【米国リリース抄訳】米セールスフォース・ドットコム、初の CRM 用ローコードブロックチェーンプラットフォーム「Salesforce Blockchain」を発表
[19/06/06]
提供元:PRTIMES
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※当資料は、2019年5月29日に米国で発表されたニュースリリース(https://www.salesforce.com/company/news-press/press-releases/2019/05/192915-i/)の抄訳版です。
●「Salesforce Blockchain」は、検証済みの分散データを共有する信頼性の高いパートナーネットワークのスムーズな構築を可能にし、CRM の可能性を広げます。
●Salesforce Lightning と、Hyperledger のオープンソースブロックチェーンテクノロジーにより、コーディングをしなくともクリックだけで、ブロックチェーンネットワークやワークフロー、契約、アプリケーションの活用、管理が可能です。
●アリゾナ州立大学、IQVIA、S&P Global Ratings などの、いわゆる「Trailblazer(先駆者)」は、信頼性、透明性そしてビジネスのスピードを高めるため、すでに「Salesforce Blockchain」を使用しています。
グローバルで CRM をリードする米国セールスフォース・ドットコム(日本法人:株式会社セールスフォース・ドットコム、本社:東京都千代田区、代表取締役会長 兼 社長:小出 伸一)は、検証済みの分散データセットを信頼性の高いパートナーネットワークやサードパーティーネットワークでで共有することができる、ローコードプラットフォーム「Salesforce Blockchain」を発表しました。世界No.1の CRM プラットフォームにブロックチェーンを取り入れることで、まったく新しいカスタマーエクスペリエンスを実現するブロックチェーンネットワークやワークフローの構築、およびアプリケーションの作成をすることができます。Salesforce Blockchain は、今年で4回目の開催となるセールスフォース・ドットコムの開発者向け会議 TrailheaDX (https://www.salesforce.com/trailheadx/)で発表されました。(抄訳版への注釈:TrailheaDXは米国時間5/29-30にサンフランシスコで開催されました。)
米国セールスフォース・ドットコムのプレジデント兼チーフプロダクトオフィサーであるブレット・テイラーは、次のように語りました。
「セールスフォース・ドットコムは、新しく画期的なテクノロジーをアクセスしやすく簡単に使える製品にすることで、未来に向けての企業の取り組みをサポートしています。そしてまさにそれが、この Salesforce Blockchain で私たちがやろうとしていることなのです。Salesforce Blockchain を使えば、新たなエコシステムの創生や、信頼性の高いパートナーネットワークを通じて相互接続性を新たなレベルに引き上げることが可能になります。」
企業や人の「繋がり(コネクティビティ)」が高まる現在、企業経営のあり方や、お客様が求めるもの(顧客体験)も変化してきています。そうしたお客様の期待に応えるためには、大量のデータを活用し、そのデータをパートナーやサードパーティーの絶え間なく進化するネットワークとも共有していく必要があります。しかし、信頼を損なうことがあってはなりません。こうした状況は、無駄にコストの増加や効率の悪化を招いていました。ブロックチェーンは、分散型台帳でデータを保存、追跡、認証し、それをネットワーク内のあらゆるパートナーやノードと共有することで、そうした「信頼格差」を解消する技術です。資産の追跡や証明書発行、商品の確認や認証など、あらゆる業界のさまざまな場面でブロックチェーンの活用が見込まれています。CRM ワークフローとブロックチェーンデータを組み合わることで、セールス、サービス、マーケティングと広範囲を横断する新たなビジネスプロセスやモデルを作ることが可能になり、ビジネスのスピードも加速させることが可能です。
Salesforce Blockchain を使って信頼性の高いパートナーネットワークを構築
Salesforce Blockchain は、CRM の力を拡大してくれるローコードブロックチェーンプラットフォームです。オープンソーステクノロジーのHyperledger Sawtooth をベースに、Salesforce Lightning に合わせて徹底的にカスタマイズしてあるので、信頼性の高いパートナーネットワークの構築に取り組みやすくなっており、認証された分散データと CRM プロセスを簡単にまとめることができます。
