リズム株式会社(7769)の増配株主提案に対する取締役会の反対意見について
[24/06/02]
提供元:PRTIMES
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植島幹九郎及び株式会社D&Iインベストメント(以下「提案株主」)は、他の共同保有者と合わせて2024年3月31日時点でリズム株式会社(以下「リズム」または「当社」)の発行済み株式総数の約32.7%を保有する株主として、2024年4月25日付でリズムに対し、2024年6月21日開催予定の第4期定時株主総会の議案として、株主資本配当率 (Dividend on Equity。以下「DOE」)5%相当の配当実施を求める株主提案(以下「本提案」)を行いました(2024年5月 14 日「リズム株式会社(7769)に対する株主提案について」 https://di-i.co.jp/news/D_I_prerelease_20240514.pdf )。
これに対しリズム側から、2024年5月 14 日付で本提案に反対する旨の意見(以下、「反対意見」)が公表されました(2024年5月 14 日付「株主提案に対する当社取締役会意見に関するお知らせ」 https://www.rhythm.co.jp/ir/ir_pdf/2024/20240514.pdf )。
反対意見では、
「DOE5%相当額の配当は過大であり、これを実施すれば、リズムの事業成長のために必要な投資が著しく妨げられる」
と断言した上で、現時点では事業の成長に集中し、株主還元の改善は、業績の改善が実現するまで待つべきという現状維持のスタンスが示されています。
しかしながら、リズムは、現預金110億とキャッシュが潤沢な上に、約34億円の政策保有株式を含む投資有価証券(2024年3月末時点)と時価約29億円の事業の用に供していない賃貸等不動産(2023年3月末時点)を保有しています。これらのリズムの売却可能資産を有効活用すれば、事業成長のために必要な投資を妨げることなく、同時並行で、DOE5%相当額の配当を継続的に実施可能であることは財務上明らかであり、反対意見は合理的な根拠を欠いているように見えます。
加えて、反対意見では、DOE5%相当額の配当が過大であることを結論づける目的で、配当性向やその他資本剰余金に言及する箇所がありますが、その言及の仕方が不完全または適切とは言えない部分があるため、株主の皆様に誤った印象を与える可能性があります。
株主の皆様には、リズムの状況を具体的な数値に基づいて理解を頂いた上で、本提案についてご判断頂きたく、以下リズムが公表した「反対の理由」の行間に記載する形で、提案株主の見解を記載します。
===================================
当社は、2022 年3月 23 日に発表した中期経営計画(2022-2024 年度)(以下、「中計」といいます。)において、「製販技一体戦略による成長領域の拡大」及び「事業成長重視の戦略的投資と株主還元の向上」等を基本方針に掲げ、業績改善と企業価値向上への取組みを進めています。また、本年3月に発表した「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」では、ROIC経営の推進、設備投資・研究開発投資・人的資本投資・M&A等の成長分野への積極投資、株主還元の向上・資本政策への取組、IR活動強化、コーポレートガバナンスの向上等を掲げ、実行に移しています。
そのような中、当社は株主還元を最重要課題の一つとして認識し、配当基本方針を配当性向30%以上とし、業績、手元資金、投資の状況に応じて更なる配当を行うこととしています。また、1株当たり30円以上という下限値を設け、安定的な配当を継続する方針です。
この方針に基づき、1株当たり配当金は、2022年3月期、2023年3月期と続けて増配し、2024年3月期は減益ながら減配はせず48円50銭(配当性向83.8%)の配当を維持する予定です。また、2025 年3月期は業績の伸張を背景に73円(同50.2%)と更なる増配を予定しています。
一方で、当社は事業の成長こそが企業価値を向上させ、株主還元の向上及び継続的な還元に資するものであり、ROEやPBRの向上にも不可欠であると考えています。
→【提案株主の見解】
