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日本初のPredictive Coding(R)(人工知能応用技術)搭載フォレンジックソフトウェア「Lit i View Xaminer(エグザミナー)」を開発 警察など捜査機関向けに提供開始

米ナスダック、東証マザーズ上場で国際訴訟支援サービスを手がける株式会社UBIC
(本社・東京都港区、代表取締役社長・守本正宏)は、新事業として、捜査機関向け
に犯罪捜査において電子データを収集・解析する次世代型フォレンジックソフトウェア
「Lit i View Xaminer」(リット・アイ・ビュー・エグザミナー)を開発、2013年9月
より警察等官公庁へ本格的に提供を開始します。




同ソフトは、国内の各捜査機関からの意見・要望、そして当社の長年のフォレンジック
調査経験を集約したもの。フォレンジックツールとしては、日本国内で初めて人工知能
をベースにした最先端技術「Predictive Coding(R)」(プレディクティブ・コーディング)
を搭載し、アジア言語(日本語・韓国語・中国語)にも完全対応。国産初の本格的
フォレンジックツールです。同ソフトウェアの価格はデータ容量別で、200GBの場合
(パソコン5台分のデータを同時に調査可能)年間契約150万円〜、警察・司法・政府等
法執行機関向けに販売していきます。

フォレンジック(forensic)とは、もともとインシデント・レスポンスや法的紛争・
訴訟に対し、電磁的記録の証拠保全及び調査・分析を行うとともに、電磁的記録の
改ざん・毀損等についての分析・情報収集等を行う一連の科学的調査手法・技術を
指します。ITが高度に発達した今日、犯罪捜査においても証拠のデジタル化が進み、
携帯電話の履歴を復元したり、パソコンメールのやりとりを収集・分析したりする
“デジタル鑑識”は不可欠であり、こうした電磁的記録による証拠保全や解析を特に
「デジタルフォレンジック」と呼んでいます。調査対象となる機器は、パソコン、
サーバ、外付けHDD、USBメモリなど多岐にわたり、膨大に増え続ける電子データを漏れ
なく、誤りなく収集するとともに、デジタル機器から削除されたデータを復元し、意図
的な改ざんが加えられたデータの抽出も行います。

デジタルフォレンジックは、米国の捜査機関であるFBIやCIA、警察、軍で使用され、
体系づけられてきた技術。2001年10月に発覚したエンロン社の不正会計事件によって、
その重要性がクローズアップされ、現在、多くのベンダーが捜査機関の要望を満たす、
より高度なフォレンジックツールを提供しています。

日本でも、2006年に大手IT企業の事件で削除メールの復元・解析が話題となり、2009年
には大手金融機関の従業員が顧客データベース内の個人情報を持ち出して売却する事件
が発生するなど、近年サイバー犯罪が急増しており、デジタルフォレンジックの強化が
叫ばれています。ところが、対応するフォレンジックツールの機能不足から、欧米に比
べて遅れをとっているのが現状です。

日本で唯一のディスカバリ総合支援企業である当社では、2010年3月、eディスカバリ
(証拠提出準備作業)支援システム「Lit i View (R)」(リット・アイ・ビュー)を開発
し、国際訴訟における電子データの証拠保全・調査・分析サービスを展開してきました。
そして今回、同ツールを“深化”させ、次世代型フォレンジックソフトウェア「リット・
アイ・ビュー・エグザミナー」を開発し、肥大化するデータ量や巧妙に進化する企業不正
やサイバー犯罪の手口に対応することとなりました。


サイバー犯罪を担当する国内各捜査機関との意見交換を通して当社が掲げた開発テーマは、
1.日本語などアジア言語に対応した検索機能の強化、2.「プレディクティブ・コーディン
グ」による調査時間の大幅な短縮と精度の向上--以上の2点でした。

従来のフォレンジックツールは米国などの海外製で、日本語など2バイトのアジア言語へ
の対応が不完全で「文字化け」を起こしやすく、証拠の発見に大きな支障をきたすという
欠点がありました。
これに対して、当社のソフトは「シフトJIS」「JIS」「EUC-JP」など日本語の文字コード
全てに対応。さらに「ひらがな」「カタカナ」「漢字」「半角カナ」など様々な入力形式
を複数組み合わせてキーワード検索することもできます。また、「Becky!」などに代表さ
れる日本独自のメールソフトや、文字・メタデータの展開、添付ファイルや圧縮ファイル
にも正確に対応することができます。

さらに、当社が誇るもうひとつのハイテクノロジーが「プレディクティブ・コーディング」
です。これは「上級検索」とも呼ばれ、一定のサンプルデータを元にして、未調査の文書
を事案に関係がある・なしに自動で分類することが可能な「自動ファイル重みづけ機能」
です。コンピュータによる網羅的な調査により、従来のキーワード検索や人為的レビュー
で見落とされがちな重要なデータ(証拠)の検出を可能にします。1時間あたりのドキュメ
ントのレビュー数は人間100に対して同ツールでは30万にも達します。同機能を搭載した
フォレンジックツールは日本初となります。

犯罪捜査において、捜査員にとって最大の障壁となるのは「時間の壁」--タイムリミット
です。警察は被疑者を逮捕した後、原則として48時間以内に被疑者を釈放するか、事件を被
疑者の身柄付きで検察官に送るか(送検)の判断に迫られます。一方で、1台のパソコンに
保存されている情報を書類に換算すると、2トントラック4台分に相当するとも言われます。
これらの膨大な電子データをITテクノロジーを介して、いかに速く、かつ正確に絞り込むか
--。これこそ、当社のフォレンジックツールに求められた使命なのです。
デジタルデータの中に潜伏するサイバー犯罪者たちを追跡する捜査員らをサポートすべく、
当社では今後も同ツールの改良および新機能の開発に努めてまいります。

なお、本件における通期業績予想への影響につきましては、軽微であります。


【UBICについて】
代表取締役社長:守本 正宏   東京都港区港南2-12-23 明産高浜ビル
URL: http://www.ubic.co.jp/


株式会社UBIC:国際的カルテル調査や連邦海外腐敗行為防止法(FCPA)に関連する調査、
知財訴訟、PL訴訟などで要求される電子データの証拠保全及び調査・分析を行うeディス
カバリ事業(電子証拠開示支援事業)のほか、電子データ中心の調査を行なうコンピュー
タフォレンジック調査サービスを提供する、リーガルテクノロジー総合企業。アジア言語
対応能力では世界最高水準の技術と、アジア圏最大の処理能力を有するラボを保有。2007
年12月米国子会社を設立。アジア・米国双方からアジア企業関連の訴訟支援を実施。2009
年末には企業内でも国際訴訟における電子証拠開示が可能な電子証拠開示支援システム
「Lit i View(R)」(リット・アイ・ビュー)を自社開発し、2011年10月からはクラウドサー
ビスとして「UBICリーガルクラウドサービス」の提供を開始。また、2012年3月に、アジア
言語に対応した「Predictive Coding(R)」(プレディクティブ・コーディング)技術を世界
で初めて独自開発し、実用化に成功。
2003年8月8日設立。2007年6月26日東証マザーズ上場。2013年5月16日NASDAQ上場。
資本金1,095,358,941円(2013年06月30日現在)。
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