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【大規模調査】ITエンジニアの男女間賃金格差の実態がより鮮明に

"「なりたい」を解放する"をミッションにIT業界のジェンダーギャップの解消に取り組む bgrass株式会社(本社:東京都渋谷区 代表取締役:咸 多栄)は、「つくり手と、未来を拓く。」をビジョンに掲げる「Forkwell(フォークウェル)」を運営する株式会社grooves(グルーヴス 本社:東京都港区 代表取締役:池見 幸浩)と、ITエンジニア業界におけるジェンダー格差の解消を目指し、共同で大規模なアンケートを実施したことを発表いたします。




[画像1: https://prtimes.jp/i/105436/11/resize/d105436-11-fc1cedd1f7bb1abf818b-5.png ]

調査の背景


技術力が最も重視されるべきITエンジニアの世界でも、男女間の賃金やチャンスの機会に大きな格差が存在するという課題に注目し、実態を明らかにするため、共同でアンケート調査を行いました。

bgrassは、グルーヴス社が掲げる「性別が転職やマッチングに影響を与えるべきではない」という理念や、「ITエンジニアの男女間賃金格差の調査結果を発表(※)」への取り組みに賛同し、共にこの課題の解消に向けて取り組む意向を示しました。
今後、グルーヴス社とbgrassは本アンケート結果をもとに、IT業界における公平性と透明性の向上に取り組み、業界全体の改善に寄与する活動を進めていきます。すべてのエンジニアが自身の能力と経験を評価され、公正な報酬を受け取れる環境を実現することを目指しています。



調査報告


ITエンジニア437名の所属企業の分布
今回は、所属企業を下記の4つに分類し調査を実施しました。
・IT / Web系サービスが主力の自社開発企業
・受託開発・SES
・ITコンサルティング
・事業会社(IT以外が本業)
[画像2: https://prtimes.jp/i/105436/11/resize/d105436-11-217d0e4118b243773f2a-0.png ]


「IT / Web系サービスが主力の自社開発企業」は、男女格差が少ない
最も所属エンジニアの多い「IT / Web系サービスが主力の自社開発企業」は、男女格差が少ない傾向でした。

考えられる要因1:女性が働きやすい環境
・リモートワークやフレキシブルな働き方を導入している
・優秀な女性エンジニアが集まりやすい

考えられる要因2:意識の変化とダイバーシティの推進
・新しい企業が多く、進歩的な考え方やダイバーシティの推進に前向き
・性別に関係なく能力とパフォーマンスを評価する風土
[画像3: https://prtimes.jp/i/105436/11/resize/d105436-11-554a24ded96fdc3437ae-1.png ]


「受託開発・SES企業」で、大きな男女格差が判明
次に所属エンジニアの多い「受託開発・SES企業」を見てみます。
「IT / Web系サービスが主力の自社開発企業」と比較し、大きな男女間格差が見られました。
[画像4: https://prtimes.jp/i/105436/11/resize/d105436-11-19b83d477f5ad0d4deb9-2.png ]


受託開発・SES企業は、女性が出世しにくい構造
受託開発・SES企業は、どのタイミングで男女間の賃金格差が発生するのかを調査しました。
▼1年以上 5年未満の場合、男女間格差は見られない
[画像5: https://prtimes.jp/i/105436/11/resize/d105436-11-fac417e4b549943799ea-3.png ]


▼エンジニア経験が 5年以上の場合、男女間格差が顕著に現れる
[画像6: https://prtimes.jp/i/105436/11/resize/d105436-11-a1d8bccc2d86cc75967c-4.png ]


ポイント
・査定を繰り返すごとに男女格差が開いていく可能性
・業界そのものが、女性が出世しにくい構造になっている可能性
・男女共に800万円以上の高収入を目指しにくい

調査レポートの内容


・男女の賃金格差 経験年数による影響を調査
 ・1年 - 5年未満、男女間の賃金に差はない
 ・5年 - 10年未満、男女間の格差が深刻に
 ・10年以上で再び格差が埋まる傾向
・男女の賃金格差 業種・業態による影響を調査
 ・「IT / Web系サービスが主力の自社開発企業」は、男女格差が少ない
 ・「受託開発・SES企業」は、大きな男女格差が判明
 ・受託開発・SES企業は、女性が出世しにくい構造
・どう格差から抜け出すか?

記事URL:https://pr.forkwell.com/articles/earnings-gap-for-itengineers-2/


調査概要


調査対象:20〜60代までのITエンジニア
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:437名
回答者の性別:男性 311名 女性:126名

イベント案内


今回の調査結果の内容をもとにしたイベントを開催します。ITエンジニアの転職サービスを展開するフォークウェルからは赤川氏が「男女の賃金格差の実態」や「エンジニアの市場価値・求人トレンド」「ITエンジニア向けの年収交渉術」を紹介、テック業界のジェンダーギャップの解消に取り組むbgrassからは「働く時の男女の行動・経験の差」「働く上でのジェンダーギャップの感じ方」「サステナブルに働くためのヒント」など紹介します。
タイトル:ITエンジニアにおけるジェンダーギャップを考える
日時:6/21(水)19:30~21:10
場所:Zoom Webinar
イベント申し込みURL:https://forkwell.connpass.com/event/284181/

