LoRaWANによる積雪状態での水道施設監視実験を実施
[17/04/12]
提供元:PRTIMES
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〜長野県大町市におけるLPWA網構築で獣害対策や山岳救助等にも活用〜
株式会社NTTドコモと共同で39Meister事業を運営する株式会社ハタプロ(本社:東京都港区、代表取締役:伊澤 諒太、以下ハタプロ)と、長野県大町市は共同で、冬季の積雪状態にある水道施設の管理を目的としたLoRaWANによる長距離無線通信の実験を実施いたしました。その結果、大町市内の水道拠点施設と大町市役所本庁舎との間をLPWA通信ネットワークで構築することが可能であることを確認いたしました。さらに、LPWA通信インフラを構築することで、将来は山岳における救難救助を支援するなどの目的でも活用が可能であることを確認いたしました。
■背景
長野県大町市において市民生活の重要なライフラインである水道施設は、北アルプスの豊かな自然が生み出す湧水を複数の拠点施設を経由し、水源から各戸へ運んでいます。水源や配水池の一部は、携帯電話網が無い山中にある上、冬季には多くの積雪によりアクセスが困難となるものもあります。一方でこれらの施設が正常に動作しているかは、現地に出向いての目視確認が必要であり、これまで多大な労力と時間を必要としていました。
今回、39Meisterが開発するLoRaWANシステムを導入し、長野県大町市において積雪状態にある実際の拠点施設において通信網を構築しました。これにより、各拠点施設からセンサーデータ等を送信することで、データを集約しながら施設の状態を常時監視することが可能であることを確認いたしました。また、拠点施設が雪に埋まった状態であっても最適な通信条件とすることで遠距離通信が可能となることも、あわせて確認いたしました。
さらに、今回の検証に際し39Meisterチームはオープンイノベーションの一環として、リーン型開発手法を導入したハードウェアの設計・開発技術と、LoRaWANネットワーク構築技術のノウハウを融合し、長野県大町市と共同で課題解決に取り組みました。
■実験概要
・場所
長野県大町市 大町地区・平地区・常盤地区・社地区
水道拠点施設 14箇所(配水池11箇所、水源3箇所)
※セキュリティ上の理由で 施設の詳細概要については非公表
・実施期間
2017年冬季期間中
・使用機器等
LPWAゲートウェイ装置、LPWA送信装置、センサー装置、通信アナライザシステム
・実験結果
下記について確認いたしました。
1 LoRaWAN通信による各施設との接続
各施設に設置したセンサー装置と大町市役所本庁舎に設置したゲートウェイ装置とをLoRaWAN通信で接続しデータを送信しました。通信エリア一帯が積雪状態にある中で、最大5kmの通信距離となりました。これにより、山中にある施設の一部は携帯通信網が一切ない状態でしたが、LoRaWAN通信により通信網を構築することに成功しました。
2 雪に埋もれた状態での通信
最大2mの積雪の中に埋もれた状態にある施設にLoRaWANセンサー機器を設置し、最適な通信条件とすることで期待する通信エリアにおけるデータ送受信を確認しました。積雪状態での実験は日本国内においては先行事例がなく、当該地区以外の積雪状態においても展開が可能と考えられます。
3 通信が難しい条件の特定
LPWA通信は通信エリアの見通しができる場合と障害物がある場合とで受信レベルが極端に変化いたします。今回の検証でも当該事象をあらためて確認し、当該地区では平野部では建物は少ないものの、起伏形状や山林による影響が大きく影響することを確認しました。特に山中で安定的な通信エリアを構築するためには中継ポイントを設ける必要があるなど、本格運用に向けた技術的な課題を特定いたしました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/19590/18/resize/d19590-18-303335-0.jpg ]
[画像2: https://prtimes.jp/i/19590/18/resize/d19590-18-256520-1.jpg ]
■LPWAとは
Low Power, Wide Area の略称であり、日本においては免許不要な920MHz帯域における通信方式として注目されています。特徴として、長距離通信が可能であること、通信モジュールの低消費電力化が可能であることが挙げられています。特定のエリアにおいてローカル通信を行う用途に加え、インフラ型でネットワークを構築するモデルも提案されており、特にIoTの分野で今後急速に発展が見込まれる通信方式です。
■LoRa/LoRaWANとは
