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ワールド・リテールバンキング・レポート2017 : オープンバンキングには先見性が必要だが、新たな確固たる収益源が見込まれる

銀行は、進化を受け入れてオープン・バンキングを推進しなければならない。さもなくば、銀行離れのリスクが高まることになる

【2017年6月19日:パリ・ニューヨーク発】
オープンバンキングの進化が広がり続けています。 Capgemini(キャップジェミニ)とEfmaのワールド・リテールバンキング・レポート2017(WRBR 2017)によると、1)銀行が顧客インタラクションビジネスモデルにおける役割の選択と、2)アプリケーションプログラミングインターフェイス(API)の活用を慎重に行わないと銀行離れのリスクが高まることになります。 銀行は、フィンテックと協力し、顧客に革新的でパーソナライズされたサービスを提供することで、新たな収益源を創出し、顧客に大きな価値を提供することになり、結果としてオープンバンキングの潮流を先導することになります。




[画像1: https://prtimes.jp/i/25250/15/resize/d25250-15-304285-0.jpg ]


「フィンテックは現在、従来の銀行よりも高い顧客満足度スコアを獲得しており、銀行はフィンテックとの共同作業を広く求めています。オープンバンキングは、銀行に、サードパーティのさまざまなサービスを付加して商品やサービスをパーソナライズしカスタマイズすることで顧客基盤を維持・成長させることが出来ます。戦略的に考えずに、オープンバンキングの世界で役割を構築している銀行は、顧客離れを招く可能性があります」とAnirban Bose (キャップジェミ二 銀行・資本市場グローバル・ヘッド) は述べています。 「銀行がオープン・バンキングのための長期的な基盤を確立し、定着させるためには、今、ビジネス変革のアプローチを検討することが不可欠です。」

オープンバンキングトランスフォーメーションへと導くAPI
WRBR 2017では、フィンテックと金融機関が顧客中心のソリューションを作るために、競争ではなく協力するにあたり、APIがどのようにオープンバンキングへの道筋を提供しているかを詳述しています。 APIにはセキュリティとプライバシーについて多少の懸念はあるものの、銀行が既存のインフラストラクチャに大きな変更を加えることなくフィンテックの創意工夫を活用できるようにする上で重要と考えられています。

Vincent Bastid (Efma事務局長) のコメント:「最も成功する銀行は、オープンAPIを使用して、新しい顧客のインサイトと収益の流れを生み出し、顧客の利便性を向上させるでしょう。」「多くの銀行は現在、レガシーシステム間の情報フローを改善するためにAPIを内部的に使用しています。 実際には、先行導入する銀行が現れつつあり、自社のシステムとデータを積極的に第三者に提供し、新たな収益源を創出することにより、オープンバンキングでの役割を探索しています。」

コラボレーションはオープンバンキングの未来にとって不可欠
オープンバンキングへの進化がどのように進むかは、明確ではありません。フィンテックの回答者(53.8%)と銀行(43.5%)の大半は、銀行とフィンテックが連携して、顧客に利益をもたらす統合された補完的サービスを提供する業界間プラットフォームを構築する未来を予想しています。可能性は低いものの、あり得るシナリオとしては、銀行が商品やサービスを提供し続け、それらの流通をフィンテック、ビックテック、または他の新しいオープンプラットフォームに委ねるというものです。これは顧客獲得コストを削減する可能性を秘めていますが、金融機関離れや顧客の所有権問題(一体だれの顧客なのかという問題)を引き起こします。フィンテックのほぼ半数(47.8%)は、この将来のシナリオを予測しています。これに対して、銀行の予測はわずか28.8%です。

今年のWRBRではまた、フィンテックと銀行間のより緊密なパートナーシップにたいする確固たる意欲を定量化しました。大部分の銀行(91.3%)と大部分のフィンテック(75.3%)は、銀行が幅広いリソース、経験、専門知識を提供し、フィンテックが敏捷性と、市場投入スピード、そして顧客中心主義に新鮮な解釈を提供することで、将来にわたり協業すると予測しています。協業しAPIを活用することで、銀行とフィンテックはそれぞれの補完的な強みを活用することが出来、それぞれが独自に行うことよりもはるかに多くの顧客体験を向上させることができます。

