がん研有明病院とスズケングループ、がん服薬アドヒアランスの評価に関する共同研究を開始〜新たに開発した服薬管理システム「Cubixx(R)DT(日本版)」の活用〜
[24/09/25]
提供元:PRTIMES
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公益財団法人がん研究会有明病院(所在地:東京都江東区、病院長:佐野武、以下「がん研有明病院」)と株式会社スズケン(本社:名古屋市、代表取締役社長:浅野茂、以下「スズケン」)の連結対象子会社で ある株式会社コラボプレイス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:安藤井達、以下「コラボプレイス」) は、コラボプレイスが新たに開発した服薬管理システム「Cubixx(R)DT(キュービックス DT)」を用いて、10 月より、服薬アドヒアランス※1の評価を行う共同研究を開始しますので、お知らせいたします。
1.共同研究の背景
悪性腫瘍の薬物治療において、医療従事者は、患者の症状を適切に把握し、治療効果の向上のため、服薬 の中断や中止が発生しないよう努めることが求められています。特に外来患者の在宅での服薬アドヒアラン スを客観的に把握することは難しい状況があります。 そのようなことから、医療従事者が在宅での服薬アドヒアランスの情報を把握できる仕組みが求められて います。
※1 服薬アドヒアランス:患者が医療従事者の指示や治療計画にもとづき治療を受けることを示します。 特に薬物治療において、アドヒアランスが低い場合、治療効果が十分に得られない可能性があります。
2.服薬管理システム「Cubixx(R)DT(日本版)」について
スズケングループは、治験薬やスペシャリティ医薬品など厳格な管理が必要な医薬品の流通において、輸 送中の温度や衝撃、位置情報などを可視化し、24 時間365 日、リアルタイムでの医薬品の管理状況を把握できる「キュービックスシステム」の展開により、卸物流から医療機関、在宅までのトレーサビリティを実現しています。 このたび、コラボプレイスが新たに開発した「Cubixx(R)DT」は、専用服薬パックや専用通信機器による遠隔 での服薬情報を可視化し、医療従事者がリアルタイムで把握・管理することが可能となり、医療従事者の患者さんに対する最適な服薬支援と治療効果の向上へ貢献することを目指します。
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(1)「Cubixx(R)DT」の概要 Cubixx(R)DT は、治療薬を充填する専用服薬パックと、データを サーバーに自動送信する専用通信機器で構成されています。
(2)「Cubixx(R)DT」の機能 患者さんが専用服薬パックから治療薬を取り出した際、そのイ ベントデータが専用通信機器によって自動的に専用サーバーへ送 信されます。 医療従事者は、専用ポータルサイトの管理画面からいつでもそ のデータを確認しリモートで患者さんの服薬状況を把握すること が可能となります。
(3)「Cubixx(R)DT」活用による効果 これにより、医療従事者は、在宅における服薬アドヒアランス の状況を把握することができるようになることから、より適切な 介入による患者さんの生活の質(Quality of Life:QOL)の改善 を支援することが可能となります。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/31443/16/31443-16-141b9bb2db4d4b09a263b4ce2be4aaaf-1208x354.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
Cubixx(R)DT を用いた服薬フォローアップの流れ
■がん研有明病院 調剤室長 川上和宜 コメント
Cubixx(R)DT を用いることで、これまで把握できなかった患者さんの在宅での状況が明らかになる可能性が あります。医療従事者は、専用ポータルサイトを通じて、服薬の状況やその推移を遠隔で把握することが可 能となることで、必要に応じて、より早期に服薬支援を行うことでき、治療の中断や中止を回避することに つながると考えています。
■コラボプレイス 代表取締役社長 安藤井達 コメント
今回の共同研究を通じて、Cubixx(R)DT が服薬アドヒアランスの向上と生活の質(QOL)の改善に寄与するこ とを期待しています。私たちのシステムは、リモートでのデータ収集と可視化により、医療従事者が迅速かつ適切な支援を行うための強力なツールとなる可能性があると考えています。この取り組みが、多くの患者さまにとって、より良い治療結果につながることを願っています。
3.共同研究の概要
がん研有明病院院長補佐・薬剤部長 山口正和と調剤室長 川上和宜の研究グループは、10 月より、 Cubixx(R)DT を用いて、在宅での服薬アドヒアランスをモニタリングし、適切に患者に介入する前向き観察研究(コホート研究)を実施します。 本共同研究は、がん治療薬を服用している患者を対象とし、Cubixx(R)DT を活用したリモートでの服薬状況 をモニタリングすることで、服薬アドヒアランスの向上と患者の生活の質(QOL)の改善を目指します。 がん研有明病院とスズケングループは、本共同研究で得られた知見を生かし、患者さんや医療機関にとっ て価値あるサービスを提供することを目指してまいります。
■がん研究会について
がん研究会は、「がん克服をもって人類の福祉に貢献する」ことを基本理念として掲げ、研究所と病院が一 体となってがんの本態と個性を明らかにし、がんの診断・治療・予防に貢献すると共に、生命科学の先端を 開拓することを目指しています。その実現に向けて、新薬開発のための臨床試験(治験)や、新たな治療法・ 診断法の開発につながる臨床研究を積極的に実施しています。また、基礎研究を診断・治療法の開発へつな げる橋渡し研究、いわゆる「トランスレーショナルリサーチ」も推進しています。
■スズケングループについて
スズケングループは、事業領域を「健康創造」と定め、中核事業である医療用医薬品の卸売だけではなく、 新たな医薬品の研究・開発・製造、医薬品メーカー支援、保険薬局、そして介護に至るまで、医療と健康に 関わる事業を総合的に展開しています。また、医薬品卸売業としては唯一、医薬品メーカーから卸、さらに 卸から医療機関・保険薬局までの物流機能(「医療流通プラットフォーム」)を有し、メーカー、医療機関、 保険薬局、さらには患者さま視点で、多様化・高度化する医療流通ニーズにワンストップで対応できる強みを持っています。
本プレスリリースは、がん研究会とスズケンの共同リリースです。両社から重複して配信される場合がございますので、ご了承ください。
以上