マイクロン、世界初となる1.5TB microSDカードと自動車機能安全の認証取得済みメモリを発表し、インテリジェントエッジでのデータ活用を推進
[22/06/21]
提供元:PRTIMES
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組み込みソリューションとパートナーシップを通じて、マイクロンの革新的な176層NANDと1α DRAMを産業市場と自動車市場に提供
2022年6月21日 - ニュルンベルク(ドイツ)発(Embedded World) - Micron Technology, Inc.(Nasdaq:MU)は本日、組み込み機器向け製品ポートフォリオとエコシステムのパートナーシップを拡大し、インテリジェントエッジでの複雑なメモリとストレージのニーズに最適化された強力なソリューションを提供すると発表しました。マイクロンは現在、1.5テラバイト(TB)の世界最大容量のmicroSDカード「i400」を顧客にサンプル出荷しています。このカードは、マイクロンが先駆的に開発した世界初の176層3D NANDを搭載し、産業グレードのビデオセキュリティを実現します。また、マイクロンは高性能で堅牢なソリューションを産業市場に提供するため、インダストリアル・クォウシェント(IQ)パートナープログラムにパートナーを追加します。さらに 低消費電力ダブルデータレート5(LPDDR5)DRAMメモリ(市場初の1α(1アルファ)プロセスノードがベース)について、国際標準化機構のISO 26262で定義されている自動車安全水準(ASIL)D 認証を初めて取得したことも発表しました。次世代の先進運転支援システム(ADAS)アプリケーションで求められる自律性と安全性の水準が一層高まる中、同認証はマイクロンのLPDDR5が厳格な機能安全基準を満たし、インテリジェント車両の自律性を最大限に実現するイノベーションを実現することを実証しました。
5G、人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)がエッジに集中し、自動運転車、ビデオセキュリティ、スマートファクトリー、エネルギーインフラ、ロボット、産業用輸送、などヘルスケアの分野でさまざまなデバイスが爆発的に増加しています。ABI リサーチによると、2026年までに250億台のIoTデバイスがネット接続され*[1]、各デバイスが膨大な量のミッションクリティカル・データを生成すると予測されています。このようなデータから実用的なリアルタイムのインサイトを得るためには、生成された場所(エッジ)でデータを保存、管理、分析することが一層重要になります。そして、これらのタスクを円滑に実行するためには、高温環境から衝撃・振動まで、過酷な条件下で大量のデータセットを処理することができる産業グレードのメモリとストレージが必要です。
マイクロンのコーポレートバイスプレジデント兼組込みビジネス部門(EBU)でジェネラル・マネージャーを務めるクリス・バクスターは、「エッジデバイスにより、公共安全から自動運転や製造業務まで、あらゆる局面で重要なインサイトが生成されるため、現代のスマートアプリケーションではレイテンシーや品質での妥協は許されません。マイクロンの最新の高性能、高耐久性ソリューションとなるビデオセキュリティ用のi400 microSDカードと自動車用ASIL D認証済みLPDDR5は、ビジネスに新たな価値をもたらし、インテリジェントエッジに欠かせない迅速なイノベーションを促進します」と述べています。
これらのソリューションは、産業用途として設計された独自の機能を搭載し、インテリジェントエッジで企業により多くの価値を生み出します。産業環境で誤動作が発生し、重要なデータの損失や事業中断につながる可能性のあるコンシューマーグレードのメモリやストレージとは異なり、マイクロンのi400と自動車用LPDDR5は、イノベーションを加速させ、エッジでより大きなビジネス価値を引き出すために必要な製品寿命と信頼性を実現する独自のカスタマイズが施されています。
世界初の1.5TB microSDは、AIを活用したビデオセキュリティ向けの産業用ストレージを提供
リアルタイムのビデオセキュリティに対する需要が高まる中、インターネットプロトコルを利用したビデオセキュリティおよび「サービスとしてのビデオセキュリティ」(VSaaS)市場は、2030年までに830億ドルに達すると予測されています*[2]。フリートダッシュカメラ、スマートホームセキュリティ、警官用ボディカメラ、工場内のAI対応カメラにはすべて、さまざまなメディアのデータを処理することができるストレージが必要です。マイクロンのi400は世界最大容量を誇るmicroSDカードであり、エッジおよびハイブリッドVSaaS環境での動画保存に最適です。
