第10回「企業の取引リスクに対する意識」調査 業況判断DIはプラスに転じるも、倒産予測や回収異常の発生割合が上昇
[23/12/27]
提供元:PRTIMES
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〜“リスモンの与信管理・反社チェック”のワンストップサービスが取引リスク軽減に貢献〜
法人会員向けに与信管理クラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本太一、以下リスモン)は、リスモンの与信管理サービスを利用する会員企業(以下RM会員)および売上高10億円以上の企業(以下非会員)に対して実施した第10回「企業の取引リスクに対する意識」調査結果を発表いたしました。
・今回の調査における業況判断DIは、+5.7ポイントとなり、2022年実施の第9回調査(マイナス1.1ポイント)のマイナス値からプラス値に回復する結果となりました。
・回答企業の約8割が「今後倒産数が増加すると思う」と答えており、今後の先行きを楽観視している企業は少数派となりました。
・全体の回収異常の発生割合が増加する中でもRM会員の3分の2は回収異常が発生しておらず、不安定な経済環境下においても、リスモンサービスが企業のリスク管理に寄与しているといえます。
法人会員向けに与信管理クラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本太一、以下リスモン)は、リスモンの与信管理サービスを利用する会員企業(以下RM会員)および売上高10億円以上の企業(以下非会員)に対して実施した第10回「企業の取引リスクに対する意識」調査結果を発表いたしました。
今回の調査における業況判断DI(「景況感はよくなった」と回答した企業の割合と「景況感は悪くなった」と回答した企業の割合の差)は、+5.7ポイントとなり、2022年実施の第9回調査(マイナス1.1ポイント)のマイナス値からプラス値に回復する結果となりました。
物価高や円安が進む不安定な経済動向や、ゼロゼロ融資の返済開始を一因とする倒産増加などネガティブな要因がある一方で、新型コロナ5類移行に伴う経済活動の活性化やインバウンド消費の回復などのポジティブ要因が寄与し、DI値のプラス転換につながったと考えられます。コロナ禍の2020年に実施した第7回調査(マイナス56.5ポイント)にて本調査史上最大のマイナス値を記録した後、第8回調査以降は一進一退の景況感が続いています。
一方、回答企業の約8割が「今後倒産数が増加すると思う」と答えており、今後の先行きを楽観視している企業は少数派となりました。実際に、第9回調査と比べて回収異常の発生割合が増加しており、与信管理予算も増加傾向にあります。企業が取引先のリスク管理を強化しつつある様子がみられます。
なお、RM会員は非会員よりも景況感をポジティブに捉えている傾向がうかがえます。全体の回収異常の発生割合が増加する中でもRM会員の3分の2は回収異常が発生しておらず、不安定な経済環境下においても、リスモンサービスが企業のリスク管理に寄与しているといえます。
今後もリスモンでは、与信管理の重要性を啓蒙し、与信管理のワンストップサービスの提供を通じて企業の効果的・効率的な与信管理を支援することで、貸倒れ回避やリスクのある取引の回避に寄与し、会員企業の発展に貢献してまいります。
▼本調査の結果は以下掲載サイトでもご覧いただけます。
http://www.riskmonster.co.jp/rm-research/
▼動画版はこちら 「YouTube リスモンちゃんねる」
https://www.youtube.com/watch?v=neCXZ0EJdcs
[調査結果]
(1)「農業、林業」、「医療、福祉」、「運輸業、郵便業」「卸売業、小売業」で景況感回復
日本国内の企業に対して、景況感に関するアンケート調査を行ったところ、全体では、「景況感はよくなった」と回答した企業の割合と「景況感は悪くなった」と回答した企業の割合の差(DI)は、+5.7ポイントとなりました。2022年実施の前回調査時(DI値▲1.1ポイント)に比べて、景況感が改善している様子がうかがえます。RM会員(同+6.3ポイント)および非会員(同+2.6ポイント)ともに前回調査時から改善しており、特に前回▲6.3ポイントと低い値であった非会員においては、8.9ポイント増加し、プラスに転換しています。
