モフ測を用いたフィードバックによるリハビリ単位数向上の共同研究成果を発表
[19/10/29]
提供元:PRTIMES
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株式会社Moff(代表取締役社長:高萩昭範、以下「Moff」)は、株式会社三菱総合研究所(代表取締役社長:森崎孝、以下「MRI」)、および国立病院機構大阪南医療センター(研究代表者:島田裕子)との共同研究成果として、IoT身体機能計測サービス「モフ測」を用いたフィードバックを通じ患者のモチベーションを高めることで、リハビリテーション単位数が向上した事例について、第45回日本診療情報管理学会学術大会(大会長:齊藤正伸、大阪、2019年9月19~20日)のシンポジウム他で発表しました。
1. 早期リハビリテーションの重要性
一般病院における脳血管疾患や運動器疾患などの手術患者については、術後の早期離床、早期リハビリテーションの重要性が指摘されています。診療報酬においても、術後14日を限度に算定される初期加算(45点/単位)、術後30日を限度に算定される早期リハビリテーション加算(30点/単位)が定められ、早い段階での介入を後押しする仕組みとなっています。
手術後に安静臥床となり筋運動を行わない場合には初期に約1〜3%/日、10〜15%/週の割合で筋力低下がおこり、3〜5週間で約50%に低下する1)との報告もあり、早期のリハビリテーションを行うことで、退院時のBarthel Indexや筋力の改善2,3)、回復期病院への転院後のさらなる回復を期待しやすいといえます。
2. 共同研究の概要
術後のリハビリテーション治療を効果的に行うためには、患者自身が積極的に参加するための動機づけが重要となります。本研究では、ウェアラブル端末「モフバンド」を用いた簡易なモーションキャプチャサービス「モフ測」を利用し、リハビリテーションの成果を手軽にデータ化しFIM等の関連情報と合わせてフィードバックすることで、患者自身の参加を促し、動機づけを行うことを試みました。
対象は2018年に大阪南医療センターへ入院した大腿骨骨折患者とし、フィードバックを行った群、行わなかった群に分けて分析を行いました。その結果、歩行訓練開始から退院までの観測期間において、平均7日の観測期間中のリハビリ実施回数が平均7.8単位(156分)多くなる結果が得られました。
本研究成果は、第45回日本診療情報管理学会学術大会のシンポジウムI「地域医療構想に向けた情報活用の取り組み」、およびランチョンセミナーIX「積極的なデータ活用による患者参加型リハビリテーションとモチベーションおよび病院経営への効果(「モフ測」を用いた事例)」にて発表しています。なお、本研究は国立病院機構大阪南医療センターの倫理審査委員会の承認を得て行われました。また、滋慶医療科学大学院大学と同院との共同研究の一環としても実施されました。
[画像: https://prtimes.jp/i/9514/21/resize/d9514-21-200191-0.png ]
3. 今後の取り組み
「モフ測」は2018年3月の発売以降、リハビリを行う医療機関をはじめ、介護施設や自費のリハビリセンターなどで採用され、活用フィールドが広がっています。本研究はリハビリテーションにおいて、患者の動機づけを行う効果を検証したものです。
データを活用した動機づけにより増えた単位数は、動機づけがなければ行われなかった「隠れリハビリテーション」であると言えます。隠れリハビリテーションをより効果的に引き出すことで、回復期病院への転院後も含めたアウトカムの向上や、入院患者単価の向上という観点で病院経営に寄与していくことを目指し、本検証対象である「モフ測」をはじめ、機能訓練支援サービス「モフトレ」などのサービス改善・向上を継続的に進めて参ります。
○「モフバンド」について
Moffの開発・販売する、ジャイロセンサおよび加速度センサを搭載し、3次元モーションを計測できるウェアラブル・センサーです。
○「モフ測」について
モフ測は、モフバンドを背部、大腿部、下腿部、手首などに装着し、上半身の姿勢やバランス、歩行時の下肢の動き、各関節の可動域測定などが簡便に可視化でき、医療機関などでのリハビリテーションを支援するサービスです。
http://moffsoku.jp/
○「モフトレ」について
モフトレは、モフバンドを手首や足首に装着して行う楽しい運動により、介護施設における機能訓練などを支援し、訓練実績の見える化やレポート作成などの業務効率化に活用できるサービスです。
http://www.moff-training.jp/
1) 東京都福祉保健局「日常生活動作(ADL)を向上させるための患者指導マニュアル」
