メコン川流域で115種の新種発見!最新報告を発表
[17/12/21]
提供元:PRTIMES
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2017年12月19日、WWFはメコン川流域での生物調査の結果を報告し、2016年の1年間に115種の新種が発見されたと発表しました。 WWFが調査を開始した1997年から2016年までの間にメコン川流域で発見された新種は計2,524種となります。 しかし、今回新たに見つかった種の多くが、開発による環境破壊や、密猟や違法取引により、既に絶滅の危機に瀕していると考えられており、WWFはその早急な保全の取り組みが必要であることを強く訴えています。
[画像1: https://prtimes.jp/i/18383/14/resize/d18383-14-863471-3.jpg ]
WWF(世界自然保護基金)は2017年12月19日、メコン流域で新たに115種の新種が発見されたことを発表しました。
これは、これまでに行なわれてきた調査の結果、2016年の1年間で新種として確認された種(一部、亜種を含む)の総数で、その内訳は、哺乳類3種、魚類2種、爬虫類11種、両生類11種、植物88種。
WWFが調査を開始した1997年以降、メコン川流域で発見された新種の総数は、2016年の一年に発見された種を加え、実に2,524種に上ります。これは平均すると、1週間に2種が新たに発見されてきたことになります。
しかしこうした発見が続く中、近年メコン川流域では、急激な経済成長と人口増加に伴い、道路やダム等の建設計画が乱立。一連の開発行為のために環境破壊が深刻化しています。
生息地の分断や消失により多くの野生生物も危機に瀕しており、今回新たに発見された種の中にも既に絶滅のおそれがあるものが多く確認されました。
実際、インドシナ半島では道路やダムなどのインフラだけでなく、アブラヤシやゴムなどの大規模な農園の開拓や、紙・パルプを生産するための植林地の拡大、違法伐採の横行などの影響で、多くの森林が失われています。
また、流域の河川でも、現在204件ものダムの建設計画が持ち上がっています。
充分な環境評価や対策が成されないまま、これら多くのダムが建設されれば、自然の流れは失われ、産卵のために長距離を遡上する魚類や、イラワジイルカなどの水生哺乳類などが息づく淡水生態系に、深刻な影響が及ぶと考えられます。また、下流域での農業や漁業への影響も懸念されます。
さらに、希少な野生生物のペットとしての需要や、薬の原料、食肉としての利用等を目的とした、密猟や違法取引も横行。今回の調査と報告では、捕獲され売られていた新種のカメが、地域のマーケットで見つかった例もあり、環境の保全、違法取引の監視や法整備等、多角的な取り組みが強く求められています。
メコン川流域の豊かな自然は、6,000万人ともいわれる、多くの人々の暮らしを支え、多くの恵みをもたらしています。しかし、環境に配慮のない急激な開発による生態系の破壊や消失や、資源の過剰な利用が続けば、こうした人の暮らしの基盤もいずれ脅かされることになるでしょう。
WWFメコン・プログラム代表のスチュアート・チャップマンは今回の発表に際して、次のようにコメントしています。「このメコン川流域は、素晴らしい自然環境や野生生物が存在します。そして、それだけでなく、多くの人々が生きていくためにも必要な場所です。 貴重な自然や野生生物を保全しながら、人の暮らしも持続可能に続けられるよう、活動を続けます」
WWFはメコン川流域での生態系の保全と、地域の持続可能な発展の両立を目指し、森林モニタリングや、持続可能な天然ゴムの生産などをこれまでに推進。また、違法な野生生物取引の取り締まり強化や、ダム建設に対する政策提言にも取り組んできました。
そうした中で明らかになった、今回の新種の存在は、今後もこの流域で、未知の生きものたちが更に発見される可能性を示しています。WWFはこれからも、希少な野生生物や自然環境の保全と、持続可能な開発を目指した取り組みを支援してゆきます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/18383/14/resize/d18383-14-529509-1.jpg ]
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WWF(世界自然保護基金)は2017年12月19日、メコン流域で新たに115種の新種が発見されたことを発表しました。
これは、これまでに行なわれてきた調査の結果、2016年の1年間で新種として確認された種(一部、亜種を含む)の総数で、その内訳は、哺乳類3種、魚類2種、爬虫類11種、両生類11種、植物88種。
WWFが調査を開始した1997年以降、メコン川流域で発見された新種の総数は、2016年の一年に発見された種を加え、実に2,524種に上ります。これは平均すると、1週間に2種が新たに発見されてきたことになります。
しかしこうした発見が続く中、近年メコン川流域では、急激な経済成長と人口増加に伴い、道路やダム等の建設計画が乱立。一連の開発行為のために環境破壊が深刻化しています。
生息地の分断や消失により多くの野生生物も危機に瀕しており、今回新たに発見された種の中にも既に絶滅のおそれがあるものが多く確認されました。
実際、インドシナ半島では道路やダムなどのインフラだけでなく、アブラヤシやゴムなどの大規模な農園の開拓や、紙・パルプを生産するための植林地の拡大、違法伐採の横行などの影響で、多くの森林が失われています。
また、流域の河川でも、現在204件ものダムの建設計画が持ち上がっています。
充分な環境評価や対策が成されないまま、これら多くのダムが建設されれば、自然の流れは失われ、産卵のために長距離を遡上する魚類や、イラワジイルカなどの水生哺乳類などが息づく淡水生態系に、深刻な影響が及ぶと考えられます。また、下流域での農業や漁業への影響も懸念されます。
さらに、希少な野生生物のペットとしての需要や、薬の原料、食肉としての利用等を目的とした、密猟や違法取引も横行。今回の調査と報告では、捕獲され売られていた新種のカメが、地域のマーケットで見つかった例もあり、環境の保全、違法取引の監視や法整備等、多角的な取り組みが強く求められています。
メコン川流域の豊かな自然は、6,000万人ともいわれる、多くの人々の暮らしを支え、多くの恵みをもたらしています。しかし、環境に配慮のない急激な開発による生態系の破壊や消失や、資源の過剰な利用が続けば、こうした人の暮らしの基盤もいずれ脅かされることになるでしょう。
WWFメコン・プログラム代表のスチュアート・チャップマンは今回の発表に際して、次のようにコメントしています。「このメコン川流域は、素晴らしい自然環境や野生生物が存在します。そして、それだけでなく、多くの人々が生きていくためにも必要な場所です。 貴重な自然や野生生物を保全しながら、人の暮らしも持続可能に続けられるよう、活動を続けます」
WWFはメコン川流域での生態系の保全と、地域の持続可能な発展の両立を目指し、森林モニタリングや、持続可能な天然ゴムの生産などをこれまでに推進。また、違法な野生生物取引の取り締まり強化や、ダム建設に対する政策提言にも取り組んできました。
そうした中で明らかになった、今回の新種の存在は、今後もこの流域で、未知の生きものたちが更に発見される可能性を示しています。WWFはこれからも、希少な野生生物や自然環境の保全と、持続可能な開発を目指した取り組みを支援してゆきます。
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