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つばめBHB国内第2機目を受注、工業用向け小型アンモニア製造設備の設置へ

〜国内アンモニア生産量の減少や輸入における価格高騰にオンサイトアンモニア生産で対応〜




 低温・低圧でアンモニア合成が可能なアンモニア製造プラントの社会実装・商用化を目指すつばめBHB株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役CEO 中村公治、以下、「当社」)は、工業用向けに国内2号商用機となる小型アンモニア合成設備を受注しました。

[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/122526/5/122526-5-45322f1bcafb295f99a3d3c2ff4615b6-1299x915.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
プラントイメージ画像


近年、国内におけるアンモニア生産工場は撤退傾向にあり輸入価格も高騰、アンモニア受給におけるサプライチェーンの不安が広がっています。当社エレクトライド触媒技術を活用したアンモニアのオンサイト生産設備は、このような課題を解決し、安定したアンモニア供給を実現します。
今回受注した小型アンモニア合成設備の容量は年産500トン、当社から小型アンモニア製造設備及びアンモニア合成触媒を供給します。また、本受注先は、小型アンモニア製造設備の将来的な増設も検討されております。


スケジュールについて
- 2022年から当社技術の導入検証を実施
- 2024年1月から基本設計、8月からは詳細設計を開始
- 2026年夏頃アンモニア生産開始(予定)


背景
世界全体で使用されるアンモニアの約80%は肥料として利用されており、残り約20%が工業用途に使用されています。国内におけるアンモニア用途は化学原料や火力発電所の脱硝など工業用が中心で、消費はおよそ100万トンのうち8割は国内生産、2割は輸入品です※1。

2000年以降、国内におけるアンモニア生産工業は撤退傾向にあり、現在国内におけるアンモニア生産は4社、アンモニア生産量は2000年の200万トンから、現在は100万トン程に減少しています※2。また、アンモニア生産量が多いメーカーの1社も2030年までにアンモニアの国内生産を停止する方針を示しており、国内のアンモニア生産は残り3拠点となる予定です※3。さらに、ウクライナ紛争の影響でアンモニア生産国世界第2位のロシアからアンモニア供給が不安視され主要生産国での供給トラブルが多発、日本への輸入価格も大幅に上昇しています。このような背景から世界的にアンモニアを需要している企業は今後の調達に懸念を抱いています。


※1 参考 : 2021年11月25日 アンモニアの国際価格が上昇EnergyShift
※2 参考:2022年12月13日 化学工業日報 岐路に立つアンモニア国内生産 迫られる構造改革
※3 参考:2022年5月20日 日本経済新聞(電子版)UBE、構造改革を評価 温暖化ガス大幅削減


つばめBHB オンサイトアンモニアプラントの特徴
当社が展開する製品は、低温・低圧でアンモニア合成が可能なエレクトライド触媒を用いたアンモニア製造設備です。現在、アンモニアは100年以上前に発明されたハーバー・ボッシュ法(以下「HB法」)を用いて主に生産されています。一方、HB法は高温かつ高圧の反応条件が必要であり、高いエネルギー負荷がかかる大型プラントでの一極集中・大量生産を行わなければならず、設備投資が高額になるという課題があります。また、アンモニアを生産拠点から世界各地に点在する需要地に輸送するために、専用の運搬装置と保管設備が必要であることから物流コストが大きいことが課題となっています。

当社は、低温・低圧条件下で高効率のアンモニア合成が可能なエレクトライド触媒を活用したアンモニア製造設備の提供を通じて、このような課題を解決しています。エレクトライド触媒に基づく低温・低圧の反応条件により、従来HB法では難しいとされた年産数万トン以下の小規模プラントでの生産が可能となりました※4。当社技術を活用し、必要な量のアンモニアを必要とされる場所で生産する、「オンサイトアンモニア生産」を実現しています。
※4一般的に、HB 法によるアンモニア生産は年産数 10 万トンスケール以上のサイズが必要

今後の展開
近年、新たなアンモニアの用途として燃料および水素キャリアとしての利用が注目を集めています。当社が初受注した第一号機は、新潟に建設中であり燃料・水素キャリア用途を見据えた実証を行っています。今後当社は、燃料・水素キャリア、工業用途、肥料用途のアンモニアユーザーに対し、オンサイトアンモニア製造設備を提供することで、市場の不確実性に対応し、安定したアンモニア供給を実現します。また小規模分散型再生可能エネルギーの有効活用と当該エネルギーを活用することによる脱炭素化の促進に貢献していきます。


つばめBHB代表CEO中村 公治のコメント
国内における2号機目の受注となり、オンサイトアンモニア生産需要の高さを感じています。当社のアンモニア生産技術は低温・低圧が特徴で、再生可能エネルギーを活用することで脱炭素化の促進にも貢献しています。また、昨今ウクライナ紛争でEUはロシアからの安価な天然ガスが調達できなくなり、これにより多くのアンモニアプラントが停止したことで、サプライチェーンリスクが高まっています。今回受注を受けた国内企業もサプライチェーンの不安からオンサイトアンモニア製造設備の導入を決定されました。直近、EUは炭素国境調整措置(CBAM)を世界で初めて導入することを決定し、2023年10月から事業者に対する炭素排出量の報告が義務化、26年から排出量に応じた実際の課税を開始予定と、世界各国で脱炭素への対応が急務とされています。

このような背景に対し当社は、EU域外からグレーアンモニアを輸入するよりEU域内でグリーンアンモニアを製造することがサプライチェーンリスクのヘッジと脱炭素のニーズに合う可能性があると考えており、国内のみならず国外においても積極的なオンサイトアンモニア製造設備を導入、脱炭素社会の実現に向けて促進しています。


■つばめBHBについて(https://tsubame-bhb.co.jp/
つばめBHBは、「独創的な技術を活用することで環境・食糧問題にかかる人類課題を解決し、持続可能な社会を実現する」を理念に掲げ、低圧・低温にてアンモニアを合成する技術を活用し小規模分散型プラントでのオンサイトアンモニア生産の実用化を目指すディープテック企業です。2017年に創業、東工大の細野栄誉教授が開発したエレクトライド触媒技術を活用し、現在は北米、南米、豪州、アフリカ等を中心に海外展開を強化しております。昨年は国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)に日本政府から誘致され、ブース出展しております。また2024年ドイツのスタートアップスケールプログラムに国内から唯一選出され現在EUを中心とした企業との提携を進めています。

会社概要
社名:つばめ BHB 株式会社
代表者:代表取締役CEO 中村公治
URL:https://tsubame-bhb.co.jp/ 
本社:神奈川県横浜市港北区新横浜 2-3-12 新横浜スクエアビル 6 階
設立:2017年4月
事業内容:
・ オンサイトアンモニア供給システムの研究開発、販売及び設備保全
・ アンモニア合成触媒の研究開発、製造及び販売
・ アンモニア及びアンモニア関連製品の製造及び販売
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