1.5TBの高密度により、最大4ヵ月(120日間)のビデオセキュリティのメディアをローカルに保存可能であるため、ユーザーはクラウドに保存するデータを最適化することができます。その大容量特性により、クラウド経由でプライマリストレージ用にデータを継続的にアップロードする必要がなくなり、ネットワーク帯域幅と運用コストの削減につながります*[3]。コスト負担の大きい高帯域幅やリモートサイト(接続性が制限された貨物船や石油掘削装置など)の利用削減を図る小規模企業などは、エッジで毎日i400ストレージを使用しながら、バックアップ用としてデータをクラウドへ定期的にアップロードすることができます。プライマリストレージをエッジに導入することにより、スマートカメラ内でリアルタイムのAI分析と迅速な意思決定が可能になります。このような俊敏性は、重大な法執行、公衆衛生、または安全に関する決定の際に特に重要です。
書き込み機能が限定されたコンシューマーグレードの市販カードとは異なり、i400は次のような特長を備えたビデオセキュリティ環境向けの設計になっています。
24時間365日連続で高品質な録画を5年間継続
4K動画の録画と、ライセンスプレートや顔認識などのオブジェクト検出や分類など、1秒あたり最大8つのAIイベントを同時に処理可能
平均故障間隔時間は200万時間
マイクロンは、クラウド管理の企業ビル向けセキュリティ製品プロバイダーであるヴェルカダ(Verkada)など、一部の顧客にi400をサンプル出荷しています。ヴェルカダはインテリジェントカメラにより、フォーチュン500の43社を含む12,000社以上の企業の安全を保護しています。また最近では、昨年米国で339%増加したアジア系憎悪犯罪の急増に対処するため、安全性向上を目指してアジア系アメリカ人の経営する企業に監視カメラを寄付しています。
ヴェルカダのハードウェアエンジニアリング担当バイスプレジデント、ラジ・ミスラ氏は「マイクロンの産業用ストレージは、動画保存とセキュリティ要件への最も厳しい要求を満たし、学校から大企業まで、顧客とコミュニティを保護する上で重要な役割を果たしています。最新のi400ソリューションは、エッジでの動画保存容量の強化とカメラ内AI分析の高速化を実現し、さらなる安心感をもたらします。これは応答時間が重視される危機対応では特に重要です」と述べています。
マイクロン、世界初となるLPDDR5のISO 26262 ASIL D認証を取得
ADAS対応車両では現在、1億行以上のコードが実行され、データセンターのコンピューティングに匹敵する数百TOPS(Tera Operations Per Second)の性能が求められます。ガートナー(R)によると、全世界のメーカー工場で装着される自動車メモリの市場は、2026年に150億ドル近くに成長し、昨年の33億ドルから4倍に成長すると予測されています*[4]。同時に、自動車メーカーは電子システムの厳格な機能安全基準を遵守する必要があります。アダプティブクルーズコントロール、車線逸脱警報、死角検知など、安全性を重視する用途に確実に対応するには、信頼性の高い高性能メモリが不可欠です。また、自動バレーパーキングやライドシェア、4Dデジタル画像レーダー、および完全なレベル5自動運転につながるハンズフリー体験など、ADASテクノロジーをさらに発展させることも鍵になります。
これらのニーズを満たすために、マイクロンの自動車用LPDDR5メモリは現在、自動車安全分野の有名なエキスパートであるエクシダ(exida)から、ISO 26262に準拠した最も厳格な安全インテグリティレベル、ASIL Dの認証を取得しました。また、LPDDR5の高性能、電力効率、低レイテンシーにより、次世代自動車システムの帯域幅要件の増大にも対応可能な余力も備えています。現在、48ギガビットおよび96ギガビットの密度で量産されているマイクロンのLPDDR5には、次のような特長があります。
独自のオンチップ安全機能:システム的およびランダムなハードウェア故障を検出して警告する機能がシステムに搭載されているため、車両はインテリジェントに反応し、対処可能
データアクセス速度が最大50%向上:レーダー、ライダー(LiDAR)、高解像度画像処理、5Gネットワーク、光学画像認識など、インテリジェント車両の複数のセンサーと入力から、ほぼ瞬時の意思決定が可能*[5]
電力効率が30%以上向上:電気自動車や従来型車両の消費電力を最小限に抑え、より環境に配慮した長距離輸送を実現し、排出ガスを削減*[6]
