医薬基盤・健康・栄養研究所、プランテックス、ロート製薬薬用植物の植物工場栽培に関する共同研究契約締結
[23/05/31]
提供元:PRTIMES
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薬用植物を有効活用しウェルビーイングな社会を目指す
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(大阪府茨木市 理事長 中村祐輔)(以下、NIBIOHNという)と株式会社プランテックス(東京都中央区 代表取締役社長 山田耕資)とロート製薬株式会社(大阪府大阪市 代表取締役社長 杉本雅史)は、2023年5月に国内での薬用植物の安定的栽培及びそれを活用した事業化に向けて、共同研究契約を締結しました。
今後、薬用植物を有効活用したウェルビーイングな社会を目指していきます。
[画像1: https://prtimes.jp/i/70420/8/resize/d70420-8-484b7f67e7cac2b0bbbd-0.gif ]
<研究の背景と目的>
(背景)
薬用植物は、漢方薬等の医薬品の原料となる他、健康食品や化粧品等にも広く用いられておりその需要は年々高まっています。薬用植物は高い栽培技術が求められます。また、日本国内では生産者の高齢化による担い手不足が深刻な問題となっています。さらには漢方薬原料の80%を中国等から輸入し、中国の需要増による価格上昇が起こっています。これら内外の情勢の影響を軽減し、栽培場所や気候に左右されず、高品質で安心・安全な薬用植物の栽培体制を国内で構築することが、長年求められてきました。
(今回の研究の目的)
この度NIBIOHN、プランテックス、ロート製薬がそれぞれの強みを活かして共同研究を行い、薬用植物の安定的栽培方法の構築及びそれを活用した事業化にむけて検討を進めることとしました。
NIBIOHNは、これまで薬用植物資源の収集・保存に取り組み、育種・栽培技術を培ってきました。多様な薬用植物の組織培養・水耕栽培技術を有し、中でも不可能とされてきた根を薬用部位とする薬用植物の水耕栽培を世界に先駆けて成功したという実績があります。
プランテックスは、個別閉鎖型次世代植物工場の開発技術(図1)及び植物の成長に影響を与える光・空気・水に関する20種類の環境条件(気温・湿度など)を精密に制御することで、植物が持つパフォーマンスを最大限引き出す栽培条件の最適化などの様々な実用化ノウハウを有しています。
ロート製薬は、プラント開発及び工場オペレーション、原料の量産化における経験を有しており、それと同時に薬用植物を配合した医薬品等商品の製造販売を通じてお客さまの健康に寄り添ってきました。
三者は、まず一般的に朝鮮人参として知られているオタネニンジン※(図2)の水耕栽培に取り組みます。オタネニンジンは、薬用植物の中でも水耕栽培が難しいとされていますが、その需要は高く、水耕栽培の実用化に成功すれば、私たちの健康増進に大きく寄与するものと期待されます。ここで得られた技術をほかの薬用植物に展開し、様々な薬用植物の安心安全な供給システムの確立を通じ、ウェルビーイング(心身の健康)な社会を実現していきます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/70420/8/resize/d70420-8-4be7fd9fbaaa085dda1e-1.gif ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/70420/8/resize/d70420-8-0848b51d50e64100ddc3-2.gif ]
<共同研究に対する想い>
■国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 薬用植物資源研究センター長 吉松嘉代
昨今の不安定な国際情勢を鑑み、薬用植物の国産化は喫緊の課題となっています。私どもがこれまでに培ってきた薬用植物の水耕栽培技術が、薬用植物資源の供給の安定化、そして安心・安全な医薬品の提供に貢献できますよう、共同研究チームで力を合わせ、さらなる技術革新を進めて参ります。
■株式会社プランテックス 取締役 秋山卓二
植物工場は、気候や地域に拠らず省資源・低環境負荷で植物を育てることができる技術として注目されています。当社はその中でも徹底的な環境制御により、付加価値の高い植物を安定的かつ再現性高く栽培することを目指しています。今回の共同研究では、当社技術が薬用植物の国産化という重要なテーマの一助になればと思っております。
■ロート製薬株式会社 執行役員 橋本将男
