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100Mbpsの汎用Ethernetを活用したCC-Link IE通信が可能に

サイクリック通信をソフトウェアで実現、IoTによる生産設備の見える化を促進

産業用オープンネットワーク「CC-Link」の普及活動を展開するCC-Link協会(本部:名古屋市)は、Ethernetベースの統合ネットワーク「CC-Link IE」の新しいラインアップとして、100Mbpsの汎用Ethernet通信を用いたオープンフィールドネットワーク「CC-Link IEフィールドネットワークBasic」を追加することを発表します。ソフトウェアの実装だけで通信対応が可能になる技術により、制御機器のネットワーク化をさらに簡単にすることで、生産設備の見える化や高効率化をより実現しやすいものにします。




[画像1: http://prtimes.jp/i/13541/9/resize/d13541-9-719167-1.jpg ]



■「CC-Link IEフィールドネットワークBasic」開発の経緯

CC-Link IEは、CC-LinkにEthernetの技術を取り込んだ産業用オープンネットワークです。他の産業用ネットワークにはない1Gbpsという広帯域性が特長で、制御用のサイクリック通信と、生産・稼働実績、品質、エネルギー使用量など生産現場のあらゆる情報を収集するトランジェント通信を、一つのネットワークの中で統合して行うことができます。CC-Link IEには、コントローラ間


通信の基幹ネットワーク「CC-Link IEコントローラネットワーク」と、コントローラと機器をつなぐ「CC-Link IEフィールドネットワーク」があります。

CC-Link IEはその特長が評価され、アジアをはじめグローバルで採用が拡大していますが、一方でIoT(Internet of Things)への注目度が高まるに連れ、従来は開発工数や費用対効果の面からネットワークの活用が困難であった機器や小規模な装置においても、高速性よりもコストパフォーマンスに優れ、導入しやすいネットワークへの接続ニーズが高まっております。

そこでCC-Link協会では、CC-Link IEとの相互接続性は維持しながらも、より簡単にネットワーク対応を可能にするソリューションとして、CC-Link IEフィールドネットワークBasicの仕様をリリースすることになりました。

■「CC-Link IEフィールドネットワークBasic」の特長

1)汎用のEthernet機器に実装可能
CC-Link IEフィールドネットワークBasicは機器の制御を行うサイクリック通信を、ネットワークプロトコルのアプリケーション層のソフトウェアで実現します。汎用のEthernet対応機器であれば、ソフトウェアを実装するだけで、CC-Link IEフィールドネットワークBasicへの対応が可能です。トランジェント通信は汎用Ethernetを使用する利点を活かし、SLMP(Seamless Message Protocol)を使用できます。また、HTTPやFTPなどの汎用Ethernetのアプリケーションも同時に実装し、共存して使用することができます。
[画像2: http://prtimes.jp/i/13541/9/resize/d13541-9-870329-3.jpg ]



2)上位システムとの連携などCC-Link IEの特徴を継承
生産現場の機器と上位ITシステムの連携など、CC-Link IEが提供する生産現場を見える化する機能は、CC-Link IEフィールドネットワークBasicでも継承されます。これにより、これまでCC-Link IEに対応できなかった機器も統合的に管理可能になります。
[画像3: http://prtimes.jp/i/13541/9/resize/d13541-9-112149-2.jpg ]



3)CC-Link IEフィールドネットワークBasic対応スレーブ機器を短期間・低コストで開発可能
汎用のEtherNet対応機器であれば、CC-Link IEフィールドネットワークBasicへの対応に必要なものはソフトウェアの実装のみであるため、機器ベンダーは短期間で対応製品を開発することが可能です。また、他のプロトコルに対応した機器とハードウェアの共通化も可能なため、低コスト化も推進することができます。加えて、マスタ機器は、PLC以外に汎用PCでも利用可能です。

■今後の予定

CC-Link IEフィールドネットワークBasicには、既にBalluff、CKD、Hilscher、IDEC、Molex、Phoenix Contact、三菱電機、ルネサス エレクトロニクスなど各社において製品開発に向けてご検討いただいております。

CC-Link協会ではベンダーによる開発を支援するため、サンプルコードの無償提供を行うほか、開発した機器の接続性チェックのために行うコンフォーマンステスト費用を、2016年8月から1年間無償化するなどのキャンペーンプログラムを実施します。

■CC-Link協会について

CC-Link協会は、CC-Linkの普及推進を図るために2000年に設立したオープンネットワーク推進団体です。主な活動としては、CC-Linkの技術仕様策定やコンフォーマンステストの実施、CC-Linkを活用した機器や装置の開発サポート、ユーザーの機器選定支援、CC-Link普及のための各種広報活動などがあります。会員数163社で発足したCC-Link協会は毎年拡大を続け、2016年6月末時点では海外企業2,010社を含む計2,715社が会員として加盟しております。
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