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アボットの完全生体吸収性スキャフォールド(BVS)のテクノロジーが、良好な結果を継続的に示す

〜6ヶ月及び9ヶ月経過観察時点における良好なデータは、
冠動脈治療においてアボットの生体吸収性スキャフォールド(BVS)が
金属製のステントにとって変わる可能性を示している 〜
このプレスリリースは、2010年9月22日(米国現地時間)に米国にて配信したものを翻訳したものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。本資料(英文)についてはhttp://www.abbott.comをご覧ください。

[2010年9月22日、米国イリノイ州アボットパーク] アボットは、ABSORB試験の第2段階の試験において、初めに登録された45名の9ヵ月経過観察時点の良好な成績を、ワシントンD.C.で開催された、Cardiovascular Research Foundation主催の、第22回TCT学会(Transcatheter Cardiovascular Therapeutics) において発表しました。アボットの生体吸収性スキャフォールド(BVS)の9ヵ月経過観察時点における主要心事故発生率(MACE)は4.4%と良好であり、この発生率は同じ45名の患者を対象とした6ヵ月経過観察時点におけるMACE発生率と同じでした。また、血栓症の報告もありませんでした。

ニュージーランドのオークランドにあるマーシー病院のメディカル・ディレクターであり、ABSORB試験の共同治験調整医師でもあるジョン・オーミストン医師は、「BVSのデータは現在まで一貫していることに感心しました。9ヵ月経過観察時点のデータはとても良好であり、前回の好成績を裏付けています。現在まで得られた良好な安全性に関するデータに加えて、6ヵ月経過観察時点において遠隔期径損失を金属製の薬剤溶出ステントに匹敵する0.19mmに抑え、動脈内に留まることがないため、金属製のステントの限界を解決するかもしれません。この技術はインターベンショナル・カーディオロジーの分野に真の前進をもたらすでしょう。この画期的な技術を用いて患者さんを治療できることを心待ちにしています」と述べました。

また、アボットはABSORB試験の第2段階の試験に参加した全被験者101名の6ヵ月経過観察時点の良好な成績を発表しました。6ヵ月経過観察時点のMACE発生率は最初に登録された45名では4.4%、全被験者101名では5.0%と僅かに増加しましたが、MACEの発生率は一貫していました。また、全被験者101名の患者において血栓症の報告はありませんでした。

オランダのロッテルダムにあるエラスムス大学病院トラックスセンターのインターベンショナル カーディオロジー教授であり、ABSORB試験の治験調整医師でもあるパトリック・W・セライス(Patrick W. Serruys)医師は、「ABSORB試験が進み、100名以上のコホート全体から良好なデータを得られたことにとても喜びを感じます。現在までのデータは、このBVSは冠動脈疾患を効果的に治療し、治療機器が血管内に永久的に留まってしまっては成し遂げられない血管の自然的な機能を回復させる可能性を示しています。」と述べました。

アボットのBVSは、ABSORB試験及びABSORB EXTEND試験で臨床試験中であり、世界中のどの国においても販売されていません。BVSはポリラクチド製で生体適合性が証明された材料であり、一般的に溶解性の縫合糸など体内に留置される医療品用に使用されています。生体吸収性技術は閉塞した血管を拡げ、治癒するまで血管をサポートすることにより血流を回復するように設計されています。
血管がサポートなしに内径を維持できるようになった時点で、生体吸収性スキャフォールドは徐々に代謝され、時間をかけて完全に分解されます。BVSで治療された血管は、留置物が血管内に残らないために、最終的には治療を必要としない血管のように動き、曲がり、拍動したりできるでしょう。血管の通常機能の回復や血管回復治療法となるBVSプログラムは、アボットを冠動脈疾患の領域において比類なき存在にしているのです。

ABSORB臨床試験について
ABSORB試験は前向き、非無作為(オープンラベル)二相試験であり、オーストラリア、ベルギー、デンマーク、フランス、オランダ、ニュージーランド、ポーランド、スイスより131名の患者が登録されました。この試験は主に安全性を評価することを目的にしており、主な評価項目は、30日、6、9、12、24ヶ月、その後毎年5年目までの経過観察時におけるMACE発生率、治療部位おける血栓症発生率です。また、急性期成功を含む、急性期におけるBVSの性能も評価されます。その他の評価項目には、血管造影法による画像評価や血管内超音波法(IVUS)、光干渉断層撮影(OCT)やその他の最先端技術による侵襲・非侵襲的な画像診断方法などが含まれ、それぞれ6、12、18、24、36ヶ月経過観察時点で評価されます。

ABSORB EXTEND試験は単群試験であり、現在ヨーロッパ、アジア太平洋、カナダ、中南米の最多100施設からの患者を登録中です。この試験ではより複雑な冠動脈疾患患者を含む約1,000名を登録する予定です。

アボットの生体吸収性技術には組織増殖を抑制する薬剤であるエベロリムスが使用されています。エベロリムスはNovartis Pharma AG が開発したmTOR 阻害剤で、増殖シグナルを阻害する作用があります。同剤の薬剤溶出ステントへの使用に関して、アボットは、ノバルティスよりライセンスを受けています。エベロリムスはその細胞増殖抑制作用により、血管デバイス留置後に新生内膜増殖を抑制することが明らかにされています。

アボット バスキュラーについて
アボットバスキュラーは、血管系疾患治療分野のリーダーとして世界規模で事業を展開しています。冠動脈治療、血管穿刺部止血デバイス、頚動脈治療、末梢血管治療のための多岐にわたる医療機器を提供しております。詳細については、http://www.abbottvascular.jp(日本) http://www.abbottvascular.com (グローバル)をご覧下さい。

アボットについて
米国イリノイ州シカゴに本拠を置くアボットは、広範囲のヘルスケアに基盤を置く世界的規模の会社であり、グループ総従業員数約90,000人を擁し、世界130カ国以上で営業活動を行っています。その事業内容は医療用医薬品、栄養剤、医療機器、診断薬、診断機器の分野における研究・開発、製造、マーケティングそして販売と多岐にわたっています。
日本国内では、従業員約2,500人が医療用医薬品、栄養剤、医療機器、診断薬、診断機器、ビジョンケア製品の製造開発、ならびに販売とマーケティングに従事しており、東京、福井、千葉に拠点を置いています。アボット ジャパンのプレスリリースは、http://www.abbott.co.jp、アボット本社のプレスリリースは、http://www.abbott.comをご参照ください。
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