現在ISO 26262規格では、メモリに対しては明示的なASIL準拠が求められていませんが、マイクロンは安全なアプリケーションの実現でメモリが果たす重要性を認識しており、業界初でこの認証を取得し、独自の安全機能をオンチップ化しました。このような独自の機能により、リスクを軽減するための追加メカニズムを自動車メーカーが構築する必要性を最小限に抑え、システムデザインを簡素化し、市場投入までの時間を短縮し、メーカー各社の負担を大幅に軽減します。エクシダは、ASIL Dに関するLPDDR5の製品認証に加え、同期DRAM製品を開発するためのマイクロンのプロセス能力についてもISO 26262の要件に基づいて認証しました。この機能により、マイクロンは間もなくISO 26262に基づく車載ソリューションを追加発表する予定です。
これらの認証は、ASIL D要件への適合を評価するために業界初のLPDDR5ハードウェアのサンプル出荷を行い、機能安全のオフィスの設立を目指す、マイクロンの2021年マイルストーンに従うものです。同オフィスは、ミュンヘン、デトロイト、上海、東京などのマイクロンのラボを通じて、安全な自動車システムを設計するためのメモリ要件について顧客と協力することに専念します。
マイクロンのインダストリアル・クォウシェント(IQ)パートナープログラムに新たなパートナーが加入
これらの開発を補完するように、組み込み型のエッジコンピューティングモジュールのプロバイダーであるコンガテック(congatec)とファイテック(PHYTEC)が、マイクロンのインダストリアル・クォウシェント(IQ)パートナープログラムに加わります。IQプログラムは、エコシステムパートナーとの緊密な連携を促進し、品質、寿命、耐久性、信頼性に関する産業市場の厳しい要件に適合するソリューションを生み出します。これらの特性は、何十年もの間、機器を円滑に稼働させる必要のある工場などの産業用途に不可欠です。
コンガテックとファイテックは、それぞれコンピューター・オン・モジュールとシステム・オン・モジュールを設計・製造しており、医療技術、産業オートメーション、再生可能エネルギー、航空宇宙、輸送などの分野で使用されています。ドイツに拠点を置く上記2社を加えることで、マイクロンの定評あるメモリとストレージソリューションが産業市場でより広範に利用可能になり、急成長する欧州「インダストリー4.0」市場へのサービス提供が向上します。
このような製品ポートフォリオとパートナーの更新により、インテリジェントエッジ市場におけるマイクロンのリーダーシップが強化されます。マイクロンはメモリ市場のリーダーとして、自動車部門*[7]と産業部門*[8]の両方で独自の地位を確立しています。
ガートナーは、米国およびその他の国におけるGartner、Inc.とその関連会社の登録商標およびサービスマークであり、ここでは許可を得て使用されています。無断転載を禁じます。ガートナーは、調査資料に記載されているベンダー、製品、サービスを支持するものではなく、最高の評価またはその他の指定を受けているベンダーのみを選択するようにテクノロジーユーザーに助言するものではありません。ガートナーの調査資料は、ガートナーの調査組織の意見に基づくものであり、事実を示すものとして解釈してはなりません。ガートナーは、明示または黙示にかかわらず、この調査に関する一切の保証を放棄します。これには、商品性や特定目的への適合性に関する保証も含まれます。
Micron Technology, Inc.について
マイクロンは、情報活用のあり方を変革し、すべての人々の生活を豊かにするために、革新的なメモリおよびストレージソリューションを提供するリーディングカンパニーです。顧客第一主義を貫き、テクノロジーの最前線でリーダーシップを発揮し続け、洗練された製造技術と事業運営を妥協なく追求するマイクロンの製品ポートフォリオは、DRAM、NAND、NORの各種メモリからストレージ製品まで多岐にわたり、Micron(R)またはCrucial(R)のブランドを冠した高性能な製品を多数展開しています。マイクロンで生まれた数々のイノベーションは、データの活用を加速すると同時に、人工知能や5Gといった最先端分野の進歩の基盤として、データセンターからインテリジェントエッジ、さらにはクライアントコンピューターとモバイルをまたいだユーザーエクスペリエンスまで、さまざまな事業機会を新たに生み出し続けています。Micron Technology, Inc.(Nasdaq: MU)に関する詳細は、micron.comをご覧ください。
(C)2022 Micron Technology, Inc. All rights reserved. 情報、製品および仕様は予告なく変更される場合があります。マイクロン、マイクロンのロゴ、およびその他のすべてのマイクロンの商標はMicron Technology, Inc.に帰属します。他のすべての商標はそれぞれの所有者に帰属します。
