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Atomico Venture VI SCSpおよびAtomico Growth VI SCSpへのLP投資について

・グローバルユニコーンの創出に向けた、海外VCと国内VCとの連携機会の創出、海外VCの知見活用
・国内市場へのグローバルスタンダード、プラクティスの導入
・海外投資家からの国内VC市場へのリスクマネーの呼び込み




株式会社産業革新投資機構(本社:東京都港区、代表取締役社長:横尾敬介、以下「JIC」)は、欧州でテクノロジー分野を中心に投資を行うAtomico (UK) Partners LLP(以下「Atomico」)が運営するAtomico Venture VI SCSp (以下「Atomico Venture VI」)およびAtomico Growth VI SCSp(以下「Atomico Growth VI 」)に対して、それぞれ20百万米ドル、30百万米ドルのLP投資を行うことを決定しましたのでお知らせします。
JICはオープンイノベーションによる企業の成長と競争力強化に対する資金供給を通じて民間投資の促進や投資人材の育成等を行い、我が国の次世代産業を支えるリスクマネーの好循環の創出をミッションとしています。
JIC はミッション達成のため、民間ファンドへの LP 投資や傘下のファンドによる企業等への投資を通じて政策的に意義のある事業分野への投資を行います。


Atomico Venture VI およびAtomico Growth VIに対するLP投資について

(1) JICの投資基準
 JICの投資基準*では「ユニコーンの創出」等が重点投資分野として挙げられています。具体的にはグローバルな経済圏において競争力をもって持続的に成長することを目指すユニコーン(企業価値が10億ドル以上となる未上場スタートアップ)の創出に向けて、長期かつ大規模なリスクマネー供給を必要とする新規事業の創造に係る事業分野への支援を掲げております。
https://www.j-ic.co.jp/jp/investment/criteria/

(2) 投資分野の現状
 少子高齢化等を背景に、国内の市場規模が相対的に縮小傾向にある中、ユニコーンやそれを超える企業価値を有するスタートアップへの成長を志向するスタートアップにとって、グローバル市場への進出が重要となっています。一方、国や地域ごとに異なる規制や商慣習等の様々な課題もあることから、グローバルユニコーンへの成長を目指すためには、グローバルで活動する有力VCから、その経験や知見を活かした支援を受けることが有効とされています。アーリーステージからレイターステージまで、グローバルVCからの一貫した支援を受けることにより、アーリーステージからの海外市場への展開を視野に入れた商品やサービス等の開発、グローバルスタンダードに沿った資本政策や組織体制の構築、投資契約条件の整備や、事業拡大のための成長資金の調達等が可能になります。

(3) Atomico Venture VI およびAtomico Growth VIについて         
 Atomicoは欧州を中心に、シード期からIPOに至るまで将来性のあるテクノロジー企業に投資を行い、豊富な経験を生かして、その成長を支援しています。「優れた企業はどこからでも生まれる」という信念のもと2006年に設立され、100を超える企業を支援した実績を有しています。また、投資先企業のグローバル展開や人材獲得、マーケティングも支援しており、現在の運用総額は45億ドルにも上ります。Atomico Venture VIはアーリー、Atomico Growth VIはグロースを中心に、Atomicoの注力分野である欧州のテクノロジー企業への投資を行います。
JIC は、日本のスタートアップ・エコシステムの発展に向け、「ゴー・グローバル」を重点
支援分野の一つとし、国内 VC・スタートアップと海外 VC との連携強化等を目的とした海外
VC への出資に取り組んでいくこととしています。
 現在、Atomicoは欧州を中心に投資活動を行っていますが、日本のスタートアップに投資を行った実績があり、拡大しつつある日本のスタートアップ市場への関心を高めています。また、スタートアップ支援における知識や経験を生かし、日本のスタートアップ・エコシステムの発展に積極的に貢献しつつ、日本におけるグロース投資に関しても検討する方針です。
JICはAtomico Venture VI及びAtomico Growth VIへのLP投資を通じて、Atomicoに対して国内スタートアップへの国内VCとの共同投資機会を紹介するほか、Atomicoによるグローバルユニコーンを生み出すための投資戦略等に関する知見・経験の共有を促すことで、Atomicoと国内VCとの連携に繋がることを期待しています。また、Atomicoが有する、アーリーからレイターの各ステージに応じた、海外市場を視野に入れた商品やサービス等の開発や資金調達に関する知見をはじめ、スタートアップの資本政策や組織体制の在り方等に関するグローバルスタンダードやプラクティスの国内市場への導入に繋がることを期待しています。これらの取組が、結果的に日本のスタートアップ市場に対する海外投資家の関心向上に寄与することも期待しています。


<Atomico Venture VI>
名称  :Atomico Venture VI SCSp                  
設立  :2022年                                    
存続期間:11年半(最長3年間の延長が可能)                               GP   :Atomico Advisors VI S.a.r.l.

<Atomico Growth VI>
名称  :Atomico Growth VI SCSp                 
設立  :2022年                                    
存続期間:11年半(最長3年間の延長が可能)                               GP   :Atomico Advisors VI S.a.r.l.


<運用会社概要>
名称  :Atomico (UK) Partners LLP            
設立  :2008年
所在地 :英国・ロンドン/ドイツ・ベルリン/フランス・パリ/スウェーデン・ストックホルム
CEO :Niklas Zennstrom



(参考)JIC のファンド投資戦略  

[画像: https://prtimes.jp/i/126311/11/resize/d126311-11-ff95b86c8e891d88ac73-0.png ]




(参考)JIC のLP投資のねらい

(1)企業の成長と競争力強化に向けたリスクマネー供給の「呼び水」
産業競争力強化の観点から重要であるものの、民間投資資金が不足している分野(投資戦略、セクター、ステージ、地域等)への資金供給を行い、短期及び中長期的な民間投資資金の「呼び水」となることを企図します。

(2)リスクマネーの好循環を支える多様な投資チーム・投資人材・投資戦略の創出

1.投資チーム
JICからの投資を通じて、ファンドの運用チーム(運用会社)の経験値とトラックレコードを積み上げ、投資家への対応力を上げることで、次号ファンド以降機関投資家(年金・海外投資家等)からのリスクマネー仲介の担い手としての成長を促進します。

2.投資人材
JVCA(一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会)等の業界団体、機関投資家、投資先運用者の協力を得ながら、運用者におけるベストプラクティスの研究・導入、投資人材の育成を支援します。

3.投資戦略
日本に定着している戦略以外の戦略でも、ファンド設立等に対しJICがLP投資することで市場に多様性と厚みを付加します。


株式会社産業革新投資機構(JIC)について
JIC は2018 年 9 月、産業競争力強化法に基づき発足した投資会社です。JICは、Society5.0に向けた新規事業の創造の推進、ユニコーンベンチャーの創出、地方に眠る将来性ある技術の活用、産業や組織の枠を超えた事業再編の促進、を重点投資分野としています。これらの分野に対し、傘下のファンドや民間ファンドへの LP 投資を通じてリスクマネーを供給することで、我が国におけるオープンイノベーションを推進し、我が国産業の競争力強化や投資エコシステムの拡大に貢献することを目指しています。
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