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Arm、セキュアなIoTデバイスの迅速な開発を可能にする、柔軟性の高い最新SoCソリューションを発表




※本資料は英Armが2018年4月16日に発表したニュースの抄訳です。

英Arm(本社:英国ケンブリッジ、日本法人:神奈川県横浜市、以下Arm)は本日、セキュアなSoCの開発を加速させる最新IoTソリューションを発表しました。今回発表した「Arm SDK-700 System Design Kit」は、機能リッチなIoTノードやゲートウェイ、組み込みアプリケーション向けにセキュアなSoCを設計するための、SoCシステムの包括的なフレームワークとなります。このソリューションにより、パートナー各社は共通のソフトウェア開発環境の下でセキュアなデバイスを開発しつつ、新たなIoTアプリケーションでビジネスを成長させるための多様性や差別化も実現できます。

発表の主な内容:


Armが提唱するPlatform Security Architecture (PSA)の理念に基づき開発された、機能リッチなIoTノードやゲートウェイ向けの新たなSoCソリューション
Cortex-Mの効率性やリアルタイム・レスポンスと、Cortex-Aのパフォーマンスを兼ね備えたArm初のヘテロジーニアスSoCソリューションが、複雑な処理や機械学習にエッジ側で対応
最新のMicrosoft Azure Sphereソリューション向けに、SoCのセキュアな基盤を提供


Armは現在、IoT向けのアーキテクチャとして広く支持されており、これまで1,250億個のチップに演算能力を提供してきました。2035年までに1兆個もの機器をセキュアに接続するという意欲的なビジョンを掲げていますが、こうした大規模なビジョンの実現には、ネットワーク機器のバリューチェーンのすべての要素を通じて、セキュリティにはもはや事後対策は認められないという考えを業界全体で取り入れる必要があります。こうした多様化の進む相互通信のネットワーク機器の設計に際し、共通のセキュアな基盤を実現するため、Armは業界に対してPlatform Security Architecture(PSA)を提唱しました。

PSAは、4つの主要な理念(デバイスのアイデンティティ、高信頼性のブートシーケンス、セキュアなOTAアップデート、証明書ベースの認証)を柱としたもので、業界リーダー数十社の支持を受け、すでに大きな機運の高まりを見せています。一方でSoCの設計は依然複雑なプロセスであり、その習得には数年を要することもあります。IoTの設計者は製品を迅速かつセキュアに市場投入する必要があるため、この状況はIoTの成長を阻害する要因となっています。こうした状況を受け、ArmはこのたびPSAの理念に基づいて開発された新ソリューションを発表しました。

成功に向けたコラボレーション:Microsoft Azure Sphere
SDK-700は、今週のRSAで発表されたMicrosoft Azure Sphere向けに、SoCフレームワークのセキュアな基盤を実現します。本ソリューションの柔軟性により、当社とマイクロソフトの間では緊密なコラボレーションが実現し、Azure Sphereの定めるセキュリティ要件への対応が可能となっています。その結果、SDK-700を使用するSoC設計者は、Azure SphereのSoCをいち早く市場投入することができ、自社の設計がマイクロソフトのガイドラインに準拠していることを確信した上で、製品の差別化に専念できます。

最適な処理と、より短期間でのセキュリティの実現
IoTのエンドノードでより強力なプロセッサを確保することは、多くのアプリケーションに必要な要件となっています。音声アシスタント、ネットワークカメラ、コンピュータビジョンなどの分野で継続的な成長が見られる一方、こうした新たな使用事例には、メディア処理機能を容易に統合しつつ、高負荷ワークロードに対応する能力が求められます。SDK-700は、Cortex-Aのパフォーマンスと、Cortex-Mプロセッサの高効率性やリアルタイム機能を兼ね備えた、柔軟なコンピュートアーキテクチャです。Cortex-Aプロセッサは、Azure Sphere OSやLinux OSなどのリッチな開発環境に対応します。

PSAの理念に基づき、SDK-700にはセキュリティの実装に必要な時間を短縮し、SoC開発者のリスクを軽減するための、これまでにない柔軟なサブシステムが実装されます。

共通の開発環境によるコストや市場投入期間のメリット、分断化のリスクの排除、ソフトウェア、OS、Trusted Firmwareなどの各種ツールの大規模なエコシステムでの活用に加えて、SDK-700は以下の特長を備えています。

サブシステム、プロセッサ、SoCの重要かつセキュアなビルディングブロックを統合し、Azure Sphereの要件に応える、柔軟かつセキュアなハードウェアの基盤
プロセッサ内通信向けの、標準のプログラミング・インターフェイス
ファイアウォール、セキュアエンクレーブ、Arm TrustZoneテクノロジーなど、事前開発済みのセキュリティIP
サブシステムはさまざまな形態での構成に対応しており、あらゆるクラウドに対し、高信頼性の接続が可能


デバイスに求められる生まれ持ってのセキュリティ機能
IoTのSoCやシステムの設計に際し、セキュリティが任意的であったり事後対策であったりすることは、もはや認められません。1兆個の機器をネットワークで接続するには、バリューチェーンのすべての要素において、この基本理念を採用する必要があります。しかし、業界がこれを実現するには、より迅速に行動を起こし、より多くの信頼を育む必要があります。SDK-700は、組み込みシステム設計向けの実績ある検証済みのアプローチを通じて、業界がより迅速に行動を起こすための新たな手段でもあります。PSAなどの活動とAzure Sphere、そして最終的には、より多くの業界リーダーが設計のライフサイクル全体を通じて製品を保護するというセキュリティマニフェストを支持することで、より多くの信頼が育まれることが期待されます。

Armについて
Armテクノロジーは、コンピューティングとコネクティビティの革命の中心として、人々の暮らしや企業経営のあり方に変革を及ぼしています。そのエネルギー効率に優れた高度なプロセッサ設計は、1,000億個ものシリコンチップでインテリジェンスを実現しており、各種センサーからスマートフォン、スーパーコンピュータまで、さまざまな製品をセキュアにサポートしています。世界最大のビジネスブランドや消費者ブランドをはじめ、1,000社以上のテクノロジー パートナーと協力することで、Armは現在、チップ、ネットワーク、クラウドの内部で行われる演算のあらゆる分野でArmイノベーションを牽引しています。

全ての情報は現状のまま提供されており、内容について表明および保証を行うものではありません。本資料は、内容を改変せず、出典を明記した上で自由に共有いただけます。ArmはArm Limited(またはその子会社)の登録商標です。その他のブランドあるいは製品名は全て、それぞれのホールダーの所有物です。(C) 1995-2018 Arm Group.
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