国内クラウド市場は2019年度に2兆円へ成長
[15/09/24]
提供元:PRTIMES
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■ 2014年度の国内クラウド市場は7,749億円、2019年度には2兆円を超える予測
■ 運用・移行コストやセキュリティに対する不安がユーザーの利用障壁に
■ パブリッククラウドのIaaS/PaaSではグローバルベンダーが多くの顧客を獲得
MM総研(東京都港区、所長・中島 洋)は9月24日、国内クラウドサービス市場規模の2014年度の実績と2019年度までの予測、および需要動向に関して調査結果を発表した。
この調査は、クラウドサービスを導入済または検討中の法人計1,609社を対象に、本年8月にMM総研が実施したアンケートをもとに取りまとめた。国内のクラウド市場は2014年度7,749億円と前年度比23.8%増加して急成長を続けており、ユーザーの新規ビジネスにおけるクラウド活用や社内既存システムのクラウド移行の持続的な需要により、2019年度には2兆円を超える市場規模に拡大すると予測する。
[画像1: http://prtimes.jp/i/6717/10/resize/d6717-10-158969-1.jpg ]
一方、ユーザーのクラウド導入における運用コストやクラウドへの移行コスト、セキュリティに対する懸念をクラウドサービス提供事業者が払拭できておらず、クラウド普及の阻害要因となっていることが調査では明らかになっている。そのため、クラウド事業者やシステム構築事業者は、クラウドへの移行や運用業務を効率化するための支援サービスやセキュリティ面における体制において、一層の充実化が求められていると言える。
また、クラウド事業者間の競争が激化する中、パブリッククラウドを中心にスケールメリットを活かすグローバルベンダーの存在感が増しており、低価格化や機能進化に追随することが難しい国内ベンダーは一層の差別化が必至になるとMM総研では分析している。
■ 国内クラウド市場は2019年度に2兆円を超える
2014年度におけるクラウド市場全体は前年度比23.8%増の7,749億円となった。クラウドのコストメリットや信頼性の向上等を背景に、ユーザーの新規ビジネス展開における積極的なクラウド活用や、社内の既存システムのクラウド移行が加速する結果、2019年度までの年平均成長率は21.7%となり、2015年度は9,696億円、2019年度には2014年度比2.7倍の2兆679億円と2兆円を超える市場に成長すると予測する。
パブリッククラウド(SaaSおよびIaaS/PaaS)は2014年度2,486億円で前年度比33.0%増となった。IaaS/PaaSの急成長を背景に、パブリッククラウドは2019年度まで年平均18.3%で成長し、2014年度比2.3倍の5,767億円に達すると予測する。
プライベートクラウド(ホステッド、オンプレミスおよびコミュニティ)は2014年度5,263億円で前年度比19.9%増となった。2014年度から2019年度までの年平均成長率は23.2%で推移し、コミュニティクラウドやホステッド・プライベートクラウドの拡大により2017年度に1兆円を超え、2019年度には2014年度比2.8倍の1兆4,912億円になると予測する。
■ 運用・移行コストやセキュリティ不安がクラウドの利用障壁に
パブリッククラウド(SaaSおよびIaaS/PaaS)やホステッド・プライベートクラウドを利用していない企業の理由は、いずれも運用コストやクラウドへの移行コスト、情報漏えいに対する不安が上位を占めた。ユーザーがシステム基盤における「所有」と「利用」のトータルコストを比較して、慎重に見極める姿勢が鮮明になっており、クラウド事業者はセキュリティ面を含め、クラウドの利用メリットを積極的に示して利用障壁を緩和していく必要があるとMM総研は分析している。
[画像2: http://prtimes.jp/i/6717/10/resize/d6717-10-803450-2.jpg ]
■ IaaS/PaaSではAWS、ホステッド・プライベートではNTTコムの利用が最多
パブリッククラウドのIaaS/PaaSを基盤として活用している法人ユーザー(n=251)が利用するサービスは「Amazon Web Services」が41.4%と最も多く、年々増加傾向にある。2014年に国内データセンターからの提供を本格的に開始した「Microsoft Azure」は前年調査時より10ポイント以上利用率を高めている。ホステッド・プライベートクラウド(n=429)では「Enterprise Cloud」(NTTコミュニケーションズ)が17.0%と最も多い結果となった。
IaaS/PaaSではAmazonをはじめ、グローバルなスケールメリットを背景に価格や先進技術・サービス、マーケティングでリードする事業者が上位を占め、特に海外勢のクラウド事業者が上位3社を占める結果となった。
[画像3: http://prtimes.jp/i/6717/10/resize/d6717-10-531519-3.jpg ]
この調査では、クラウド市場をパブリッククラウド(SaaSおよびIaaS/PaaS)とプライベートクラウド(ホステッド、オンプレミスおよびコミュニティ)に分類した。事前調査として、国内法人ユーザーを対象にWebアンケートを実施し、10,896法人にアンケート回答を求め、その中から実際にクラウドサービスを導入済、あるいは検討している1,609法人を対象に調査を実施した。
同調査の概要は下記のURLで公開しています。
http://www.m2ri.jp/newsreleases/top.php
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<調査概要>
1.調査対象 :国内法人ユーザー※
2.回答件数 :予備調査(n=10,896)、本調査(n=1,609)
※全業種を対象に情報システムやネットワークの管理・運用担当者または、決裁や選定に関与する立場
※本調査はクラウドサービスの利用・検討者を対象
3.調査方法 :Webアンケート
4. 調査期間 :2015年8月17日〜8月24日
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調査の詳細な分析を加えたレポート「国内クラウドサービス需要動向(2015年版)」を発刊しています。
※レポートの価格、内容等詳細についてはお問い合わせください。
レポートの概要はこちら⇒ http://www.m2ri.jp/mc_report/