業況判断DIを業種別に見ると、15業種中9業種がプラス値、4業種がマイナス値となりました。また、前回調査時と比較すると11業種は改善し、悪化は4業種に留まっており、業種により景況感に差がみられます。特に回復が顕著な業種としては、「農業、林業」(DI値前回▲100ポイント→同今回0ポイント)、「医療、福祉」(同前回▲50.0ポイント→同今回0ポイント)、「運輸業、郵便業」(同前回▲30.0ポイント→同今回+6.3ポイント)、「卸売業、小売業」(前回同▲7.2ポイント→今回同+10.8ポイント)となりました。
一方、DI値のマイナス業種としては、「金融業、保険業」(DI値変化▲23.8ポイント)、生活関連サービス業、娯楽業」(同▲22.5ポイント)が目立ちました。
業況判断DIを地域別に見ると、8地域中4地域がプラス値となり、6地域でDI値が改善となりました。3地域はマイナス値となったが、前回から大幅に悪化した地域はみられず、マイナス値が最大となった「北海道」(DI値▲15.0ポイント)においても、前回から改善がうかがえます。(図表A)
[画像1: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-e67b3b1532772d427d36-1.png ]
[画像2: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-48651ddae3d5a9845792-1.png ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-530256ba1e429767c965-1.png ]
[画像4: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-587cc90ba693a3c16b86-1.png ]
(2)約8割が「倒産数増加」を予想
2023年度の倒産動向予想についてアンケート調査を行ったところ、「倒産数は若干増加すると思う」(回答率61.8%)と「倒産数は大幅に増加すると思う」(同15.1%)を合わせると、全体の76.9%が今後「倒産数は増加する」と考えていることが明らかとなりました。
業種別では、「医療、福祉」や「複合サービス業」において、「倒産数は増加すると思う」が100%となっていることを中心に、15業種すべてにおいて「倒産数は増加すると思う」が過半数の回答率となりました。
地域別においては、すべての地域において「倒産数は若干増加すると思う」が過半数を占めた。特に「九州・沖縄」、「東北」においては、約3割が「倒産数は大幅に増加すると思う」と回答しており、危機感の高い様子が表れています。(図表B)
[画像5: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-6f145bd352e6bbe732cc-1.png ]
(3)約4割の企業に問題債権が発生
直近3年間の貸倒れ・回収遅延の発生状況を調査したところ、36.4%%の企業が「貸倒れまたは回収遅延が発生した」と回答し、そのうちの6割近い20.2%が「貸倒れが発生した」と回答しています。
第9回調査において、「貸倒れまたは回収遅延が発生した」が31.2%に低減したが、今回調査において第8回調査時(38.4%)に近い水準まで上昇しており、特に非会員(同44.8%)においては、第9回から10ポイント以上増大していることから、貸倒れリスクが高まっている様子がうかがえます。(図表C)
[画像6: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-26a78e970bcaf7cd7143-1.png ]
「貸倒れが発生した」と回答した企業に対して、直近1年間の貸倒れ発生金額を調査したところ、最も回答率が高い金額帯は「1百万円未満」(回答率39.7%)が約4割を占めており、「5百万円未満」では、64.5%に達していることから、貸倒れ発生の大半が比較的少額に留まっている様子がうかがえます。
一方で、「10百万円以上」の高額債権の貸倒れについて、業種別にみると、「金融業」(回答率71.4%)、「学術研究、専門・技術サービス業」(同26.7%)、「情報通信業」(同18.2%)の順で高く、貸し倒れ時に債権が高額になる傾向がうかがえることから、特に注意が必要な業種といえます。(図表D)
[画像7: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-1b4c1215f19782c8c0c3-1.png ]
(4)問題債権無し企業は「リスモン与信管理サービス」、「反社チェックサービス」を利用
