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ギャビーアカデミーが東京大学との共同研究で開発〜世界初(*)「脳科学的」英語スピーキングトレーニングの新カリキュラムが完成〜

トライアル企業・学校法人の募集を開始します

株式会社ギャビーアカデミー(本社:東京都千代田区、代表取締役:ホール奈穂子、以下ギャビーアカデミー)は、東京大学大学院総合研究科酒井邦嘉教授との共同研究において、実践的な「話す英語」を脳科学的にトレーニングする「Gabby」の新メソッド、「脳科学的言語トレーニング法」の基本カリキュラムの開発を完了し、世界トップの「英語スピーキング評価 AI」CHIVOX(R)?の発音評価機能を導入したサービス提供の開始を2023年5月に計画していることから、一定の条件下でのトライアル企業・学校法人の募集を開始します。
(*)世界初とは東京大学総合研究科酒井邦嘉教授の「この普遍文法に基づく文生成のトレーニングは、海外でも実施例のないものである」という見解による。




[画像1: https://prtimes.jp/i/63571/14/resize/d63571-14-c7fa572e800056c0b8a1-0.jpg ]




背景



日本人の英語の運用能力は世界の中で低く、長年の英語教育改革にもかかわらずランクを下げ続けているのが現状です。特に深刻な問題と言えるのは、イー・エフ・エデュケーション・ファースト・ジャパン株式会社が毎年公表している「EF英語能力指数」の年齢別スコアにおいて、英語教育の効果が最も期待される18〜25歳という若年層が「非常に低い」という最低ランクであることです(参照URL: https://www.efjapan.co.jp/epi/regions/asia/japan/)。つまり従来の英語学習法は、英語の聞き取りや発話といった実践的な運用能力に結びついていないと言えます。さらに英語による口頭のコミュニケーションの重要度は、国際化の中で今後も増す一方であり、習得メソッドの抜本的な改善が求められています。

ギャビーアカデミー(参照URL: https://gabbyacademy.com)は、実用的な「話す英語」を脳科学的にトレーニングするアプリでの自主練習と、英語教授のための公的資格を持つ英語ネイティブスピーカー講師からのコーチングを組み合わせたサービス「Gabby」を提供しています。Gabbyは、東京大学の酒井邦嘉教授との共同研究(参照URL: https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/press/z0109_00283.html)の成果に、最新の情報テクノロジーを融合させることによって生まれた全く新しい概念の英語習得システムです。本共同研究において、酒井教授は言語脳科学に基づいた科学的な提案と検証を分担しています。この習得メソッドは「普遍文法」(注1)という考え方に基づいており、「脳科学的言語トレーニング法」(Neuro-Language Training, 以下NLT)として国際特許の出願が完了しています。(2021年11月24日付国際出願番号:PCT/JP2021/043059、2022年3月24日付台湾特許庁出願済(第110145821号))

ギャビーアカデミーが共同研究を行う東京大学大学院総合文化研究科の酒井邦嘉教授は言語脳科学者で、生物物理学・脳神経科学・言語学等の異分野の研究経験を持ち、米国マサチューセッツ工科大学でノーム・チョムスキーらの薫陶を受けて以来、人間の言語能力を脳科学で解明する研究を続けています。これまで酒井教授は、母語だけでなく第二言語としての英語や多言語が脳でどのように処理されているかを明らかにし、特に文法処理について、左脳の前頭葉にある「文法中枢」がすべての言語に共通して働くことを突き止めています。さらに脳活動の個人差を定量化した研究では、新たな言語に触れることで文法中枢の反応が活発化し、さらに習熟することで減弱しました(参照URL: https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/press/z0109_00003.html)。このような研究成果によれば、言語に共通した「普遍文法」(注1)を担う文法中枢に直接働きかけることで、言語の自然習得が促進されると考えられます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/63571/14/resize/d63571-14-f3256503e0756db8b9be-1.jpg ]




発表内容

ギャビーアカデミーは、言語の自然習得を目指すメソッドであるNLTの基本カリキュラムの開発を完了しました。また、第二言語教育の資格を持つ英語母語話者で構成されたギャビーアカデミーのチームで、そのメソッドに沿う音声トレーニングドリルを開発し、詳細なレベル分けを持つカリキュラムとして完成しました。以上のカリキュラムを実装したアプリに、世界トップの「英語スピーキング評価 AI」CHIVOX(R)?(参照URL: https://aied.jp/service/)の発音評価機能を導入(2023年5月リリース予定)します。サービスの品質向上を低コストで実現し、多くの英語学習者や学校法人などへ向けて利用を拡大させる計画です。

NLTは、具体的には以下のような「文生成力」「即応能力」「音韻能力」それぞれに対するトレーニングで構成されます。NLTメソッドに沿った反復練習で脳の言語野を鍛え、思い通りに英語を話し、聞き取れる力を習得します。

1. Composition Training(文生成力トレーニング)
聞こえた英文の一部を指示に従って変換したり、情報を追加して文を生成するトレーニングです。自然な英文を生成することから始め、具体的な情報を取捨選択しながら、文を思い通りに生成して発話することを目指します。

UG Builders(文構築)
動詞を中心に据えて文を構築することで言語に普遍的な思考パターンをトレーニングします。文の構造に対する意識を高め、暗記に頼らずに動詞から文を生成する能力を向上させます。

UG Structure(文変換)
普遍文法理論の要素を基に、文を変換させるトレーニングで文法中枢を刺激します。文の構造や変換に対する意識を高め、自然に文を生成する能力を向上させます。

