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2人に1人が“脳育熱心ママ”!  「右脳派」に憧れ? 4割が「子供を右脳派に育てたい」 『右脳と左脳のバランスが重要』 脳の専門家が語る「脳育」とは




生活者の意識・実態に関するトレンドを調査するトレンド総研 (東京都渋谷区)は、20〜30代の0〜6歳までのお子様がいる女性500名を対象に、「子供の教育と脳の発育」に関する調査をおこなった。本調査により、母親の「子供の教育」に対する意識や「子供の脳の発育」に対する考え方が明らかになった。

[調査概要] ・調査期間:2011年11月17日〜11月21日/調査方法:インターネット調査・調査対象:20〜30代 既婚女性 500名(0〜6歳までのお子様と同居している方)


■“脳育熱心ママ”急増中!? 半数以上が「子供の脳の発育を意識」 

最近では子供から大人まで「脳」を鍛えることがブームとなり、ゲームやWeb、本などでさまざまなトレーニング方法が提唱されている。中でも幼児期においては、「脳」をバランス良く発達させる教育方法が注目を浴びているが、世の中の主婦は「子供の教育」と「脳の発育」についてどのような意識を持っているのだろうか。0〜6歳のお子様がいる既婚女性500名に調査を実施した。

まず最初に、「あなたはお子様に対して教育熱心だと思いますか?」と聞くと、「教育熱心だと思う」と答えた人は44%。約4割が教育熱心な母親であることがわかった。
さらに、「お子様の教育に対して、『脳の発育』を意識していますか?」と質問したところ、実に、52%と半数以上の母親が「意識している」と回答。近年のブームの影響もあってか、幼児期の子供に対しても「脳の発育」を意識している母親は多いようだ。
そこで、子供の「脳の発育」に良いと思うことは何か複数回答で聞いてみると、「話す(話しかける)」(91%)、「他人と触れ合う」(80%)などが多く、以下、「良く眠らせる」(73%)、「絵を描かせる(見せる)」(67%)、「音楽を聴かせる」(60%)、「字を書かせる(見せる)」(47%)と続いた。     
 

■子供は「左脳派」よりも「右脳派」に育ってほしい 約4割が回答    

次に母親に「お子様には『右脳派』※1と『左脳派』※2どちらに育ってほしいですか?」と聞いたところ、「右脳派」が42%、「左脳派」が12%、「どちらとも言えない」が46%となり、「右脳派」を支持する母親が多いことがわかった。また、母親自身にも「あなたは『右脳派』と『左脳派』どちらだと思いますか?」と質問すると、「右脳派」(44%)、「左脳派」(37%)、「どちらとも言えない」(19%)という結果に。ちなみに、「自身が右脳派である」と回答した母親の44%が「子供も『右脳派』に育てたい」と答え、「子供を左脳派に育てたい」という母親は12%。同様に、「自身が左脳派である」と回答した母親についても、49%が「子供を『右脳派』に育てたい」と答え、「左脳派に育てたい」という母親は15%に留まった。母親自身が「右脳派」「左脳派」のどちらであるかに関係なく、「子供は右脳派に育てたい」という人が多いようだ。

※1一般的に創造性に優れ、瞬間的に大量の情報をイメージしたりすることが得意と言われています。
※2一般的に論理的思考に優れ、分析や計算が得意と言われています。

<お子様には「右脳派」「左脳派」どちらに育ってほしいですか?>

●「右脳派に育ってほしい」回答理由
「自分が左脳派で、頭が固い所があるので、柔軟な思考ができる人になってほしいから。(33歳・愛媛県)」
「理論的になるよりも、イメージしたり行動のできる人になってほしいから。(28歳・静岡県)」
「想像力、発想力が豊かだといろんなジャンルの仕事に就けそうだから。(26歳・東京都)」