2) 日本集中治療医学会早期リハビリテーション検討委員会「集中治療における早期リハビリテーション〜根拠に基づくエキスパートコンセンサス〜」日集中医誌 2017;24:255-303
3) 三好正道「大腿骨近位部骨折のリハビリテーションからみえる廃用症候群」Jpn J Rehabil Med 2016 ; 53 : 17-26
1. 早期リハビリテーションの重要性
一般病院における脳血管疾患や運動器疾患などの手術患者については、術後の早期離床、早期リハビリテーションの重要性が指摘されています。診療報酬においても、術後14日を限度に算定される初期加算(45点/単位)、術後30日を限度に算定される早期リハビリテーション加算(30点/単位)が定められ、早い段階での介入を後押しする仕組みとなっています。
手術後に安静臥床となり筋運動を行わない場合には初期に約1〜3%/日、10〜15%/週の割合で筋力低下がおこり、3〜5週間で約50%に低下する1)との報告もあり、早期のリハビリテーションを行うことで、退院時のBarthel Indexや筋力の改善2,3)、回復期病院への転院後のさらなる回復を期待しやすいといえます。
2. 共同研究の概要
術後のリハビリテーション治療を効果的に行うためには、患者自身が積極的に参加するための動機づけが重要となります。本研究では、ウェアラブル端末「モフバンド」を用いた簡易なモーションキャプチャサービス「モフ測」を利用し、リハビリテーションの成果を手軽にデータ化しFIM等の関連情報と合わせてフィードバックすることで、患者自身の参加を促し、動機づけを行うことを試みました。
対象は2018年に大阪南医療センターへ入院した大腿骨骨折患者とし、フィードバックを行った群、行わなかった群に分けて分析を行いました。その結果、歩行訓練開始から退院までの観測期間において、平均7日の観測期間中のリハビリ実施回数が平均7.8単位(156分)多くなる結果が得られました。
本研究成果は、第45回日本診療情報管理学会学術大会のシンポジウムI「地域医療構想に向けた情報活用の取り組み」、およびランチョンセミナーIX「積極的なデータ活用による患者参加型リハビリテーションとモチベーションおよび病院経営への効果(「モフ測」を用いた事例)」にて発表しています。なお、本研究は国立病院機構大阪南医療センターの倫理審査委員会の承認を得て行われました。また、滋慶医療科学大学院大学と同院との共同研究の一環としても実施されました。
[画像: https://prtimes.jp/i/9514/21/resize/d9514-21-200191-0.png ]
3. 今後の取り組み
「モフ測」は2018年3月の発売以降、リハビリを行う医療機関をはじめ、介護施設や自費のリハビリセンターなどで採用され、活用フィールドが広がっています。本研究はリハビリテーションにおいて、患者の動機づけを行う効果を検証したものです。
データを活用した動機づけにより増えた単位数は、動機づけがなければ行われなかった「隠れリハビリテーション」であると言えます。隠れリハビリテーションをより効果的に引き出すことで、回復期病院への転院後も含めたアウトカムの向上や、入院患者単価の向上という観点で病院経営に寄与していくことを目指し、本検証対象である「モフ測」をはじめ、機能訓練支援サービス「モフトレ」などのサービス改善・向上を継続的に進めて参ります。
○「モフバンド」について
Moffの開発・販売する、ジャイロセンサおよび加速度センサを搭載し、3次元モーションを計測できるウェアラブル・センサーです。
○「モフ測」について
モフ測は、モフバンドを背部、大腿部、下腿部、手首などに装着し、上半身の姿勢やバランス、歩行時の下肢の動き、各関節の可動域測定などが簡便に可視化でき、医療機関などでのリハビリテーションを支援するサービスです。
http://moffsoku.jp/
○「モフトレ」について
モフトレは、モフバンドを手首や足首に装着して行う楽しい運動により、介護施設における機能訓練などを支援し、訓練実績の見える化やレポート作成などの業務効率化に活用できるサービスです。
http://www.moff-training.jp/
1) 東京都福祉保健局「日常生活動作(ADL)を向上させるための患者指導マニュアル」
2) 日本集中治療医学会早期リハビリテーション検討委員会「集中治療における早期リハビリテーション〜根拠に基づくエキスパートコンセンサス〜」日集中医誌 2017;24:255-303
3) 三好正道「大腿骨近位部骨折のリハビリテーションからみえる廃用症候群」Jpn J Rehabil Med 2016 ; 53 : 17-26