には、バンギ国際空港に避難している5万人も含まれているほか、首都各所にある小規模の避難民キャンプでも2万5千人に食糧を配りました。

国連WFPは今後6ヶ月間で中央アフリカの125万人に食糧支援を行うため、1億700万ドルを必要としています。12月末にバンギおよびボサンゴアの86ヶ所で行った調査では、260万人が人道支援を必要としており、特に女性は保護と食糧を必要としているという結果が出ています。
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