アルツハイマー型認知症患者のガランタミン投与群における死亡率がプラセボ投与群より低いことを新規長期投与試験が示唆
[13/01/30]
提供元:PRTIMES
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認知機能の低下でもプラセボ投与群に対しガランタミン投与群が有意に少ない
ガランタミンの新規臨床試験の結果が発表され、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症治療薬ガランタミンを投与された患者群の死亡率がプラセボ投与の患者群に対し有意に低下したことが示唆されました。また、ガランタミン投与の患者群は、2年後の時点でプラセボ投与群に対し認知機能の低下が有意に少なかったことを治験担当医師がフロリダ州ハリウッドで開催された第51回米国神経精神薬理学会年次総会において発表しました。本試験はニュージャージー州タイタスヴィルのヤンセンリサーチLLCがスポンサーとなって実施しました。
当資料は、ジョンソン・エンド・ジョンソン・グループの医薬品研究部門であるヤンセン リサーチ アンド ディベロップメント(米国)が2012年12月5日(現地時間)に発表した英文プレスリリース抜粋の翻訳版として発表しています。従いまして、日本の状況を必ずしも反映したものではないことと、正式言語が英語であるため、内容については英文コメントが優先されます。
英文サイト:
http://www.janssenrnd.com/sites/default/files/pdf/GalantamineMortalityACNPReleaseProof.pdf#zoom=125
アルツハイマー型認知症患者のガランタミン投与群における死亡率が
プラセボ投与群より低いことを新規長期投与試験が示唆 〜認知機能の低下でもプラセボ投与群に対しガランタミン投与群が有意に少ない〜
[米国フロリダ州ハリウッド 2012年12月5日] ガランタミンの新規臨床試験の結果が発表され、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症治療薬ガランタミンを投与された患者群の死亡率がプラセボ投与の患者群に対し有意に低下したことが示唆されました。また、ガランタミン投与の患者群は、2年後の時点でプラセボ投与群に対し認知機能の低下が有意に少なかったことを治験担当医師がフロリダ州ハリウッドで開催された第51回米国神経精神薬理学会年次総会において発表しました。本試験はニュージャージー州タイタスヴィルのヤンセンリサーチLLCがスポンサーとなって実施しました。
本試験の最終中間死亡率分析の時点で、独立データ安全性モニタリング委員会が本試験の早期中止を勧告していましたが、これは治療薬投与群とプラセボ投与群間の死亡率のアンバランスが理由となっていました。その後に行われたデータの盲検解除に基づく分析の結果、ガランタミン投与患者群の死亡率がプラセボ投与群に対し統計学的に有意に低い [それぞれ3.1 パーセントと4.9パーセント (P=0.021)] ことが明らかになりました。また、最終分析の結果、死亡例合計89件のうち、ガランタミン投与群の死亡例が33件(3.2パーセント)、プラセボ投与群の死亡例が56件(5.5パーセント)となっています(P=0.011)。
24ヶ月目のミニメンタルステート検査(Mini Mental Status Evaluation ・MMSE)による認知機能のベースラインからの変化では、ガランタミン投与グループの認知機能の低下がプラセボ投与群に対し有意に少ないという結果が出ています。MMSEスコアの平均値はベースラインの19からプラセボ投与群が16.9、ガランタミン投与群が17.5にそれぞれ低下しています(P=0.001)。MMSEは、その有効性が実証されている認知機能の測定法です。
さらに、6ヶ月目におけるベースラインからのMMSEについては、ガランタミン投与群に比し、プラセボ投与群が有意に低下しています(P=0.001)。日常生活における活動の変化はDAD(Disability Assessment in Dementia)スコアによりベースラインから24ヶ月目までの変化を測定しましたが、プラセボ投与群がガランタミン投与群に対し有意に悪化しています(P=0.002)。DADは、その有効性が実証されている日常生活における活動の測定法です。
本試験について
本試験は無作為化二重盲検プラセボ対照臨床試験であり、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症の患者に対するガランタミンによる長期治療(2年間)における安全性と有効性の評価を目的に行われました。
安全性の主要評価項目は、死亡率ないし2年間の死亡例数としました。また、安全性の副次的評価項目は、2年間の治療途中で発生した重篤有害事象を含む、緊急処置を要する有害事象の発生件数となっています。
治療中に少なくとも緊急処置を要する有害事象(Treatment Emergent Adverse Event・TEAE)が1件でも発現した割合は、プラセボ投与群の約49パーセントおよびガランタミン投与群の54パーセントでした。また、両群とも約12パーセントの患者に重篤な有害事象が発生したことが報告されています。TEAEの報告数はプラセボ投与群よりもガランタミン投与群のほうが多く、特に消化器系の障害(悪心、吐き気)の発現が顕著でした。