直近1年間の与信管理コスト(※)について調査したところ、全体では、「0.5百万円未満」(回答率36.1%)が最も多く、次いで「0.5百万円以上1百万円未満(同20.4%)となり、「1百万円未満」(同56.5%)の企業が過半数を占めており、与信管理に対して多額のコストをかける企業は少ないことがうかがえます。(図表E)
[画像8: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-b954e9948863312bd510-1.png ]
直近1年間の与信管理コストの使い道を調査したところ、最も回答率が高かったのは、RM会員では「リスクモンスター与信管理サービス」(回答率77.0%)、非会員では「調査会社の企業概要データ」(同71.4%)となっており、RM会員においては、リスモンサービスのワンストップサービスの特性を生かした運用が出来ている様子がうかがえます。また、反社チェックサービスに関しては、RM会員においては非会員の倍以上の利用度にあることから、コンプライアンス意識の高さがうかがえます。 (図表F)
[画像9: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-7f61bc39c50db17d7bf6-1.png ]
また、問題債権の発生状況と照らし合わせてみたところ、貸倒れおよび回収遅延が発生していない企業においては、「調査会社の信用調査レポート」(同61.4%)、「リスクモンスター与信管理サービス」(同 55.0%)、「反社チェックサービス」(同 52.7%)の活用割合が高く、これらのツールが貸倒れや回収遅延の発生防止に寄与しているといえます。(図表G)
※与信管理コスト…与信管理業務において、企業の信用評価を行うために収集する情報や利用するサービス
に費やすコスト。
[画像10: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-8ffa59688859bd31ef76-1.png ]
[総評]
今回の調査における業況判断DIは、+5.7ポイントとなり、2022年実施の第9回調査(▲1.1ポイント)のマイナス値からプラス値に回復する結果となりました。
今回の調査では、物価高や円安が進む不安定な経済動向や、ゼロゼロ融資の返済開始を一因とする倒産増加などネガティブな要因がある一方で、新型コロナ5類移行に伴う経済活動の活性化や中国からの団体旅行解禁をはじめとするインバウンド消費の回復などのポジティブ要因が寄与し、DI値のプラス転換につながったと考えられますが、2020年実施の第7回調査(▲56.5ポイント)において、コロナ禍の影響から業況判断DIは本アンケート史上最大のマイナス値を記録した後、第8回調査以降は一進一退の景況感が続いています。
アンケート回答企業の約8割が「今後倒産数が増加すると思う」と回答している状況からも、先行きを楽観視している企業は少ないことが読み取れます。実際に、第9回調査と比べて回収異常の発生割合が増加しており、与信管理予算は増加傾向にあるため、企業が取引先のリスク管理を強化しつつある様子がうかがえます。
本調査対象となった非会員は、売上10億円以上かつRM格付がD格以上(信用力中程度以上)の企業が中心であり、与信管理に予算を費やし、取引先のリスク管理に取り組んでいる企業が大半です。零細企業や信用力の低い企業は含まれておらず、RM会員と非会員の企業規模に大差がない中で、RM会員においては、非会員よりも景況感をポジティブに捉えている傾向がうかがえ、リスモンサービス利用者の3分の2において回収異常が発生していないこと等を考えれば、リスモンサービスが不安定な経済環境下においても、企業の与信管理に寄与しているといえます。
今後もリスモンは、与信管理のワンストップサービスの提供を通じて企業の効果的・効率的な与信管理を支援することで、貸倒れ回避やリスクのある取引の回避に寄与し、会員企業の発展に貢献してまいります。
※ 本編はダイジェスト版です。詳細な内容は、以下掲載サイトよりご覧いただけます。
https://www.riskmonster.co.jp/study/research/
[実施概要]
・調査名称 :第10回「企業の取引リスクに対する意識」調査
・調査方法 :インターネット調査およびダイレクトメール調査
・調査エリア :全国
・期間 :
リスクモンスター会員(RM会員) 2023年10月11日(水)〜11月10日(金)
リスクモンスター会員を除く(非会員) 2023年4月3日(月)〜10月31日(火)
・調査対象者 :RM会員2,604社及び売上高10億円以上の非会員
・有効回収数 :RM会員 874サンプル、非会員 154サンプル
