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煮込みハンバーグソースの売上倍増(12月〜1月) 煮込みハンバーグは洋食の進化系!? 『洋食150周年』に見る煮込みハンバーグ丼の予感

ハインツ日本株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役社長:前田英広)が2008年9月にリニューアル発売した『煮込みハンバーグソース』の12月〜1月の売上(出荷ベース)が、前年比2.2倍を達成しました。また、主要メーカー各社の煮込みハンバーグソースも売上を伸ばしており、その結果、煮込みハンバーグソース市場の2008年の市場規模は約8.9億円となりました。これは2003年の約3.6億円から5年間で市場が2.5倍に拡大したことを意味します。


煮込みハンバーグの人気について、2008年10月のリリースでは当社の調査を元に、「煮込みハンバーグだと生焼けの心配がない」「焼きハンバーグだと焦がしてしまう」といった調理技術に関する問題解決が理由だと分析しました。 また、その後「野菜も一緒に煮込める」、「翌日に温めなおして食べられる」といった意見も寄せられました。

■「ご飯に合うか」がキーワード 〜煮込みハンバーグ好調に見る「洋食」との関係〜
 ハインツでは、煮込みハンバーグ好調の理由について、さらに分析を進めた結果、煮込みハンバーグと洋食文化との関連性に注目しました。ハンバーグは日本固有の食文化、「洋食」を代表する料理です。そして次頁の参考資料の通り、もともと洋食は日本人が西洋料理を「ご飯に合うように」工夫した料理なのです。たとえば、フランス料理のカツレツ(仔牛肉)が、トンカツ(豚肉、キャベツの千切り&ご飯&味噌汁と一緒に箸で食べる)に改良され、さらにカツ丼・串カツに“進化”しました。同様に、煮込みハンバーグも、日本人が引き続き「ご飯に合う」ように、西洋料理起源の料理を改良している発展形の1つ、と見ることが出来ます。そして、煮込みハンバーグもさらに発展し、いずれ「煮込みハンバーグ丼」が登場するかもしれません。


【今年は日本人が世界に誇る食文化『洋食』150周年】
■ハンバーグも、寿司や蕎麦のように、世界に誇れる“日本食”なんです
 今年は日本の開国150周年、それは同時に「洋食150周年」でもあります。カレーライスやハヤシライス、トンカツ、コロッケ、ナポリタン。日本人が大人から子供まで愛してやまない洋食。その洋食に関する記事が、 150周年を予告するかのように、2008年3月26日のTheNewYorkTimesの誌面を飾りました。世界的に日本食として認識されている「お寿司」や「お蕎麦」。ところが「ハンバーグ」や「オムライス」に代表される日本の“洋食”も、日本独特のものであることは意外に知られていません。例えばハンバーグ。同誌ではハンバーグのことを『米国の「ハンバーガー」のパテの部分を取り出して、デミグラスソースなどをかけたメニュー』と紹介しています。同誌では『“洋食”の素晴らしさは、ルーツは欧米にあるものの、原材料や調理の手順を大幅に変え、ときには全く無視することで、驚くほどの美味しさをうみだしている点にある。ほとんどの“洋食”はもはや“日本食”なのだ。』と説いています。
 
■ご飯に合う西洋料理〜これぞ洋食 、そのルーツは牛鍋
 明治維新で西洋料理に遭遇した日本人は、欧米の進んだ文化に追いつき、欧米人に負けない体格をつくるため、必死に牛肉を食べようとしました。仏教の影響から1200年もの間、肉食を禁止されてきた日本人が牛肉を食べるのには決死の覚悟が必要で、天皇陛下が食されたという事実が大ニュースとして報道されたほどです。しかしフランス料理を基本とするそのままの西洋料理は、どうしても庶民の口にはなじみませんでした。ところが伝統的な醤油やネギと一緒に煮た「牛鍋」(今のすき焼き)が大ヒット。そこから日本人の「洋食狂想曲」が始まったのです。西洋料理の食材や調理法を取り入れつつも、ご飯に合うように改良された料理、これらは明治時代の料理書で紹介され、大正時代にかけて全国に広がった「洋食屋」の定番メニューとなり、やがて一般家庭の日常の食事になりました。その後、高度成長期を経て、今ではファミリーレストランやコンビニのお弁当にも欠かせない存在となっています。