日本の資源を守り、育てることは未来を担う次の世代に対する我々の責務であります。今回、日本が誇る最先端の水耕栽培技術、植物工場に関する科学技術をもった三者の共同研究により薬用植物の国産化という社会課題の解決に向けて取り組んで参ります。そして、その先にある実用化及び新しい薬用植物栽培の社会実装にむけて邁進して参ります。
<用語解説>
※オタネニンジン:朝鮮人参で知られるオタネニンジン (Panax ginseng C.A. Meyer) は、ロシアの 沿海州、中国東北部、朝鮮半島原産のウコギ科(Araliaceae)の多年草で、ギンセノシド等のサポニン類を含み、抗疲労、抗糖尿、抗癌、抗ストレス、抗酸化作用などの薬理効果が知られています。根を利用した生薬「ニンジン」は、一般漢方処方の約1/4に配合される他、オタネニンジンは、健康食品、化粧品原料などにも利用され、近年需要が増加傾向にある重要な薬用植物の一つです。
<医薬基盤・健康・栄養研究所について>
2015年4月1日に医薬基盤研究所と国立健康・栄養研究所が統合し、設立されました。本研究所は、メディカルからヘルスサイエンスまでの幅広い研究を特?としており、我が国における科学技術の水準の向上を通じた国民経済の健全な発展その他の公益に資するため、研究開発の最大限の成果を確保することを目的とした国立研究開発法人として位置づけられています。
ウェブサイト:https://www.nibiohn.go.jp/
<株式会社プランテックスについて>
高度なものづくり技術を結集し、人工光型植物工場による新しい食料供給システムを実現していきます。当社は世界初となる密閉方式の栽培装置と植物成長制御ソフトウェアを独自開発しました。これらの導入により、効率性、安定性、多品種への対応力に優れた食料生産、更には特定の有用成分を豊富に含む高付加価値植物の栽培などの先端的な研究開発が可能になります。当社の持続可能な食料供給システムを通じて、世界の食と農に新しい常識が生まれることを願っています。
ウェブサイト:https://www.plantx.co.jp/
<ロート製薬株式会社について>
1899年に胃病蔓延という当時の健康課題から「胃活」を発売し創業。以来、「健康」を事業のコアバリューに据え、OTC医薬品やスキンケアを中心としたヘルス&ビューティー事業を軸に、機能性食品及び一次産業やレストランなどの食事業、最先端のライフサイエンス研究を推進し再生医療の領域にも事業を拡大しています。「健康」「美」「サイエンスに基づく高い品質」「一人ひとりが自律し、チャレンジを続ける企業文化」といった事業的強みや文化的特徴をベースに、すべての個人や社会の「Well-being」に貢献していきます。
ウェブサイト:https://www.rohto.co.jp/
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(大阪府茨木市 理事長 中村祐輔)(以下、NIBIOHNという)と株式会社プランテックス(東京都中央区 代表取締役社長 山田耕資)とロート製薬株式会社(大阪府大阪市 代表取締役社長 杉本雅史)は、2023年5月に国内での薬用植物の安定的栽培及びそれを活用した事業化に向けて、共同研究契約を締結しました。
今後、薬用植物を有効活用したウェルビーイングな社会を目指していきます。
[画像1: https://prtimes.jp/i/70420/8/resize/d70420-8-484b7f67e7cac2b0bbbd-0.gif ]
<研究の背景と目的>
(背景)
薬用植物は、漢方薬等の医薬品の原料となる他、健康食品や化粧品等にも広く用いられておりその需要は年々高まっています。薬用植物は高い栽培技術が求められます。また、日本国内では生産者の高齢化による担い手不足が深刻な問題となっています。さらには漢方薬原料の80%を中国等から輸入し、中国の需要増による価格上昇が起こっています。これら内外の情勢の影響を軽減し、栽培場所や気候に左右されず、高品質で安心・安全な薬用植物の栽培体制を国内で構築することが、長年求められてきました。
(今回の研究の目的)
この度NIBIOHN、プランテックス、ロート製薬がそれぞれの強みを活かして共同研究を行い、薬用植物の安定的栽培方法の構築及びそれを活用した事業化にむけて検討を進めることとしました。
NIBIOHNは、これまで薬用植物資源の収集・保存に取り組み、育種・栽培技術を培ってきました。多様な薬用植物の組織培養・水耕栽培技術を有し、中でも不可能とされてきた根を薬用部位とする薬用植物の水耕栽培を世界に先駆けて成功したという実績があります。
プランテックスは、個別閉鎖型次世代植物工場の開発技術(図1)及び植物の成長に影響を与える光・空気・水に関する20種類の環境条件(気温・湿度など)を精密に制御することで、植物が持つパフォーマンスを最大限引き出す栽培条件の最適化などの様々な実用化ノウハウを有しています。