■リスモン調べ動画
今回発表の『第10回「企業の取引リスクに対する意識」調査』はYouTubeの「リスモンちゃんねる」でもご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=neCXZ0EJdcs
▼リスモン調べ動画キャプチャ
[画像11: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-7f4d1642ce6859f1225e-10.png ]
■リスモン調べとは
リスモンが独自に調査するレポートのことです。これまでリスモンでは企業活動関連の調査として他にも「100年後も生き残ると思う日本企業調査」「環境への配慮が感じられる企業調査」や「この企業に勤める人と結婚したいアンケート調査」などを発表しております。
今後も「企業活動」に関するさまざまな切り口の調査を実施することで、企業格付の更新に役立てていくとともに、情報発信を行うことで新しい調査ターゲットの創出、新サービスの開発などに取り組んでまいります。
掲載サイトはこちら http://www.riskmonster.co.jp/rm-research/
■リスクモンスター株式会社について(東京証券取引所スタンダード市場上場 証券コード:3768)
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPクラウドサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要として、教育関連事業(定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」)やビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)、BPOサービス事業、海外事業(利墨(上海)商務信息咨詢有限公司)にサービス分野を拡大し、包括的な戦略で事業を展開しております。
リスモングループ法人会員数は、2023年9月末時点で13,851(内、与信管理サービス等7,315、ビジネスポータルサイト等3,096、教育事業等2,988、その他452)となっております。
<会社概要>
会社名 :リスクモンスター株式会社
所在地 :東京都中央区日本橋2-16-5 RMGビル
代表者 :代表取締役社長 藤本 太一
資本金 :1,188,168,391円
URL :https://www.riskmonster.co.jp/
法人会員向けに与信管理クラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本太一、以下リスモン)は、リスモンの与信管理サービスを利用する会員企業(以下RM会員)および売上高10億円以上の企業(以下非会員)に対して実施した第10回「企業の取引リスクに対する意識」調査結果を発表いたしました。
・今回の調査における業況判断DIは、+5.7ポイントとなり、2022年実施の第9回調査(マイナス1.1ポイント)のマイナス値からプラス値に回復する結果となりました。
・回答企業の約8割が「今後倒産数が増加すると思う」と答えており、今後の先行きを楽観視している企業は少数派となりました。
・全体の回収異常の発生割合が増加する中でもRM会員の3分の2は回収異常が発生しておらず、不安定な経済環境下においても、リスモンサービスが企業のリスク管理に寄与しているといえます。
法人会員向けに与信管理クラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本太一、以下リスモン)は、リスモンの与信管理サービスを利用する会員企業(以下RM会員)および売上高10億円以上の企業(以下非会員)に対して実施した第10回「企業の取引リスクに対する意識」調査結果を発表いたしました。
今回の調査における業況判断DI(「景況感はよくなった」と回答した企業の割合と「景況感は悪くなった」と回答した企業の割合の差)は、+5.7ポイントとなり、2022年実施の第9回調査(マイナス1.1ポイント)のマイナス値からプラス値に回復する結果となりました。
物価高や円安が進む不安定な経済動向や、ゼロゼロ融資の返済開始を一因とする倒産増加などネガティブな要因がある一方で、新型コロナ5類移行に伴う経済活動の活性化やインバウンド消費の回復などのポジティブ要因が寄与し、DI値のプラス転換につながったと考えられます。コロナ禍の2020年に実施した第7回調査(マイナス56.5ポイント)にて本調査史上最大のマイナス値を記録した後、第8回調査以降は一進一退の景況感が続いています。