■洋食を象徴する「ハンバーグとデミグラスソースの組み合わせ」
 〜洋風ソースの王様「デミグラスソース」の商品化に取り組んだ日本人
 ご存知、ハンバーガーは米国生まれ、そしてハンバーグは明治維新前後に欧米から日本に伝わりました。どちらもルーツはドイツのハンブルグと言われ、日本人が大好きなメニューですが、ご飯に合うのがハンバーグ。ハンバーグにはいろいろなソースが使われますが、なんと言っても一番人気はデミグラスソースでしょう。
 「洋風ソースの王様」と言われるデミグラスソースは、フランス革命前の宮廷料理に起源をもち、革命からヌーベルキュイジーヌが起きる1970年代まで約200年間、世界の高級フランス料理(グランドキュイジーヌ)で一世を風靡しました。デミグラスソースは、フォン(肉と野菜のだし汁)とルゥ(小麦粉を脂で炒めたもの)をあわせたソースエスパニョールを、さらに半分程度まで煮詰めたもので、作るには膨大な手間・時間・コストがかかる高級ソースです。ところが、1970年代以降、世界の高級フランス料理界では 、日本的な“素材を生かす料理法”に関心が高まり、フォンをそのまま使う料理法が主流となって、デミグラスソースはほとんど使われなくなりました。また、発祥の地フランスの庶民的なレストランでは、もともと高級なデミグラスソースではなくソースエスパニョールが使われて現在に至っています。
 ところが同じ頃、日本に、「デミグラスソースを使った洋食の美味しさを、もっと多くの人に伝えたい」と考えて、商品化に取り組んだ男がいました。ハインツ日本のシェフ稲田英男(故人)です。 稲田は米国のハインツ本社でも着手していなかったこのソースの商品化に取り組みます。出来る限り手作りに近づけるために苦労を重ね、試行錯誤を経て、ついに1970年、業務用デミグラスソースの缶詰が誕生。1972年には家庭用のデミグラスソースを発売しました。こうして、フランス発祥の高級ソースは、いまや日本独自の食文化「洋食」の中で、洋食の名脇役として、さらに独自の発展を続けているのです。


(参考文献) 
1.上村泰子(著)「ハンバーグ」 グラフ社 1984年・昭和59年 
2. 赤堀吉松・赤堀峰吉・赤堀菊子(著) 「家庭応用洋食五百種」 1907年・明治40年 野村鈴助(新橋堂書店)  
3. 岩崎藤子(監)・瀬戸伸昭(編) 「おばあちゃん伝授の大正モダンわが家の洋食」 1996年・平成8年 日本ヴォーグ社 
4. 佐藤正光(著) 江原絢子(監) 「日本人」を知る本 - 人・心・衣・食・住 4.日本人の食事 2004年・平成16年 岩崎書店 
5. 松島千代野/北岡澄江(著) 「ホームエコノミクス形成期の食文化史と日本洋食文化の発展に関する研究」 1998年・平成10年 共立女子大学家政学研究所 
6. 村岡 実 著 「日本人と西洋食」  1984年・昭和59年 春秋社 、他



【ハインツ日本の「煮込みハンバーグソース」商品概要】
商品名  : 『煮込みハンバーグソース』
発売日  : 2008年9月1日 リニューアル発売
発売地域 : 全国  
内容量  : 200g  
メーカー希望小売価格 :231円(税込み)
調理方法 
1. 両面に焼き色がつくまで焼く 2. ソースと水を入れる 3. 弱火で約8〜10分煮込む


【商品特長】
・ハインツならではのデミグラスソース仕立て
小麦粉を香ばしく丁寧に炒めたルウに、香り豊かなポートワインを 加えたデミグラスソース仕立てです。

・国産3種のきのこ(まいたけ、ぶなしめじ、エリンギ)を使用
良質の国産きのこを入れた贅沢ソースです。

・安心の化学調味料無添加
ハンバーグそのもののおいしさを引き立てるソースです。

・フライパン1つで簡単調理
ハンバーグの両面をさっと焼き、ソースと水を加えて煮込むだけの簡単料理です。




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