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心房細動患者さんと医師における脳卒中予防の国際大規模意識調査結果が明らかに 〜脳卒中予防の治療選択肢に関心を示す〜

2011年4 月21日  日本/東京

日本ベーリンガーインゲルハイム(本社:東京都品川区、代表取締役社長:ジェラード・マッケナ)は、SPEAK about AF Survey(1)と称する、心房細動患者さんと医師における脳卒中予防意識調査の結果を発表しました。この調査は、日本を含む世界12カ国で、心房細動患者さんと心房細動を診ている医師ら3,729名を対象として実施されたものです。調査結果は、心房細動患者さんを対象に、脳卒中予防の意義、ならびに実践、継続の重要性について一層の教育が必要なことを明らかにしています。

日本における心房細動患者さんの数は、検診時に確認出来るだけで83万人と推定されています(2)。心房細動の発症頻度は加齢に伴い増加します。心房細動患者さんが脳卒中(心原性脳塞栓症)を発症すると1年以内に50%が死亡し(3)、たとえ一命をとりとめても、重篤な障害が残ることにより、生涯介護を余議なくされます。それにもかかわらず、多くの心房細動患者さんが疾病に関連する知識と治療の選択肢についてご存じないことが、この意識調査から浮き彫りとなりました。

心房細動患者さんでの脳卒中予防は、患者の予後を改善するのみならず、医療および社会的負荷を軽減する上でも重要です。ひとりでも多くの心房細動患者さんを脳卒中から護るために、今後より一層活発な患者さんへの啓発活動、また医師を通じた患者教育により、多くの心房細動患者さんに脳卒中予防実践が重要なことを理解していただく必要性を、調査結果は示唆しています。

SPEAK about AF Survey(1)(心房細動患者さんと医師における脳卒中予防意識調査)の主な調査結果は以下の通りです。

- 心房細動患者さんの3分の1は、心房細動が脳卒中リスク増大に関係していることをよく知らない

一方、心房細動患者さんを診ている医師の9割は、心房細動の最も重篤な合併症が脳卒中であると考えている。

- 半数以上の心房細動患者さんは、心房細動治療における最も重要な治療目的が脳卒中予防であることを理解していない

一方、世界で心房細動患者さんを診ている7割の医師においては、脳卒中予防が最も重要な治療目的であると考えている。このことより、心房細動患者さんと心房細動患者さんを診ている医師との脳卒中予防に関する意識の差が浮き彫りとなった。

- 多くの患者さんは、心房細動によりご自身の生活に否定的な影響が及んでいると感じている。特に、食事、運動の場面で影響を及ぼしている

- 約半数の心房細動患者さんは、心房細動に起因する脳卒中予防への治療選択肢についてもっと情報をほしいと思っている

心房細動における脳卒中予防の治療選択肢について情報を必要としている患者さんは多く、情報提供の必要性が示唆された。

SPEAK about AF Survey(1)(心房細動患者さんと医師における脳卒中予防意識調査)について
SPEAK about AF Survey(Stroke Prevention Education, Awareness and Knowledge about AF Survey)は、ベーリンガーインゲルハイムがスポンサーとなり、日本を含む世界12カ国で、心房細動患者さんと心房細動を治療する医師あわせて3,729名を対象に実施した、史上最大かつ最も広範囲にわたる心房細動患者さんと医師における脳卒中予防意識調査です。日本語における調査票の監修には、社団法人日本脳卒中協会のご協力をいただきました。
当調査の詳細は、www.speakAF.com(英語のみ)をご覧ください。

・ 調査対象者数(1): 3,729人 
・ 心房細動患者1,640人
・ 医師 2,089人 
・ 一般開業医1,036人
・ 循環器医964人
・ 内科医50人
・ 神経内科医39人

・ 調査実施国(1): 12カ国
・ 日本、ベルギー、フランス、ドイツ、ギリシア、イタリア、スペイン、トルコ、米国、カナダ、ブラジル、メキシコ

・ 調査期間および調査会社(1)
・ 2010年7月1日〜11月19日、GfK Research Matters社によって実施されました(米国とメキシコでは他の調査会社が調査を実施)(1)。

心房細動および脳卒中について
脳卒中は日本で3大死亡原因の1つで重大な健康問題であり、そのうちの6割が脳梗塞と言われています(4)。心原性脳塞栓症は脳梗塞の中で約3割を占めます5。心原性脳塞栓症はとりわけ、左心房で形成された血栓が脳動脈の比較的太い血管に詰まるため、脳の広い範囲が急速に虚血状態におちいりやすいという特徴があります。従って予後が悪化しやすく、心原性脳塞栓症患者では発症後1年以内に約半数が死亡するとの疫学調査結果も報告されています(3)。

心房細動は心原性脳塞栓症の最も大きな原因の1つであり、心原性脳塞栓症を発症した患者の約7割が心房細動を合併していたとの報告もあります(6)。従って心房細動患者において心原性脳塞栓症予防が重要であることは広く知られています。

日本で心房細動患者数は、検診時に確認出来るだけで83 万人と推定されています(2)。心房細動の発症頻度は加齢に伴い増加します。心房細動患者での脳卒中予防は、患者の予後を改善するのみならず、医療および社会的負荷を軽減する上でも重要です。

日本ベーリンガーインゲルハイムは、非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制を効能・効果とする直接トロンビン阻害剤プラザキサ(R)を、本年3月14日より本邦で発売しています。

ベーリンガーインゲルハイムについて
ドイツのインゲルハイムを本拠とし、世界に145の関連会社と 42,200人以上の社員を持つベーリンガーインゲルハイム グループは、トップ20の製薬企業の1つです。1885年の設立以来、125年を超えてもなお、株式公開をしない企業形態の特色を生かしながら、人々の健康および保健医療の向上に寄与すべく、ヒト用医薬品およびアニマルヘルス(動物薬)を中心にビジネスを展開しています。2010年度は126億ユーロ の売上を示しました。革新的な医薬品を世に送り出すべく、医療用医薬品事業の売上の約24%相当額 を研究開発に投資しました。

日本では、ベーリンガーインゲルハイムは半世紀にわたり企業活動を展開しています。ベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社が、持ち株会社として、その傘下に、完全子会社である日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(医療用医薬品)、エスエス製薬株式会社(一般用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム ベトメディカ ジャパン株式会社(動物用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム製薬株式会社(医薬品製造)の4つの事業会社を統括しています。日本のグループ全体で約3,000人の社員が、革新的な医薬品の研究、開発、製造、販売に従事しています。

日本ベーリンガーインゲルハイムは、呼吸器、循環器、中枢神経などの疾患領域で革新的な医療用医薬品を提供しています。また、グローバルな研究・開発の一翼を担う医薬研究所を神戸に擁しています。

Reference
(1)SPEAK about AF Survey (2011) - ISBN 978-3-9814382-0-8
(2)H. Inoue et al: International Journal of Cardiology 137 (2009) 102-107
(3)Kubo M, et al: Neurology 66: 1539-1544, 2006
(4)厚生労働省ホームページ
(5)脳卒中データバンク2009, p23
(6)脳卒中データバンク2009, p65
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