[1] ABI Research, IoT Market Tracker – Worldwide, 2Q 2022(ABIリサーチ「IoTマーケットトラッカー – 全世界」2022年第2四半期)
[2] Allied Market Research, IP Video Surveillance and VSaaS Market By Product Type (Hardware, Software, Cloud Based Solutions, and Services) and Application (Banking & Financial Sector, Retail, Government & Higher Security, Manufacturing & Corporate, Residential, Entertainment, Healthcare, and Others) — Global Opportunity Analysis and Industry Forecast, 2021-2030(アライドマーケットリサーチ「製品タイプ別(ハードウェア、ソフトウェア、クラウドベースのソリューション、サービス)および用途別(銀行・金融部門、小売、政府機関および高レベルセキュリティ、メーカーと企業、住宅、エンターテインメント、ヘルスケアその他)IPビデオ監視とVSaaS市場 — グローバル機会分析および産業予測」2021〜2030年)
[3] ビットレートを1メガビット/秒と想定
[4] Gartner, Semiconductor and Electronics Forecast Database, Worldwide, 1Q22 Update(ガートナー「半導体および電子機器予測データベース」全世界、2022年第1四半期の更新)
[5] マイクロンのLPDDR5とランダムな故障カバレッジを、安全機能のない同等のデバイスと比較
[6] マイクロンのLPDDR5とランダムな故障カバレッジを、安全機能のない同等のデバイスと比較
[7] 自動車市場シェアは収益に基づいて算出。Gartner, Market Share: Semiconductors by End Market, Worldwide, 2021(ガートナー「市場シェア:エンドマーケット別半導体」全世界、2021年)
[8]産業市場シェアは収益に基づいて算出。OMDIA, Industrial Semiconductor Market Tracker — 4Q21 Analysis(オムディア「産業用半導体マーケットトラッカー」2021年第4四半期分析)
2022年6月21日 - ニュルンベルク(ドイツ)発(Embedded World) - Micron Technology, Inc.(Nasdaq:MU)は本日、組み込み機器向け製品ポートフォリオとエコシステムのパートナーシップを拡大し、インテリジェントエッジでの複雑なメモリとストレージのニーズに最適化された強力なソリューションを提供すると発表しました。マイクロンは現在、1.5テラバイト(TB)の世界最大容量のmicroSDカード「i400」を顧客にサンプル出荷しています。このカードは、マイクロンが先駆的に開発した世界初の176層3D NANDを搭載し、産業グレードのビデオセキュリティを実現します。また、マイクロンは高性能で堅牢なソリューションを産業市場に提供するため、インダストリアル・クォウシェント(IQ)パートナープログラムにパートナーを追加します。さらに 低消費電力ダブルデータレート5(LPDDR5)DRAMメモリ(市場初の1α(1アルファ)プロセスノードがベース)について、国際標準化機構のISO 26262で定義されている自動車安全水準(ASIL)D 認証を初めて取得したことも発表しました。次世代の先進運転支援システム(ADAS)アプリケーションで求められる自律性と安全性の水準が一層高まる中、同認証はマイクロンのLPDDR5が厳格な機能安全基準を満たし、インテリジェント車両の自律性を最大限に実現するイノベーションを実現することを実証しました。
5G、人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)がエッジに集中し、自動運転車、ビデオセキュリティ、スマートファクトリー、エネルギーインフラ、ロボット、産業用輸送、などヘルスケアの分野でさまざまなデバイスが爆発的に増加しています。ABI リサーチによると、2026年までに250億台のIoTデバイスがネット接続され*[1]、各デバイスが膨大な量のミッションクリティカル・データを生成すると予測されています。このようなデータから実用的なリアルタイムのインサイトを得るためには、生成された場所(エッジ)でデータを保存、管理、分析することが一層重要になります。そして、これらのタスクを円滑に実行するためには、高温環境から衝撃・振動まで、過酷な条件下で大量のデータセットを処理することができる産業グレードのメモリとストレージが必要です。