「私たちは毎日クライアントと一緒に仕事をしています。彼らは、新しいビジネスモデルが形作られるときに果たすべき役割(必要な投資からこれらの新しいプレーヤーとのやり取りまですべて)をよりよく理解しようとしていると言います。多くの人がオープンバンキングは新標準であると理解していますが、その進め方についてはまだ不明確です。」 「オープンバンキングの機会が、商品ポートフォリオや流通ネットワークを改善しつつ、新たな収益源を創出している一方、顧客の離反リスクを最小限に抑えていることを、クライアントが目の当たりにするのを手助けしています。」とBoseは言います。

顧客経験とコラボレーションにおいて評価の高いフィンテックが重要
フィンテックの企業は、顧客が望むものをコード化して、銀行と顧客との関係に脅威を与えています。 Amazon、Apple、Facebookなどのビッグテック企業は、自社の銀行や経験からより多くを期待するように顧客を促してしています。このため、顧客はフィンテックを利用しており、40.3%が肯定的な経験をしていると答えているのに対して、銀行に対する評価は37.1%となっています。フィンテックは北米で最も人気があり、顧客の57.8%が肯定的な経験を提供しています(銀行に対しては49.5%)。世界的には、若くて技術に精通している顧客がフィンテックに切り替える可能性が最も高くなっています。

APIを使用すると、銀行とフィンテック企業の情報を共同で蓄積・活用することで、革新的で貴重な顧客体験をより簡単に開発出来るようになります。オープンバンキングの開発においては、ガバナンスと一貫した技術標準が必要です。さらに、銀行はオープンバンキングにおける役割、効果的な顧客データのカスタマイズ方法、新しい収益機会への対応方法を決定する必要があります。

ワールド・リテールバンキング・レポート2017方法論
今年のワールド・リテールバンキング・レポートでは、さまざまなステークホルダー間の生産的な協業を可能にするビジネス上および技術上の成果をAPIがどのように醸成するのかを探リます。グローバル調査の集計データと126の銀行やフィンテックの上級役員とのインタビューを取り上げています。

詳細については、https://www.worldretailbankingreport.comおよびhttps://www.efma.com/WRBR2017をご覧ください。


[画像2: https://prtimes.jp/i/25250/15/resize/d25250-15-333565-1.jpg ]


キャップジェミニについて
キャップジェミニは、2017年に創業50周年を迎え、従業員数19万人以上、40か国にビジネスを展開する、世界有数のコンサルティング、テクノロジー&アウトソーシングサービスプロバイダーです。グループの2016年のグローバルでの売上は125億ユーロを達成しました。お客様とともに、お客様のニーズに合わせて、お客様によるイノベーションと競争力の実現を可能にするビジネス、テクノロジー&デジタルソリューションを開発し、提供しています。完全な多文化組織であるキャップジェミニは、独自の作業形態である Collaborative Business ExperienceTMを開発し、独自のデリバリーモデルRightshore(R)を活用しています。

キャップジェミニの金融サービス事業ユニットは、グローバル銀行、資本市場企業、保険会社のビジネス変革およびITソリューションを提供し、業界における破壊的な動きに迅速に対応し、顧客に差別化された価値を提供することで、収益の流れを拡大します。 5万5000人以上の専門家からなるチームが、インフラストラクチャからアプリケーションに至るまで様々な技術と地域に渡る総合的なフレームワークを共同で提供し、世界最大の金融機関の3分の2を代表する1000以上のクライアントに合わせたソリューションを提供します。クライアントの取り組みは、世界の標準となる専門知識、新しい市場へのインサイト、そして四半世紀にわたる世界的に卓越したデリバリー実績を基に構築されています。

詳細は、以下をご覧ください。
https://www.capgemini.com(キャップジェミニ)
https://www.jp.capgemini.com(キャップジェミニ株式会社)
https://www.jp.capgemini.com/financialservices(キャップジェミニの金融サービス事業ユニット)

Rightshore(R)はキャップジェミニの登録商標です。

Efmaについて
1971年に銀行および保険会社によって設立されたグローバルな非営利団体であるEfmaは、意思決定者間のネットワーキングを促進します。そして、銀行や保険会社がイノベーションを促進し、組織変革を推進するための正しい決定を下すのに役立つ、質の高い見識を提供します。 130カ国の3,300以上のブランドがEfmaのメンバーです。
本部:パリ オフィス:ロンドン、ブリュッセル、バルセロナ、ストックホルム、ブラチスラバ、ドバイ、ムンバイ、シンガポール
参考:https://www.efma.com
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