UG Mastery(自由回答)
「誰が」「いつ」「どこで」「何を」などの情報を正確に聞き取り、自分の意志で自然な英文を生成する力を向上させます。

2. Response Training(即応能力トレーニング)
英語の情報を英語のまま捉えて、即座に回答していくトレーニングです。語学の知識に頼る余地をあえて与えないことで、瞬発力を鍛えます。また、これにより脳が文の構造を把握して自動的に英文を生成することに繋がります。

UG Speed(即応)
スティーヴン・クラッシェン氏の「自然習得順序仮説」(1977年)に基づいて難易度が設定されています。母語の影響があるため、覚えやすい規則の順序は言語間で必ずしも一致しませんが、多言語の観点から言語使用を評価する目安になります。

3. Phonology Training(音韻能力トレーニング)
母音や子音の発音矯正に留まらず、英語の音韻能力(ストレス・リズム・抑揚)を習得するトレーニングです。人工的な発音記号を使うことなく、脳科学的に自然な言語習得に沿った方法で相手に伝わりやすい発話方法を身につけます(Color Vowel(R)認定校、Karen Taylor & Shirley Thompson. Copyright (C))。

NLTメソッドの革新的なポイントは、言語学者ノーム・チョムスキーが提唱してきた「普遍文法」を基礎に据えて、単語中心の発想ではなく、文を生成するようなトレーニングを集中的に行うというものです(参考資料:酒井邦嘉著『勉強しないで身につく英語』PHP研究所、2022年)。言語学的な分析によると、文は単語を直線的に並べてできるのではなく、2つの言語要素を繰り返しつなぎ合わせた「木構造」に基づいて生成されます。酒井教授は、その文生成の過程が実際に脳の文法中枢によって担われているということを最近実証しました(参考資料:酒井邦嘉著『チョムスキーと言語脳科学』インターナショナル新書、2019年)。この普遍文法に基づく文生成のトレーニングは、海外でも実施例のないものであり、本共同研究で初めてスマートフォン上で手軽に使えるソフトウェアとして開発されました。

また、この画期的な英語習得法が脳に与える効果について、本カリキュラムの使用者を対象として、MRI装置を用いた機能的磁気共鳴画像法(注2)により、NLTの使用前後で活動の変化する脳領域を同定する研究を既に進めています。

本共同研究について

 

[画像3: https://prtimes.jp/i/63571/14/resize/d63571-14-e71fc95907dd71a37993-2.jpg ]

本共同研究について、酒井教授は次のように述べています。「英語を含めてあらゆる人間の言語は、勉強しないで自然に身につくものであり、大人がそのような自然習得の能力を失っているわけではありません。その普遍的なメカニズムを等閑視して、力業で単語ばかり覚えたり、効率重視の方法に頼ったり、文法を公式のようにとらえたりするようでは、かえって不自然な癖が定着して逆効果になります。つまり、人間が生まれつき持っている能力をいかに引き出すかが大切であり、これは本来教わることのできないものなのです。そこで、できる限り自然な習得メソッドを選択することが重要になってきます。Gabbyの新メソッドによってこの提言が確かめられることを、私は期待しています。」

さらに、ギャビーアカデミーのホール奈穂子代表取締役社長は次のように述べています。「日本人の多くは、学校教育や試験対策(TOEICなど)としての英語学習に多くの時間を費やすものの、実践的な英語力が身についていません。それが原因で、世界の舞台に立った時にせっかくの実力を発揮できていないのが現状です。その理由は、英語を聞いたり話したりする機会が他の国に比べて圧倒的に少ない日本独特の環境に加えて、脳が言葉を生み出す仕組みに沿った体系的な英語練習法が存在しないためだと考えます。以前、私自身が米国シリコンバレーや東南アジア諸国へ赴任し、留学プログラムの設計・運営を通じて日本人学生を支援していた際に、長年英語学習に貴重な時間を費やしてきたはずの彼らが、他国の学生と対等に英語でコミュニケーションができず、悔しい思いをしている姿を見てきました。彼らが思うままに英語を話し、世界を舞台に自己表現をする未来を描いて、Gabbyを開発しています。今では、あらゆる情報がネットで検索でき、AIを活用した翻訳・テキスト生成が可能となりました。メールを書いたり、プレゼンをしたりするための英語力の不足は、技術が代替する時代になったと感じ英語習得に対する努力に疑問を持つ人もいるように思います。しかし、事例のないトラブルの解決やイノベーションのための議論の際など、猛スピードで意見がぶつかり合う「コミュニケーションの現場」で、英語を使って自分の言葉を相手に伝え、多様な意見にその場で対応する力は代替できません。年齢を問わず、英語を自分の言葉として習得するためのメソッドとしてGabby NLTを確立させ、日本人を始め世界の人々が共通の言葉で意見を交わし合う未来を目指します。」

現在Gabbyでは、一定の条件を満たす法人・企業・教育機関を対象にトライアル予約を受け付けています。お申し込み・お問い合わせは以下のメールアドレス宛にお願いいたします。
【お申し込み・お問い合わせ】
info@gabbyacademy.com


用語解説:
注1 普遍文法(Universal Grammar, UG)
人間が言葉を生み出す能力の根底にある、すべての個別言語(日本語や英語など)に共通する文法。母語の獲得能力が生得的であるのは、この普遍文法が脳に備わるためである。

注2 機能的磁気共鳴画像法(functional magnetic resonance imaging, fMRI)MRI装置を用いて局所的な脳活動の時間変化を安全に計測する技術。
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