有効性の主要評価項目は、24ヶ月目におけるMMSEスコアのベースラインからの変化でした。また、有効性の副次評価項目は、MMSEスコアによるベースラインから6ヶ月目までの認知機能の変化と、DADによるベースラインから24ヶ月目までの機能の変化となっています。
本試験には2,051人の被験者が参加し(プラセボ投与群1,023人、ガランタミン投与群1,028人)、13カ国・127個所の医療機関において実施されました。試験に参加した患者の年齢は45才から92才で、その平均年齢は約73才でした。また、患者の過半数が女性(65パーセント)でした。
ガランタミン投与群には1日あたり8mgのガランタミンが投与され、投与量は試験開始から12週目にかけて16mgから24mgまで増加されました。それ以後のガランタミンの一日あたりの投与量は16mgから24mgで維持されました。
*本邦におけるガランタミンの用法用量は、「通常、成人にはガランタミンとして1日8mg(1回4mgを1日2回)から開始し、4週間後に1日16mg(1回8mgを1日2回)に増量し、経口投与する。なお、症状に応じて1日24mg(1回12mgを1日2回)まで増量できるが、増量する場合は変更前の用量で4週間以上投与した後に増量する。」です。
アルツハイマー型認知症について
アルツハイマー型認知症は認知症の中でも最も多く見られる疾患で、通常の加齢とは異なる脳の変性疾患です。アルツハイマー型認知症は、入浴や食事などの日常生活における活動を行う能力や、記憶などの認識能力と機能的能力が徐々に障害されます。アルツハイマー型認知症はアメリカで6番目に多い死亡原因で、500万人以上の人々に影響を与えていると試算されています。2010年のアルツハイマー型認知症を含む世界の認知症患者の数は、3,560万人と推定されています。この数字は20年ごとにほぼ倍増し、2030年には6,570万人に、2050年には1億1,540万人に達すると推定されています。アルツハイマー型認知症を含む全世界の認知症治療にかかるコストの合計は、2010年度の世界GDP(国内総生産)の約1パーセント、金額では6,000億米ドルに達すると推定されています。 この金額には、非公式で無料の介護や地域単位および住居単位の介護と治療にかかるコストも含まれています。
ガランタミンについて
ガランタミンは、記憶障害などの軽度から中等度のアルツハイマー型認知症治療薬として承認されている、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬です。ガランタミンは認知症の病態そのものの進行を抑制するという成績は得られていません。ガランタミンの正確な作用機序は不明ですが、アセチルコリンの分解酵素であるアセチルコリンエステラーゼを阻害することにより、神経伝達物質アセチルコリンの濃度が高まることによる治療効果があると考えられています。
アルツハイマー型認知症による認知障害の原因は完全には明らかにされてはいませんが、神経伝達物質のアセチルコリンを産生するニューロンがアルツハイマー病患者の脳では変性が見られることが報告されています。このニューロンの変性の度合いと認知障害およびアミロイド斑の密度には相関があり、アルツハイマー型認知症の神経病理学的な特徴であると考えられています。
*本邦におけるガランタミンの効能効果は「軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制」です。
ヤンセン リサーチ アンド ディベロップメント(Janssen Research & Development, LLC)について
ヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメントでは、患者さんの苦しみを和らげる革新的な医薬品を発見・開発し、現代において最も重要な「いまだ満たされない医療ニーズ」を解決するというミッションのもとに社員が集結し、力合わせています。ジョンソン・エンド・ジョンソン傘下のヤンセンファーマシューティカルカンパニーズの一員として、最も大きな「いまだ満たされない医療ニーズ」を発見し、社内外の最高の科学を駆使して世界の患者さんのためにソリューションを見つけるのが私たちの戦略です。発見と開発における世界レベルの経験と運営における優越性をいかして、ヤンセン リサーチ アンド ディベロップメントは「がん」、「免疫」、「神経科学」、「感染症」、「ワクチン」、「心循環系」および「代謝性疾患」における革新的で効果的な治療法の確立に力を注いでいます。
ヤンセン リサーチ アンド ディベロップメント社の詳細はhttp://www.janssenrnd.com/でご覧いただけます。
ヤンセンについて
我々ヤンセンは、現代においてもっとも重要な「いまだ満たされない医療ニーズ」への対応と解決に力を注いでいます。これには、がん、免疫疾患、中枢神経疾患、疼痛、感染症が含まれます。患者さんへの貢献という強い意思に基づき、革新的な製品、サービスを開発提供し、健康問題の解決に努め、世界中のひとびとを支援しています。ヤンセンファーマ株式会社は、ヤンセンファーマシューティカルカンパニーズのひとつです。