「LoRa/LoRaWAN」は、LPWA規格のひとつであり、「LoRa Alliance」にて仕様策定が進められているグローバルな通信規格です。オープンな規格であることから、事業者にとっては機器開発やネットワーク構築への参入障壁が低いと言われていますが、実際には日本国内における電波法やARIBへの対応など、商用化に際して特別なノウハウを必要としています。
■長野県大町市について
長野県の北西部、白馬村の南に位置している。西部一帯に日本の屋根といわれる3,000m級の北アルプスの山々を連ねており、その山々からの湧水を源流とする高瀬川や仁科三湖など、豊富な自然資源に囲まれた山岳観光都市。
■39Meisterについて
「39Meister」は、株式会社ハタプロと株式会社NTTドコモによるジョイントベンチャー事業です。法人企業やベンチャー企業におけるIoTプロダクトの企画から量産までの事業化を支援しています。独自に開発した「リーン型プロダクト開発手法」を導入し、最適な仕様策定、高速なプロトタイピング、知的財産や事業計画のアドバイス、最終製品の適量生産を実現しています。また、 「LoRa Alliance加盟メンバー」として、日本国内におけるLPWAの発展をハードウェア面で後押ししています。 ハタプロが培ったハードウェアの企画・設計・市場投入のノウハウと、NTTドコモが実践してきた知見や研究開発で蓄積したクラウド技術を融合し、新たなIoTプロダクトの事業化支援と、ものづくり産業の活性化に取り組んでいます。( https://39meister.jp/ )
※このプレスリリースに記載されている会社名、製品名、規格名、仕様名、ブランド名、およびサービス名は、各社の登録商標または商標です。
■各社概要
<株式会社ハタプロ>
会社名:株式会社ハタプロ
代表者:代表取締役 伊澤 諒太
所在地:東京都港区赤坂2-16-6
営業開始:2010年11月8日
主な事業内容:
IoT/ビッグデータ時代に向けたハードウェアの開発と人工知能(AI)による分析予測のソリューションを提供。NTTドコモとのジョイントベンチャー事業 39Meisterを通じてIoTプロダクトのインキュベーションを行い、同時にLPWA技術を商用転化。LoRa Alliance加盟メンバー。
<長野県大町市>
市長:牛越 徹
所在地:長野県大町市大町3887
人口:28,041人(平成27年10月1日現在国勢調査人口)
主な産業:観光業、電力業(自然エネルギー)、水資源産業(飲料水ボトリング)
●本件のお問い合わせ先
株式会社ハタプロ 39Meister事業部 広報担当
TEL:03-6277-7335
株式会社NTTドコモと共同で39Meister事業を運営する株式会社ハタプロ(本社:東京都港区、代表取締役:伊澤 諒太、以下ハタプロ)と、長野県大町市は共同で、冬季の積雪状態にある水道施設の管理を目的としたLoRaWANによる長距離無線通信の実験を実施いたしました。その結果、大町市内の水道拠点施設と大町市役所本庁舎との間をLPWA通信ネットワークで構築することが可能であることを確認いたしました。さらに、LPWA通信インフラを構築することで、将来は山岳における救難救助を支援するなどの目的でも活用が可能であることを確認いたしました。
■背景
長野県大町市において市民生活の重要なライフラインである水道施設は、北アルプスの豊かな自然が生み出す湧水を複数の拠点施設を経由し、水源から各戸へ運んでいます。水源や配水池の一部は、携帯電話網が無い山中にある上、冬季には多くの積雪によりアクセスが困難となるものもあります。一方でこれらの施設が正常に動作しているかは、現地に出向いての目視確認が必要であり、これまで多大な労力と時間を必要としていました。
今回、39Meisterが開発するLoRaWANシステムを導入し、長野県大町市において積雪状態にある実際の拠点施設において通信網を構築しました。これにより、各拠点施設からセンサーデータ等を送信することで、データを集約しながら施設の状態を常時監視することが可能であることを確認いたしました。また、拠点施設が雪に埋まった状態であっても最適な通信条件とすることで遠距離通信が可能となることも、あわせて確認いたしました。
さらに、今回の検証に際し39Meisterチームはオープンイノベーションの一環として、リーン型開発手法を導入したハードウェアの設計・開発技術と、LoRaWANネットワーク構築技術のノウハウを融合し、長野県大町市と共同で課題解決に取り組みました。
■実験概要
・場所
長野県大町市 大町地区・平地区・常盤地区・社地区
水道拠点施設 14箇所(配水池11箇所、水源3箇所)
※セキュリティ上の理由で 施設の詳細概要については非公表
・実施期間
2017年冬季期間中
・使用機器等
LPWAゲートウェイ装置、LPWA送信装置、センサー装置、通信アナライザシステム
・実験結果