マイクロンのコーポレートバイスプレジデント兼組込みビジネス部門(EBU)でジェネラル・マネージャーを務めるクリス・バクスターは、「エッジデバイスにより、公共安全から自動運転や製造業務まで、あらゆる局面で重要なインサイトが生成されるため、現代のスマートアプリケーションではレイテンシーや品質での妥協は許されません。マイクロンの最新の高性能、高耐久性ソリューションとなるビデオセキュリティ用のi400 microSDカードと自動車用ASIL D認証済みLPDDR5は、ビジネスに新たな価値をもたらし、インテリジェントエッジに欠かせない迅速なイノベーションを促進します」と述べています。
これらのソリューションは、産業用途として設計された独自の機能を搭載し、インテリジェントエッジで企業により多くの価値を生み出します。産業環境で誤動作が発生し、重要なデータの損失や事業中断につながる可能性のあるコンシューマーグレードのメモリやストレージとは異なり、マイクロンのi400と自動車用LPDDR5は、イノベーションを加速させ、エッジでより大きなビジネス価値を引き出すために必要な製品寿命と信頼性を実現する独自のカスタマイズが施されています。
世界初の1.5TB microSDは、AIを活用したビデオセキュリティ向けの産業用ストレージを提供
リアルタイムのビデオセキュリティに対する需要が高まる中、インターネットプロトコルを利用したビデオセキュリティおよび「サービスとしてのビデオセキュリティ」(VSaaS)市場は、2030年までに830億ドルに達すると予測されています*[2]。フリートダッシュカメラ、スマートホームセキュリティ、警官用ボディカメラ、工場内のAI対応カメラにはすべて、さまざまなメディアのデータを処理することができるストレージが必要です。マイクロンのi400は世界最大容量を誇るmicroSDカードであり、エッジおよびハイブリッドVSaaS環境での動画保存に最適です。
1.5TBの高密度により、最大4ヵ月(120日間)のビデオセキュリティのメディアをローカルに保存可能であるため、ユーザーはクラウドに保存するデータを最適化することができます。その大容量特性により、クラウド経由でプライマリストレージ用にデータを継続的にアップロードする必要がなくなり、ネットワーク帯域幅と運用コストの削減につながります*[3]。コスト負担の大きい高帯域幅やリモートサイト(接続性が制限された貨物船や石油掘削装置など)の利用削減を図る小規模企業などは、エッジで毎日i400ストレージを使用しながら、バックアップ用としてデータをクラウドへ定期的にアップロードすることができます。プライマリストレージをエッジに導入することにより、スマートカメラ内でリアルタイムのAI分析と迅速な意思決定が可能になります。このような俊敏性は、重大な法執行、公衆衛生、または安全に関する決定の際に特に重要です。
書き込み機能が限定されたコンシューマーグレードの市販カードとは異なり、i400は次のような特長を備えたビデオセキュリティ環境向けの設計になっています。
24時間365日連続で高品質な録画を5年間継続
4K動画の録画と、ライセンスプレートや顔認識などのオブジェクト検出や分類など、1秒あたり最大8つのAIイベントを同時に処理可能
平均故障間隔時間は200万時間
マイクロンは、クラウド管理の企業ビル向けセキュリティ製品プロバイダーであるヴェルカダ(Verkada)など、一部の顧客にi400をサンプル出荷しています。ヴェルカダはインテリジェントカメラにより、フォーチュン500の43社を含む12,000社以上の企業の安全を保護しています。また最近では、昨年米国で339%増加したアジア系憎悪犯罪の急増に対処するため、安全性向上を目指してアジア系アメリカ人の経営する企業に監視カメラを寄付しています。
ヴェルカダのハードウェアエンジニアリング担当バイスプレジデント、ラジ・ミスラ氏は「マイクロンの産業用ストレージは、動画保存とセキュリティ要件への最も厳しい要求を満たし、学校から大企業まで、顧客とコミュニティを保護する上で重要な役割を果たしています。最新のi400ソリューションは、エッジでの動画保存容量の強化とカメラ内AI分析の高速化を実現し、さらなる安心感をもたらします。これは応答時間が重視される危機対応では特に重要です」と述べています。
マイクロン、世界初となるLPDDR5のISO 26262 ASIL D認証を取得
