国立病院機構大阪医療センターとケイファーマ、ヒトiPS細胞を活用した慢性期脳梗塞、脳出血及び外傷性中枢神経損傷に対する再生医療等製品開発に向けた共同研究契約の締結について
[23/09/01]
提供元:PRTIMES
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2023 年 8月31日
株式会社ケイファーマ
株式会社ケイファーマ(本社:東京都港区、代表取締役社長:福島弘明、以下「ケイファーマ」)は、このたび、独立行政法人国立病院機構大阪医療センター(院長:松村泰志、以下「国立病院機構大阪医療センター」)との間で、ヒトiPS細胞を活用した新規再生医療等製品開発研究に関する共同研究契約を締結したことをお知らせいたします。
本共同研究では、国立病院機構大阪医療センター臨床研究センター長の金村米博先生の研究部と共同で、ケイファーマが開発中の新規iPS細胞由来神経前駆細胞を用いた慢性期脳梗塞、脳出血及び外傷性中枢神経損傷の再生医療の実現を目指し、実用化に向けた検討を進めていきます。
ケイファーマ代表取締役社長福島弘明コメント
「慶應義塾大学を中心に実施中の亜急性期脊髄損傷治療に対する臨床研究において、金村先生の研究部は治療に使用する細胞製造において大きな役割を担われております。ケイファーマは現在、当該臨床研究を踏まえた治験の準備を進めております。今回、慢性期脳梗塞等に対して、金村先生の研究部と連携し、有効な再生医療等製品の実用化に向け、全社一丸となって取り組んでまいります。」
慢性期脳梗塞について
脳梗塞とは、脳組織に血流を送る動脈が血栓等により詰まり、脳に十分な血液と酸素が供給されなくなることで生じる脳組織の一部の壊死により、言語障害や手足の麻痺、歩行障害などの機能障害が出現する疾患です。脳梗塞発症後、急性期の治療を経た後の慢性期では、再発防止のための薬物治療や機能訓練(リハビリテーション)の継続が必要です。慢性期脳梗塞の患者様は、日本国内で約130万人と想定されています。
脳出血について
脳出血とは、脳内にある細い動脈が何らかの原因で破れることで出血し、その出血した血液による血腫やその周辺に発生するむくみ(脳浮腫)が脳を圧迫することで、吐き気や意識障害、神経麻痺など様々な症状が出現する疾患です。主な治療は出血の原因である高血圧に対する治療剤や抗浮腫剤の投与、血腫除去などの外科的治療です。継続的な治療が必要な慢性期脳出血の患者様は、日本国内で約20万人と想定されています。
外傷性中枢神経損傷について
外傷性中枢神経損傷とは、事故や転倒等の外傷性の圧力により脳や脊髄を含む中枢神経が損傷することで、四肢や臓器の運動麻痺、感覚麻痺や動かせないはずの筋肉のけいれんが起こる状態です。治療が必要な外傷性中枢神経損傷の患者様は、日本国内で約5.7万人と想定されています。
ケイファーマについて
ケイファーマは、慶應義塾大学医学部発ベンチャー企業で、2016年11月に創業しました。2007年、京都大学山中伸弥教授によって発見されたヒトiPS細胞技術を活用し、脊髄損傷や脳梗塞等の再生医療事業、及び、神経難病等を対象としたiPS創薬(疾患特異的iPS細胞を活用した創薬)事業を進めております。世界中のアンメット・メディカル・ニーズを少しでも解消すべく、今後も、再生医療事業、iPS創薬事業を通じて、医療分野での社会貢献を進めてまいります。詳細はホームページをご参照ください。
https://www.kpharma.co.jp
国立病院機構大阪医療センターについて
国立病院機構大阪医療センターは、全国140の病院を一つの組織として運営する、我が国最大の医療機関グループである独立行政法人国立病院機構の一員として、国が提供する「政策医療」を行うための医療機関です。特に三大疾患である、がん・心臓病・脳卒中をはじめ、エイズやC型肝炎などの感染症や、高度救急救命医療・災害医療も含む、幅広い領域の疾患を取り扱っています。また、臨床研究センターを有し、がんの集学的治療法の開発、遺伝子診断の導入、iPS細胞由来神経前駆細胞を用いた再生医療の研究などの新しい医療の開発に取り組んでいます。臨床研究や治験にも積極的に参加し、医療の発展に貢献しています。
https://osaka.hosp.go.jp/index.html
【本リリースに関するお問い合わせ先】
お問い合わせ先:株式会社ケイファーマ 経営管理部
メール:info@kpharma.co.jp