本提案は、事業の成長を否定するものではありません。足元の業績が中期経営計画から遅れ、当社が目指す業績改善の実現に時間を要する見込みとなっている現在の状況を踏まえれば、業績改善に必要な期間の不利益を株主に甘受させるのではなく、その期間を支える株主に報いるためにも業績改善の努力と並行して、削減の進んでいない政策保有株式等を有効活用することで株主還元の強化を両軸で進めるべきという考えに基づくものです。
2024 年3月期の業績は、半導体不足による顧客稼働率の低下や大幅な為替変動等外的要因の他、不採算事業の整理・テコ入れ等一時的な構造改革費用の影響もあり、結果的に計画から下振れしました。2025年3月期は、精密部品事業では顧客の在庫調整一巡やリズム翔栄の通年寄与が見込まれ、生活用品事業ではこれまで進めてきた快適品の拡大、構造改革による収益改善によって、前期を大きく上回る業績を見込んでいます。
当社は、この事業成長に必要不可欠かつ急務である投資について、創出された営業キャッシュフロー、手元資金や資産売却資金を順次投入しています。繰り返しにはなりますが、配当についても中計を上回る水準を確保しています。
このように、当社は事業成長投資を積極的に行うとともに、株主還元の向上にも努め、最良のバランスを考えて対応を進めています。
→【提案株主の見解】
「最良のバランス」と記載されているものの、当社の株価は、PBR1倍を大きく下回って推移していた期間が長く、現状の取り組みが市場から評価されているとは言えません。また、自己資本比率は約70%という高い水準で推移しており、資本コストを意識したバランスシートの運用が行われているようにも見えません。「資本コストや株価を意識した経営」が昨今特に求められており、事業成長投資と株主還元のバランスを見直す良いタイミングと考えます。
一方、本株主提案は、DOE5%相当額(2024年3月期末の1株当たり純資産額3,772.88円において、1株当たり188円)の配当を求めています。これは、配当性向324.9 %と2024年3月期の1株当たり当期純利益57.86円を大きく上回る
→【提案株主の見解】
324.9%という高い配当性向となるのは、ひとえに、当社における今年度の業績が特に芳しくない事が理由であり、この数字をもって配当が過大であるとする根拠としては適切では無いと考えます。
むしろ、業績改善に取り組む期間において業績のブレがあっても、今期の(または直近数期の)業績の低迷を一時的なものとして捉え、当社の本質的な潜在能力や業績改善に対して経営陣が強い信念を持っているのであれば、株価に対する意識を明確にし、当社が自らの企業価値に関して市場に強いメッセージを発信する上でも、単年の配当性向にとらわれず、中長期的な視点から着実な株主への利益還 元を実現するためにDOE5%を実施することは適切と考えます。
とともに、配当総額15億52百万円は当社の利益剰余金をも上回り、その他資本剰余金での配当を伴う明らかに過大な水準です。
→【提案株主の見解】
そもそも配当を実施するにあたり、ある事業年度の利益の範囲内でしか配当を行うことができないというルールはなく、また、利益剰余金を超えてその他資本剰余金での配当が禁止されるわけでもありません。その他資本剰余金から配当を実施した上場会社も多く存在します。
また、当社の2024年3月期の連結財務諸表における利益剰余金は46億62百万円であり、配当総額15億52百万円を大きく上回ります。当社が反対意見において配当総額を上回ると述べておられるのは当社単体ベースでの利益剰余金に過ぎず、子会社の利益剰余金を適切に管理することにより、当社単体の利益剰余金を増加させる事も可能です。
さらに、政策保有株式や事業の用に供しない賃貸等不動産の含み益は30億を超えていると思われるため、それらを売却することによっても、当社単体の利益剰余金を増やすことが可能です。このように、当社が利益剰余金からの配当にこだわられる場合でも、十分に対応が可能な状況と理解しております。
このような本株主提案は、今後の成長に必要な設備・研究開発・人的資本等への投資を著しく妨げ、当社の中長期的な企業価値を損なうものです。結果として株主共同の利益の確保、向上をも阻害する過大な配当提案であると判断いたします。
→【提案株主の見解】
