言語聴覚士が幼児通園施設の教育の一環としてオンラインで発音獲得支援を提供する実証研究結果を日本言語聴覚学会で発表
[24/07/18]
提供元:PRTIMES
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一般社団法人ことばサポートネットは、2024年6月兵庫県神戸市で開催された第25回日本言語聴覚学会において、幼児通園施設におけるオンラインことばの教室の取り組みに関する研究の発表を行いました。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/130843/14/130843-14-58d678f161b3edca72d01f85f8dda9ae-985x563.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「幼児通園施設におけるオンラインことばの教室実証実験の報告」一般演題 小児発声発語 6月21日(金)・埜藤奈美
第25回 日本言語聴覚学会 概要
名称:第25回日本言語聴覚学会 in 兵庫・神戸
テーマ:シン・言語聴覚士 〜過去から未来を繋ぎ、共に生きる〜
開催日:2024年6月21日(金)・22日(土)
会場: 神戸国際会議場
公式サイト:https://jaslht25.may-pro.net/index.html
子どもの発音獲得を取り巻く課題
発音を獲得するお子さんが多い幼児期に、「赤ちゃん言葉が長引いている」「先生やお友達に言いたいことが伝わらなくて困っている」などの心配事があるとき、様子を見ていて良いのか、特別な練習が必要なのか、どのような働きかけが必要なのか、専門職による助言が有効な場合があります。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/130843/14/130843-14-33fe3a7b4c5a86cde4dc4ede172ecbd6-2794x1574.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
発音の心配事がある場合には、自然には治りにくいと言われる「異常構音」がないかどうか、病気が隠れていないかどうかなどに気を付ける必要があります。
また、保護者や周りの方たちへ配慮を求める必要がある場合もあります。
こういった対応や判断には、専門的な技術や知識が必要で、園等の先生だけがその負担を負うのはとても大変なことです。
言語聴覚士などのことばの専門職が介入することで、お子さん本人・保護者の方にとっても、また、園の先生方にとっても、心配を軽減し、具体的な対応がわかります。
しかしながら、必要性があっても、地域の専門機関の不足などの理由で言語聴覚士などのことばの専門職につながりづらい現状があります。
私たちは、言語聴覚士がいない自治体や、専門職との連携が難しい園等がある現状に課題感を持ち、幼稚園等にオンラインのことばの教室を設置して園の先生方と一緒にことばの心配事のあるお子さんの支援を行う実証実験を行いました。
「幼児通園施設におけるオンラインことばの教室実証実験の報告」発表内容の概要
【方法】
・対象:A園に在籍する年中〜年長の4組の発音の心配事のある親子
・2023年2月ー7月 概ね週 1 回20分、オンラインで介入
・主に系統的構音訓練の手法を用いた言語療法を実施
【調査内容】
1.症状の改善の有無 2.保護者への影響 3.園の職員への影響
【結果】
▼症状の変化
・4名の対象児それぞれが、発音の改善を得た
▼保護者からの声
・仕事があっても受けることができて助かった
・説明がわかりやすかった
▼職員からの声
・情報共有をしやすい
・言語聴覚士の子どもへの関わり方を間近で見ることができてよかった
・子どもの変化の過程がわかった
・早期取り組みの重要性がわかった
【まとめと考察】
オンラインことばの教室の実施により
〇園児は症状の改善を得ることができた
〇保護者は、園と専門家の連携のもと、説明を受け相談することができた
〇職員は、専門職と連携することができ、業務負担感の軽減と知識・技術向上に繋がった
よって、情報通信技術を活用したオンラインことばの教室には一定の効果があったと考える。
今後の展望
言語聴覚士などの専門職が介入し、適切な対応が得られると保護者や本人の安心に繋がります。しかしながら、子どもの発音を専門とする言語聴覚士の数は限られており、近隣に言語療法を受けられる施設がない地域もあるのが現状です。
今回、地域資源の状況に関わらず支援が必要な方と専門職がつながりやすい方法の一つとして、オンラインことばの教室の実証実験を行い、一定の効果を報告することができました。
オンラインの性質上、できることには限りがありますが、地域の専門職の方々と連携をしながらよりよい方法を今後も模索していきたいと思っています。
また、切れ目ない支援のためには、学校教育機関との連携も重要と考え、現在、新潟県中越地域にて学校のことばの教室と連携を行う実証実験も行っています。
今回の発表では、ICTを活用した子どものための先進的な取り組みとして、参加者の方からの関心も高く、ご質問やご意見を多数いただくことができました。
必要性があっても、待機期間が長い、近くに専門職がいないといった状況に辛い思いをされるお子さん、保護者の方が少しでも減るよう、これからも活動を続けてまいります。
【団体概要】
一般社団法人ことばサポートネット
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/130843/14/130843-14-8ac566a556b9b8dfa3ec3b78a10cd907-3900x3900.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ことばサポートネットは、ことばや発音に悩む方々に、
言語聴覚士がいつでも寄り添える体制づくりを進めています。
■オンラインことばの相談・発音練習
■お子さん・保護者様向けイベント