ロート製薬は、プラント開発及び工場オペレーション、原料の量産化における経験を有しており、それと同時に薬用植物を配合した医薬品等商品の製造販売を通じてお客さまの健康に寄り添ってきました。
三者は、まず一般的に朝鮮人参として知られているオタネニンジン※(図2)の水耕栽培に取り組みます。オタネニンジンは、薬用植物の中でも水耕栽培が難しいとされていますが、その需要は高く、水耕栽培の実用化に成功すれば、私たちの健康増進に大きく寄与するものと期待されます。ここで得られた技術をほかの薬用植物に展開し、様々な薬用植物の安心安全な供給システムの確立を通じ、ウェルビーイング(心身の健康)な社会を実現していきます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/70420/8/resize/d70420-8-4be7fd9fbaaa085dda1e-1.gif ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/70420/8/resize/d70420-8-0848b51d50e64100ddc3-2.gif ]
<共同研究に対する想い>
■国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 薬用植物資源研究センター長 吉松嘉代
昨今の不安定な国際情勢を鑑み、薬用植物の国産化は喫緊の課題となっています。私どもがこれまでに培ってきた薬用植物の水耕栽培技術が、薬用植物資源の供給の安定化、そして安心・安全な医薬品の提供に貢献できますよう、共同研究チームで力を合わせ、さらなる技術革新を進めて参ります。
■株式会社プランテックス 取締役 秋山卓二
植物工場は、気候や地域に拠らず省資源・低環境負荷で植物を育てることができる技術として注目されています。当社はその中でも徹底的な環境制御により、付加価値の高い植物を安定的かつ再現性高く栽培することを目指しています。今回の共同研究では、当社技術が薬用植物の国産化という重要なテーマの一助になればと思っております。
■ロート製薬株式会社 執行役員 橋本将男
日本の資源を守り、育てることは未来を担う次の世代に対する我々の責務であります。今回、日本が誇る最先端の水耕栽培技術、植物工場に関する科学技術をもった三者の共同研究により薬用植物の国産化という社会課題の解決に向けて取り組んで参ります。そして、その先にある実用化及び新しい薬用植物栽培の社会実装にむけて邁進して参ります。
<用語解説>
※オタネニンジン:朝鮮人参で知られるオタネニンジン (Panax ginseng C.A. Meyer) は、ロシアの 沿海州、中国東北部、朝鮮半島原産のウコギ科(Araliaceae)の多年草で、ギンセノシド等のサポニン類を含み、抗疲労、抗糖尿、抗癌、抗ストレス、抗酸化作用などの薬理効果が知られています。根を利用した生薬「ニンジン」は、一般漢方処方の約1/4に配合される他、オタネニンジンは、健康食品、化粧品原料などにも利用され、近年需要が増加傾向にある重要な薬用植物の一つです。
<医薬基盤・健康・栄養研究所について>
2015年4月1日に医薬基盤研究所と国立健康・栄養研究所が統合し、設立されました。本研究所は、メディカルからヘルスサイエンスまでの幅広い研究を特?としており、我が国における科学技術の水準の向上を通じた国民経済の健全な発展その他の公益に資するため、研究開発の最大限の成果を確保することを目的とした国立研究開発法人として位置づけられています。
ウェブサイト:https://www.nibiohn.go.jp/
<株式会社プランテックスについて>
高度なものづくり技術を結集し、人工光型植物工場による新しい食料供給システムを実現していきます。当社は世界初となる密閉方式の栽培装置と植物成長制御ソフトウェアを独自開発しました。これらの導入により、効率性、安定性、多品種への対応力に優れた食料生産、更には特定の有用成分を豊富に含む高付加価値植物の栽培などの先端的な研究開発が可能になります。当社の持続可能な食料供給システムを通じて、世界の食と農に新しい常識が生まれることを願っています。
ウェブサイト:https://www.plantx.co.jp/
<ロート製薬株式会社について>
1899年に胃病蔓延という当時の健康課題から「胃活」を発売し創業。以来、「健康」を事業のコアバリューに据え、OTC医薬品やスキンケアを中心としたヘルス&ビューティー事業を軸に、機能性食品及び一次産業やレストランなどの食事業、最先端のライフサイエンス研究を推進し再生医療の領域にも事業を拡大しています。「健康」「美」「サイエンスに基づく高い品質」「一人ひとりが自律し、チャレンジを続ける企業文化」といった事業的強みや文化的特徴をベースに、すべての個人や社会の「Well-being」に貢献していきます。
ウェブサイト:https://www.rohto.co.jp/