一方、回答企業の約8割が「今後倒産数が増加すると思う」と答えており、今後の先行きを楽観視している企業は少数派となりました。実際に、第9回調査と比べて回収異常の発生割合が増加しており、与信管理予算も増加傾向にあります。企業が取引先のリスク管理を強化しつつある様子がみられます。
なお、RM会員は非会員よりも景況感をポジティブに捉えている傾向がうかがえます。全体の回収異常の発生割合が増加する中でもRM会員の3分の2は回収異常が発生しておらず、不安定な経済環境下においても、リスモンサービスが企業のリスク管理に寄与しているといえます。
今後もリスモンでは、与信管理の重要性を啓蒙し、与信管理のワンストップサービスの提供を通じて企業の効果的・効率的な与信管理を支援することで、貸倒れ回避やリスクのある取引の回避に寄与し、会員企業の発展に貢献してまいります。
▼本調査の結果は以下掲載サイトでもご覧いただけます。
http://www.riskmonster.co.jp/rm-research/
▼動画版はこちら 「YouTube リスモンちゃんねる」
https://www.youtube.com/watch?v=neCXZ0EJdcs
[調査結果]
(1)「農業、林業」、「医療、福祉」、「運輸業、郵便業」「卸売業、小売業」で景況感回復
日本国内の企業に対して、景況感に関するアンケート調査を行ったところ、全体では、「景況感はよくなった」と回答した企業の割合と「景況感は悪くなった」と回答した企業の割合の差(DI)は、+5.7ポイントとなりました。2022年実施の前回調査時(DI値▲1.1ポイント)に比べて、景況感が改善している様子がうかがえます。RM会員(同+6.3ポイント)および非会員(同+2.6ポイント)ともに前回調査時から改善しており、特に前回▲6.3ポイントと低い値であった非会員においては、8.9ポイント増加し、プラスに転換しています。
業況判断DIを業種別に見ると、15業種中9業種がプラス値、4業種がマイナス値となりました。また、前回調査時と比較すると11業種は改善し、悪化は4業種に留まっており、業種により景況感に差がみられます。特に回復が顕著な業種としては、「農業、林業」(DI値前回▲100ポイント→同今回0ポイント)、「医療、福祉」(同前回▲50.0ポイント→同今回0ポイント)、「運輸業、郵便業」(同前回▲30.0ポイント→同今回+6.3ポイント)、「卸売業、小売業」(前回同▲7.2ポイント→今回同+10.8ポイント)となりました。
一方、DI値のマイナス業種としては、「金融業、保険業」(DI値変化▲23.8ポイント)、生活関連サービス業、娯楽業」(同▲22.5ポイント)が目立ちました。
業況判断DIを地域別に見ると、8地域中4地域がプラス値となり、6地域でDI値が改善となりました。3地域はマイナス値となったが、前回から大幅に悪化した地域はみられず、マイナス値が最大となった「北海道」(DI値▲15.0ポイント)においても、前回から改善がうかがえます。(図表A)
[画像1: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-e67b3b1532772d427d36-1.png ]
[画像2: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-48651ddae3d5a9845792-1.png ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-530256ba1e429767c965-1.png ]
[画像4: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-587cc90ba693a3c16b86-1.png ]
(2)約8割が「倒産数増加」を予想
2023年度の倒産動向予想についてアンケート調査を行ったところ、「倒産数は若干増加すると思う」(回答率61.8%)と「倒産数は大幅に増加すると思う」(同15.1%)を合わせると、全体の76.9%が今後「倒産数は増加する」と考えていることが明らかとなりました。
業種別では、「医療、福祉」や「複合サービス業」において、「倒産数は増加すると思う」が100%となっていることを中心に、15業種すべてにおいて「倒産数は増加すると思う」が過半数の回答率となりました。
地域別においては、すべての地域において「倒産数は若干増加すると思う」が過半数を占めた。特に「九州・沖縄」、「東北」においては、約3割が「倒産数は大幅に増加すると思う」と回答しており、危機感の高い様子が表れています。(図表B)