bgrass株式会社 咸 多栄よりコメント


今回の調査結果から、ジェンダー格差がしっかりと可視化されました。特にIT業界では、「技術力さえあれば男女関係ない」「男女関係なく実力で評価している」という声をよく聞きます。しかし、今回の結果で「同程度の技術力があっても、男女で格差が存在する」ということがわかりました。
特に衝撃的だったのは「受託開発・SES企業での男女差」です。「IT / Web系サービスが主力の自社開発企業」での男女格差は少なく、「受託開発・SES企業」の格差が大きい結果となりました。要因はForkwellさんの見解が近いのではないかと考えていますが、ここまで大きく差が出た理由はどこにあるのか、もっと課題感を持って業界全体で解決に向けて考える必要があると思います。マイノリティ当事者だけが頑張るのではなく、企業側の環境や意識を変えていく必要があると強く感じています。
今後、ESG投資やサステナブルな経営がますます求められ、職場のジェンダーギャップやダイバーシティ活動は無視できないものとなっていきます。6月に追加で出すレポートの内容を少し共有すると、ジェンダーギャップがある環境では40%以上の男女が、離職や異動を検討するという結果が出ています。
今回の調査結果がジェンダーギャップ解消やダイバーシティ活動の優先順位を少しでもあげるきっかけになれば良いと感じています。

株式会社grooves 赤川 朗よりコメント


Forkwell は、ITエンジニアのキャリア情報や求人情報を10年以上かけて収集し、そのデータをITエンジニアのキャリアに役立てるために公開してきました。
これまで、ITエンジニアの年収分布、「ITエンジニアは転職したほうが昇給できるバグ」の正体、テックリードやエンジニアリングマネージャーのキャリアなどをレポートしています。
これらの調査の過程では、男女の賃金格差の存在は示唆されていたものの、十分なサンプル数を集めることができず、その実態を明らかにすることができませんでした。
今回 bgrass社との共同調査を通じて、その課題を克服し、従来は可視化されていなかったITエンジニアにおける賃金格差を明らかにできました。
これは、すべてのITエンジニアがより公正な対価を得るきっかけになると考えます。
Forkwell は今後も、「つくり手と、未来を拓く。」というビジョンの実現に向けてこうした調査・情報発信を続けてまいります。

ヨーロッパ大学研究所研究員 高橋 裕希よりコメント(bgrass社アドバイザー)


bgrass社のプロダクト・調査・研修等にアドバイザーとしてご協力いただいている、ジェンダーと行動経済学の専門家・高橋 裕希さんより、調査結果に対するコメントをいただきました。

「経験年数が5年から10年未満の間」は育児期間と重なることが多く、また日本を含めた先進諸国でも未だに育児の負担が女性にかかる傾向にあります。この期間の男女格差は、女性が時短勤務やフレキシブル勤務を選ぶことで査定が下がり、昇進やボーナスを得にくいことが一因と考えられます。経験年数が10年以上経過すると再び格差が縮まる傾向が見られますが、それまでにキャリアを諦めてしまった女性も多いと考えられます。
こうした男女格差を解消するためには、長期的には社会のジェンダー規範を変える必要があると考えます。男女ともに育児に関わることで、賃金格差が解消されるだけでなく、長時間労働の風土も変わり、性別に関係なく働きやすい文化が生まれるでしょう。
短期的な解決策としては、私たちがジェンダー規範から生まれる格差を認識することが重要です。会社レベルでは、時短勤務やフレキシブル勤務でも評価を変えない、あるいはそれらの労働形態を当たり前とするなどの取り組みが考えられます。「IT/Web系サービスが主力の自社開発企業」で男女格差が少ないのは、この点を示唆しているように思います。
<略歴>
国際基督教大学を卒業後、アジア開発銀行研究所コンサルタントを経て、ボローニャ大学でPh.D.(Economics)を取得。2022年9月よりイタリアのヨーロッパ大学研究所研究員。


(※)ITエンジニアの男女間賃金格差の調査結果を発表
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000138.000005321.html

■Forkwell Press( フォークウェルプレス https://pr.forkwell.com/ )について
Forkwell Press は、株式会社groovesが運用する「エンジニアの生き様をウォッチするメディア」です。ITエンジニアのための最新の開発トレンドや技術勉強会レポート、転職情報などを公開しています。

■Forkwell( フォークウェル https://forkwell.com/ )いついて
2012年、職務経歴や経験技術などのプロフィールを登録できるポートフォリオサービスをローンチ。ITエンジニアに特化した求人・転職支援サービス、イベントやセミナーの開催を通じてITエンジニアのキャリアに新しい選択肢を提示することで、人生の可能性を拡げる支援を実施し続けています。今後も、時代に合わせた価値のある情報・サービス・場を提供し、より満足度の高いサービスを目指しながらITエンジニアのキャリア支援に貢献していきます。

■株式会社grooves( グルーヴス https://www.grooves.com/ )について
設立:2004年3月
代表者:代表取締役 池見 幸浩
所在地:東京都港区南青山五丁目4番27号 Barbizon104 7F
事業内容:
・総合満足度No.1 の求人企業・人材紹介会社向けクラウドサービス「Crowd Agent(クラウドエージェント)」
・ITエンジニア満足度No.1 のキャリア支援サービス 「 Forkwell(フォークウェル)」
地域創生ネットワーク :全国18道府県・27団体

■bgrass株式会社(https://bgrass.co.jp/)について
設立: 2022年7月
代表取締役:咸 多栄
本社所在地:東京都渋谷区神宮前6丁目23番地4号桑野ビル2階
事業内容:
・テック業界の女性やマイノリティのための支援プラットフォーム「sister(シスター)」
・ジェンダーギャップに関するイベント登壇や企業研修・自治体ワークショップなど
・女性エンジニアとIT企業のマッチングサービス「Waveleap(ウェイブリープ)」開発中
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