ADAS対応車両では現在、1億行以上のコードが実行され、データセンターのコンピューティングに匹敵する数百TOPS(Tera Operations Per Second)の性能が求められます。ガートナー(R)によると、全世界のメーカー工場で装着される自動車メモリの市場は、2026年に150億ドル近くに成長し、昨年の33億ドルから4倍に成長すると予測されています*[4]。同時に、自動車メーカーは電子システムの厳格な機能安全基準を遵守する必要があります。アダプティブクルーズコントロール、車線逸脱警報、死角検知など、安全性を重視する用途に確実に対応するには、信頼性の高い高性能メモリが不可欠です。また、自動バレーパーキングやライドシェア、4Dデジタル画像レーダー、および完全なレベル5自動運転につながるハンズフリー体験など、ADASテクノロジーをさらに発展させることも鍵になります。
これらのニーズを満たすために、マイクロンの自動車用LPDDR5メモリは現在、自動車安全分野の有名なエキスパートであるエクシダ(exida)から、ISO 26262に準拠した最も厳格な安全インテグリティレベル、ASIL Dの認証を取得しました。また、LPDDR5の高性能、電力効率、低レイテンシーにより、次世代自動車システムの帯域幅要件の増大にも対応可能な余力も備えています。現在、48ギガビットおよび96ギガビットの密度で量産されているマイクロンのLPDDR5には、次のような特長があります。
独自のオンチップ安全機能:システム的およびランダムなハードウェア故障を検出して警告する機能がシステムに搭載されているため、車両はインテリジェントに反応し、対処可能
データアクセス速度が最大50%向上:レーダー、ライダー(LiDAR)、高解像度画像処理、5Gネットワーク、光学画像認識など、インテリジェント車両の複数のセンサーと入力から、ほぼ瞬時の意思決定が可能*[5]
電力効率が30%以上向上:電気自動車や従来型車両の消費電力を最小限に抑え、より環境に配慮した長距離輸送を実現し、排出ガスを削減*[6]
現在ISO 26262規格では、メモリに対しては明示的なASIL準拠が求められていませんが、マイクロンは安全なアプリケーションの実現でメモリが果たす重要性を認識しており、業界初でこの認証を取得し、独自の安全機能をオンチップ化しました。このような独自の機能により、リスクを軽減するための追加メカニズムを自動車メーカーが構築する必要性を最小限に抑え、システムデザインを簡素化し、市場投入までの時間を短縮し、メーカー各社の負担を大幅に軽減します。エクシダは、ASIL Dに関するLPDDR5の製品認証に加え、同期DRAM製品を開発するためのマイクロンのプロセス能力についてもISO 26262の要件に基づいて認証しました。この機能により、マイクロンは間もなくISO 26262に基づく車載ソリューションを追加発表する予定です。
これらの認証は、ASIL D要件への適合を評価するために業界初のLPDDR5ハードウェアのサンプル出荷を行い、機能安全のオフィスの設立を目指す、マイクロンの2021年マイルストーンに従うものです。同オフィスは、ミュンヘン、デトロイト、上海、東京などのマイクロンのラボを通じて、安全な自動車システムを設計するためのメモリ要件について顧客と協力することに専念します。
マイクロンのインダストリアル・クォウシェント(IQ)パートナープログラムに新たなパートナーが加入
これらの開発を補完するように、組み込み型のエッジコンピューティングモジュールのプロバイダーであるコンガテック(congatec)とファイテック(PHYTEC)が、マイクロンのインダストリアル・クォウシェント(IQ)パートナープログラムに加わります。IQプログラムは、エコシステムパートナーとの緊密な連携を促進し、品質、寿命、耐久性、信頼性に関する産業市場の厳しい要件に適合するソリューションを生み出します。これらの特性は、何十年もの間、機器を円滑に稼働させる必要のある工場などの産業用途に不可欠です。
コンガテックとファイテックは、それぞれコンピューター・オン・モジュールとシステム・オン・モジュールを設計・製造しており、医療技術、産業オートメーション、再生可能エネルギー、航空宇宙、輸送などの分野で使用されています。ドイツに拠点を置く上記2社を加えることで、マイクロンの定評あるメモリとストレージソリューションが産業市場でより広範に利用可能になり、急成長する欧州「インダストリー4.0」市場へのサービス提供が向上します。
このような製品ポートフォリオとパートナーの更新により、インテリジェントエッジ市場におけるマイクロンのリーダーシップが強化されます。マイクロンはメモリ市場のリーダーとして、自動車部門*[7]と産業部門*[8]の両方で独自の地位を確立しています。