Salesforce Blockchain を使えば次のようなことが可能になります。
クリックでネットワークを構築:Salesforce のパワフルなローコード機能なら、独自のブロックチェーンネットワークや、アプリ、スマートコントラクトの構築・維持も簡単です。ブロックチェーンオブジェクトも、CRM データオブジェクトと同じように、コードを使わずクリックで作成・共有していただけます。
Lightning Platform でデータを自動化:Salesforce とネイティブ統合すれば、ブロックチェーンデータの活用も可能に。検索クエリやプロセスの自動化といった、セールス、サービス、マーケティングにおける既存のワークフローの上に、複雑なブロックチェーンデータのレイヤーを追加します。さらに、Salesforce Einstein を使った人工知能(AI)アルゴリズムの実行ができるため、ブロックチェーンデータを売上予想や今後の予測などに組み入れられるようになりました。
パートナーとの連携が容易に:簡単に使い始めることができるため、パートナーやディストリビューター、仲介業者にも Salesforce Blockchain を活用してもらえます。API やすでに構築してあるアプリを持ってきて、どんな既存のブロックチェーンでも Salesforce と統合できるようにもなりました。ユーザーが関与するレイヤーは直感的に使えるように作られているため、サードパーティーとのやり取りや、自社のブロックチェーンへのサードパーティーの追加も数回のクリックと簡単な認証で行うことができ、信頼性の高いネットワーク作りが実現できます。
すでに一部のお客様には Salesforce Blockchain を導入いただいております。
アリゾナ州立大学
アメリカ有数の公的研究機関であるアリゾナ州立大学では、大学が情報を検証し、その情報を安全に共有できるような教育ネットワークを設計・作成するのに Salesforce Blockchain が使われています。このネットワークを使い、例えば、各学生が残したすべての成果について記録を作成する Learner Trust Record というツールを一元化された台帳上に用意し、そこに学生の成績証明書や業績を保存するなどすれば、大学として学生により良いサービスが提供できることになります。学生自身に学習記録の所有や管理を任せることで、大学間の面倒なやり取りを大幅に減らすと同時に、学生へのより早く、より合理的なサービス提供を目指しているのです。
アリゾナ州立大学のエンロールメントサービス担当バイスプレジデント、ケント・ホプキンス氏は次のようにコメントしています。
「Salesforce Blockchain を使ったこの教育ネットワークにより、さまざまな学部生、大学院生に提供しているサービスの向上が期待されます。このネットワークは、総合的でシームレスな学習に大変革をもたらす可能性を秘めています。成績の透明性を高めるのはもちろん、最終的には、学業記録のやり取りが、教育機関と学生、どちらの側にとっても楽になるはずです。」
IQVIA
ライフサイエンスの分野で、高度な分析やテクノロジーソリューション、受託研究サービスなどを提供する世界的リーディングカンパニー、IQVIA。同社は、新しいテクノロジーであるブロックチェーンが、ライフサイエンス業界とヘルスケアに大きな影響を与えることになるだろうと認識し、そのためセールスフォース・ドットコムと協働し、この分野でブロックチェーン技術にどんな可能性があるのか、さまざまな取り組みを模索しています。そうした Salesforce Blockchain を使った取り組みのひとつに、規制情報管理と医薬品ラベル処理に特有の問題に目を向けたものがあります。この取り組みからは、ラベル処理の自動化と監査のトレーサビリティ向上によるコスト削減や、協働して決めたルールに基づく品質改善、変更不可コンテンツ共有によるセキュリティ強化、リアルタイムでのインサイト収集といった効果が見込まれています。
IQVIA のテクノロジーソリューション担当シニアバイスプレジデントであるタル・ローゼンバーグ氏は、次のようにコメントしています。
「IQVIA は、セールスフォース・ドットコムと共に新しいブロックチェーンプラットフォームを構築し、それがこの業界にもたらすであろう数々のユースケースについて可能性を探っていけることを喜ばしく思っています。」
S&P Global Ratings
