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国土交通データプラットフォームと公共交通データの連携実証実験を実施し、「GTFSデータリポジトリ」の試験運用を開始

一般社団法人社会基盤情報流通推進協議会(AIGID)は、国土交通データプラットフォームにバス情報等のGTFSフォーマットによる公共交通データを連携するため、県や事業者等と実証実験・検討会を実施しました。GTFSデータを一元的に管理する「GTFSデータリポジトリ」を構築し、試験運用を開始しました。GTFSデータリポジトリに登録されたデータが、国土交通データプラットフォーム上で検索・表示・ダウンロードが可能です。
有識者や県、民間事業者など多様なメンバーの参加のもと、公共交通分野のデータ横断的利活用の実現に向け、国交DPFと連携して公共交通データを掲載・利用するためのAPI仕様検討及び開発を行いました。APIを介した交通情報提供や交通分析等の活用が可能となります。




[画像1: https://prtimes.jp/i/69280/13/resize/d69280-13-9281e886c7fc2de6f317-0.png ]



公共交通データの整備状況と連携における課題


GTFS(General Transit Geed Specification)は、公共交通機関の停車場所(駅やバス停)の名称や位置情報,路線名称,時刻,運賃等の情報を記述する世界標準データフォーマットです。全国の民間事業者・自治体が、GTFSフォーマットによるデータを整備しています。現在(2022年3月時点)、全国のバスを中心に、船、私鉄・路面電車含め、 473の自治体及び交通事業者が、自治体オープンデータカタログサイト等をとおしてデータを公開しています。

地域の交通課題の現状分析や解決策の策定の目的で、GTFSデータを利用するためには、対象地域に存在する交通事業者のデータを取得し、独自に統合したうえで利用する必要があるなど、データ利活用において手間が多いことが課題となっていました。また、これらのデータを国土交通データプラットフォームで取り扱うため、最新データを一元的に検索・取得する仕組みが必要でした。

URL:国土交通データプラットフォーム https://www.mlit-data.jp/platform/index.html


検討会の実施


国土交通データプラットフォームと連携してGTFSデータを掲載し利活用を推進するため、API仕様検討やその試験利用を行う検討会(座長:東京大学空間情報科学研究センター教授・関本義秀)を設置しました。データ掲載を行う自治体の立場から、山形県(みらい企画創造部企画調整課)、富山県(地方創生局総合交通政策室地域交通・新幹線政策課)、兵庫県(県土整備部県土企画局交通政策課)が参画しました。また、東京大学大学院情報理工学系研究科の伊藤昌毅准教授、株式会社トラフィックブレイン太田恒平氏、日本バス情報協会の西沢明専務理事らの協力の下、技術検討を行いました。



GTFSデータリポジトリ


GTFSデータの登録と一元管理をおこなう「GTFSデータリポジトリ」を構築しました。県や事業者等のデータ作成者は、ダイヤ改正等に伴い更新されるデータをGTFSデータリポジトリに登録することが可能です。

登録されたデータの提供情報(feed_info.txt)を解析し、現在日時から相対的に、現在ダイヤ・次期ダイヤ・過去ダイヤを自動的に判定します。APIでデータを検索及び取得する際、現在有効なGTFSデータもしくは過去及び将来有効なデータを指定して、単一のURLでデータ取得が可能です。これにより、データ利活用者は、現在および過去・将来の交通情報をデータ分析に活用することが可能です。また、乗換案内サービス事業者などのコンテンツプロバイダーは、ダイヤ改正後に有効となる交通情報を事前にシステムに取り込み、遅延なくサービス等に反映するといった利活用が見込まれます。

2022年3月現在、GTFSデータリポジトリは試験運用中です。検討会に参画する山形県28件、富山県26件、兵庫県27件のGTFSデータを登録しています。また、その他自治体や事業者からオープンデータとして公開されているデータを約370件取り込んでいます。


URL:GTFSデータリポジトリ https://gtfs-data.jp/ 



API 活用事例


GTFSデータリポジトリのAPIを活用した事例として、GISを用いた交通情報分析が挙げられます。株式会社MIERUNEは、GISオープンソフトウェアである「QGIS」のプラグイン(拡張機能)として、GTFSデータを可視化する「GTFS-GO」を開発し公開しています。GTFS-GOは、GTFSデータを地図上に可視化し、バス停の表示や路線の色分け表示が可能です。このプラグインを用いる際、利用者がPCにあらかじめ保存したファイルを選択して、GIS上に取り込む必要がありました。

この度、GTFSデータリポジトリのAPIを用いた連携機能を「GTFS-GO」に追加しました。これにより、GIS分析を行う利用者は、事前にデータを収集し自身のPCに保存することなく、プラグインの画面上でGTFSデータリポジトリに登録されたデータから、必要なデータを選択し可視化することが可能となりました。

[画像2: https://prtimes.jp/i/69280/13/resize/d69280-13-f26945d105152090b686-1.png ]

URL:GTFS-GO https://plugins.qgis.org/plugins/GTFS-GO-master/


国土交通データプラットフォームとの連携


国土交通データプラットフォームとGTFSデータリポジトリのAPI連携を実装しました。GTFSデータリポジトリに登録された現在有効なGTFSデータ(バス停、経路、バスの動き)を、国土交通データプラットフォーム上で検索・表示・ダウンロードが可能です。

国土交通データプラットフォームでは、その他様々なインフラデータを横断的に検索や可視化を行うことができます。
[画像3: https://prtimes.jp/i/69280/13/resize/d69280-13-0c028900d96effc0be3c-2.png ]

表示例)兵庫県加古川市:かこバス/かこバスミニ、交通センサス、3D都市モデルを表示
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