ガランタミンの新規臨床試験の結果が発表され、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症治療薬ガランタミンを投与された患者群の死亡率がプラセボ投与の患者群に対し有意に低下したことが示唆されました。また、ガランタミン投与の患者群は、2年後の時点でプラセボ投与群に対し認知機能の低下が有意に少なかったことを治験担当医師がフロリダ州ハリウッドで開催された第51回米国神経精神薬理学会年次総会において発表しました。本試験はニュージャージー州タイタスヴィルのヤンセンリサーチLLCがスポンサーとなって実施しました。
当資料は、ジョンソン・エンド・ジョンソン・グループの医薬品研究部門であるヤンセン リサーチ アンド ディベロップメント(米国)が2012年12月5日(現地時間)に発表した英文プレスリリース抜粋の翻訳版として発表しています。従いまして、日本の状況を必ずしも反映したものではないことと、正式言語が英語であるため、内容については英文コメントが優先されます。
英文サイト:
http://www.janssenrnd.com/sites/default/files/pdf/GalantamineMortalityACNPReleaseProof.pdf#zoom=125
アルツハイマー型認知症患者のガランタミン投与群における死亡率が
プラセボ投与群より低いことを新規長期投与試験が示唆 〜認知機能の低下でもプラセボ投与群に対しガランタミン投与群が有意に少ない〜
[米国フロリダ州ハリウッド 2012年12月5日] ガランタミンの新規臨床試験の結果が発表され、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症治療薬ガランタミンを投与された患者群の死亡率がプラセボ投与の患者群に対し有意に低下したことが示唆されました。また、ガランタミン投与の患者群は、2年後の時点でプラセボ投与群に対し認知機能の低下が有意に少なかったことを治験担当医師がフロリダ州ハリウッドで開催された第51回米国神経精神薬理学会年次総会において発表しました。本試験はニュージャージー州タイタスヴィルのヤンセンリサーチLLCがスポンサーとなって実施しました。
本試験の最終中間死亡率分析の時点で、独立データ安全性モニタリング委員会が本試験の早期中止を勧告していましたが、これは治療薬投与群とプラセボ投与群間の死亡率のアンバランスが理由となっていました。その後に行われたデータの盲検解除に基づく分析の結果、ガランタミン投与患者群の死亡率がプラセボ投与群に対し統計学的に有意に低い [それぞれ3.1 パーセントと4.9パーセント (P=0.021)] ことが明らかになりました。また、最終分析の結果、死亡例合計89件のうち、ガランタミン投与群の死亡例が33件(3.2パーセント)、プラセボ投与群の死亡例が56件(5.5パーセント)となっています(P=0.011)。
24ヶ月目のミニメンタルステート検査(Mini Mental Status Evaluation ・MMSE)による認知機能のベースラインからの変化では、ガランタミン投与グループの認知機能の低下がプラセボ投与群に対し有意に少ないという結果が出ています。MMSEスコアの平均値はベースラインの19からプラセボ投与群が16.9、ガランタミン投与群が17.5にそれぞれ低下しています(P=0.001)。MMSEは、その有効性が実証されている認知機能の測定法です。
さらに、6ヶ月目におけるベースラインからのMMSEについては、ガランタミン投与群に比し、プラセボ投与群が有意に低下しています(P=0.001)。日常生活における活動の変化はDAD(Disability Assessment in Dementia)スコアによりベースラインから24ヶ月目までの変化を測定しましたが、プラセボ投与群がガランタミン投与群に対し有意に悪化しています(P=0.002)。DADは、その有効性が実証されている日常生活における活動の測定法です。
本試験について
本試験は無作為化二重盲検プラセボ対照臨床試験であり、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症の患者に対するガランタミンによる長期治療(2年間)における安全性と有効性の評価を目的に行われました。
安全性の主要評価項目は、死亡率ないし2年間の死亡例数としました。また、安全性の副次的評価項目は、2年間の治療途中で発生した重篤有害事象を含む、緊急処置を要する有害事象の発生件数となっています。
治療中に少なくとも緊急処置を要する有害事象(Treatment Emergent Adverse Event・TEAE)が1件でも発現した割合は、プラセボ投与群の約49パーセントおよびガランタミン投与群の54パーセントでした。また、両群とも約12パーセントの患者に重篤な有害事象が発生したことが報告されています。TEAEの報告数はプラセボ投与群よりもガランタミン投与群のほうが多く、特に消化器系の障害(悪心、吐き気)の発現が顕著でした。