当社は、約110億円の現預金(2024年3月末時点)のほか、約34億円の政策保有株式を含む投資有価証券(2024年3月末時点)と時価約29億円の事業の用に供していない賃貸等不動産(2023年3月末時点)を保有しています。現預金を全て事業資金や成長投資に充てる場合でも、合計60億円を超える売却可能資産を現金化する事が可能なため、DOE5%に相当する年間15億円程度の配当を継続的に実施しても、決して成長投資の妨げになる事は無いと考えます。むしろ、当社の中期経営計画に記載があるにもかかわらず、政策保有株式の売却や賃貸等不動産の売却が一向に進んでいない状況に危機感を持っております。
当社は、今後とも、資本コストや株価を意識した経営に努め、業績の回復・拡大、また、安定的かつ持続可能な株主還元の実施を目指し、皆様のご支援に報いて参る所存です。
→【提案株主の見解】
当社経営陣の皆様には、最低限PBR1倍の株価水準を維持するという強い意識を持ちながら、中期経営計画でも 謳っておられる「 積極的な成長事業投資 と株主還元の向上の両立」 を実行いただき、長期ビジョンである売上500 億円、営業利益50億円、利益率10%の実現に向けて着実に歩を進めて頂きたいと考えております。
したがいまして、当社取締役会は、本株主提案に反対いたします。
→【提案株主の見解】
株主の皆様におかれましては、先入観を持たずに提案株主側の見解もご検討頂き、全てのステークホルダーにとって最良の選択肢はどちらかという観点から、貴重な議決権を行使頂きますよう、お願い申し上げます。
===================================
上記の提案株主の見解のように、リズムの状況を具体的に踏まえると、過去の内部留保の蓄積により株主資本が潤沢なリズムにおいては、取締役会の反対意見にあるような「業績改善が先、株主還元の向上が後」という順序に合理性はなく、自己資本を少しでも適正な水準に近づける意味でも、リズムが目指す業績改善に必要な期間を支える株主に報いる意味でも、株価を意識しリズムが自らの企業価値に関して市場に強いメッセージを発信する上でも、業績改善と同時並行で、政策保有株式の縮減を始めとする資産の有効活用とDOE5%の長期安定配当を通じて継続的かつ積極的な株主還元を開始することが、全てのステークホルダーにとって最も合理的であると考えます。
合計約173億円の潤沢な現預金や現金化可能な資産を活用すれば、足元業績が不調な期間においても、DOE5%相当の配当の実施はリズムにとって不当に高い水準とは言えず、むしろ、将来的にROE8%が実現されれば、DOE5%相当の配当を継続したとしても、毎年自己資本の3%を超える内部留保の積み増しが可能となり、高い収益力をベースに積極的な成長事業投資と高い水準の株主還元をバランス良く支える体制が整う事で、PBR1倍に止まらない、更なる企業価値の向上につながるものと思慮します。
以上
これに対しリズム側から、2024年5月 14 日付で本提案に反対する旨の意見(以下、「反対意見」)が公表されました(2024年5月 14 日付「株主提案に対する当社取締役会意見に関するお知らせ」 https://www.rhythm.co.jp/ir/ir_pdf/2024/20240514.pdf )。
反対意見では、
「DOE5%相当額の配当は過大であり、これを実施すれば、リズムの事業成長のために必要な投資が著しく妨げられる」
と断言した上で、現時点では事業の成長に集中し、株主還元の改善は、業績の改善が実現するまで待つべきという現状維持のスタンスが示されています。
しかしながら、リズムは、現預金110億とキャッシュが潤沢な上に、約34億円の政策保有株式を含む投資有価証券(2024年3月末時点)と時価約29億円の事業の用に供していない賃貸等不動産(2023年3月末時点)を保有しています。これらのリズムの売却可能資産を有効活用すれば、事業成長のために必要な投資を妨げることなく、同時並行で、DOE5%相当額の配当を継続的に実施可能であることは財務上明らかであり、反対意見は合理的な根拠を欠いているように見えます。
加えて、反対意見では、DOE5%相当額の配当が過大であることを結論づける目的で、配当性向やその他資本剰余金に言及する箇所がありますが、その言及の仕方が不完全または適切とは言えない部分があるため、株主の皆様に誤った印象を与える可能性があります。
株主の皆様には、リズムの状況を具体的な数値に基づいて理解を頂いた上で、本提案についてご判断頂きたく、以下リズムが公表した「反対の理由」の行間に記載する形で、提案株主の見解を記載します。
