BPOの放送人権委員会が、 テレビ東京の『宗教団体会員からの申立て』事案に関し、 放送の公共性・公益性を高く評価するも、「放送倫理上問題あり」との「見解」を公表
[14/01/21]
提供元:PRTIMES
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BPOの放送人権委員会
テレビ東京の『宗教団体会員からの申立て』事案に関し、
放送の公共性・公益性を高く評価するも、「放送倫理上問題あり」との「見解」を公表
http://www.bpo.gr.jp/
放送倫理・番組向上機構[BPO]の放送人権委員会(委員長・三宅 弘)は、2014年1月21日記者会見し、
「本件放送の公共性・公益性を高く評価するものであるが、申立人のプライバシーへの十分な配慮が
あるとは言えず、放送倫理上問題がある」との「見解」を公表しました。
この事案は、テレビ東京が2012年12月に放送した報道番組『あの声が聞こえる〜麻原回帰するオウム〜』で
後継団体アレフの信者として紹介された男性が、公道で隠し撮影された容姿・姿態が放送されたほか、
カウンセリングにおける会話や両親に宛てた手紙の内容が公にされるなど、プライバシーを侵害されたと
申し立てたものです。
決定の概要は以下の通り。
=============================================================================
委員会は、アレフの危険性についての疑惑などに関係する調査報道を行う、本件放送の公共性・公益性を高く評価し、今、なぜ若者がアレフに入信するのかを明らかにすることを目的とした、本件放送の申立人に関する部分についても同様に公共性・公益性を認めるものである。しかし、本件放送においては、申立人の顔に一定のボカシをかけ、申立人の声を機械的処理により変換したものの、年齢、出身地方や出身国立大学のある都市の情報、出身大学を想起させる構内や学部名の入った門柱の映像、実家付近の駅周辺の映像、卒業式らしき場での友人と写った写真などの情報を放送の中で順次示した。このため、申立人を知る一定の者には、本件放送の対象が申立人であると特定できることとなっている。(中略)この放送部分の内容がプライバシー権の侵害に至るか否かについては、委員の意見は一致しなかったが、放送倫理上の問題があることで意見が一致した。 いかに本件放送部分に高い公共性・公益性が認められるといっても、申立人と特定しうる状況下において、カウンセリングを受ける場や、両親に宛てた私信などの申立人の私生活の領域に、申立人の承諾なく踏み込んだ放送を行うことは、申立人のプライバシーへの十分な配慮があるとは言えず、放送倫理上問題があると判断する。
=============================================================================
■ 委員会決定の全文はこちら http://www.bpo.gr.jp/?p=7077&meta_key=2013
■ 委員会決定の「見解」とは http://www.bpo.gr.jp/?page_id=1124#gradation
「申立てから『委員会決定』までの流れ」 http://www.bpo.gr.jp/?page_id=1124
「放送人権委員会」運営規則 http://www.bpo.gr.jp/?page_id=1141
■放送倫理・番組向上機構について
名称 :放送倫理・番組向上機構[BPO]
放送事業の公共性と社会的影響の重大性を踏まえて、正確な放送と放送倫理の高揚に寄与することを
目的とした非営利・非政府の団体。言論・表現の自由を確保しつつ、視聴者の基本的人権を擁護するため、
放送への苦情や放送倫理上の問題に対応する独立した第三者機関で、民放連およびNHKによって設置され、
以下の三委員会から構成される。
委員会 :放送倫理検証委員会、放送と人権等権利に関する委員会(放送人権委員会)、
放送と青少年に関する委員会(青少年委員会)
住所 :東京都千代田区紀尾井町1-1 千代田放送会館
理事長 :飽戸 弘
URL :http://www.bpo.gr.jp/
テレビ東京の『宗教団体会員からの申立て』事案に関し、
放送の公共性・公益性を高く評価するも、「放送倫理上問題あり」との「見解」を公表
http://www.bpo.gr.jp/
放送倫理・番組向上機構[BPO]の放送人権委員会(委員長・三宅 弘)は、2014年1月21日記者会見し、
「本件放送の公共性・公益性を高く評価するものであるが、申立人のプライバシーへの十分な配慮が
あるとは言えず、放送倫理上問題がある」との「見解」を公表しました。
この事案は、テレビ東京が2012年12月に放送した報道番組『あの声が聞こえる〜麻原回帰するオウム〜』で
後継団体アレフの信者として紹介された男性が、公道で隠し撮影された容姿・姿態が放送されたほか、
カウンセリングにおける会話や両親に宛てた手紙の内容が公にされるなど、プライバシーを侵害されたと
申し立てたものです。
決定の概要は以下の通り。
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委員会は、アレフの危険性についての疑惑などに関係する調査報道を行う、本件放送の公共性・公益性を高く評価し、今、なぜ若者がアレフに入信するのかを明らかにすることを目的とした、本件放送の申立人に関する部分についても同様に公共性・公益性を認めるものである。しかし、本件放送においては、申立人の顔に一定のボカシをかけ、申立人の声を機械的処理により変換したものの、年齢、出身地方や出身国立大学のある都市の情報、出身大学を想起させる構内や学部名の入った門柱の映像、実家付近の駅周辺の映像、卒業式らしき場での友人と写った写真などの情報を放送の中で順次示した。このため、申立人を知る一定の者には、本件放送の対象が申立人であると特定できることとなっている。(中略)この放送部分の内容がプライバシー権の侵害に至るか否かについては、委員の意見は一致しなかったが、放送倫理上の問題があることで意見が一致した。 いかに本件放送部分に高い公共性・公益性が認められるといっても、申立人と特定しうる状況下において、カウンセリングを受ける場や、両親に宛てた私信などの申立人の私生活の領域に、申立人の承諾なく踏み込んだ放送を行うことは、申立人のプライバシーへの十分な配慮があるとは言えず、放送倫理上問題があると判断する。
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■ 委員会決定の全文はこちら http://www.bpo.gr.jp/?p=7077&meta_key=2013
■ 委員会決定の「見解」とは http://www.bpo.gr.jp/?page_id=1124#gradation
「申立てから『委員会決定』までの流れ」 http://www.bpo.gr.jp/?page_id=1124
「放送人権委員会」運営規則 http://www.bpo.gr.jp/?page_id=1141
■放送倫理・番組向上機構について
名称 :放送倫理・番組向上機構[BPO]
放送事業の公共性と社会的影響の重大性を踏まえて、正確な放送と放送倫理の高揚に寄与することを
目的とした非営利・非政府の団体。言論・表現の自由を確保しつつ、視聴者の基本的人権を擁護するため、
放送への苦情や放送倫理上の問題に対応する独立した第三者機関で、民放連およびNHKによって設置され、
以下の三委員会から構成される。
委員会 :放送倫理検証委員会、放送と人権等権利に関する委員会(放送人権委員会)、
放送と青少年に関する委員会(青少年委員会)
住所 :東京都千代田区紀尾井町1-1 千代田放送会館
理事長 :飽戸 弘
URL :http://www.bpo.gr.jp/