世界の資本市場や商品市場の格付け、ベンチマーク、アナリティクス、データなどを提供する大手格付け機関の S&P Global Ratingsは、Salesforce Blockchain を活用し、新規ビジネスが所有する銀行口座のレビューや承認にかかる時間を短縮しています。顧客確認(know your customer/KYC)データを共有台帳上で扱い、信頼できるひとつのロケーションに複数のレビューを集めることで、より透明性が高く、監査のしやすいレビュープロセスを従業員やパートナー、顧客に提供でき、検証済みの組織のみに携わることが可能になるのです。
S&P Global Ratingsのグローバルチーフコマーシャルオフィサーであるクリス・ホイスラー氏は、次のようにコメントしています。
「KYCのレビューと承認プロセスには非常に時間がかかるうえ、それぞれのビジネスを正確かつ完全に評価するには、複数の関係者が必要です。そこで Salesforce Blockchain を活用して信頼できるレビュアーネットワークを構築し、共有された、透明性の高い、監査可能なプロセスで誰もがレビューできるようにしました。それにより、KYCレビューの進め方が全面的に改革され、効率よく処理できるようになりました。」
サービス提供開始時期
現在は一部のデザインパートナー様のみご利用いただいている Salesforce Blockchain ですが、2020年には広くサービス提供を開始する予定となっております。
関連情報
Salesforce Blockchain について、詳しくはこちら(英語)
https://www.salesforce.com/form/demo/blockchain
TrailheadでのSalesforce Blockchainトレイルはこちら(英語)
https://trailhead.salesforce.com/content/learn/modules/salesforce-blockchain-basics
Salesforce Blockchainについてのブロク記事はこちら(英語)
https://www.salesforce.com/blog/2019/05/build-blockchain-platform-apps-customers.html
(抄訳版)https://www.salesforce.com/jp/blog/2019/06/what-is-blockchain-technology.html
TrailheaDXで行われた、Salesforce Blockchainについての発表はこちら
https://www.salesforce.com/trailheadx/
TrailheaDXについて
クリックとコード、そしてクリエイターのためのイベントである TrailheaDX には、心踊る体験が満載。5月29〜30日にサンフランシスコで開催された、今年で4年目となる Salesforce のディベロッパー向けカンファレンス TrailheaDX では、テクニカルセッションが200種類以上、さまざまなトピックをカバーしたハンズオンセッションが20種類以上、Salesforce のディベロッパー、アドミニストレーター、アーキテクト向けのブートキャンプのコースが8種類行われました。このイベントは、次世代の開発者がコネクテッドエクスペリエンスを作り上げ、迅速にアプリを構築し、スキルアップするのを応援するものです。
TrailheaDX について詳しくは、https://www.salesforce.com/trailheadx/ をご覧ください。
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[画像: https://prtimes.jp/i/41550/19/resize/d41550-19-984206-0.png ]
セールスフォース・ドットコムについて
グローバルで CRM をリードするセールスフォース・ドットコムは、企業が顧客と新しいカタチでつながることを支援します。詳細は、http://www.salesforce.com/jp/ をご覧ください。
本リリースおよび他のリリースや発表などで言及している今後提供予定のサービスや機能は、現在のところ利用できません。サービスおよび機能の提供開始日は事前の予告なく延期または中止される可能性があります。セールスフォース・ドットコムのアプリケーションを購入する場合は、現在利用可能な機能を基に、購入の意思決定を行うものとします。セールスフォース・ドットコムは、本社をサンフランシスコに置き、ヨーロッパならびにアジアでも事業を展開しています。同社は、ニューヨーク証券取引所に上場しており、ティッカーシンボルCRMで取引されています。