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当社は、2022 年3月 23 日に発表した中期経営計画(2022-2024 年度)(以下、「中計」といいます。)において、「製販技一体戦略による成長領域の拡大」及び「事業成長重視の戦略的投資と株主還元の向上」等を基本方針に掲げ、業績改善と企業価値向上への取組みを進めています。また、本年3月に発表した「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」では、ROIC経営の推進、設備投資・研究開発投資・人的資本投資・M&A等の成長分野への積極投資、株主還元の向上・資本政策への取組、IR活動強化、コーポレートガバナンスの向上等を掲げ、実行に移しています。
そのような中、当社は株主還元を最重要課題の一つとして認識し、配当基本方針を配当性向30%以上とし、業績、手元資金、投資の状況に応じて更なる配当を行うこととしています。また、1株当たり30円以上という下限値を設け、安定的な配当を継続する方針です。
この方針に基づき、1株当たり配当金は、2022年3月期、2023年3月期と続けて増配し、2024年3月期は減益ながら減配はせず48円50銭(配当性向83.8%)の配当を維持する予定です。また、2025 年3月期は業績の伸張を背景に73円(同50.2%)と更なる増配を予定しています。
一方で、当社は事業の成長こそが企業価値を向上させ、株主還元の向上及び継続的な還元に資するものであり、ROEやPBRの向上にも不可欠であると考えています。
→【提案株主の見解】
本提案は、事業の成長を否定するものではありません。足元の業績が中期経営計画から遅れ、当社が目指す業績改善の実現に時間を要する見込みとなっている現在の状況を踏まえれば、業績改善に必要な期間の不利益を株主に甘受させるのではなく、その期間を支える株主に報いるためにも業績改善の努力と並行して、削減の進んでいない政策保有株式等を有効活用することで株主還元の強化を両軸で進めるべきという考えに基づくものです。
2024 年3月期の業績は、半導体不足による顧客稼働率の低下や大幅な為替変動等外的要因の他、不採算事業の整理・テコ入れ等一時的な構造改革費用の影響もあり、結果的に計画から下振れしました。2025年3月期は、精密部品事業では顧客の在庫調整一巡やリズム翔栄の通年寄与が見込まれ、生活用品事業ではこれまで進めてきた快適品の拡大、構造改革による収益改善によって、前期を大きく上回る業績を見込んでいます。
当社は、この事業成長に必要不可欠かつ急務である投資について、創出された営業キャッシュフロー、手元資金や資産売却資金を順次投入しています。繰り返しにはなりますが、配当についても中計を上回る水準を確保しています。
このように、当社は事業成長投資を積極的に行うとともに、株主還元の向上にも努め、最良のバランスを考えて対応を進めています。
→【提案株主の見解】
「最良のバランス」と記載されているものの、当社の株価は、PBR1倍を大きく下回って推移していた期間が長く、現状の取り組みが市場から評価されているとは言えません。また、自己資本比率は約70%という高い水準で推移しており、資本コストを意識したバランスシートの運用が行われているようにも見えません。「資本コストや株価を意識した経営」が昨今特に求められており、事業成長投資と株主還元のバランスを見直す良いタイミングと考えます。
一方、本株主提案は、DOE5%相当額(2024年3月期末の1株当たり純資産額3,772.88円において、1株当たり188円)の配当を求めています。これは、配当性向324.9 %と2024年3月期の1株当たり当期純利益57.86円を大きく上回る
→【提案株主の見解】
324.9%という高い配当性向となるのは、ひとえに、当社における今年度の業績が特に芳しくない事が理由であり、この数字をもって配当が過大であるとする根拠としては適切では無いと考えます。
むしろ、業績改善に取り組む期間において業績のブレがあっても、今期の(または直近数期の)業績の低迷を一時的なものとして捉え、当社の本質的な潜在能力や業績改善に対して経営陣が強い信念を持っているのであれば、株価に対する意識を明確にし、当社が自らの企業価値に関して市場に強いメッセージを発信する上でも、単年の配当性向にとらわれず、中長期的な視点から着実な株主への利益還 元を実現するためにDOE5%を実施することは適切と考えます。