[画像5: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-6f145bd352e6bbe732cc-1.png ]
(3)約4割の企業に問題債権が発生
直近3年間の貸倒れ・回収遅延の発生状況を調査したところ、36.4%%の企業が「貸倒れまたは回収遅延が発生した」と回答し、そのうちの6割近い20.2%が「貸倒れが発生した」と回答しています。
第9回調査において、「貸倒れまたは回収遅延が発生した」が31.2%に低減したが、今回調査において第8回調査時(38.4%)に近い水準まで上昇しており、特に非会員(同44.8%)においては、第9回から10ポイント以上増大していることから、貸倒れリスクが高まっている様子がうかがえます。(図表C)
[画像6: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-26a78e970bcaf7cd7143-1.png ]
「貸倒れが発生した」と回答した企業に対して、直近1年間の貸倒れ発生金額を調査したところ、最も回答率が高い金額帯は「1百万円未満」(回答率39.7%)が約4割を占めており、「5百万円未満」では、64.5%に達していることから、貸倒れ発生の大半が比較的少額に留まっている様子がうかがえます。
一方で、「10百万円以上」の高額債権の貸倒れについて、業種別にみると、「金融業」(回答率71.4%)、「学術研究、専門・技術サービス業」(同26.7%)、「情報通信業」(同18.2%)の順で高く、貸し倒れ時に債権が高額になる傾向がうかがえることから、特に注意が必要な業種といえます。(図表D)
[画像7: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-1b4c1215f19782c8c0c3-1.png ]
(4)問題債権無し企業は「リスモン与信管理サービス」、「反社チェックサービス」を利用
直近1年間の与信管理コスト(※)について調査したところ、全体では、「0.5百万円未満」(回答率36.1%)が最も多く、次いで「0.5百万円以上1百万円未満(同20.4%)となり、「1百万円未満」(同56.5%)の企業が過半数を占めており、与信管理に対して多額のコストをかける企業は少ないことがうかがえます。(図表E)
[画像8: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-b954e9948863312bd510-1.png ]
直近1年間の与信管理コストの使い道を調査したところ、最も回答率が高かったのは、RM会員では「リスクモンスター与信管理サービス」(回答率77.0%)、非会員では「調査会社の企業概要データ」(同71.4%)となっており、RM会員においては、リスモンサービスのワンストップサービスの特性を生かした運用が出来ている様子がうかがえます。また、反社チェックサービスに関しては、RM会員においては非会員の倍以上の利用度にあることから、コンプライアンス意識の高さがうかがえます。 (図表F)
[画像9: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-7f61bc39c50db17d7bf6-1.png ]
また、問題債権の発生状況と照らし合わせてみたところ、貸倒れおよび回収遅延が発生していない企業においては、「調査会社の信用調査レポート」(同61.4%)、「リスクモンスター与信管理サービス」(同 55.0%)、「反社チェックサービス」(同 52.7%)の活用割合が高く、これらのツールが貸倒れや回収遅延の発生防止に寄与しているといえます。(図表G)
※与信管理コスト…与信管理業務において、企業の信用評価を行うために収集する情報や利用するサービス
に費やすコスト。
[画像10: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-8ffa59688859bd31ef76-1.png ]
[総評]
今回の調査における業況判断DIは、+5.7ポイントとなり、2022年実施の第9回調査(▲1.1ポイント)のマイナス値からプラス値に回復する結果となりました。
今回の調査では、物価高や円安が進む不安定な経済動向や、ゼロゼロ融資の返済開始を一因とする倒産増加などネガティブな要因がある一方で、新型コロナ5類移行に伴う経済活動の活性化や中国からの団体旅行解禁をはじめとするインバウンド消費の回復などのポジティブ要因が寄与し、DI値のプラス転換につながったと考えられますが、2020年実施の第7回調査(▲56.5ポイント)において、コロナ禍の影響から業況判断DIは本アンケート史上最大のマイナス値を記録した後、第8回調査以降は一進一退の景況感が続いています。