下記について確認いたしました。
1 LoRaWAN通信による各施設との接続
各施設に設置したセンサー装置と大町市役所本庁舎に設置したゲートウェイ装置とをLoRaWAN通信で接続しデータを送信しました。通信エリア一帯が積雪状態にある中で、最大5kmの通信距離となりました。これにより、山中にある施設の一部は携帯通信網が一切ない状態でしたが、LoRaWAN通信により通信網を構築することに成功しました。
2 雪に埋もれた状態での通信
最大2mの積雪の中に埋もれた状態にある施設にLoRaWANセンサー機器を設置し、最適な通信条件とすることで期待する通信エリアにおけるデータ送受信を確認しました。積雪状態での実験は日本国内においては先行事例がなく、当該地区以外の積雪状態においても展開が可能と考えられます。
3 通信が難しい条件の特定
LPWA通信は通信エリアの見通しができる場合と障害物がある場合とで受信レベルが極端に変化いたします。今回の検証でも当該事象をあらためて確認し、当該地区では平野部では建物は少ないものの、起伏形状や山林による影響が大きく影響することを確認しました。特に山中で安定的な通信エリアを構築するためには中継ポイントを設ける必要があるなど、本格運用に向けた技術的な課題を特定いたしました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/19590/18/resize/d19590-18-303335-0.jpg ]
[画像2: https://prtimes.jp/i/19590/18/resize/d19590-18-256520-1.jpg ]
■LPWAとは
Low Power, Wide Area の略称であり、日本においては免許不要な920MHz帯域における通信方式として注目されています。特徴として、長距離通信が可能であること、通信モジュールの低消費電力化が可能であることが挙げられています。特定のエリアにおいてローカル通信を行う用途に加え、インフラ型でネットワークを構築するモデルも提案されており、特にIoTの分野で今後急速に発展が見込まれる通信方式です。
■LoRa/LoRaWANとは
「LoRa/LoRaWAN」は、LPWA規格のひとつであり、「LoRa Alliance」にて仕様策定が進められているグローバルな通信規格です。オープンな規格であることから、事業者にとっては機器開発やネットワーク構築への参入障壁が低いと言われていますが、実際には日本国内における電波法やARIBへの対応など、商用化に際して特別なノウハウを必要としています。
■長野県大町市について
長野県の北西部、白馬村の南に位置している。西部一帯に日本の屋根といわれる3,000m級の北アルプスの山々を連ねており、その山々からの湧水を源流とする高瀬川や仁科三湖など、豊富な自然資源に囲まれた山岳観光都市。
■39Meisterについて
「39Meister」は、株式会社ハタプロと株式会社NTTドコモによるジョイントベンチャー事業です。法人企業やベンチャー企業におけるIoTプロダクトの企画から量産までの事業化を支援しています。独自に開発した「リーン型プロダクト開発手法」を導入し、最適な仕様策定、高速なプロトタイピング、知的財産や事業計画のアドバイス、最終製品の適量生産を実現しています。また、 「LoRa Alliance加盟メンバー」として、日本国内におけるLPWAの発展をハードウェア面で後押ししています。 ハタプロが培ったハードウェアの企画・設計・市場投入のノウハウと、NTTドコモが実践してきた知見や研究開発で蓄積したクラウド技術を融合し、新たなIoTプロダクトの事業化支援と、ものづくり産業の活性化に取り組んでいます。( https://39meister.jp/ )
※このプレスリリースに記載されている会社名、製品名、規格名、仕様名、ブランド名、およびサービス名は、各社の登録商標または商標です。
■各社概要
<株式会社ハタプロ>
会社名:株式会社ハタプロ
代表者:代表取締役 伊澤 諒太
所在地:東京都港区赤坂2-16-6
営業開始:2010年11月8日
主な事業内容:
IoT/ビッグデータ時代に向けたハードウェアの開発と人工知能(AI)による分析予測のソリューションを提供。NTTドコモとのジョイントベンチャー事業 39Meisterを通じてIoTプロダクトのインキュベーションを行い、同時にLPWA技術を商用転化。LoRa Alliance加盟メンバー。
<長野県大町市>
市長:牛越 徹
所在地:長野県大町市大町3887
人口:28,041人(平成27年10月1日現在国勢調査人口)
主な産業:観光業、電力業(自然エネルギー)、水資源産業(飲料水ボトリング)
●本件のお問い合わせ先
株式会社ハタプロ 39Meister事業部 広報担当
TEL:03-6277-7335