ガートナーは、米国およびその他の国におけるGartner、Inc.とその関連会社の登録商標およびサービスマークであり、ここでは許可を得て使用されています。無断転載を禁じます。ガートナーは、調査資料に記載されているベンダー、製品、サービスを支持するものではなく、最高の評価またはその他の指定を受けているベンダーのみを選択するようにテクノロジーユーザーに助言するものではありません。ガートナーの調査資料は、ガートナーの調査組織の意見に基づくものであり、事実を示すものとして解釈してはなりません。ガートナーは、明示または黙示にかかわらず、この調査に関する一切の保証を放棄します。これには、商品性や特定目的への適合性に関する保証も含まれます。
Micron Technology, Inc.について
マイクロンは、情報活用のあり方を変革し、すべての人々の生活を豊かにするために、革新的なメモリおよびストレージソリューションを提供するリーディングカンパニーです。顧客第一主義を貫き、テクノロジーの最前線でリーダーシップを発揮し続け、洗練された製造技術と事業運営を妥協なく追求するマイクロンの製品ポートフォリオは、DRAM、NAND、NORの各種メモリからストレージ製品まで多岐にわたり、Micron(R)またはCrucial(R)のブランドを冠した高性能な製品を多数展開しています。マイクロンで生まれた数々のイノベーションは、データの活用を加速すると同時に、人工知能や5Gといった最先端分野の進歩の基盤として、データセンターからインテリジェントエッジ、さらにはクライアントコンピューターとモバイルをまたいだユーザーエクスペリエンスまで、さまざまな事業機会を新たに生み出し続けています。Micron Technology, Inc.(Nasdaq: MU)に関する詳細は、micron.comをご覧ください。
(C)2022 Micron Technology, Inc. All rights reserved. 情報、製品および仕様は予告なく変更される場合があります。マイクロン、マイクロンのロゴ、およびその他のすべてのマイクロンの商標はMicron Technology, Inc.に帰属します。他のすべての商標はそれぞれの所有者に帰属します。
[1] ABI Research, IoT Market Tracker – Worldwide, 2Q 2022(ABIリサーチ「IoTマーケットトラッカー – 全世界」2022年第2四半期)
[2] Allied Market Research, IP Video Surveillance and VSaaS Market By Product Type (Hardware, Software, Cloud Based Solutions, and Services) and Application (Banking & Financial Sector, Retail, Government & Higher Security, Manufacturing & Corporate, Residential, Entertainment, Healthcare, and Others) — Global Opportunity Analysis and Industry Forecast, 2021-2030(アライドマーケットリサーチ「製品タイプ別(ハードウェア、ソフトウェア、クラウドベースのソリューション、サービス)および用途別(銀行・金融部門、小売、政府機関および高レベルセキュリティ、メーカーと企業、住宅、エンターテインメント、ヘルスケアその他)IPビデオ監視とVSaaS市場 — グローバル機会分析および産業予測」2021〜2030年)
[3] ビットレートを1メガビット/秒と想定
[4] Gartner, Semiconductor and Electronics Forecast Database, Worldwide, 1Q22 Update(ガートナー「半導体および電子機器予測データベース」全世界、2022年第1四半期の更新)
[5] マイクロンのLPDDR5とランダムな故障カバレッジを、安全機能のない同等のデバイスと比較
[6] マイクロンのLPDDR5とランダムな故障カバレッジを、安全機能のない同等のデバイスと比較
[7] 自動車市場シェアは収益に基づいて算出。Gartner, Market Share: Semiconductors by End Market, Worldwide, 2021(ガートナー「市場シェア:エンドマーケット別半導体」全世界、2021年)
[8]産業市場シェアは収益に基づいて算出。OMDIA, Industrial Semiconductor Market Tracker — 4Q21 Analysis(オムディア「産業用半導体マーケットトラッカー」2021年第4四半期分析)