有効性の主要評価項目は、24ヶ月目におけるMMSEスコアのベースラインからの変化でした。また、有効性の副次評価項目は、MMSEスコアによるベースラインから6ヶ月目までの認知機能の変化と、DADによるベースラインから24ヶ月目までの機能の変化となっています。
本試験には2,051人の被験者が参加し(プラセボ投与群1,023人、ガランタミン投与群1,028人)、13カ国・127個所の医療機関において実施されました。試験に参加した患者の年齢は45才から92才で、その平均年齢は約73才でした。また、患者の過半数が女性(65パーセント)でした。
ガランタミン投与群には1日あたり8mgのガランタミンが投与され、投与量は試験開始から12週目にかけて16mgから24mgまで増加されました。それ以後のガランタミンの一日あたりの投与量は16mgから24mgで維持されました。
*本邦におけるガランタミンの用法用量は、「通常、成人にはガランタミンとして1日8mg(1回4mgを1日2回)から開始し、4週間後に1日16mg(1回8mgを1日2回)に増量し、経口投与する。なお、症状に応じて1日24mg(1回12mgを1日2回)まで増量できるが、増量する場合は変更前の用量で4週間以上投与した後に増量する。」です。
アルツハイマー型認知症について
アルツハイマー型認知症は認知症の中でも最も多く見られる疾患で、通常の加齢とは異なる脳の変性疾患です。アルツハイマー型認知症は、入浴や食事などの日常生活における活動を行う能力や、記憶などの認識能力と機能的能力が徐々に障害されます。アルツハイマー型認知症はアメリカで6番目に多い死亡原因で、500万人以上の人々に影響を与えていると試算されています。2010年のアルツハイマー型認知症を含む世界の認知症患者の数は、3,560万人と推定されています。この数字は20年ごとにほぼ倍増し、2030年には6,570万人に、2050年には1億1,540万人に達すると推定されています。アルツハイマー型認知症を含む全世界の認知症治療にかかるコストの合計は、2010年度の世界GDP(国内総生産)の約1パーセント、金額では6,000億米ドルに達すると推定されています。 この金額には、非公式で無料の介護や地域単位および住居単位の介護と治療にかかるコストも含まれています。
ガランタミンについて
ガランタミンは、記憶障害などの軽度から中等度のアルツハイマー型認知症治療薬として承認されている、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬です。ガランタミンは認知症の病態そのものの進行を抑制するという成績は得られていません。ガランタミンの正確な作用機序は不明ですが、アセチルコリンの分解酵素であるアセチルコリンエステラーゼを阻害することにより、神経伝達物質アセチルコリンの濃度が高まることによる治療効果があると考えられています。
アルツハイマー型認知症による認知障害の原因は完全には明らかにされてはいませんが、神経伝達物質のアセチルコリンを産生するニューロンがアルツハイマー病患者の脳では変性が見られることが報告されています。このニューロンの変性の度合いと認知障害およびアミロイド斑の密度には相関があり、アルツハイマー型認知症の神経病理学的な特徴であると考えられています。
*本邦におけるガランタミンの効能効果は「軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制」です。
ヤンセン リサーチ アンド ディベロップメント(Janssen Research & Development, LLC)について
ヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメントでは、患者さんの苦しみを和らげる革新的な医薬品を発見・開発し、現代において最も重要な「いまだ満たされない医療ニーズ」を解決するというミッションのもとに社員が集結し、力合わせています。ジョンソン・エンド・ジョンソン傘下のヤンセンファーマシューティカルカンパニーズの一員として、最も大きな「いまだ満たされない医療ニーズ」を発見し、社内外の最高の科学を駆使して世界の患者さんのためにソリューションを見つけるのが私たちの戦略です。発見と開発における世界レベルの経験と運営における優越性をいかして、ヤンセン リサーチ アンド ディベロップメントは「がん」、「免疫」、「神経科学」、「感染症」、「ワクチン」、「心循環系」および「代謝性疾患」における革新的で効果的な治療法の確立に力を注いでいます。
ヤンセン リサーチ アンド ディベロップメント社の詳細はhttp://www.janssenrnd.com/でご覧いただけます。
ヤンセンについて
我々ヤンセンは、現代においてもっとも重要な「いまだ満たされない医療ニーズ」への対応と解決に力を注いでいます。これには、がん、免疫疾患、中枢神経疾患、疼痛、感染症が含まれます。患者さんへの貢献という強い意思に基づき、革新的な製品、サービスを開発提供し、健康問題の解決に努め、世界中のひとびとを支援しています。ヤンセンファーマ株式会社は、ヤンセンファーマシューティカルカンパニーズのひとつです。