■園・学校・保健センターでのことばの教室
■専門職向け講座・講習会など
■研修・啓蒙・調査研究
詳細は、公式ウェブサイトをご覧ください。
一般社団法人ことばサポートネット
https://www.kotoba-support-net.org/
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/130843/14/130843-14-58d678f161b3edca72d01f85f8dda9ae-985x563.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「幼児通園施設におけるオンラインことばの教室実証実験の報告」一般演題 小児発声発語 6月21日(金)・埜藤奈美
第25回 日本言語聴覚学会 概要
名称:第25回日本言語聴覚学会 in 兵庫・神戸
テーマ:シン・言語聴覚士 〜過去から未来を繋ぎ、共に生きる〜
開催日:2024年6月21日(金)・22日(土)
会場: 神戸国際会議場
公式サイト:https://jaslht25.may-pro.net/index.html
子どもの発音獲得を取り巻く課題
発音を獲得するお子さんが多い幼児期に、「赤ちゃん言葉が長引いている」「先生やお友達に言いたいことが伝わらなくて困っている」などの心配事があるとき、様子を見ていて良いのか、特別な練習が必要なのか、どのような働きかけが必要なのか、専門職による助言が有効な場合があります。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/130843/14/130843-14-33fe3a7b4c5a86cde4dc4ede172ecbd6-2794x1574.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
発音の心配事がある場合には、自然には治りにくいと言われる「異常構音」がないかどうか、病気が隠れていないかどうかなどに気を付ける必要があります。
また、保護者や周りの方たちへ配慮を求める必要がある場合もあります。
こういった対応や判断には、専門的な技術や知識が必要で、園等の先生だけがその負担を負うのはとても大変なことです。
言語聴覚士などのことばの専門職が介入することで、お子さん本人・保護者の方にとっても、また、園の先生方にとっても、心配を軽減し、具体的な対応がわかります。
しかしながら、必要性があっても、地域の専門機関の不足などの理由で言語聴覚士などのことばの専門職につながりづらい現状があります。
私たちは、言語聴覚士がいない自治体や、専門職との連携が難しい園等がある現状に課題感を持ち、幼稚園等にオンラインのことばの教室を設置して園の先生方と一緒にことばの心配事のあるお子さんの支援を行う実証実験を行いました。
「幼児通園施設におけるオンラインことばの教室実証実験の報告」発表内容の概要
【方法】
・対象:A園に在籍する年中〜年長の4組の発音の心配事のある親子
・2023年2月ー7月 概ね週 1 回20分、オンラインで介入
・主に系統的構音訓練の手法を用いた言語療法を実施
【調査内容】
1.症状の改善の有無 2.保護者への影響 3.園の職員への影響
【結果】
▼症状の変化
・4名の対象児それぞれが、発音の改善を得た
▼保護者からの声
・仕事があっても受けることができて助かった
・説明がわかりやすかった
▼職員からの声
・情報共有をしやすい
・言語聴覚士の子どもへの関わり方を間近で見ることができてよかった
・子どもの変化の過程がわかった
・早期取り組みの重要性がわかった
【まとめと考察】
オンラインことばの教室の実施により
〇園児は症状の改善を得ることができた
〇保護者は、園と専門家の連携のもと、説明を受け相談することができた
〇職員は、専門職と連携することができ、業務負担感の軽減と知識・技術向上に繋がった
よって、情報通信技術を活用したオンラインことばの教室には一定の効果があったと考える。
今後の展望
言語聴覚士などの専門職が介入し、適切な対応が得られると保護者や本人の安心に繋がります。しかしながら、子どもの発音を専門とする言語聴覚士の数は限られており、近隣に言語療法を受けられる施設がない地域もあるのが現状です。
今回、地域資源の状況に関わらず支援が必要な方と専門職がつながりやすい方法の一つとして、オンラインことばの教室の実証実験を行い、一定の効果を報告することができました。
オンラインの性質上、できることには限りがありますが、地域の専門職の方々と連携をしながらよりよい方法を今後も模索していきたいと思っています。
また、切れ目ない支援のためには、学校教育機関との連携も重要と考え、現在、新潟県中越地域にて学校のことばの教室と連携を行う実証実験も行っています。
今回の発表では、ICTを活用した子どものための先進的な取り組みとして、参加者の方からの関心も高く、ご質問やご意見を多数いただくことができました。
必要性があっても、待機期間が長い、近くに専門職がいないといった状況に辛い思いをされるお子さん、保護者の方が少しでも減るよう、これからも活動を続けてまいります。
【団体概要】
一般社団法人ことばサポートネット
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/130843/14/130843-14-8ac566a556b9b8dfa3ec3b78a10cd907-3900x3900.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ことばサポートネットは、ことばや発音に悩む方々に、
言語聴覚士がいつでも寄り添える体制づくりを進めています。
■オンラインことばの相談・発音練習
■お子さん・保護者様向けイベント
■園・学校・保健センターでのことばの教室
■専門職向け講座・講習会など
■研修・啓蒙・調査研究
詳細は、公式ウェブサイトをご覧ください。
一般社団法人ことばサポートネット
https://www.kotoba-support-net.org/