アンケート回答企業の約8割が「今後倒産数が増加すると思う」と回答している状況からも、先行きを楽観視している企業は少ないことが読み取れます。実際に、第9回調査と比べて回収異常の発生割合が増加しており、与信管理予算は増加傾向にあるため、企業が取引先のリスク管理を強化しつつある様子がうかがえます。
本調査対象となった非会員は、売上10億円以上かつRM格付がD格以上(信用力中程度以上)の企業が中心であり、与信管理に予算を費やし、取引先のリスク管理に取り組んでいる企業が大半です。零細企業や信用力の低い企業は含まれておらず、RM会員と非会員の企業規模に大差がない中で、RM会員においては、非会員よりも景況感をポジティブに捉えている傾向がうかがえ、リスモンサービス利用者の3分の2において回収異常が発生していないこと等を考えれば、リスモンサービスが不安定な経済環境下においても、企業の与信管理に寄与しているといえます。
今後もリスモンは、与信管理のワンストップサービスの提供を通じて企業の効果的・効率的な与信管理を支援することで、貸倒れ回避やリスクのある取引の回避に寄与し、会員企業の発展に貢献してまいります。
※ 本編はダイジェスト版です。詳細な内容は、以下掲載サイトよりご覧いただけます。
https://www.riskmonster.co.jp/study/research/
[実施概要]
・調査名称 :第10回「企業の取引リスクに対する意識」調査
・調査方法 :インターネット調査およびダイレクトメール調査
・調査エリア :全国
・期間 :
リスクモンスター会員(RM会員) 2023年10月11日(水)〜11月10日(金)
リスクモンスター会員を除く(非会員) 2023年4月3日(月)〜10月31日(火)
・調査対象者 :RM会員2,604社及び売上高10億円以上の非会員
・有効回収数 :RM会員 874サンプル、非会員 154サンプル
■リスモン調べ動画
今回発表の『第10回「企業の取引リスクに対する意識」調査』はYouTubeの「リスモンちゃんねる」でもご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=neCXZ0EJdcs
▼リスモン調べ動画キャプチャ
[画像11: https://prtimes.jp/i/2438/6/resize/d2438-6-7f4d1642ce6859f1225e-10.png ]
■リスモン調べとは
リスモンが独自に調査するレポートのことです。これまでリスモンでは企業活動関連の調査として他にも「100年後も生き残ると思う日本企業調査」「環境への配慮が感じられる企業調査」や「この企業に勤める人と結婚したいアンケート調査」などを発表しております。
今後も「企業活動」に関するさまざまな切り口の調査を実施することで、企業格付の更新に役立てていくとともに、情報発信を行うことで新しい調査ターゲットの創出、新サービスの開発などに取り組んでまいります。
掲載サイトはこちら http://www.riskmonster.co.jp/rm-research/
■リスクモンスター株式会社について(東京証券取引所スタンダード市場上場 証券コード:3768)
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPクラウドサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要として、教育関連事業(定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」)やビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)、BPOサービス事業、海外事業(利墨(上海)商務信息咨詢有限公司)にサービス分野を拡大し、包括的な戦略で事業を展開しております。
リスモングループ法人会員数は、2023年9月末時点で13,851(内、与信管理サービス等7,315、ビジネスポータルサイト等3,096、教育事業等2,988、その他452)となっております。
<会社概要>
会社名 :リスクモンスター株式会社
所在地 :東京都中央区日本橋2-16-5 RMGビル
代表者 :代表取締役社長 藤本 太一
資本金 :1,188,168,391円
URL :https://www.riskmonster.co.jp/