●「左脳派に育ってほしい」回答理由
「左脳派の方が、働くうえで有利だと思うから。(36歳・新潟県)」
「理数系の大学へ行ってエンジニアになってほしいから。(36歳・青森県)」
「理系の方が就職しやすいから。(37歳・埼玉県)」

●「どちらとも言えない」回答理由
「どちらでも子供の個性に合った方で良いと思うから。(39歳・兵庫県)」
「自分のやりたいことを自由にやってほしいから。(38歳・栃木県)」
「両方バランス良く育ってほしいから。(35歳・北海道)」

「子供が右脳派に育ってほしい理由」としては、「『想像力』や『発想力』がある人になってほしい」といった柔軟性を重視した回答が多くあがり、「左脳派に子供を育てたい理由」としては、「就職に有利」、「理系の大学に行ってほしい」など、堅実な回答が多い結果に。また、「どちらとも言えない」と答えた人の回答理由としては、「自由に育ってほしい」、「バランス良く育ってほしい」などが多く、子供の個性を重視する人が多い傾向が見られた。


■脳の専門家・医学博士 加藤俊徳氏が語る「子供の脳の育て方」とは・・・

それでは、母親たちは、子供の「脳の発育」をどのように捉え、実践していけば良いのだろうか。脳画像診断や脳機能計測の専門家として活躍する医師・医学博士の加藤俊徳氏にお話をお伺いした。

●「脳」はバランス良く育てることが重要

『調査結果では、「お子様を右脳派に育てたい」というお母さんが多く、「左脳派に育てたい」と回答したお母さんは少なかったですね。ところが実は、「右脳」か「左脳」のどちらか一方を鍛えるのではなく、バランス良く「右脳」も「左脳」も鍛えてあげることが重要なのです。どちらか一方だけを鍛えても、考え方に応用力が欠如し、偏った思考になりがちです。そうならないためにも、「脳」をバランス良く鍛えることをおすすめします。』

●バランスの良い「脳」を育てるポイントとは?

『バランスの良い「脳」を育てるポイントとしてあげられるのは、「聴覚」です。聞く力が発達しているお子様は「脳」が順調に成長するようです。なぜかと言うと、聞く力を支える役割を担う「脳」は左右にあり、注意してしっかり聞く(聴く)という行為が物事を理解する脳を育て、自ずと「右脳」と「左脳」の両方の成長につながっていくからです。では、どのように聴覚を鍛え、バランスの良い「脳」を育てれば良いのか。おすすめなのは、お子様が聴きたいと思う「音楽」を聴かせることです。「音楽」を楽しく聴くことによって、音を「脳」でイメージしたり、理解しようとしたりします。この「音楽」を聴く際の「脳」の働きが、「右脳」と「左脳」をバランス良く育てます。もし、お子様に習い事をさせるなら、「音楽教室」などがおすすめですね。』
『また、お子様の「脳」の成長には、「集団で他人と触れ合うこと」も大切です。協調性はもちろん、他の人の言葉や行動からも多くの情報を得て、「他人を見て合わせる」、「他人を見て表現する」ことは「右脳」と「左脳」の両方を育てることになります。さらに、自分の目で見たり、聞いたり(聴いたり)することによって「脳」に情報が集まり、考える力がつきます。』


「脳の成長」にとって最も重要なのは「バランス」であることがわかった。子供の「脳」をバランス良く育てるためには、「右脳」と「左脳」をバランス良く刺激すること。そして、その手段としては、「音楽」を聴かせて聴覚を刺激することや、集団の中で他人と触れ合う経験を積ませることが有効であるようだ。

*加藤俊徳(カトウ トシノリ)
小児科専門医・医学博士。「株式会社脳の学校」代表。脳の学校では、長所、短所等の脳の個性、潜在能力を鑑定する「MRI 脳相診断」をはじめ、脳科学を生かした教育、企業、組織の人材育成や脳科学戦略のアドバイスを行う。『100歳まで成長する脳の鍛え方』『脳の強化書』他、著書多数。


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