とともに、配当総額15億52百万円は当社の利益剰余金をも上回り、その他資本剰余金での配当を伴う明らかに過大な水準です。
→【提案株主の見解】
そもそも配当を実施するにあたり、ある事業年度の利益の範囲内でしか配当を行うことができないというルールはなく、また、利益剰余金を超えてその他資本剰余金での配当が禁止されるわけでもありません。その他資本剰余金から配当を実施した上場会社も多く存在します。
また、当社の2024年3月期の連結財務諸表における利益剰余金は46億62百万円であり、配当総額15億52百万円を大きく上回ります。当社が反対意見において配当総額を上回ると述べておられるのは当社単体ベースでの利益剰余金に過ぎず、子会社の利益剰余金を適切に管理することにより、当社単体の利益剰余金を増加させる事も可能です。
さらに、政策保有株式や事業の用に供しない賃貸等不動産の含み益は30億を超えていると思われるため、それらを売却することによっても、当社単体の利益剰余金を増やすことが可能です。このように、当社が利益剰余金からの配当にこだわられる場合でも、十分に対応が可能な状況と理解しております。
このような本株主提案は、今後の成長に必要な設備・研究開発・人的資本等への投資を著しく妨げ、当社の中長期的な企業価値を損なうものです。結果として株主共同の利益の確保、向上をも阻害する過大な配当提案であると判断いたします。
→【提案株主の見解】
当社は、約110億円の現預金(2024年3月末時点)のほか、約34億円の政策保有株式を含む投資有価証券(2024年3月末時点)と時価約29億円の事業の用に供していない賃貸等不動産(2023年3月末時点)を保有しています。現預金を全て事業資金や成長投資に充てる場合でも、合計60億円を超える売却可能資産を現金化する事が可能なため、DOE5%に相当する年間15億円程度の配当を継続的に実施しても、決して成長投資の妨げになる事は無いと考えます。むしろ、当社の中期経営計画に記載があるにもかかわらず、政策保有株式の売却や賃貸等不動産の売却が一向に進んでいない状況に危機感を持っております。
当社は、今後とも、資本コストや株価を意識した経営に努め、業績の回復・拡大、また、安定的かつ持続可能な株主還元の実施を目指し、皆様のご支援に報いて参る所存です。
→【提案株主の見解】
当社経営陣の皆様には、最低限PBR1倍の株価水準を維持するという強い意識を持ちながら、中期経営計画でも 謳っておられる「 積極的な成長事業投資 と株主還元の向上の両立」 を実行いただき、長期ビジョンである売上500 億円、営業利益50億円、利益率10%の実現に向けて着実に歩を進めて頂きたいと考えております。
したがいまして、当社取締役会は、本株主提案に反対いたします。
→【提案株主の見解】
株主の皆様におかれましては、先入観を持たずに提案株主側の見解もご検討頂き、全てのステークホルダーにとって最良の選択肢はどちらかという観点から、貴重な議決権を行使頂きますよう、お願い申し上げます。
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上記の提案株主の見解のように、リズムの状況を具体的に踏まえると、過去の内部留保の蓄積により株主資本が潤沢なリズムにおいては、取締役会の反対意見にあるような「業績改善が先、株主還元の向上が後」という順序に合理性はなく、自己資本を少しでも適正な水準に近づける意味でも、リズムが目指す業績改善に必要な期間を支える株主に報いる意味でも、株価を意識しリズムが自らの企業価値に関して市場に強いメッセージを発信する上でも、業績改善と同時並行で、政策保有株式の縮減を始めとする資産の有効活用とDOE5%の長期安定配当を通じて継続的かつ積極的な株主還元を開始することが、全てのステークホルダーにとって最も合理的であると考えます。
合計約173億円の潤沢な現預金や現金化可能な資産を活用すれば、足元業績が不調な期間においても、DOE5%相当の配当の実施はリズムにとって不当に高い水準とは言えず、むしろ、将来的にROE8%が実現されれば、DOE5%相当の配当を継続したとしても、毎年自己資本の3%を超える内部留保の積み増しが可能となり、高い収益力をベースに積極的な成長事業投資と高い水準の株主還元をバランス良く支える体制が整う事で、PBR1倍に止まらない、更なる企業価値の向上につながるものと思慮します。
以上